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迫り来る恐怖!
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異様に静かな空間でミカミは自身の足音を響かせる。
足音はソラが隠れている5つある内の1番奥の個室でピタリと止まった。
コンコン
「もうここにいる事はバレてるよ。」
ミカミはノックをしながら言う。
個室で身を震わせながら、ソラはウミに祈りを込めた。
コンコン
「潔くドアを開けてよ。でないと俺だって…。」
少し間を置いた後に、ミカミは火がついたようにドアを叩き出した。
ドン!
ドン!
ドン!
「ちゃんと脱いで待っているんだろうな?
もしも俺の言いつけを守っていなかったらどうなるかわかるだろうね!?」
薄いドアのすぐ目の前で、狂気に満ちた変態ネズミが暴れ回っている。
今までも散々付け回されその都度、ソラはこの異常者に怯えてきた。
新富福町の交番の中でも不運も重なり追い詰められた事があったが、怒りをぶつけた結果ミカミとの立場が形勢逆転し反対に追いかけ回した事がある。
しかし最終的にはあの時だって、妹のセラが心強い味方となり協力してくれたのだ。
そうだ。
セラと私には特別なチカラがあった。
洋式トイレの便座で腕を交差させたソラは思い出す。
「またここでダラダラしていたら、思わぬ邪魔が入るかもしれん。
早く鍵を開けろ。
優しくお乳を揉んで全身を舐め回してやる。」
頭を上下に動かしたソラは換気扇が回る天井と足元の黒いブーツを交互に何度も見て必死に祈っている。
「おい?ブツブツ何を話しているんだ?
俺には口も聞かないくせに独り言はするんだな?
そっちがその気なら仕方がない。
手荒なマネはしたくないと言ったが、誤解を解く為にも女神にはちょっと荒療治が必要だ。」
ドアノブに左足の裏を乗せてミカミは個室トイレに侵入しようとしている。
「よっと。」
個室の中まで入って来られたら絶対絶命だ。
今までにない危機に瀕したソラは便座から立ち上がり、内側からドアを勢いよく開けて、また素早くドアを閉めた。
ガチャッ
「うわっ!」
まさかの反撃に驚いたミカミは、乗せていた足がドアノブからスルッと滑り体勢が崩れ顎からタイルに強打した。
「グギャァァ!」
広い女子トイレ内に悲鳴が響き渡る。
再び内側から引いてドアを開けた。
のたうち回るミカミから逃げだす隙は今しかない。
ソラは決死の覚悟で個室から飛び出した。
「うぬぅぅ!」
倒れ込む全裸のミカミは腕を伸ばし、ソラの足首を掴もうと試みたが届かなかった。
ソラは逃げる事に夢中でミカミの裸体は一切目に入っていない。
「姉貴ッッッ!!」
女子トイレを出て間もなく頭の中で妹の怒りに満ちた声が聴こえてきた。
非現実的な事ではあるが、双子の姉妹には不思議なチカラが備わっている事を、この時確信した。
「セラぁぁぁ!」
階段付近で1階から上ってきた妹と遭遇。
姉は今まで起きた事を、通常の4倍速以上の早口で捲し立てていたが、セラは何も答えず腕を力任せに引っ張り、みんなが熱狂するステージ袖まで連れ出した。
「また女神を逃した!」
顎を抑えたミカミは一先ず、トランクスのみ着用するとソラを血眼になって追いかけた。
「姉妹揃ってどこにいってたの?オシッコ?
アンタ達がいない間、ウミくんはバラードを歌ったのよ!それがもう素晴らしいのなんのって!
キュンキュンしたわよ!」
ときめいたユラはウミの曲を褒めちぎっている。
「大変だ!ミカミが現れたよ!」
「ミカミだと!?」
いち早く反応したのは、オオニシと男子高校生2人だった。
「あんクソ野郎がぁぁ!どこにいるんだ!」
怒り心頭のオオニシが姉妹の前に出ると、息の荒くなったソラはオオニシの大きな背中に隠れた。
「どうして!?砂城院家の鉄壁のガードをどうやって掻い潜ったというの…。」
責任感の強いかつらは顔面蒼白状態だったが、オガタはすぐさまインカムで会場にいる従業員に連絡をしている。
「まずいぞ…。下に行けばあっけなく俺は御用。
ここに居ても、捕まるのは時間の問題…。
このまんま女神に触れる事もできず俺の人生は幕を閉じるのかよ。」
トランクス一丁で膝から泣き崩れた。
「いたぞ!」
階段から屈強な砂城院家の従業員達とともに、オオニシとユウシン、トモキが一斉に階段を駆け上がっていく。
追う立場だったミカミは一転、追われる立場になり激しく狼狽している。
「こ、このまま捕まってたまるきゃあいやばやぼばあ!!」
ソラと性的な関係を諦めざるを得なくなったミカミは、せめて逮捕後のお楽しみとしてニシと交わした美女達との酒池肉林を手にしようと行動にでた。
しかしながら追い詰められたミカミは、ウミが熱唱するホールへ向かおうにも砂城院家の追ってが目先まで迫ってきており、経路を塞がれていた。
階段を上る足音から推測すると10人以上はいるだろう。
切羽詰まったミカミは、2階の通路に非常階段があるのを発見した。
足音はソラが隠れている5つある内の1番奥の個室でピタリと止まった。
コンコン
「もうここにいる事はバレてるよ。」
ミカミはノックをしながら言う。
個室で身を震わせながら、ソラはウミに祈りを込めた。
コンコン
「潔くドアを開けてよ。でないと俺だって…。」
少し間を置いた後に、ミカミは火がついたようにドアを叩き出した。
ドン!
ドン!
ドン!
「ちゃんと脱いで待っているんだろうな?
もしも俺の言いつけを守っていなかったらどうなるかわかるだろうね!?」
薄いドアのすぐ目の前で、狂気に満ちた変態ネズミが暴れ回っている。
今までも散々付け回されその都度、ソラはこの異常者に怯えてきた。
新富福町の交番の中でも不運も重なり追い詰められた事があったが、怒りをぶつけた結果ミカミとの立場が形勢逆転し反対に追いかけ回した事がある。
しかし最終的にはあの時だって、妹のセラが心強い味方となり協力してくれたのだ。
そうだ。
セラと私には特別なチカラがあった。
洋式トイレの便座で腕を交差させたソラは思い出す。
「またここでダラダラしていたら、思わぬ邪魔が入るかもしれん。
早く鍵を開けろ。
優しくお乳を揉んで全身を舐め回してやる。」
頭を上下に動かしたソラは換気扇が回る天井と足元の黒いブーツを交互に何度も見て必死に祈っている。
「おい?ブツブツ何を話しているんだ?
俺には口も聞かないくせに独り言はするんだな?
そっちがその気なら仕方がない。
手荒なマネはしたくないと言ったが、誤解を解く為にも女神にはちょっと荒療治が必要だ。」
ドアノブに左足の裏を乗せてミカミは個室トイレに侵入しようとしている。
「よっと。」
個室の中まで入って来られたら絶対絶命だ。
今までにない危機に瀕したソラは便座から立ち上がり、内側からドアを勢いよく開けて、また素早くドアを閉めた。
ガチャッ
「うわっ!」
まさかの反撃に驚いたミカミは、乗せていた足がドアノブからスルッと滑り体勢が崩れ顎からタイルに強打した。
「グギャァァ!」
広い女子トイレ内に悲鳴が響き渡る。
再び内側から引いてドアを開けた。
のたうち回るミカミから逃げだす隙は今しかない。
ソラは決死の覚悟で個室から飛び出した。
「うぬぅぅ!」
倒れ込む全裸のミカミは腕を伸ばし、ソラの足首を掴もうと試みたが届かなかった。
ソラは逃げる事に夢中でミカミの裸体は一切目に入っていない。
「姉貴ッッッ!!」
女子トイレを出て間もなく頭の中で妹の怒りに満ちた声が聴こえてきた。
非現実的な事ではあるが、双子の姉妹には不思議なチカラが備わっている事を、この時確信した。
「セラぁぁぁ!」
階段付近で1階から上ってきた妹と遭遇。
姉は今まで起きた事を、通常の4倍速以上の早口で捲し立てていたが、セラは何も答えず腕を力任せに引っ張り、みんなが熱狂するステージ袖まで連れ出した。
「また女神を逃した!」
顎を抑えたミカミは一先ず、トランクスのみ着用するとソラを血眼になって追いかけた。
「姉妹揃ってどこにいってたの?オシッコ?
アンタ達がいない間、ウミくんはバラードを歌ったのよ!それがもう素晴らしいのなんのって!
キュンキュンしたわよ!」
ときめいたユラはウミの曲を褒めちぎっている。
「大変だ!ミカミが現れたよ!」
「ミカミだと!?」
いち早く反応したのは、オオニシと男子高校生2人だった。
「あんクソ野郎がぁぁ!どこにいるんだ!」
怒り心頭のオオニシが姉妹の前に出ると、息の荒くなったソラはオオニシの大きな背中に隠れた。
「どうして!?砂城院家の鉄壁のガードをどうやって掻い潜ったというの…。」
責任感の強いかつらは顔面蒼白状態だったが、オガタはすぐさまインカムで会場にいる従業員に連絡をしている。
「まずいぞ…。下に行けばあっけなく俺は御用。
ここに居ても、捕まるのは時間の問題…。
このまんま女神に触れる事もできず俺の人生は幕を閉じるのかよ。」
トランクス一丁で膝から泣き崩れた。
「いたぞ!」
階段から屈強な砂城院家の従業員達とともに、オオニシとユウシン、トモキが一斉に階段を駆け上がっていく。
追う立場だったミカミは一転、追われる立場になり激しく狼狽している。
「こ、このまま捕まってたまるきゃあいやばやぼばあ!!」
ソラと性的な関係を諦めざるを得なくなったミカミは、せめて逮捕後のお楽しみとしてニシと交わした美女達との酒池肉林を手にしようと行動にでた。
しかしながら追い詰められたミカミは、ウミが熱唱するホールへ向かおうにも砂城院家の追ってが目先まで迫ってきており、経路を塞がれていた。
階段を上る足音から推測すると10人以上はいるだろう。
切羽詰まったミカミは、2階の通路に非常階段があるのを発見した。
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