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大嵐セラVS変態ミカミ

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「イテテ…。」

ミカミは鼻を押さえて鏡を見ている。

「血は止まったが触ると痛い。あの凶暴な妹め、優しい女神と双子とは思えないくらいめちゃくちゃな女だ。」

「しかし、俺はこれで終わらないぞ。」

絆創膏を貼り替えてニヤリと笑った。



翌日(休日)

「姉貴?あたし夕飯を買いに行ってくるけど、食べたい物、欲しい物はあるかな?」

「待ってよぉ。私も行く!」

外出する為、武装をしようと準備を始めた。

「ミカミがつけまわしてくるかもしれないよ。自宅で留守番をしている方が安全じゃない?」

「えぇ~そうかな?私1人じゃ不安だし、セラも1人じゃ危ないんじゃないかな?」

「あたしは大丈夫!でも姉貴は独りで留守番をするのが怖いか…。」

セラはネックレスを指でジャラジャラさせながら考えた。

ピンポン

チャイムが鳴り2人は顔を見合わせた。

ソラはベッドに頭を抱えながら座り込む。
ウミがミカミには関わるなと言った事の意味をようやく理解できた。

「またミカミかな?」

「慌てちゃダメ!あたしがいるよ。」

セラはインターフォンの受話器を取った。

「どちらさんですか?」

「4階の船木です。」

受話器を耳から外してソラに言った。

「4階の船木さんだって。昨日の男の子のお母さんだと思う。」

「開けてくる。」
ソラは二つの鍵を解除して玄関を開けた。
後からセラも玄関へ向かう。

ガチャ

「あっ、夜分遅くにすみません。大嵐さんでよろしいでしょうか?
息子からお話を伺いまして。ストーカーに狙われていたとの事で本当に怖い思いをされましたね。」

ユウシンの母は深刻な表情で姉妹に話した。

「かなりヤバイ人だったんで、すぐ警察を呼びました。でもまたあの男はやってくると思います。
わざわざ、姉が住むアパートからあたしが住むこのマンションまで追いかけてくるほどの執念深さですからね。」

セラは眉間を寄せて話した。

「…そうだったんですね。今の話を聞いてまるでサスペンスドラマのような話に驚いています。
肝心な男の情報ですが、確かミカミという名前で見た目がネズミ顔だとユウシンから聞いてます。
このミカミに関しましてね、私は新たに調べたのですけどもやはりマンションの住民ではありません。
過去にミカミという苗字の入居者も私が知る限り18年間おりませんでした。」

「そうなると、ここのマンションと関わりがなく私が以前住んでいたアパートから、わざわざこちらに来ているのですね。」

ソラは気落ちしながら言った。

「もしかしたら、ミカミの身内や友人がマンションのどこかに住んでいるケースもあるかと思います。あとは近くのアパートを借りているとかネットカフェを利用しているかもしれませんし。」

「私は怖くて表を歩けなくなりそうです…。」

「何かあってからでは遅いですからね。なるべく複数人で行動をされるとか自衛をするしか今のところないですもんね…。」

俯くソラを見てユウシンの母も酷く落ち込んでしまった。

「あたしがいるから!安心して!また来たら今度はもっとエグいの食らわせてやるんだ!」

2人の前でセラは威勢よくシャドウを披露した。


























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