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妹のピンチ、姉は大ピンチ!?
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「あー。怖かった。まさか組事務所だとは思いもしなかったな。」
ミカミはケンスケに怒鳴られて必死で逃げ回っていた。
「あり?なんか見覚えがある通りだぞ。ここってひょっとして…。俺、いつの間にやら組事務所の付近に戻って来ちゃってる!」
「シュ、シュ!」
セラはパンチのコンビネーションを放つが簡単に避けられてしまう。
「おぉ、深い谷間に汗が伝わって滝みたいだ。」
「うっせぇやあ!」
ミカミはゴミ捨て場を荒らすカラスがいる付近の電柱から隠れて様子をうかがっていた。
「妹ちゃんよ、どうしてそうなった…。いくら強いといったって、あれはモノホンのヤクザだぞ…。」
青ざめた表情でセラ達を見ていたが、ミカミはある事に気づいた。
「まてよ?おっかないヤクザもんのせいで女神を見失ったが、あのヤクザが妹ちゃんとやり合っているおかげで、俺は女神を独占できるチャンスが生まれたわけだ。
これをものにしなくちゃ、もう女神をギター野郎から奪う事はできない!」
カァ、カァ
電線に止まっているカラスが真下にいるミカミの頭に白い糞を落とした。
異常な性愛を持ったミカミはソラに夢中な為、全く気付いていなかった。
「待っていてね、俺のソラちゃん。
一発で俺の子を妊娠させてあげるから!うへぇ、うへぇへぇへぇ!」
下半身にコントロールされているミカミは不気味な笑みを浮かべて、セラとケンスケがいる路地に近づいて行った。
「妹ちゃんにはしっかりお礼を言わなきゃね。前回の分も含めてたっぷりと。」
「はぁ、はぁ…ちっくしょう…ちっとも当たらねえよ…。なんなのさ、コイツぅ。」
セラの消耗は激しく体力の限界を迎えていた。
「お~い!妹ちゅあん!色男お兄さんだぞ!」
わざとらしく、片腕を広げ仮面ライダーの変身ポーズをとって戯けてみせた。
「あっ!てめぇ!」
セラはまさかのタイミングでミカミを発見して、非常に驚いている。
「今から女神と愛を育みにいくつもりさ。見失ってしまったが、俺は見つけられるまで諦めないよ~。ではまたね!
うひょひょひょひょーい!」
ミカミは薄気味悪い笑みを浮かべ飛び跳ねるように走り去って行った。
セラは最悪な事態に陥ってしまったと感じ落胆した。
「このままじゃ、優しい姉貴はミカミに身も心も傷つけられちゃうよ…。こうなったのも全部あたしのせいだ…。」
「アイツ、キミの知り合いかい?そんな事はどうでもいいか。」
ケンスケはシャツに付着した血痕が痛々しいが、激しく動き回っていても息があがっていない。
見た目だけなら重症を負った要救助者だ。
「コイツを倒す事もできなければ、ミカミから姉貴を守る事もできない。」
苦境にたたされたセラは珍しく弱気になっている。
「避けてばかりも飽きてきたな。そろそろ見事なボディを持ったキミと触れ合おうかね。」
ケンスケはニヤリと笑い、機敏な動きでセラの背後に回った。
ミカミはケンスケに怒鳴られて必死で逃げ回っていた。
「あり?なんか見覚えがある通りだぞ。ここってひょっとして…。俺、いつの間にやら組事務所の付近に戻って来ちゃってる!」
「シュ、シュ!」
セラはパンチのコンビネーションを放つが簡単に避けられてしまう。
「おぉ、深い谷間に汗が伝わって滝みたいだ。」
「うっせぇやあ!」
ミカミはゴミ捨て場を荒らすカラスがいる付近の電柱から隠れて様子をうかがっていた。
「妹ちゃんよ、どうしてそうなった…。いくら強いといったって、あれはモノホンのヤクザだぞ…。」
青ざめた表情でセラ達を見ていたが、ミカミはある事に気づいた。
「まてよ?おっかないヤクザもんのせいで女神を見失ったが、あのヤクザが妹ちゃんとやり合っているおかげで、俺は女神を独占できるチャンスが生まれたわけだ。
これをものにしなくちゃ、もう女神をギター野郎から奪う事はできない!」
カァ、カァ
電線に止まっているカラスが真下にいるミカミの頭に白い糞を落とした。
異常な性愛を持ったミカミはソラに夢中な為、全く気付いていなかった。
「待っていてね、俺のソラちゃん。
一発で俺の子を妊娠させてあげるから!うへぇ、うへぇへぇへぇ!」
下半身にコントロールされているミカミは不気味な笑みを浮かべて、セラとケンスケがいる路地に近づいて行った。
「妹ちゃんにはしっかりお礼を言わなきゃね。前回の分も含めてたっぷりと。」
「はぁ、はぁ…ちっくしょう…ちっとも当たらねえよ…。なんなのさ、コイツぅ。」
セラの消耗は激しく体力の限界を迎えていた。
「お~い!妹ちゅあん!色男お兄さんだぞ!」
わざとらしく、片腕を広げ仮面ライダーの変身ポーズをとって戯けてみせた。
「あっ!てめぇ!」
セラはまさかのタイミングでミカミを発見して、非常に驚いている。
「今から女神と愛を育みにいくつもりさ。見失ってしまったが、俺は見つけられるまで諦めないよ~。ではまたね!
うひょひょひょひょーい!」
ミカミは薄気味悪い笑みを浮かべ飛び跳ねるように走り去って行った。
セラは最悪な事態に陥ってしまったと感じ落胆した。
「このままじゃ、優しい姉貴はミカミに身も心も傷つけられちゃうよ…。こうなったのも全部あたしのせいだ…。」
「アイツ、キミの知り合いかい?そんな事はどうでもいいか。」
ケンスケはシャツに付着した血痕が痛々しいが、激しく動き回っていても息があがっていない。
見た目だけなら重症を負った要救助者だ。
「コイツを倒す事もできなければ、ミカミから姉貴を守る事もできない。」
苦境にたたされたセラは珍しく弱気になっている。
「避けてばかりも飽きてきたな。そろそろ見事なボディを持ったキミと触れ合おうかね。」
ケンスケはニヤリと笑い、機敏な動きでセラの背後に回った。
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