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ユウシン&トモキVS変態ミカミ
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ユウシンはなかなかやって来ないエレベーター前で足踏みしている。
「こんな時に限って降りてきやしない。」
「ユウシン、おまえほどの頭脳の持ち主がなぜ階段に気づかない?」
トモキは階段をダッシュして降りて行く。
「あっ、抜け駆けはずるいよ!」
「お先ー!」
「ネズミの首は僕が取る!」
喧嘩が得意なトモキだけでなく普段は臆病なユウシンも戦意高揚している。
「階段から聞こえてくる足音がうるさいな。まさかやる気のない警察がこんなに早く到着するはずないと思うが。」
「トモキ君、はぁはぁ…早いよ~。」
「さっきの威勢はどこへいった?虚弱君?ネズミの首を取りたいんだろ?」
ユウシンは背を丸め膝に両手をつきながら呼吸を整えている。
「ところでユウシン?ネズミはアイツか?パッと見、俺にはメガネザルにしか見えないぜ?」
母から勝手に借りたヘルメットのシールドをずらしてミカミを見た。
「うん!コイツがネズミのミカミだよ!」
ヒロコのスタジオの玄関で立っているミカミは男子2人に気づいた。
「ネズミのミカミだぁ?ガキィ!誰に口を聞いてやがる?」
「そりゃ、ストーカー野郎のおまえしかいないだろ?他に誰がいるよ?なぁ?」
「お姉さん達から離れろ!さもなくばこの場で私人逮捕する!」
「昨日今日、チン毛が生えたガキどもに俺がやられると思うか。舐めた口を聞いた罰だ。ケチョンケチョンにしてやるぅ!」
ミカミは奇声を上げて前にいたトモキに襲いかかった。
「トモキ君!」
「あらよっと。」
ポケットに両手を突っ込んだままのトモキは前蹴りをミカミにかました。
「ドギャア!」
ミカミは数メートル吹っ飛び、蹴られた腹を抱えている。
「おい。こ、こいつ、とんでもなく弱いぞ。」
「さっき、叫び声が聞こえたよね?もう警察が来たのかしら?」
ソラは2人に言った。
「姉貴、警察はまだ来ないよ。」
「じゃあ今のなあに?」
ヒロコは浴室へ行き、浴室の窓を気づかれないよう警戒しながら開けて辺りを見た。
「制服を着た男の子が2人いて、その近くでなぜかミカミが倒れているよ。」
「男の子2人?それってもしかすると。」
「ユウシン君かも?」
ソラとセラも浴室へ行き、窓から顔を出した。
「あのガタイの良い子は、こないだエレベーターに居たユウシンの友達じゃない?」
「そうね。後ろにいるヘルメットを被ってる子は?」
「たぶんユウシンだろうね。」
セラはヘルメットを被っているユウシンに声をかけた。
「おい、ユウシンか?」
声をかけられて気づいたユウシンは「はいユウシンです。」と言いながらバイク用のヘルメットを脱いだ。
「やっぱユウシンか。危ないからミカミから離れろ!後はお姉ちゃん達や警察に任せな。」
「ユウシン君、ユウシン君のお友達もこれ以上ミカミに関わってはいけないわ!」
「僕は大丈夫です。それよりもコイツを私人逮捕します。」
「ユウシンは心配ですが俺だって大丈夫です!俺もそのシジン?シジン逮捕ってのをしますから安心してください!」
「ユウシンは心配?なんで僕の足を引っ張るような発言をお姉さん達の前でするのさ?」
「おまえが弱いからに決まってんだろ!強い俺がお姉さん達を守る!」
「クソ~ガキども舐めやがって!」
起き上がったミカミがトモキの隙をつき、後ろにいたユウシンに襲いかかっていった。
「こんな時に限って降りてきやしない。」
「ユウシン、おまえほどの頭脳の持ち主がなぜ階段に気づかない?」
トモキは階段をダッシュして降りて行く。
「あっ、抜け駆けはずるいよ!」
「お先ー!」
「ネズミの首は僕が取る!」
喧嘩が得意なトモキだけでなく普段は臆病なユウシンも戦意高揚している。
「階段から聞こえてくる足音がうるさいな。まさかやる気のない警察がこんなに早く到着するはずないと思うが。」
「トモキ君、はぁはぁ…早いよ~。」
「さっきの威勢はどこへいった?虚弱君?ネズミの首を取りたいんだろ?」
ユウシンは背を丸め膝に両手をつきながら呼吸を整えている。
「ところでユウシン?ネズミはアイツか?パッと見、俺にはメガネザルにしか見えないぜ?」
母から勝手に借りたヘルメットのシールドをずらしてミカミを見た。
「うん!コイツがネズミのミカミだよ!」
ヒロコのスタジオの玄関で立っているミカミは男子2人に気づいた。
「ネズミのミカミだぁ?ガキィ!誰に口を聞いてやがる?」
「そりゃ、ストーカー野郎のおまえしかいないだろ?他に誰がいるよ?なぁ?」
「お姉さん達から離れろ!さもなくばこの場で私人逮捕する!」
「昨日今日、チン毛が生えたガキどもに俺がやられると思うか。舐めた口を聞いた罰だ。ケチョンケチョンにしてやるぅ!」
ミカミは奇声を上げて前にいたトモキに襲いかかった。
「トモキ君!」
「あらよっと。」
ポケットに両手を突っ込んだままのトモキは前蹴りをミカミにかました。
「ドギャア!」
ミカミは数メートル吹っ飛び、蹴られた腹を抱えている。
「おい。こ、こいつ、とんでもなく弱いぞ。」
「さっき、叫び声が聞こえたよね?もう警察が来たのかしら?」
ソラは2人に言った。
「姉貴、警察はまだ来ないよ。」
「じゃあ今のなあに?」
ヒロコは浴室へ行き、浴室の窓を気づかれないよう警戒しながら開けて辺りを見た。
「制服を着た男の子が2人いて、その近くでなぜかミカミが倒れているよ。」
「男の子2人?それってもしかすると。」
「ユウシン君かも?」
ソラとセラも浴室へ行き、窓から顔を出した。
「あのガタイの良い子は、こないだエレベーターに居たユウシンの友達じゃない?」
「そうね。後ろにいるヘルメットを被ってる子は?」
「たぶんユウシンだろうね。」
セラはヘルメットを被っているユウシンに声をかけた。
「おい、ユウシンか?」
声をかけられて気づいたユウシンは「はいユウシンです。」と言いながらバイク用のヘルメットを脱いだ。
「やっぱユウシンか。危ないからミカミから離れろ!後はお姉ちゃん達や警察に任せな。」
「ユウシン君、ユウシン君のお友達もこれ以上ミカミに関わってはいけないわ!」
「僕は大丈夫です。それよりもコイツを私人逮捕します。」
「ユウシンは心配ですが俺だって大丈夫です!俺もそのシジン?シジン逮捕ってのをしますから安心してください!」
「ユウシンは心配?なんで僕の足を引っ張るような発言をお姉さん達の前でするのさ?」
「おまえが弱いからに決まってんだろ!強い俺がお姉さん達を守る!」
「クソ~ガキども舐めやがって!」
起き上がったミカミがトモキの隙をつき、後ろにいたユウシンに襲いかかっていった。
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