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第一部 宰相家の居候
【ハルヴァラSide】ミカと家令の攻防(前)
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※1日複数話更新です。お気を付け下さい。
「チャペック!」
ハルヴァラ領に帰った時、唯一無二の家令カミル・チャペックは、馬車から下りた僕と母上を、この上なく嬉しそうな笑顔で出迎えてくれた。
「……お帰りなさいませ」
僕を見て、母上を見たチャペックは、そう言って頭を下げた。
母上は「留守の間苦労をかけました」とだけ返しているけど、すごく安心したと言った声になっているのは、やっぱり慣れた邸宅に戻って来たからかな。
「チャペック、僕、手紙をチャペックに預かってきているんだ。中で渡すね?」
「私に……でございますか」
一瞬怪訝そうな表情をチャペックは見せたけど、すぐに「分かりました」とだけ頷くと、僕の後ろにいた、ベルセリウス将軍たちにも頭を下げた。
事前の許しがなければ、身分が下の者から話しかけちゃいけないって基本があるらしいから、この場合はベルセリウス将軍が「うむ」と頷いて、頭を下げたチャペックに話しかけていた。
「イデオン公爵領防衛軍を預かる、ベルセリウス侯爵オルヴォだ。故あって、此度はハルヴァラ伯爵夫人とご子息を、護衛かたがた送らせて貰った。二人共、長旅で疲れているであろう。早く休ませてやるが良い」
「恐れ入ります。ハルヴァラ伯爵領領主館家令カミル・チャペックでございます。侯爵閣下におかれましては、此度の護衛を含めましての一連のご配慮、領民一同感謝の言葉もございません。小さな領ですので大したおもてなしも出来ませんが、ぜひお戻り前の今夜の宿は、この領主館として、お寛ぎいただきたく存じます」
なるほど。
これがよくチャペックが言っている「貴族は些細な事でもこねくり回して発言するのが基本」ってコトなんだね。
将軍は一瞬、ウルリック副長に視線を投げていたけど、副長が「今からここを出ても途中で野宿ですね」の一言で、邸宅に泊まってくれる事になったみたい。
良かった。公爵様やレイナ様の話は、将軍や副長もいてくれた方がしやすいもんね!
とりあえず、将軍や副長さんたちには一階の客間で荷解きとかして貰って、その後応接間で話をしようと言う事になって、母上は二階の自分の部屋に侍女さんたちと着替えに行った。
なので僕は二階の執務室で先に、公爵様とレイナ様からの手紙を、チャペックに渡す事になった。
この短時間で、あっと言う間にそこまで采配してしまうチャペックって、さすがだよね。
公爵邸の家令さんも色々と凄かったし、やっぱり「家令」にする人って、よく考えてお願いしないといけないんだね。
「レイナ・ソガワ嬢……聖女の姉君、ですか……」
公爵様の手紙を見て、それからレイナ様からの手紙を見たチャペックは、すっごく長いため息をついた後で、片手で額を覆っていたけど――二人とも、何を書いたの?
そうこうしているうちに、母上が執務室に入ってきた。
「イリナ様。その……お父上の事は……」
「……いいのよ」
母上は、帰りの馬車の中でもずっと、今みたいな悲しそうな表情をしていた。
そっか。もう「子爵」じゃないって公爵様言ってたから、チャペックも他に言いようがないんだ。
「私が、ただただ弱かったのよ。そのせいで、色々な方にご迷惑をおかけしてしまったわ。特にレイナ様には……本当に」
「何が起きて、どのような事後処理がなされたのかと言う事に関しては、公爵閣下から私宛、経緯をしたためた書面を頂戴しましたので、おつらい事をわざわざ何度もご説明いただく必要はございません。お忘れ下さいとは申しませんが…どうかあまり気に病まれませんよう。今回の事で塞ぎこんでしまわれては、尽力いただいた皆様のご厚意が台無しになってしまいます」
チャペックはいつもこうやって、やんわりと母上を窘めたり、勇気づけたりする。
母上も「そうね、その通りね」と頷いている。
「イリナ様、その、レイナ様――聖女の姉君様について、もう少し詳しく伺っても宜しいですか?何分ハルヴァラ領までは、お噂は届いておりませんでしたものですから」
「え、ええ」
とは言え母上は、レイナ様が「当代聖女の補佐をするために招かれた国の賓客」である事や「異国出身のため、聖女の補佐をする前に公爵邸で貴族教育を受けていた」「聖女の後見は国だが、姉の後見は宰相つまり公爵閣下である」と言った事を説明するのが、ちょっとあやふやだった。
都度チャペックが確認を入れて、頷いていると言った感じだ。
だから僕は、ちょっと悔しかったけど『北の館』でみんなで夕食を食べる前に、公爵様と二人の時に聞いた事をチャペックに教えてあげた。
「レイナ様は、アンジェスじゃない国で一番の教育機関で勉強していたから、公爵邸で教える事は、実はそれほどないんだって、公爵様言ってたよ!ただただ、公爵様自身が、レイナ様に傍にいて欲しいから、色々とあがいているんだって!」
軽く目を瞠っているチャペックに、母上は「まあ、そんな話をいつの間に!」って微笑ってくれているけど、僕だってレイナ様大好きなのに、ずっと傍にいられるとか、ズルいよね⁉
「レイナ様はね、チャペック。旦那様のお作りになられた白磁器に、私と言う新しい彩りを添えて、次代に繋いでみませんかって、そう仰って下さったの。私もね、真っ白な白磁器だけでは、遅かれ早かれ、アルノシュトの銀食器に飲み込まれてしまうとは分かっていたの。旦那様の白磁器は残したかったけれど、お父様の仰っている事も、決して荒唐無稽ではないと思っていたわ。だからどうしても、お父様を拒絶しきれなかった」
「イリナ様……」
「レイナ様のいらした国で、白磁に精巧な絵付けを施す事で、芸術の域にまで昇華させて、時の国王様の庇護を受けたって言う土地があったんですって。実務的な話は、これからたくさんしていかなくちゃならないと思うのだけれど、出来れば私も、ハルヴァラの白磁器をそんな風にしていけないかと思って」
母上の表情が、さっきまでと違って、少し明るくなってる。
多分チャペックも、それに気が付いたんだと思う。着ている服の内ポケットにしまっていた手紙に、服の上からそっと手をあてている。
「……イリナ様の仰る『実務的な話』は、私の方に詳細な依頼を頂きましたよ」
「え?チャペックに?レイナ様から直接?」
「ええ、まあ。公爵閣下からの手紙に添えられている形でしたが」
あ、それでチャペックが頭を抱えてたんだ…と、僕はちょっと納得した。
多分、僕や母上には優しいレイナ様だけど、実際に政務の多くを今、担ってくれているチャペックには、きっともっと難しくて厳しい話がいっているんだと思う。
「この方が公爵夫人になられるのでしたら……我々の代でイデオン公爵領が揺らぐ事は、まずないでしょうね」
まいったな…と、そのすぐ後にチャペックが、母上の前では絶対に見せない「してやられた」と言った表情と小さな呟きを漏らした事に、僕は気が付いてしまった。
レイナ様は、何をチャペックに伝えたんだろう。
うん、やっぱり悔しいや。
僕はまだ、公爵様にもチャペックにも全然追いつけていないんだ。
「チャペック!」
ハルヴァラ領に帰った時、唯一無二の家令カミル・チャペックは、馬車から下りた僕と母上を、この上なく嬉しそうな笑顔で出迎えてくれた。
「……お帰りなさいませ」
僕を見て、母上を見たチャペックは、そう言って頭を下げた。
母上は「留守の間苦労をかけました」とだけ返しているけど、すごく安心したと言った声になっているのは、やっぱり慣れた邸宅に戻って来たからかな。
「チャペック、僕、手紙をチャペックに預かってきているんだ。中で渡すね?」
「私に……でございますか」
一瞬怪訝そうな表情をチャペックは見せたけど、すぐに「分かりました」とだけ頷くと、僕の後ろにいた、ベルセリウス将軍たちにも頭を下げた。
事前の許しがなければ、身分が下の者から話しかけちゃいけないって基本があるらしいから、この場合はベルセリウス将軍が「うむ」と頷いて、頭を下げたチャペックに話しかけていた。
「イデオン公爵領防衛軍を預かる、ベルセリウス侯爵オルヴォだ。故あって、此度はハルヴァラ伯爵夫人とご子息を、護衛かたがた送らせて貰った。二人共、長旅で疲れているであろう。早く休ませてやるが良い」
「恐れ入ります。ハルヴァラ伯爵領領主館家令カミル・チャペックでございます。侯爵閣下におかれましては、此度の護衛を含めましての一連のご配慮、領民一同感謝の言葉もございません。小さな領ですので大したおもてなしも出来ませんが、ぜひお戻り前の今夜の宿は、この領主館として、お寛ぎいただきたく存じます」
なるほど。
これがよくチャペックが言っている「貴族は些細な事でもこねくり回して発言するのが基本」ってコトなんだね。
将軍は一瞬、ウルリック副長に視線を投げていたけど、副長が「今からここを出ても途中で野宿ですね」の一言で、邸宅に泊まってくれる事になったみたい。
良かった。公爵様やレイナ様の話は、将軍や副長もいてくれた方がしやすいもんね!
とりあえず、将軍や副長さんたちには一階の客間で荷解きとかして貰って、その後応接間で話をしようと言う事になって、母上は二階の自分の部屋に侍女さんたちと着替えに行った。
なので僕は二階の執務室で先に、公爵様とレイナ様からの手紙を、チャペックに渡す事になった。
この短時間で、あっと言う間にそこまで采配してしまうチャペックって、さすがだよね。
公爵邸の家令さんも色々と凄かったし、やっぱり「家令」にする人って、よく考えてお願いしないといけないんだね。
「レイナ・ソガワ嬢……聖女の姉君、ですか……」
公爵様の手紙を見て、それからレイナ様からの手紙を見たチャペックは、すっごく長いため息をついた後で、片手で額を覆っていたけど――二人とも、何を書いたの?
そうこうしているうちに、母上が執務室に入ってきた。
「イリナ様。その……お父上の事は……」
「……いいのよ」
母上は、帰りの馬車の中でもずっと、今みたいな悲しそうな表情をしていた。
そっか。もう「子爵」じゃないって公爵様言ってたから、チャペックも他に言いようがないんだ。
「私が、ただただ弱かったのよ。そのせいで、色々な方にご迷惑をおかけしてしまったわ。特にレイナ様には……本当に」
「何が起きて、どのような事後処理がなされたのかと言う事に関しては、公爵閣下から私宛、経緯をしたためた書面を頂戴しましたので、おつらい事をわざわざ何度もご説明いただく必要はございません。お忘れ下さいとは申しませんが…どうかあまり気に病まれませんよう。今回の事で塞ぎこんでしまわれては、尽力いただいた皆様のご厚意が台無しになってしまいます」
チャペックはいつもこうやって、やんわりと母上を窘めたり、勇気づけたりする。
母上も「そうね、その通りね」と頷いている。
「イリナ様、その、レイナ様――聖女の姉君様について、もう少し詳しく伺っても宜しいですか?何分ハルヴァラ領までは、お噂は届いておりませんでしたものですから」
「え、ええ」
とは言え母上は、レイナ様が「当代聖女の補佐をするために招かれた国の賓客」である事や「異国出身のため、聖女の補佐をする前に公爵邸で貴族教育を受けていた」「聖女の後見は国だが、姉の後見は宰相つまり公爵閣下である」と言った事を説明するのが、ちょっとあやふやだった。
都度チャペックが確認を入れて、頷いていると言った感じだ。
だから僕は、ちょっと悔しかったけど『北の館』でみんなで夕食を食べる前に、公爵様と二人の時に聞いた事をチャペックに教えてあげた。
「レイナ様は、アンジェスじゃない国で一番の教育機関で勉強していたから、公爵邸で教える事は、実はそれほどないんだって、公爵様言ってたよ!ただただ、公爵様自身が、レイナ様に傍にいて欲しいから、色々とあがいているんだって!」
軽く目を瞠っているチャペックに、母上は「まあ、そんな話をいつの間に!」って微笑ってくれているけど、僕だってレイナ様大好きなのに、ずっと傍にいられるとか、ズルいよね⁉
「レイナ様はね、チャペック。旦那様のお作りになられた白磁器に、私と言う新しい彩りを添えて、次代に繋いでみませんかって、そう仰って下さったの。私もね、真っ白な白磁器だけでは、遅かれ早かれ、アルノシュトの銀食器に飲み込まれてしまうとは分かっていたの。旦那様の白磁器は残したかったけれど、お父様の仰っている事も、決して荒唐無稽ではないと思っていたわ。だからどうしても、お父様を拒絶しきれなかった」
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僕はまだ、公爵様にもチャペックにも全然追いつけていないんだ。
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685 忘れじの膝枕 とも連動!
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