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ソラが女子高校生だった頃。やっと友達になれたのに…
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「大嵐さん、お願いよ。どうしても大嵐さんにしてほしい事があるの。」
かつらは懇願した。
「なぁに?砂城院さん。」
ソラは小さな声で言った。
「もう、多くの生徒は下校して校舎にはいないわ。
貴女には手間をかけてしまうけれど、もう一度学校へワタクシと戻ってくれないかしら?」
「学校へ?」
泣き腫らした目で、かつらはコクリと頷いた。
「オガタ。悪いけれどここで待っていて。」
かつら専用のお抱えドライバーはエンジンを切った。
かつらは一年の女子トイレに入って行き、ソラも後から続いた。
「砂城院さん。ここで何をするの?」
かつらの行動を不審に思い尋ねた。
「大嵐さんを苦しめたワタクシをここで制裁してほしいのよ…。」
かつらは真剣な表情だ。
「制裁だなんてそんな事、私にはできない…。」
ソラは非常に困惑している。
「これをしたからってワタクシの罪は消えないし、貴女の傷は癒えないのも知っている…。
でも、このまま姫君を辞めたら何の罰も受けず貴女から逃げたのと変わらない。」
かつらは女子トイレの1番奥にある個室トイレで止まった。
「あのね大嵐さん。大嵐さんに私の事をぶって欲しいの。」
「私が砂城院さんを!?人をぶった事なんて私にはないもの。そんなお願いは申し訳ないけど断るわ。」
「そうよね。聖女のように優しい貴女ならきっとそう言うと思った。
でもワタクシもこのまま引き下がれない。」
かつらは穿いているショーツを太ももまで下げた。
目の前でショーツを下げたソラは我が目を疑った。
「ワタクシ、私服で大嵐さんに会おうと思っていたけど、礼儀として制服を着て来たわ。姫君の制服を着るのも今日で最後だと思うと感慨深いものがある…。」
「ちょっと、ちょっと、ちょっと!礼儀とかそんな事より、なぜパンティを脱ぐ必要があるの!?」
ソラはかつらのエキセントリックな行動を目の当たりにしてパニック状態になってしまった。
「なぜワタクシがパンティを脱いだか教えるわ。
もし、大嵐さんに顔への制裁をしてもらったらきっと頬が腫れたり、唇が切れて血が出るはずよ。
以前、ワタクシが昇降口で貴女の足の甲を踏んだ事があったわよね?
あの時、たまたまカバンがワタクシの鼻に当たって出血した事があったでしょ。
過保護な両親から鼻血程度でも酷く心配されたわ。
でもヒップなら赤く腫れてもパンティやスカートで隠す事が出来る。
いつも自宅では全裸で過ごしているから突然、お洋服を着たら怪しまれるかもしれない。
そうはいっても両親も年頃の娘のワタクシにはさすがにそこまで詮索はしないはず…
勝手なお願いをしておいて厚かましいけれど、制裁は顔ではなくヒップにしてほしいの。」
かつらは個室のドアに顔を向けスカートをたくし上げると小ぶりでプリッとした張りのある尻を突き出した。
「お願い。大嵐さん。ワタクシのヒップを引っ張ったいて。」
高々と綺麗な尻を突き出したまま、顔をややソラに向けて懇願している。
事態を飲み込めずソラはしばらくフリーズしてしまったが、思考停止した脳を無理やり作動させた。
「砂城院さん。私、ちっとも恨んでなんかないよ。
確かに意地悪な砂城院さんが始めは大嫌いだったけど今はもっと友達になりたいとさえ思っているのよ。
だからこんな事やめて!」
太ももまで下げたピンク色の水玉ショーツをソラは両手で掴んで履かせてあげた。
「ワタクシは助けて貰った恩返しもできなければ罪も償えないのね…。」
ソラはかつらの身体を正面から抱きしめた。
かつらは声にならない声でソラの胸で泣いた。
かつらは懇願した。
「なぁに?砂城院さん。」
ソラは小さな声で言った。
「もう、多くの生徒は下校して校舎にはいないわ。
貴女には手間をかけてしまうけれど、もう一度学校へワタクシと戻ってくれないかしら?」
「学校へ?」
泣き腫らした目で、かつらはコクリと頷いた。
「オガタ。悪いけれどここで待っていて。」
かつら専用のお抱えドライバーはエンジンを切った。
かつらは一年の女子トイレに入って行き、ソラも後から続いた。
「砂城院さん。ここで何をするの?」
かつらの行動を不審に思い尋ねた。
「大嵐さんを苦しめたワタクシをここで制裁してほしいのよ…。」
かつらは真剣な表情だ。
「制裁だなんてそんな事、私にはできない…。」
ソラは非常に困惑している。
「これをしたからってワタクシの罪は消えないし、貴女の傷は癒えないのも知っている…。
でも、このまま姫君を辞めたら何の罰も受けず貴女から逃げたのと変わらない。」
かつらは女子トイレの1番奥にある個室トイレで止まった。
「あのね大嵐さん。大嵐さんに私の事をぶって欲しいの。」
「私が砂城院さんを!?人をぶった事なんて私にはないもの。そんなお願いは申し訳ないけど断るわ。」
「そうよね。聖女のように優しい貴女ならきっとそう言うと思った。
でもワタクシもこのまま引き下がれない。」
かつらは穿いているショーツを太ももまで下げた。
目の前でショーツを下げたソラは我が目を疑った。
「ワタクシ、私服で大嵐さんに会おうと思っていたけど、礼儀として制服を着て来たわ。姫君の制服を着るのも今日で最後だと思うと感慨深いものがある…。」
「ちょっと、ちょっと、ちょっと!礼儀とかそんな事より、なぜパンティを脱ぐ必要があるの!?」
ソラはかつらのエキセントリックな行動を目の当たりにしてパニック状態になってしまった。
「なぜワタクシがパンティを脱いだか教えるわ。
もし、大嵐さんに顔への制裁をしてもらったらきっと頬が腫れたり、唇が切れて血が出るはずよ。
以前、ワタクシが昇降口で貴女の足の甲を踏んだ事があったわよね?
あの時、たまたまカバンがワタクシの鼻に当たって出血した事があったでしょ。
過保護な両親から鼻血程度でも酷く心配されたわ。
でもヒップなら赤く腫れてもパンティやスカートで隠す事が出来る。
いつも自宅では全裸で過ごしているから突然、お洋服を着たら怪しまれるかもしれない。
そうはいっても両親も年頃の娘のワタクシにはさすがにそこまで詮索はしないはず…
勝手なお願いをしておいて厚かましいけれど、制裁は顔ではなくヒップにしてほしいの。」
かつらは個室のドアに顔を向けスカートをたくし上げると小ぶりでプリッとした張りのある尻を突き出した。
「お願い。大嵐さん。ワタクシのヒップを引っ張ったいて。」
高々と綺麗な尻を突き出したまま、顔をややソラに向けて懇願している。
事態を飲み込めずソラはしばらくフリーズしてしまったが、思考停止した脳を無理やり作動させた。
「砂城院さん。私、ちっとも恨んでなんかないよ。
確かに意地悪な砂城院さんが始めは大嫌いだったけど今はもっと友達になりたいとさえ思っているのよ。
だからこんな事やめて!」
太ももまで下げたピンク色の水玉ショーツをソラは両手で掴んで履かせてあげた。
「ワタクシは助けて貰った恩返しもできなければ罪も償えないのね…。」
ソラはかつらの身体を正面から抱きしめた。
かつらは声にならない声でソラの胸で泣いた。
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