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外出禁止令が発令!若奥様に忍び寄る魔の手?

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ミカミは忍び足で玄関を出て、裏にある神園家のベランダへ着いた。

ドキドキしながら部屋を覗くとレースカーテンが風で靡いているのを確認できた。

ソラは当初、ウミの忠告を守り玄関だけでなく窓にもしっかり施錠をして密室にしていたのだが、ゴキブリを部屋から追い出す際、ベランダの窓をうっかり閉め忘れていたのだ。

「やはり俺の思った通りだったよ。」

自分の推測が当たり、心の中で力強くガッツポーズをしたがすぐ気持ちを切り替えた。

「こんなんで喜んでいる場合じゃねぇ。」

興奮する自分にそう言い聞かせベランダの手すりを跨いだ。

辺りを警戒して誰もいない事を確認してから、静かに窓をスライドさせた。
額から大粒の汗が吹き出して目に入っている。
それでも慎重に慎重を重ねて、なるべく軋む音が鳴らないよう窓を全開にした。

足跡がつけば怪しまれるのを恐れ、履いているスリッパをベランダに置き裸足で部屋に上がる事にした。

「潜入成功。」

部屋の作りは同じであるが、倫理という一線を越えてソラがいる秘密の花園へ侵入できた。

極度の緊張と味わった事のない欲望を膨らませ、呼吸が荒いミカミは六畳の部屋に飾ってあるウミの大切なエレキギターには見向きもせず、キッチンを通り、ソラがいる脱衣所までついにやってきた。

「女神はここで着替えたんだ…。服も下着も脱いで生まれたままの姿になった。」

ミカミはソラが脱いだブラジャーとショーツを探すが、瞬時に洗濯機の中に放り込まれたのを悟る。

「さすがに洗濯機を開けて、中を見る事は難しい。
入浴中の女神に開閉する音でバレてしまうからな…。
どんな下着だったのだろう?純白でリボンのパンティか?
それとも案外、真っ赤なTバックが好みだったりして。」

そんな妄想をしている時だ。

「ルンルルルンルンルン。」

ソラの音程のズレた鼻歌だ。

ミカミがドアのすぐ向こうで潜伏している事に気づかないソラは呑気に鼻歌を歌っている。

鼻歌を耳にした変態男はあまりの興奮で以前のような例のを起こしかけている。

「うぐぐ。マズイぞ。
また抑えが効かなくなって思考停止をしてしまいそうだ。」

まるで、ゾンビ映画でよくあるように人間が不意にゾンビに噛まれて、その噛まれた傷口からウイルスに感染して人間がゾンビ化する寸前の時のようだ。

「落ち着け。ここで発作を起こしたら俺は終わりだ。
発作を鎮める為、気持ちを萎えさせるのはどうか?
俺にとって最悪な事を、とても不愉快な事を考えてみよう。」

ミカミは惚れたソラを頭から無理やり消し去り、ミカミの憎き存在ーーーー
ウミの事を頭に浮かべた。
変態男にすれば目の前で裸のソラがいるのに、よりによって憎んでいるウミを想像するのは大変苦痛であるが、今ここで発作を起こして見つかってしまえば万事休すとなる。


「あのギター野郎め。
生意気にも俺の愛する女神と結婚しやがって!
いずれは女神と愛のある子作りをして、そのうちガキを産ませるのか。
うわぁ…それって俺にしてみりゃ最悪な未来じゃないかよ。」

ミカミは神園夫妻に訪れるであろう幸福に満ちた将来を考えて絶望した。

「ふぅ~気持ちよかったぁ!
そろそろ、身体を洗いましょうかね~。フフフ。」

絶望の淵に立たされていたミカミは、ソラによってまた息を吹き返したようだ。

「所詮は俺の妄想じゃないか。
女神が浴槽から出てくるんだ!嘆いている場合ではない。」

曇りガラスの引戸では姿をはっきりと見ることは出来ない。
それでもソラがバスチェアに座り、揺れる乳房や弾ける尻を見る事は可能だ。

興奮する場面だが不思議と発作が起きる気配もない。
許し難い未来を想像したせいなのだろうか?


ザバァッ!

水飛沫みずしぶきがタイルにかかるくらい勢いよくソラは浴槽から立ち上がると、形の良い大きな乳房はソラの意に反して遠慮なく無邪気に揺れた。

おぉぉぉ!ミカミは心の中で歓喜の雄叫びを上げた。

ついに美しき女神の裸体を拝む事ができると喜びを噛み締めた。

「んーやっぱやめた!まだ入っていよっと。」

ドボン!

ミカミはギャグ漫画のように頭からズッコケそうになった。




































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