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第16話 二人の少女に同時に相手をして貰える話
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予選を突破した8チームは控室に移動し、本戦が始まるまで一時の休息をとる。
控室では大会の医療スタッフが選手ひとりひとりの健康状態を事細かにチェックし、万全の状態で試合に臨めるよう必要に応じてポーションやマジックポーション、スタミナポーションを無料で配布する。
一見すると至れり尽くせりだが、これは敗退した選手に「今日は調子が悪かった」等の言い訳を一切させない為である。
「それではワークスリッターとヤマト親衛隊の選手は競技場へ移動して下さい」
大会スタッフの指示で俺達とヤマト親衛隊のメンバーは競技場へ向かい、それぞれ配置につく。
ヤマト親衛隊のメンバーは、全員がヤマトの実家である公爵家に仕える騎士である。
ひとりひとりは並の冒険者より遥かに強い。
彼らの目的はヤマト達勇者パーティを優勝させる為に、俺達を含めヤマト達のライバルとなるパーティをひとつでも多く排除する事だ。
当然俺はあんな奴らに負ける気はしないが、奴らは全員が鋼鉄の鎧を身に付けている。
いくらチルとサクヤがこの短期間で目覚ましい成長を遂げたとはいえ、チルのロングソードやサクヤの攻撃魔法ではまともにダメージを与えられないだろう。
ならばそろそろ俺の魔法の出番だ。
俺はチルとサクヤに耳打ちをして作戦を伝える。
「チル、サクヤ、試合開始と同時にクロースレスであいつらの鎧を消し飛ばす。お前達はその後に殺さない程度に手加減して攻撃をしてくれ」
我ながら妥当な作戦だと思うが、二人は首を横に振って反対をする。
「やめてくださいクサナギさん」
「あんな人達の裸なんて見たくありません」
「あ、そうか……」
確かにあんな汚い物を年頃の女の子に見せちゃいけないな。
場合によっては後で伯爵からお叱りを頂く事になってしまう。
俺は次の作戦を考える。
要はあいつらの裸が彼女達の視界に入れなければいいんだ。
「じゃあ俺ひとりでやるよ。クロースレスであいつらをひん剥いた後に石ころでも投げつけて一気に倒すから二人は変な物が視界に入らないように後ろを向いてて」
今度こそ完璧な作戦と思ったが、二人は再び反対をする。
「それも嫌です」
「クサナギさんは私達がクロースレスの魔法に頼らないとあんな人達に勝てないと思っているんですか?」
「いや、そんな事を言ってるんじゃなくて、あんな重装備の相手に君達の武器や魔法で真っ向から戦うのは無謀だと──」
「それでは試合開始!」
「うわっ、もう?」
作戦会議が終わる前に審判が試合の開始を宣言してしまった。
こうなったら有無を言わずにクロースレスの呪文の詠唱を……。
「クサナギさんは後ろで見てて下さい! サクヤ、行くよ!」
「はい、お姉様!」
チルは俺が呪文の詠唱を始めるのを阻止すると、ヤマト親衛隊に向かって走り出す。
サクヤはチルの少し後方から魔法で援護をするタイミングを計っている。
もうどうなっても知らないぞ。
「ははは、威勢がいいねえお嬢さん!」
騎士のひとりが突っ込んでくるチルを目掛けて槍を振るうが、チルはそれを身を捻ってかわしつつ手にしたロングソードをその騎士の脳天に振り下ろす。
しかしロングソードはガンッっという金属音と共に跳ね返された。
「くっ!」
「いてて……お嬢さん思ったよりも力があるねえ。でもこの鋼鉄の兜の前にはそんなものは無力さ」
だから言わんこっちゃない。
四人の騎士は「ぐへへ」と下品な笑みを浮かべながらあっという間にチルを取り囲んだ。
「おいたが過ぎる子にはお仕置きが必要だなぁ」
と、その中の一人がチルに手を伸ばした瞬間だった。
「汚い手でお姉様に触らないで下さい! ……サンダーレイン!」
サクヤが攻撃呪文の詠唱をした次の瞬間、騎士達の頭上に無数の雷が雨のように降り注いだ。
雷は鋼鉄の鎧を貫通して内部の人間に襲い掛かる。
「あばばばばばばば」
「身体が痺び……痺れびれびれれ……」
騎士達が感電して動きが止まっている隙にチルは囲いを抜け出した。
「サクヤ、助かったよ」
「お姉様、一人で突っ走り過ぎですよ」
「くそ、小娘が! だがその程度の魔法では俺達を倒す事はできんぞ」
騎士達は痺れが消えると直ぐに態勢を立て直す。
確かにサクヤの魔法力はまだ発展途上だ。
歴戦の騎士を相手にしては一瞬足止めする事はできたとしても倒すには至らない。
やはり彼女達が何と言おうと俺がクロースレスの魔法で援護をするべきではないかと考えたその時だ。
「サクヤ、あれを使うよ」
「はい、お姉様!」
チルはロングソードを構え、騎士のひとりに突進する。
「馬鹿め、お前の攻撃はこの鎧には効かないとさっき教えただろ!」
「それはどうかしら? サクヤ、今よ!」
「行きます、ファイアーエール!」
サクヤの持つロッドの先から炎が噴出し、チルの持つロングソードにまとわりついた。
「これならどうですか?」
「え? 何それ……? やめて……」
「やめません!」
チルが炎を纏ったままの剣を振り下ろすと、騎士の鎧はジューッという音と共に赤みを帯びる。
「あちちちちーっ、俺の鎧がああああああああっ」
その騎士は悲鳴を上げながら走りだし、競技場の外にある池に飛び込んだ。
池の中で動かない騎士に医療スタッフが駆け寄り、鎧を脱がせるとその騎士は完全にのびていた。
医療スタッフは首を横に振り、彼が戦闘不能になった事を伝える。
「どうやら魔法剣ファイアーエールならその鎧にも通用するみたいですね」
チルとサクヤの奴、俺の知らない間にあんな連携技を編み出していたのか。
どうやら俺は今の彼女達の実力を見誤っていたようだ。
仲間の一人がやられたのを見て、残った三人の騎士は浮足立つ。
「あたし達の合体魔法剣はまだまだ色んな種類がありますよ。でも実戦で使うのは初めてなので順番に試させて下さい」
「ひ、ひいいいい」
「こんな化け物が相手だなんて聞いてないぞ……」
「こ、降さ……」
完全に戦意を失った三人の騎士に対して、チルとサクヤは順番に電撃魔法、氷魔法、衝撃魔法を纏わせた魔法剣をぶちかます。
「ぎゃああああああああ!」
「ひえええええええ!」
「ぐっはぁ!」
憐れな三人の騎士はあっという間に鎧ごとボロぞうきんのようになってしまった。
ひとりは降参をしようとしていた気がしたけど、言い終わる前にぶちのめされてしまったから気の毒だけと仕方がないね。
「良い実験ができました」
「是非ともお礼を言わせて下さい」
「や……ヤマト親衛隊、全員戦闘不能! ワークスリッターの勝利です!」
審判が俺達の勝利を高らかに宣言する。
騎士達の惨状を目の当たりにした観客達はドン引きをしていた。
控室では大会の医療スタッフが選手ひとりひとりの健康状態を事細かにチェックし、万全の状態で試合に臨めるよう必要に応じてポーションやマジックポーション、スタミナポーションを無料で配布する。
一見すると至れり尽くせりだが、これは敗退した選手に「今日は調子が悪かった」等の言い訳を一切させない為である。
「それではワークスリッターとヤマト親衛隊の選手は競技場へ移動して下さい」
大会スタッフの指示で俺達とヤマト親衛隊のメンバーは競技場へ向かい、それぞれ配置につく。
ヤマト親衛隊のメンバーは、全員がヤマトの実家である公爵家に仕える騎士である。
ひとりひとりは並の冒険者より遥かに強い。
彼らの目的はヤマト達勇者パーティを優勝させる為に、俺達を含めヤマト達のライバルとなるパーティをひとつでも多く排除する事だ。
当然俺はあんな奴らに負ける気はしないが、奴らは全員が鋼鉄の鎧を身に付けている。
いくらチルとサクヤがこの短期間で目覚ましい成長を遂げたとはいえ、チルのロングソードやサクヤの攻撃魔法ではまともにダメージを与えられないだろう。
ならばそろそろ俺の魔法の出番だ。
俺はチルとサクヤに耳打ちをして作戦を伝える。
「チル、サクヤ、試合開始と同時にクロースレスであいつらの鎧を消し飛ばす。お前達はその後に殺さない程度に手加減して攻撃をしてくれ」
我ながら妥当な作戦だと思うが、二人は首を横に振って反対をする。
「やめてくださいクサナギさん」
「あんな人達の裸なんて見たくありません」
「あ、そうか……」
確かにあんな汚い物を年頃の女の子に見せちゃいけないな。
場合によっては後で伯爵からお叱りを頂く事になってしまう。
俺は次の作戦を考える。
要はあいつらの裸が彼女達の視界に入れなければいいんだ。
「じゃあ俺ひとりでやるよ。クロースレスであいつらをひん剥いた後に石ころでも投げつけて一気に倒すから二人は変な物が視界に入らないように後ろを向いてて」
今度こそ完璧な作戦と思ったが、二人は再び反対をする。
「それも嫌です」
「クサナギさんは私達がクロースレスの魔法に頼らないとあんな人達に勝てないと思っているんですか?」
「いや、そんな事を言ってるんじゃなくて、あんな重装備の相手に君達の武器や魔法で真っ向から戦うのは無謀だと──」
「それでは試合開始!」
「うわっ、もう?」
作戦会議が終わる前に審判が試合の開始を宣言してしまった。
こうなったら有無を言わずにクロースレスの呪文の詠唱を……。
「クサナギさんは後ろで見てて下さい! サクヤ、行くよ!」
「はい、お姉様!」
チルは俺が呪文の詠唱を始めるのを阻止すると、ヤマト親衛隊に向かって走り出す。
サクヤはチルの少し後方から魔法で援護をするタイミングを計っている。
もうどうなっても知らないぞ。
「ははは、威勢がいいねえお嬢さん!」
騎士のひとりが突っ込んでくるチルを目掛けて槍を振るうが、チルはそれを身を捻ってかわしつつ手にしたロングソードをその騎士の脳天に振り下ろす。
しかしロングソードはガンッっという金属音と共に跳ね返された。
「くっ!」
「いてて……お嬢さん思ったよりも力があるねえ。でもこの鋼鉄の兜の前にはそんなものは無力さ」
だから言わんこっちゃない。
四人の騎士は「ぐへへ」と下品な笑みを浮かべながらあっという間にチルを取り囲んだ。
「おいたが過ぎる子にはお仕置きが必要だなぁ」
と、その中の一人がチルに手を伸ばした瞬間だった。
「汚い手でお姉様に触らないで下さい! ……サンダーレイン!」
サクヤが攻撃呪文の詠唱をした次の瞬間、騎士達の頭上に無数の雷が雨のように降り注いだ。
雷は鋼鉄の鎧を貫通して内部の人間に襲い掛かる。
「あばばばばばばば」
「身体が痺び……痺れびれびれれ……」
騎士達が感電して動きが止まっている隙にチルは囲いを抜け出した。
「サクヤ、助かったよ」
「お姉様、一人で突っ走り過ぎですよ」
「くそ、小娘が! だがその程度の魔法では俺達を倒す事はできんぞ」
騎士達は痺れが消えると直ぐに態勢を立て直す。
確かにサクヤの魔法力はまだ発展途上だ。
歴戦の騎士を相手にしては一瞬足止めする事はできたとしても倒すには至らない。
やはり彼女達が何と言おうと俺がクロースレスの魔法で援護をするべきではないかと考えたその時だ。
「サクヤ、あれを使うよ」
「はい、お姉様!」
チルはロングソードを構え、騎士のひとりに突進する。
「馬鹿め、お前の攻撃はこの鎧には効かないとさっき教えただろ!」
「それはどうかしら? サクヤ、今よ!」
「行きます、ファイアーエール!」
サクヤの持つロッドの先から炎が噴出し、チルの持つロングソードにまとわりついた。
「これならどうですか?」
「え? 何それ……? やめて……」
「やめません!」
チルが炎を纏ったままの剣を振り下ろすと、騎士の鎧はジューッという音と共に赤みを帯びる。
「あちちちちーっ、俺の鎧がああああああああっ」
その騎士は悲鳴を上げながら走りだし、競技場の外にある池に飛び込んだ。
池の中で動かない騎士に医療スタッフが駆け寄り、鎧を脱がせるとその騎士は完全にのびていた。
医療スタッフは首を横に振り、彼が戦闘不能になった事を伝える。
「どうやら魔法剣ファイアーエールならその鎧にも通用するみたいですね」
チルとサクヤの奴、俺の知らない間にあんな連携技を編み出していたのか。
どうやら俺は今の彼女達の実力を見誤っていたようだ。
仲間の一人がやられたのを見て、残った三人の騎士は浮足立つ。
「あたし達の合体魔法剣はまだまだ色んな種類がありますよ。でも実戦で使うのは初めてなので順番に試させて下さい」
「ひ、ひいいいい」
「こんな化け物が相手だなんて聞いてないぞ……」
「こ、降さ……」
完全に戦意を失った三人の騎士に対して、チルとサクヤは順番に電撃魔法、氷魔法、衝撃魔法を纏わせた魔法剣をぶちかます。
「ぎゃああああああああ!」
「ひえええええええ!」
「ぐっはぁ!」
憐れな三人の騎士はあっという間に鎧ごとボロぞうきんのようになってしまった。
ひとりは降参をしようとしていた気がしたけど、言い終わる前にぶちのめされてしまったから気の毒だけと仕方がないね。
「良い実験ができました」
「是非ともお礼を言わせて下さい」
「や……ヤマト親衛隊、全員戦闘不能! ワークスリッターの勝利です!」
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