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ソラが女子高校生だった頃。宗成の逆襲

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ソラを含む4組の生徒は校庭から教室に戻り制服に着替え始めた。

「やっと、帰れるわ。クタクタだからお家に着いたらすぐ横になるぅ~。」

「そうね、今日は寄り道しないで帰ろう…。」

元取り巻き達は疲労困憊ひろうこんぱいだ。

「ソラはどうすんの?あぁ~そっか。また神園君とラブラブすんのね。」

カチューシャが言った。

「ソラの大きなオッパイは神園君のものか。」

おかっぱが言う。

「私がソラなら神園君ではなくて、宗成さんにオッパイを捧げるわ。」

続いてツインテールが言う。

「はぁ…。もうそんな話ばっかりね!」

ソラは呆れて声が裏返った。



着替えが済み、ソラは環状線沿いにあるラーメン屋の自販機に向かった。

「ウミに買っていってあげよっ。」

天気も良くルンルン気分で歩いていると正面に見覚えのある長身の男子生徒がいる。

「やぁ。大嵐さん。天気が良くて気持ちが良いね。」

中庭の木漏れ日の中から宗成は笑顔で歩いてきた。

「宗成さん。」

「どこへ行くんだい?コーラを2本も持って。まさかキミ1人で2本も飲むわけがないよね?」

「えっと、これは…。」

ソラはウミと自分の分だと言おうか迷ったが、黙っていた。

黙った理由は今朝、ウミと宗成の小競り合いがあったからだ。

「まさか今朝、俺に喧嘩を売った青い髪色のガキに飲ませようとして買ったコーラのわけないよな?」

ソラは図星を突かれて身体をビクッとさせた。
宗成はソラのリアクションを見逃さなかった。

「そうか。そういうことか…。大嵐さんは僕よりあのガキが好きだったんだな。まさかな…。この僕より、アイツを選ぶなんて。」

「あの、そろそろ…私失礼しますっ!」

宗成が豹変したように感じたソラは怖くなって話を切り上げた。

ウミが改修したスタジオへ早歩きで向かっている時、ふと立ち止まって後ろを見た。

宗成は身動きを一つとらず、ずっとソラを見つめていた。

なんかあの人も変だ…。ソラは胸騒ぎがしていた。



コンコン

ソラはノックをした。

「誰だ?」

「私、大嵐ソラ。」

「紫の?」

「ハイウェイ。」

「よし、入れ。」

「おう。遅かったな。なんかあったのか?」

「ううん、特になにもないよ。それより、ハイこれ。」

ペットボトルのコーラを一本手渡した。

「ありがとう!さっそくいただくぜ!」

ウミはコーラをグビグビ飲み始めた。

「よっしゃ!また練習だぁ!」

ウミはコーラをアンプに置くと、ぶっ通しで演奏を始めた。
ギターを弾く集中力は凄まじく、ソラの方からなかなか話しかけられる雰囲気ではなかった。






























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