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ソラが女子高校生だった頃。未来の旦那様と接近!
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「うはーよく寝たなぁ!やっと頭が回り始めてきた感じ?」
ウミは涙目になりながら首をコキコキ鳴らしている。
「もうお昼休みよ。ずっと寝ていたけど勉強しなくて大丈夫なの?」
「生きている事が勉強だ。学校の教科書なんてもんはよぉ死んでんだよ。
俺は答えがない生きた教材から学んでるから心配ご無用!」
言っている意味がよくわからずソラは首を傾げて困惑している。
ウミは両腕を伸ばすと、体重が後ろにかかりバランスが崩れて椅子ごと後ろへ倒れそうになった。
「うわわわ!」
「危ない!」
ソラはウミの背中を押してあげると、力が入り過ぎたようでウミは机に顔面をぶつけた。
「いてぇ!おまえ、怪力だな。ふぅーいてぇ。」
ウミは鼻を押さえている。
「私が怪力?助けてあげたのにそんな言い方ってないじゃない!」
怪力という言葉に反応したソラが言い返すと、かつらがいつの間にかウミの側にやってきていた。
「神園くぅん?大丈夫かな?今のは痛かったはずよ。」
かつらはウミの肩に手を回してウミの頬に顔を近づけた。
「おっ?おぉ。かなり痛かったけどよぉ。もう大丈夫だ。アハハ。」
「本当に?ワタクシ、すごぉぉく神園君の事が心配だわ。」
横にいたかつらはウミの席の正面に立ち、肩に回していた手は、滑らかに両頬に添えた。
「砂城院さん、大胆ね…。」
カチューシャが言う。
他の取り巻き達は目を丸くしながら、素早く顔を縦に2回振った。
「放課後、ワタクシのお家で遊びましょうよ。もっとお互いの事を知るべきだわ。」
そう言うと、かつらはウミの太ももと股間に指を這わせた。
「あー、俺よぉ。ギターの練習がしてぇからおまえンチにゃ行けねぇんだわ。すまんな。」
ウミは、かつらの手を振り払い席から立ち上がり廊下側に歩いていく。
「神園君、どちらへ行くの?」
「ウンコしてくる!」
「やだー!普通は口に出さないわよね!」
「顔は良いけど、あまり関わりたくないわ。」
「あたしもー!可愛い顔してるとは思うけど、昨日だって暴言吐かれたうえ、腕を引っ張られたもん。怖いわ。」
「貴女達!黙りなさいよ!」
取り巻き達は、かつらの迫力で肩をビクッとさせて驚いた。
「神園君と仲良く会話をしながら一緒にワタクシもトイレに行きたい…。でも男子トイレだからそれは許されないわ…。
神様。この時ばかりは、ワタクシを男の子にして。」
ソラはかつらがウミに熱をあげているのがわかった。
しかし、かつらがウミに惚れた理由が理解できないでいる。
かつらはトイレに行ったウミを見送ると、鬼の形相でソラを睨んだ。
「大嵐さん!」
「は、はい!」
ソラは怯んだ。
「ワタクシ、お胸の大きさでは貴女に負けましたが神園君はワタクシのものです。
貴女には絶対に負けません!」
いつの間にか恋敵になっちゃってる…。
こんな事なら彼が学校に来なかった方が良かったかも。
新たなトラブルの火種になりそうな気がしてソラはガクッと頭を下げた。
ウミは涙目になりながら首をコキコキ鳴らしている。
「もうお昼休みよ。ずっと寝ていたけど勉強しなくて大丈夫なの?」
「生きている事が勉強だ。学校の教科書なんてもんはよぉ死んでんだよ。
俺は答えがない生きた教材から学んでるから心配ご無用!」
言っている意味がよくわからずソラは首を傾げて困惑している。
ウミは両腕を伸ばすと、体重が後ろにかかりバランスが崩れて椅子ごと後ろへ倒れそうになった。
「うわわわ!」
「危ない!」
ソラはウミの背中を押してあげると、力が入り過ぎたようでウミは机に顔面をぶつけた。
「いてぇ!おまえ、怪力だな。ふぅーいてぇ。」
ウミは鼻を押さえている。
「私が怪力?助けてあげたのにそんな言い方ってないじゃない!」
怪力という言葉に反応したソラが言い返すと、かつらがいつの間にかウミの側にやってきていた。
「神園くぅん?大丈夫かな?今のは痛かったはずよ。」
かつらはウミの肩に手を回してウミの頬に顔を近づけた。
「おっ?おぉ。かなり痛かったけどよぉ。もう大丈夫だ。アハハ。」
「本当に?ワタクシ、すごぉぉく神園君の事が心配だわ。」
横にいたかつらはウミの席の正面に立ち、肩に回していた手は、滑らかに両頬に添えた。
「砂城院さん、大胆ね…。」
カチューシャが言う。
他の取り巻き達は目を丸くしながら、素早く顔を縦に2回振った。
「放課後、ワタクシのお家で遊びましょうよ。もっとお互いの事を知るべきだわ。」
そう言うと、かつらはウミの太ももと股間に指を這わせた。
「あー、俺よぉ。ギターの練習がしてぇからおまえンチにゃ行けねぇんだわ。すまんな。」
ウミは、かつらの手を振り払い席から立ち上がり廊下側に歩いていく。
「神園君、どちらへ行くの?」
「ウンコしてくる!」
「やだー!普通は口に出さないわよね!」
「顔は良いけど、あまり関わりたくないわ。」
「あたしもー!可愛い顔してるとは思うけど、昨日だって暴言吐かれたうえ、腕を引っ張られたもん。怖いわ。」
「貴女達!黙りなさいよ!」
取り巻き達は、かつらの迫力で肩をビクッとさせて驚いた。
「神園君と仲良く会話をしながら一緒にワタクシもトイレに行きたい…。でも男子トイレだからそれは許されないわ…。
神様。この時ばかりは、ワタクシを男の子にして。」
ソラはかつらがウミに熱をあげているのがわかった。
しかし、かつらがウミに惚れた理由が理解できないでいる。
かつらはトイレに行ったウミを見送ると、鬼の形相でソラを睨んだ。
「大嵐さん!」
「は、はい!」
ソラは怯んだ。
「ワタクシ、お胸の大きさでは貴女に負けましたが神園君はワタクシのものです。
貴女には絶対に負けません!」
いつの間にか恋敵になっちゃってる…。
こんな事なら彼が学校に来なかった方が良かったかも。
新たなトラブルの火種になりそうな気がしてソラはガクッと頭を下げた。
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