上 下
67 / 275
ソラが女子高校生だった頃。ぷるんぷるんとぺったんこ

66

しおりを挟む
「大嵐さん…ワタクシは美人で優秀、家柄も良い。
圧倒的にワタクシの方が貴女より高いスペックを誇り全てにおいて優っているわ。
そんなワタクシだからこそ数多くのチャンスにも恵まれているの。」

薄暗い音楽室でかつらはスマホのライトをソラの胸に当てた。

「ただし、唯一ワタクシになくて貴女にあるもの…。
それは貴女のそのお胸よ。
牝牛のように豊満であるにも関わらず、形の整った張りのあるお胸…。
ワタクシ、どうしても貴女のそのお胸が目障りなの。」

かつらの発言を聞いたソラはただただポカーンとしている。

「シュゴ?」

「あの、砂城院さん。大嵐がデカパイ過ぎるのよ。私達は普通だわ。そこまで、おっぱいの大きさにコンプを持つ事はないわよ。」

「そうそう、考え過ぎ、考え過ぎ。大嵐が特別なの。」

カチューシャを付けた女子生徒がそう言うと、ボブカットの女子生徒が意見に同意した。

「ワタクシがおっぱいの大きさにコンプぅ??そのうえ大嵐が特別ぅ??
能天気な貴女達にわかったような口を利かれると、ムカムカしてくるわ!!」

後ろにいた2人を振り返り、鋭く血走った眼で睨んだ。

「ひぇ!ごめんなさい。そんなつもりで言ったのではないの。」

カチューシャを付けた女子生徒が両手を合わせて謝っている。

「何が、何がコンプよぉ!ワタクシがまるでお胸にコンプレックスがあって、牛並みの大嵐さんを妬んでいるみたいじゃない!
バカにしくさって許せないわ!
貴女達、ここで上着を脱ぎなさい!
貴女達のお胸を見てあげる!」

「そんな砂城院さん!私らが脱ぐ必要はどこにあるの?ターゲットは大嵐でしょ?」

ボブカットの女子生徒が少し強気な態度でかつらに接した。

「いいから早く脱ぎなさい!チンタラしていたらカーテンが閉められているのを怪しんで誰かが入ってくるかもしれないのよ!」

2人の女子生徒は渋々、上着を脱いでブラジャーだけになった。
膨らみかけた乳房は丸みを帯びてきている。

「何をボケっとしているの?早くその安っぽいブラも外しなさい!」

ソラはもう何がなんだかわからない状況にとても困惑している時、叫ぶ声が聞こえてきた。

「なんだ!?おまえは!ここは今、入室禁止だぞ!」

「あれは能無しデブのマツダイラの声よ。誰か来たんだわ、もしかしたら兄さんかも。」

「あわわわ!」

ブラジャーのフックを外そうとした2人の女子生徒は慌てて上着を着た。

「やめろ!入るんじゃない!んがぁぁ!!」

マツダイラの悲鳴が聞こえてくる。

この悲鳴にソラも恐怖を感じて身構えていた。

ドガッ!

蹴飛ばされたドアが開いた瞬間、眩しい光が音楽室に注ぎ込まれた。
光が射して埃が舞い踊っている。
サングラスをかけているソラを除く、かつらとその取り巻き達は手で目を塞いだ。
スマホのライトで辺りを照らしてはいたものの、音楽室は薄暗く暗闇に慣れていたかつら達には堪らないほど眩しそうだ。

「おめえら、ここでなにしてやがんだ!」

太陽の光をバックに髪を青く染めた男子生徒が怒鳴っている。





























しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない

文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。 使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。 優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。 婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。 「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。 優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。 父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。 嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの? 優月は父親をも信頼できなくなる。 婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。

王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!

gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ? 王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。 国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから! 12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

若社長な旦那様は欲望に正直~新妻が可愛すぎて仕事が手につかない~

雪宮凛
恋愛
「来週からしばらく、在宅ワークをすることになった」 夕食時、突如告げられた夫の言葉に驚く静香。だけど、大好きな旦那様のために、少しでも良い仕事環境を整えようと奮闘する。 そんな健気な妻の姿を目の当たりにした夫の至は、仕事中にも関わらずムラムラしてしまい――。 全3話 ※タグにご注意ください/ムーンライトノベルズより転載

【書籍化確定、完結】私だけが知らない

綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化確定です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ 目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2024/12/26……書籍化確定、公表 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

わたしは夫のことを、愛していないのかもしれない

鈴宮(すずみや)
恋愛
 孤児院出身のアルマは、一年前、幼馴染のヴェルナーと夫婦になった。明るくて優しいヴェルナーは、日々アルマに愛を囁き、彼女のことをとても大事にしている。  しかしアルマは、ある日を境に、ヴェルナーから甘ったるい香りが漂うことに気づく。  その香りは、彼女が勤める診療所の、とある患者と同じもので――――?

身代わりの公爵家の花嫁は翌日から溺愛される。~初日を挽回し、溺愛させてくれ!~

湯川仁美
恋愛
姉の身代わりに公爵夫人になった。 「貴様と寝食を共にする気はない!俺に呼ばれるまでは、俺の前に姿を見せるな。声を聞かせるな」 夫と初対面の日、家族から男癖の悪い醜悪女と流され。 公爵である夫とから啖呵を切られたが。 翌日には誤解だと気づいた公爵は花嫁に好意を持ち、挽回活動を開始。 地獄の番人こと閻魔大王(善悪を判断する審判)と異名をもつ公爵は、影でプレゼントを贈り。話しかけるが、謝れない。 「愛しの妻。大切な妻。可愛い妻」とは言えない。 一度、言った言葉を撤回するのは難しい。 そして妻は普通の令嬢とは違い、媚びず、ビクビク怯えもせず普通に接してくれる。 徐々に距離を詰めていきましょう。 全力で真摯に接し、謝罪を行い、ラブラブに到着するコメディ。 第二章から口説きまくり。 第四章で完結です。 第五章に番外編を追加しました。

処理中です...