私、家出するけどちゃんと探してよね!

スーパー・ストロング・マカロン

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ソラが女子高校生だった頃。未来の旦那様と接近!

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「どけどけ!今から旧校舎の音楽室ここは俺の音楽スタジオになったんだからよぉ!」

神園ウミがグイグイ中へ入り、取り巻き達の腕を掴んで無理やり外へ追い出した。

取り巻き達はウミの手荒な態度にキャーキャー叫んでいる。

「うるせぇ!おめえらちったぁ静かにしやがれっての!
オラ?おめえも早く表へいけよ。出なきゃ泣かすぞ。」

かつらは眼をカッと見開き黙ったままだ。

「聞いてんのかよ!リボン女!張り倒すぞコラァ!」

「はい…。」

かつらはウミの言う事を素直に応じた。

「あん?まだ誰かいやがるんだな。おい!おめえも早くここから出ていきやがれ!」

ソラもウミに怒鳴られて、逃げるように外へ飛び出した。

突然、青い髪色をした暴力的な男子生徒が旧校舎の音楽室に乱入した事で監禁されていたソラは難を逃れた。

「あの男子、始めて見たなぁ。」

ソラは以前のように裏門から帰宅した。

一方、かつらはウミが乱入してから人が変わったようにポーっとしている。

「砂城院さん?砂城院さん!?ダメだ、違う世界にイッちゃったみたい。」

ツインテールがかつらの顔付近に手をかざしながら言った。

取り巻き達は、マネキンのように微動だにしないかつらを心配している。

「もう何度も話しかけても、返事がないよ…。」

カチューシャが呆れている。

「この分だと、私達が帰っても気づかないかも…どうする?帰ろっか?」

おかっぱが言った。

「そうねぇ、帰ろう。だんだん陽も暮れてきたし。」

ボブカットは空が赤く寂しげになっていくのを見て帰る事に同意した。

疲労が滲む取り巻き達はすごすご校門を出て行く。


「たっくよぉ。なんなんだ、アイツら。」

ウミは文句を垂れながらアンプを運び始めていた。

「よいしょっ、こらっしょっと!あ~重てぇなあ…ん?テメェはさっきのデブ!まだそんなところで転がってんのかよ!邪魔なんだよ、早く起きろっての!」

マツダイラはウミに殴り倒されてから、ようやく意識を取り戻していた。

「うぐ…。あっ?おまえはさっきの変な奴…。」

「変な奴だぁ?弱っちぃくせして口の聞き方しらねぇみたいだな。またボコられたくなきゃ、テメェもコイツを運ぶんだな。」

ウミは意識を取り戻したばかりのマツダイラをこき使って機材を運ばせた。

「今日からここは俺だけのもんだ。
わざわざスタジオに行ってたっけえ料金を払うのはバカくせぇからな。なぁデブ!」

ウミはマツダイラの背中をバシッと手のひらで叩いた。

「おめぇにはしっかり運んでもらうからよ!」

「勘弁してぇぇぇ!」

マツダイラの叫び声は誰にも届かなかった。


















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