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第27話 勇者就任
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バトルトーナメントから一週間後、ヤマツミ伯爵の屋敷に一台の馬車がやってきた。
馬車に描かれている日輪の紋章は王宮からの使者である事の証明だ
それがクサナギの勇者就任式に参列するチルとサクヤのお迎えの馬車であると誰もが疑いを持たなかった。
「チル、サクヤ、外でご使者が待っておるぞ。早く支度をせんか。……着替えなどそんなに持っていかなくてもいいだろう」
「しかしお父様、クサナギさんが勇者に就任した直後から私達は勇者パーティの一員としてしばらく各地を転戦する事になります。いつ帰ってこれるかも分かりませんので、持てるだけ持っていかないと。それにクサナギさんの近くにいるといつ衣服を消されるか分かりませんからね」
「ちょっと待て……お前達はいつもクサナギ殿に衣服を剥がされているのかね?」
「いえ、クサナギさんに襲われたとかそう話ではないですよ? クサナギさんは魔獣の吐く炎や毒液が身体に付いた時にそれを消し去る為にクロースレスを使ってくれる事もあるんです。最初はびっくりしましたけどもう慣れました」
「何だと!? ……クサナギ殿には今までの事を感謝しているが、そんな話を聞いてただで済ませる訳にはいかん。これはいずれクサナギ殿にはきっちり責任を取って貰う必要があるな」
ヤマツミ伯爵は複雑な表情をしながら小声で呟いた。
「え? お父様、今何か言いました?」
「いやこちらの話だ。お前達、勇者パーティの一員となるからにはしっかりと励んでくるのだぞ」
「チル、サクヤ、必ず無事に戻ってくるのですよ」
「はい、お父様、お母様。それでは行ってきます」
◇◇◇◇
「ふっ、ワークスのような田舎町から行ったり来たりとご苦労な事だな」
「クスクス……あなた、そんな事を言っては気の毒ですわよ。これからもっと辺境の地に飛ばされるのに」
謁見の間で玉座に座りチルとサクヤを待っていたのはラマロ陛下ではなく第二王子のムスヒだった。
その傍らにはひとりの妖艶な女性が控えている。
チルとサクヤはこの女性を何度か王宮内で見た事があり知っている。
ムスヒ王子の妻クシナダだ。
他国から嫁いできたという話は耳にしているがそれ以上の事は知らない。
チルは訝しげに尋ねる。
「ムスヒ殿下、ラマロ陛下のお姿が見えませんが、ご容態が芳しくないのでしょうか」
ムスヒ王子の代わりに妖艶な女性が答える。
「チルと申しましたね。このお方は既に殿下ではありません。ヒノト王国第一五代国王、ムスヒ陛下であらせられる」
「え……という事はラマロ陛下は既に崩御されたと仰るのですか? そのようなお話は伺っておりません。……それにタカミ殿下はどうされたのですか?」
チルの問いに対し、ムスヒはニタニタとせせら笑いを浮かべながら答える。
「父上が亡くなった後、兄も日頃の過労が祟ったのか病を患ってな。今は離宮で養生しているがとても国政を行えるような容態ではない。それ故に急遽この私が父上の後を継ぐ事になったのだよ」
「そんな……」
予想だにしなかった話にチルとサクヤは言葉を失った。
「まあそれは近々頃合いを見て世間にも公表をするつもりだ。今日はお前達を呼んだのはその話ではなく勇者就任についてだ」
「はい。それで次期勇者となるはずのクサナギさんはどちらでしょうか?」
「奴は来ないさ。勇者となるのは奴ではない。チル、お前が次期勇者として魔獣討伐の任務に当たるのだ」
「あたしが? ……でもあの大会で優勝したパーティのリーダーが次期勇者となるという話だったのでは……」
しかしムスヒはチルの質問を遮って逆に問い詰める。
「奴は火焔山に住んでいるそうだな」
「はい」
「あの山は山賊のねぐらになっているというではないか。山賊を勇者に就任させられるはずがないであろうが!」
「!? 陛下、それは違います。クサナギさんは山賊ではありません」
「黙れ! 既に決まった事だ、異論は認めん。お前は勇者として国の為に戦う事だけを考えろ。それにお前達の仲間となる者達は既に選出している。入れ!」
「はっ!」
「失礼致します」
ムスヒの合図で二人の少女がチルとサクヤの前に歩み出る。
まず紺色の忍び装束を身に纏った三つ編みの少女がチルに一礼して自己紹介をする。
「拙者はサギリと申すでござる。幼少より忍びとしての鍛錬を積んで参ったでござる。勇者様の足を引っ張らないよう頑張る所存でござる」
「は、はあ……宜しくお願いします」
礼儀正しいが変わった方言で話す人だ。
それに彼女の橙色の髪はこの国では珍しい。
そういえば王国のどこかには忍者と呼ばれる特殊な技能を持つ集団を育てている里があると聞いた事がある。
彼女はその里の出身者だろうかとチルは思った。
続いて修道服を身に纏った緑色のボブカットの少女が二人の前に出る。
「わたくし、ネネコと申します。幼少よりシスターとしての修行を積んできました。怪我をされた時はわたくしの治癒魔法にお任せ下さいませ」
「あ、はい。宜しくお願いします」
ネネコと呼ばれた少女は所作ひとつひとつが気品に溢れており、名のある貴族のご令嬢と思われる。
チルとサクヤも一応貴族出身のはずだが、冒険者であった父親の血が濃いせいかその雰囲気は似ても似つかない。
チルとサクヤの二人は思わずその差に恥じらいを覚えた。
サギリとネネコの自己紹介が終わると、チルとサクヤが考える時間を与えないかのように間髪入れずにムスヒが話を続ける。
「この二人はお前達の為にこの俺が自ら選別した者達だ。勇者パーティの一員として不足はなかろう」
「は、はい……」
「それではお前達には魔獣討伐の任務を与える。お前達は急ぎ白霜の谷へ向かいそこを縄張りとしている氷竜を討伐して来い」
馬車に描かれている日輪の紋章は王宮からの使者である事の証明だ
それがクサナギの勇者就任式に参列するチルとサクヤのお迎えの馬車であると誰もが疑いを持たなかった。
「チル、サクヤ、外でご使者が待っておるぞ。早く支度をせんか。……着替えなどそんなに持っていかなくてもいいだろう」
「しかしお父様、クサナギさんが勇者に就任した直後から私達は勇者パーティの一員としてしばらく各地を転戦する事になります。いつ帰ってこれるかも分かりませんので、持てるだけ持っていかないと。それにクサナギさんの近くにいるといつ衣服を消されるか分かりませんからね」
「ちょっと待て……お前達はいつもクサナギ殿に衣服を剥がされているのかね?」
「いえ、クサナギさんに襲われたとかそう話ではないですよ? クサナギさんは魔獣の吐く炎や毒液が身体に付いた時にそれを消し去る為にクロースレスを使ってくれる事もあるんです。最初はびっくりしましたけどもう慣れました」
「何だと!? ……クサナギ殿には今までの事を感謝しているが、そんな話を聞いてただで済ませる訳にはいかん。これはいずれクサナギ殿にはきっちり責任を取って貰う必要があるな」
ヤマツミ伯爵は複雑な表情をしながら小声で呟いた。
「え? お父様、今何か言いました?」
「いやこちらの話だ。お前達、勇者パーティの一員となるからにはしっかりと励んでくるのだぞ」
「チル、サクヤ、必ず無事に戻ってくるのですよ」
「はい、お父様、お母様。それでは行ってきます」
◇◇◇◇
「ふっ、ワークスのような田舎町から行ったり来たりとご苦労な事だな」
「クスクス……あなた、そんな事を言っては気の毒ですわよ。これからもっと辺境の地に飛ばされるのに」
謁見の間で玉座に座りチルとサクヤを待っていたのはラマロ陛下ではなく第二王子のムスヒだった。
その傍らにはひとりの妖艶な女性が控えている。
チルとサクヤはこの女性を何度か王宮内で見た事があり知っている。
ムスヒ王子の妻クシナダだ。
他国から嫁いできたという話は耳にしているがそれ以上の事は知らない。
チルは訝しげに尋ねる。
「ムスヒ殿下、ラマロ陛下のお姿が見えませんが、ご容態が芳しくないのでしょうか」
ムスヒ王子の代わりに妖艶な女性が答える。
「チルと申しましたね。このお方は既に殿下ではありません。ヒノト王国第一五代国王、ムスヒ陛下であらせられる」
「え……という事はラマロ陛下は既に崩御されたと仰るのですか? そのようなお話は伺っておりません。……それにタカミ殿下はどうされたのですか?」
チルの問いに対し、ムスヒはニタニタとせせら笑いを浮かべながら答える。
「父上が亡くなった後、兄も日頃の過労が祟ったのか病を患ってな。今は離宮で養生しているがとても国政を行えるような容態ではない。それ故に急遽この私が父上の後を継ぐ事になったのだよ」
「そんな……」
予想だにしなかった話にチルとサクヤは言葉を失った。
「まあそれは近々頃合いを見て世間にも公表をするつもりだ。今日はお前達を呼んだのはその話ではなく勇者就任についてだ」
「はい。それで次期勇者となるはずのクサナギさんはどちらでしょうか?」
「奴は来ないさ。勇者となるのは奴ではない。チル、お前が次期勇者として魔獣討伐の任務に当たるのだ」
「あたしが? ……でもあの大会で優勝したパーティのリーダーが次期勇者となるという話だったのでは……」
しかしムスヒはチルの質問を遮って逆に問い詰める。
「奴は火焔山に住んでいるそうだな」
「はい」
「あの山は山賊のねぐらになっているというではないか。山賊を勇者に就任させられるはずがないであろうが!」
「!? 陛下、それは違います。クサナギさんは山賊ではありません」
「黙れ! 既に決まった事だ、異論は認めん。お前は勇者として国の為に戦う事だけを考えろ。それにお前達の仲間となる者達は既に選出している。入れ!」
「はっ!」
「失礼致します」
ムスヒの合図で二人の少女がチルとサクヤの前に歩み出る。
まず紺色の忍び装束を身に纏った三つ編みの少女がチルに一礼して自己紹介をする。
「拙者はサギリと申すでござる。幼少より忍びとしての鍛錬を積んで参ったでござる。勇者様の足を引っ張らないよう頑張る所存でござる」
「は、はあ……宜しくお願いします」
礼儀正しいが変わった方言で話す人だ。
それに彼女の橙色の髪はこの国では珍しい。
そういえば王国のどこかには忍者と呼ばれる特殊な技能を持つ集団を育てている里があると聞いた事がある。
彼女はその里の出身者だろうかとチルは思った。
続いて修道服を身に纏った緑色のボブカットの少女が二人の前に出る。
「わたくし、ネネコと申します。幼少よりシスターとしての修行を積んできました。怪我をされた時はわたくしの治癒魔法にお任せ下さいませ」
「あ、はい。宜しくお願いします」
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チルとサクヤも一応貴族出身のはずだが、冒険者であった父親の血が濃いせいかその雰囲気は似ても似つかない。
チルとサクヤの二人は思わずその差に恥じらいを覚えた。
サギリとネネコの自己紹介が終わると、チルとサクヤが考える時間を与えないかのように間髪入れずにムスヒが話を続ける。
「この二人はお前達の為にこの俺が自ら選別した者達だ。勇者パーティの一員として不足はなかろう」
「は、はい……」
「それではお前達には魔獣討伐の任務を与える。お前達は急ぎ白霜の谷へ向かいそこを縄張りとしている氷竜を討伐して来い」
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