用済み大賢者

2Bテータ

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14 素朴な疑問

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「……なんで2部屋なんだ?
別に俺達同じ部屋で良くないか?」


部屋を見たコウは突然そう言い放った。


「えっ!? そ、それはダメだよ!」

「なんでだよ?
別に男同士だし、この部屋の広さだったら
2人でも余裕だろ? 宿代も浮くしさ」

「だ、ダメだよ……だって……」

「だって?」

「プ、プライベート空間は必要でしょ?」


コウの純粋な質問にボウはたじろぎながらそう答えた。


「プライベート空間?
俺たちの間にそんなの居るか?」

「い、い……」

「いまさら、そんなこといわないの。
折角、騎士団長が2部屋借りてるんだから
気にせずに使えばいいのよ」


ボウが困り果てていると、
店主のおばちゃんが助け船を出してくれた。


「まぁ……それもそうだな」


そしてそれに納得したコウは、
静かに自分の部屋に入って行くのだった。


「あの……ありがとうございます」

「……いいのよ、
あなたのことは騎士団長から聞いてるわ。
相手はかなり鈍感みたいだけど、頑張るのよ?」

「は、はいっ!」


ボウはおばちゃんにそう告げ、
自分の部屋に入るのだった。
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