9 / 10
第9話:サワーPとの再会
しおりを挟む
サワーPに指定されたのはとても小綺麗なバーというかカフェというか、薄暗くて壁にはたくさんの絵や写真が飾られていて、わけのわからないオブジェがあって、古いアメリカの曲がかかっている店だった。
「あの・・・お久しぶり」
「・・・うん」
洒落たメニューしかないから、何とかいう黒いビールを頼んで、タコスみたいなものを食べる。味は分からない。
「とにかくいろいろ・・・うん、もう、いろいろと」
おめでとう・・・と言いたい、言うべきなんだろうが、言葉が続かなかった。
「ああ、いや、うん・・・」
「・・・えっと、今日は、・・・その?」
「あー、えっと・・・あれ、その、・・・ツイッター、見て、ない?」
「あ、あれ、何かあったっけ」
「そうだよね、見てないよね。だって246Pから俺、フォロー、外されてたもんね」
「あっ・・・、ご、ごめ」
「別に、よくて。いろいろ・・・よくて」
「う、ん・・・」
沈黙。
沢君は髪を伸ばしていて、何色だか分からない色に染めていた。
知らない人みたいだったけど、テーブルに置いた右手の、薬指と中指がほんの軽くトントンと叩くリズムで、かろうじて、繋ぎ止めた。
「・・・いったん、活動休止、する」
「・・・え」
「ようやくいろいろ、片付けた、ん、だよね。・・・案外、誰からも、引き留められない感じで。・・・それで、その、・・・今月からもう、いったん、お休みで」
「・・・そ、そう、なんだ」
「・・・いろいろ、あった・・・んだけど、さ。・・・イケさん、興味、別にないよね」
「・・・い、いや」
「俺、いっぱい、メッセージとか送ったけど、返って、こなくて・・・」
「・・・え、え?それ・・・どれ?まさかケータイ?」
「と、とにかく、その・・・もうそれは、よくて。・・・ただ、その・・・あのね」
「・・・う、ん」
そこで頼んでいた料理が来て、いったん会話は途切れた。
結局、食事の間、途切れた会話が戻ることはなかった。
店を出て、どちらもまだ無言。
二軒目に行く、様子もない。
ここで、それとなく、あっちの方・・・つまり、円山町へと足を向けるのは、さすがに躊躇われた。
だから仕方なく、人の流れる方、つまり駅の方へ何となく下っていく。渋谷駅はボウルの底みたいに低い。
そして駅前、ハチ公広場はまだまだ喧騒の中。どこかから聴こえるストリートミュージシャンの歌声に気を取られていたら、隣で声がした。
「・・・って、いいですか」
「え、うん?・・・ごめん聞こえなかった」
「イケさんの家、これから行ってもいいですか」
「・・・」
顔は伏せられたまま。切羽詰まった声。
俺は「散らかってるけど」と一言、井の頭線へと向かった。
* * *
友人を連れてきたことはない。
当然だ。
祖師谷の都営住宅。要するに公営団地。一人で暮らしてはいるが、それは実家暮らしも同然で、片手の指でお釣りがくる激安の家賃だからこそバイトで食っていけている。
・・・本来は、俺がここに一人で住むのは規約違反だ。
世帯主である父に貸し出された住宅なのであって、今も毎年審査されているのは父。引っ越しや介護施設への入居などではなく、親戚の家で一時的に面倒を見てもらっているだけだから、完全なる違反ではないが、限りなくグレー。
近所の人は、寝たきりに近い父を俺が面倒みているんだと思って、封筒でまわってくる管理費が遅れても、自治会の掃除に行かなくても大目に見てくれている。ただ、それはありがたいが、東京でありながら田舎のような団地の包囲網があって、ちょっとしたこともすぐ知れ渡って自治会長が訪ねてくるから油断ができない。
以上の説明を「俺が借りてるわけじゃないが、今は一人で住んでる」の一言で済ませ、狭い階段を三階分のぼり、重いドアを開けた。そこそこ壁が分厚いことと、周りが老人ばかりで夜は静かなことが幸いなのか災いなのか、こんな団地の一角でも音楽をやるにはいい。以前行った友人の安アパートは壁があってないようなもので辟易した。まともなマンションに越すほどの貯えもないのは、ここでも十分できてしまうという甘えだ。
玄関に上がった沢君は、面食らっている、という風にも見えなかった。
表札の<原口>という文字も見えたはずだが、何も言わなかった。そういえば246Pの由来は嘘ではないが、無意識に、渋谷に住んでいた頃の暮らしや思い出に逃げているわけだ。
「イケさん、あの・・・」
「うん、なに・・・あ、ごめん、コーヒーでも」
「いや、・・・何か、イケさんも、・・・生きてたんですね」
「・・・なにそれ」
「音楽の感じとは、全然違う・・・それは、俺も、同じだけど」
「・・・逃げてるからね」
「・・・して」
「・・・うん?」
「していいですか」
そう言って沢君は俺に抱きついてきた。
ここは・・・今俺は、<オン>じゃない。<オフ>だ。
天井も低い、古びた部屋。ここではヘッドホンをしていなければ、俺は246Pになれない。
サワーPとも、寝れない。
「ごめん、無理だよ、ここでは」
「いいじゃないですか、減るもんじゃなし」
「・・・出来ない。今、そういう身体じゃない」
「俺だってきっと、そう、です、けど・・・だからお願い、俺とアルバム作ってください」
「・・・え?・・・いや、だって、活動休止って」
「こう・・・こうするしか、なくて。俺がここに戻ってくる、ただ、あのアルバムを作るところから、そうじゃないともう、他のことはわけわかんなくて」
「それって、俺とのアルバム、作りたいってこと?あれ、まだやる気がある?」
「・・・っ、まだ、とかじゃ、なくて・・・!」
「そんなのさ、俺だって、ずっと」
「俺もう、イケさんに嫌われたんだと思って・・・見放されたんだと」
「・・・っ、俺がどれだけ、何回、今だってずっと、あの作りかけを聴き続けて・・・!」
もう、抱き合って、めちゃくちゃにキスしていた。
服を脱がせるのも追いつかないままベッドに押し倒され、電気も消していないからそれはいつもの天井なのに、沢君が乗っかっていると、違う天井に見えた。
ヘッドホンもしていないのに、あの曲が聞こえてくる。
でも、違う、細部が全然違う。ここのベースもここのパーカッションも、顕微鏡で構造を見ているように、その音が過ぎ去っても俺の頭はそこを見続けて、緻密に作り込まれているのが手に取るように分かった。これは、俺がいつの間にか作り上げた?いや、こんな音は作らない、作れない、これはサワーPだ。サワーPがすぐそこにいる・・・。
現実の音が戻ってきて、それは俺と沢君の淫らな喘ぎ声とベッドの軋みだけど、その背景に確かにその音があった。
それは沢君のポケットから落ちたiPodが勝手に押されてイヤホンから聴こえていたもので、それで、俺は、沢君がずっとこのボタニカルなアルバムに手を入れ続け、完成度を上げていたことが分かった。それはあの、サワーPによる他の有名ボカロPのアレンジ曲なんかとは仕事の質が違って、俺はもう、涙が出てきた。
「沢君、沢君、俺はもう、ごめん、本当に」
「・・・な、なに」
「俺の詞でいい?いや俺のじゃなきゃだめだろ?頼む、一緒にやらせて・・・」
「・・・おねがい、します」
その消え入るような声とは裏腹に、食いつかれるようなキスが降ってきて、沢君の指が俺と二人分、熱く硬いものを自由自在に弾いた。俺は完全にそれに没頭して、五曲分の歌詞がすべて、そこに在って時間は止まって、全部の<正しい姿>がはっきりと見えて、漢字もひらがなも韻も行間も、俺の中で完成した。
「あの・・・お久しぶり」
「・・・うん」
洒落たメニューしかないから、何とかいう黒いビールを頼んで、タコスみたいなものを食べる。味は分からない。
「とにかくいろいろ・・・うん、もう、いろいろと」
おめでとう・・・と言いたい、言うべきなんだろうが、言葉が続かなかった。
「ああ、いや、うん・・・」
「・・・えっと、今日は、・・・その?」
「あー、えっと・・・あれ、その、・・・ツイッター、見て、ない?」
「あ、あれ、何かあったっけ」
「そうだよね、見てないよね。だって246Pから俺、フォロー、外されてたもんね」
「あっ・・・、ご、ごめ」
「別に、よくて。いろいろ・・・よくて」
「う、ん・・・」
沈黙。
沢君は髪を伸ばしていて、何色だか分からない色に染めていた。
知らない人みたいだったけど、テーブルに置いた右手の、薬指と中指がほんの軽くトントンと叩くリズムで、かろうじて、繋ぎ止めた。
「・・・いったん、活動休止、する」
「・・・え」
「ようやくいろいろ、片付けた、ん、だよね。・・・案外、誰からも、引き留められない感じで。・・・それで、その、・・・今月からもう、いったん、お休みで」
「・・・そ、そう、なんだ」
「・・・いろいろ、あった・・・んだけど、さ。・・・イケさん、興味、別にないよね」
「・・・い、いや」
「俺、いっぱい、メッセージとか送ったけど、返って、こなくて・・・」
「・・・え、え?それ・・・どれ?まさかケータイ?」
「と、とにかく、その・・・もうそれは、よくて。・・・ただ、その・・・あのね」
「・・・う、ん」
そこで頼んでいた料理が来て、いったん会話は途切れた。
結局、食事の間、途切れた会話が戻ることはなかった。
店を出て、どちらもまだ無言。
二軒目に行く、様子もない。
ここで、それとなく、あっちの方・・・つまり、円山町へと足を向けるのは、さすがに躊躇われた。
だから仕方なく、人の流れる方、つまり駅の方へ何となく下っていく。渋谷駅はボウルの底みたいに低い。
そして駅前、ハチ公広場はまだまだ喧騒の中。どこかから聴こえるストリートミュージシャンの歌声に気を取られていたら、隣で声がした。
「・・・って、いいですか」
「え、うん?・・・ごめん聞こえなかった」
「イケさんの家、これから行ってもいいですか」
「・・・」
顔は伏せられたまま。切羽詰まった声。
俺は「散らかってるけど」と一言、井の頭線へと向かった。
* * *
友人を連れてきたことはない。
当然だ。
祖師谷の都営住宅。要するに公営団地。一人で暮らしてはいるが、それは実家暮らしも同然で、片手の指でお釣りがくる激安の家賃だからこそバイトで食っていけている。
・・・本来は、俺がここに一人で住むのは規約違反だ。
世帯主である父に貸し出された住宅なのであって、今も毎年審査されているのは父。引っ越しや介護施設への入居などではなく、親戚の家で一時的に面倒を見てもらっているだけだから、完全なる違反ではないが、限りなくグレー。
近所の人は、寝たきりに近い父を俺が面倒みているんだと思って、封筒でまわってくる管理費が遅れても、自治会の掃除に行かなくても大目に見てくれている。ただ、それはありがたいが、東京でありながら田舎のような団地の包囲網があって、ちょっとしたこともすぐ知れ渡って自治会長が訪ねてくるから油断ができない。
以上の説明を「俺が借りてるわけじゃないが、今は一人で住んでる」の一言で済ませ、狭い階段を三階分のぼり、重いドアを開けた。そこそこ壁が分厚いことと、周りが老人ばかりで夜は静かなことが幸いなのか災いなのか、こんな団地の一角でも音楽をやるにはいい。以前行った友人の安アパートは壁があってないようなもので辟易した。まともなマンションに越すほどの貯えもないのは、ここでも十分できてしまうという甘えだ。
玄関に上がった沢君は、面食らっている、という風にも見えなかった。
表札の<原口>という文字も見えたはずだが、何も言わなかった。そういえば246Pの由来は嘘ではないが、無意識に、渋谷に住んでいた頃の暮らしや思い出に逃げているわけだ。
「イケさん、あの・・・」
「うん、なに・・・あ、ごめん、コーヒーでも」
「いや、・・・何か、イケさんも、・・・生きてたんですね」
「・・・なにそれ」
「音楽の感じとは、全然違う・・・それは、俺も、同じだけど」
「・・・逃げてるからね」
「・・・して」
「・・・うん?」
「していいですか」
そう言って沢君は俺に抱きついてきた。
ここは・・・今俺は、<オン>じゃない。<オフ>だ。
天井も低い、古びた部屋。ここではヘッドホンをしていなければ、俺は246Pになれない。
サワーPとも、寝れない。
「ごめん、無理だよ、ここでは」
「いいじゃないですか、減るもんじゃなし」
「・・・出来ない。今、そういう身体じゃない」
「俺だってきっと、そう、です、けど・・・だからお願い、俺とアルバム作ってください」
「・・・え?・・・いや、だって、活動休止って」
「こう・・・こうするしか、なくて。俺がここに戻ってくる、ただ、あのアルバムを作るところから、そうじゃないともう、他のことはわけわかんなくて」
「それって、俺とのアルバム、作りたいってこと?あれ、まだやる気がある?」
「・・・っ、まだ、とかじゃ、なくて・・・!」
「そんなのさ、俺だって、ずっと」
「俺もう、イケさんに嫌われたんだと思って・・・見放されたんだと」
「・・・っ、俺がどれだけ、何回、今だってずっと、あの作りかけを聴き続けて・・・!」
もう、抱き合って、めちゃくちゃにキスしていた。
服を脱がせるのも追いつかないままベッドに押し倒され、電気も消していないからそれはいつもの天井なのに、沢君が乗っかっていると、違う天井に見えた。
ヘッドホンもしていないのに、あの曲が聞こえてくる。
でも、違う、細部が全然違う。ここのベースもここのパーカッションも、顕微鏡で構造を見ているように、その音が過ぎ去っても俺の頭はそこを見続けて、緻密に作り込まれているのが手に取るように分かった。これは、俺がいつの間にか作り上げた?いや、こんな音は作らない、作れない、これはサワーPだ。サワーPがすぐそこにいる・・・。
現実の音が戻ってきて、それは俺と沢君の淫らな喘ぎ声とベッドの軋みだけど、その背景に確かにその音があった。
それは沢君のポケットから落ちたiPodが勝手に押されてイヤホンから聴こえていたもので、それで、俺は、沢君がずっとこのボタニカルなアルバムに手を入れ続け、完成度を上げていたことが分かった。それはあの、サワーPによる他の有名ボカロPのアレンジ曲なんかとは仕事の質が違って、俺はもう、涙が出てきた。
「沢君、沢君、俺はもう、ごめん、本当に」
「・・・な、なに」
「俺の詞でいい?いや俺のじゃなきゃだめだろ?頼む、一緒にやらせて・・・」
「・・・おねがい、します」
その消え入るような声とは裏腹に、食いつかれるようなキスが降ってきて、沢君の指が俺と二人分、熱く硬いものを自由自在に弾いた。俺は完全にそれに没頭して、五曲分の歌詞がすべて、そこに在って時間は止まって、全部の<正しい姿>がはっきりと見えて、漢字もひらがなも韻も行間も、俺の中で完成した。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
美人に告白されたがまたいつもの嫌がらせかと思ったので適当にOKした
亜桜黄身
BL
俺の学校では俺に付き合ってほしいと言う罰ゲームが流行ってる。
カースト底辺の卑屈くんがカースト頂点の強気ド美人敬語攻めと付き合う話。
(悪役モブ♀が出てきます)
(他サイトに2021年〜掲載済)


告白ゲームの攻略対象にされたので面倒くさい奴になって嫌われることにした
雨宮里玖
BL
《あらすじ》
昼休みに乃木は、イケメン三人の話に聞き耳を立てていた。そこで「それぞれが最初にぶつかった奴を口説いて告白する。それで一番早く告白オッケーもらえた奴が勝ち」という告白ゲームをする話を聞いた。
その直後、乃木は三人のうちで一番のモテ男・早坂とぶつかってしまった。
その日の放課後から早坂は乃木にぐいぐい近づいてきて——。
早坂(18)モッテモテのイケメン帰国子女。勉強運動なんでもできる。物静か。
乃木(18)普通の高校三年生。
波田野(17)早坂の友人。
蓑島(17)早坂の友人。
石井(18)乃木の友人。
ハルとアキ
花町 シュガー
BL
『嗚呼、秘密よ。どうかもう少しだけ一緒に居させて……』
双子の兄、ハルの婚約者がどんな奴かを探るため、ハルのふりをして学園に入学するアキ。
しかし、その婚約者はとんでもない奴だった!?
「あんたにならハルをまかせてもいいかなって、そう思えたんだ。
だから、さよならが来るその時までは……偽りでいい。
〝俺〟を愛してーー
どうか気づいて。お願い、気づかないで」
----------------------------------------
【目次】
・本編(アキ編)〈俺様 × 訳あり〉
・各キャラクターの今後について
・中編(イロハ編)〈包容力 × 元気〉
・リクエスト編
・番外編
・中編(ハル編)〈ヤンデレ × ツンデレ〉
・番外編
----------------------------------------
*表紙絵:たまみたま様(@l0x0lm69) *
※ 笑いあり友情あり甘々ありの、切なめです。
※心理描写を大切に書いてます。
※イラスト・コメントお気軽にどうぞ♪

いつかコントローラーを投げ出して
せんぷう
BL
オメガバース。世界で男女以外に、アルファ・ベータ・オメガと性別が枝分かれした世界で新たにもう一つの性が発見された。
世界的にはレアなオメガ、アルファ以上の神に選別されたと言われる特異種。
バランサー。
アルファ、ベータ、オメガになるかを自らの意思で選択でき、バランサーの状態ならどのようなフェロモンですら影響を受けない、むしろ自身のフェロモンにより周囲を調伏できる最強の性別。
これは、バランサーであることを隠した少年の少し不運で不思議な出会いの物語。
裏社会のトップにして最強のアルファ攻め
×
最強種バランサーであることをそれとなく隠して生活する兄弟想いな受け
※オメガバース特殊設定、追加性別有り
.

Ωの不幸は蜜の味
grotta
BL
俺はΩだけどαとつがいになることが出来ない。うなじに火傷を負ってフェロモン受容機能が損なわれたから噛まれてもつがいになれないのだ――。
Ωの川西望はこれまで不幸な恋ばかりしてきた。
そんな自分でも良いと言ってくれた相手と結婚することになるも、直前で婚約は破棄される。
何もかも諦めかけた時、望に同居を持ちかけてきたのはマンションのオーナーである北条雪哉だった。
6千文字程度のショートショート。
思いついてダダっと書いたので設定ゆるいです。

今夜のご飯も一緒に食べよう~ある日突然やってきたヒゲの熊男はまさかのスパダリでした~
松本尚生
BL
瞬は失恋して職と住み処を失い、小さなワンルームから弁当屋のバイトに通っている。
ある日瞬が帰ると、「誠~~~!」と背後からヒゲの熊男が襲いかかる。「誠って誰!?」上がりこんだ熊は大量の食材を持っていた。瞬は困り果てながら調理する。瞬が「『誠さん』って恋人?」と尋ねると、彼はふふっと笑って瞬を抱きしめ――。
恋なんてコリゴリの瞬と、正体不明のスパダリ熊男=伸幸のお部屋グルメの顛末。
伸幸の持ちこむ謎の食材と、それらをテキパキとさばいていく瞬のかけ合いもお楽しみください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる