ザ・グレート・プリン

スーパー・ストロング・マカロン

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最終話

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目覚めるとニャン助が俺の腹の上で両足を引っ込めて、まるで卵のように丸くなって鳴いている。

ニャン助のおかげで腹の部分だけほのかに暖かい。

「お腹空いてるんでしょ。
わかった、わかった。今すぐ用意するからちょっとだけ待ってて。」

俺は眠い目を擦りベッドの上で上半身を起こすと、ニャン助はキッチンへ向かって行った。

「はい、どうぞ。」
袋から取り出してニャン助用の食器にキャットフードを入れる。
早くご飯を食べたいらしく俺の手を邪魔そうに小さな頭で払い除けようとしている。

「食い意地はってるねぇ~。。」

俺は遮光カーテンとレースカーテンを掴んで同時に開けた。

カーテンを開けた事で、近くにいた敏感なスズメやメジロが雲一つない青空へ一斉に飛び去った。

ガツガツ食べているニャン助をよそに、コーヒーメーカーの電源を入れて作動させる。

出勤するまでこの穏やかな時間を今では元カノが置いていったエプロンをしめて、あの子がいた時のように料理を作るようになった。

「ニャン助、俺の朝食を当てみな?ハチミツとヨーグルトをたっぷり乗せたボリューミィな3段重ねのパンケーキだぞ。」

いつもなら食事中は話しかけても無視をするニャン助が顎を突き出して俺を見ている。

手作りパンケーキが完成するとタイミングよくコーヒーもできあがった。

「料理の腕が上がっただけでなく、段取りも良くなったろ?
さてと、砂糖を多めの甘ったるいコーヒーにしますかね。」

専用のスプーンを使い砂糖をすくっていると、ニャン助は身体をぶつけて邪魔をしてきた。

「ふふふ。糖分の摂りすぎだって?おまえは俺の身体を心配してくれてんのかな。
確かにパンケーキも甘いし、今朝のコーヒーはブラックにしとこうか。
ブラックで飲む俺は、まさしく違いのわかる男!」







テレビをつけると、あのお天気お姉さんがピンクのブラウス姿で首都圏の天気を予報していた。

俺の住む地域は夕方から雨だと伝えている。
部屋の窓から美しい青空を眺めると、到底、雨が降るなんて俄かに信じがたい。

ニャン助に"いってきます"と元気よく伝えて、傘を持たず張り切って玄関ドアを開けた。








































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