用済み大賢者

2Bテータ

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37 ガウスとの決闘(3)

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勝利を確信していたガウスの体に

ドンッッッ!!

と言う音共にガウスの腹に衝撃が走った。


「グ八ッ!! まさか……体術も出来るのか?」


そう言ったガウスの目の前には
ニヤリと笑い、拳を構えるボウの姿があった。

数回の攻防を繰り返し、
リーチの長い剣とリーチの短い拳は
接近戦闘でどちらが有利なのかがはっきりしてくる。


「……くそ、攻撃できん……」


ガウスはボウからの攻撃を防ぎながら
小さくそう呟いた。



「ガウスさんも剣を捨てては?」


余裕そうにボウはそう呟いた。

すると、ガウスは持っていた剣を
ボウに向かって投げ放った。


「おっと! びっくりした……って、えっ!!」


ガウスから投げられた剣を避け、
再びガウスの方を向いたボウは思わずそう呟く。

なぜなら、先ほどまで数mは離れていたガウスが
目の前に立っていたからだ。


「今からは拳で勝負だ」


ガウスはそう呟き、ボウに向かって拳を
振り上げた。

対するボウは慌てて腕でガードする。

しかし、


「ぐはっ!!」


そう言いながらボウが吹き飛んだ。
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