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第9話 今日の訓練は中止になりました
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兵士達の訓練を始めて二日目。
今日も兵士を引き連れて訓練に向かおうとする俺に、宰相のモヘーテ卿が血相を変えて呼び止める。
「マール殿お待ち下さい! 先程東の砦より、王都へ向けて魔王軍が出撃したとの知らせが届いたのです!」
うろたえる宰相とは対照的に、俺は冷静そのものだ。
「ああそうか、もうそんな頃か」
俺は宰相に聞こえない程度の大きさでそう呟いた。
原作では割と序盤に起きる魔王軍の侵攻イベントだ。
「くそっ、まだ兵士達の訓練の途中だというのに。マール殿、私はこれで失礼する」
バランドル将軍は謁見の間に向かい、陛下より直ちに兵士達を率いて出撃をするよう命じられた。
俺は原作のこのイベントシーンを思い出す。
東の砦はゲーム開始よりも前に魔王軍に陥落させられ、今ではゴブリンやオーガどもの住処となっている。
その後暫くは魔王軍に動きはなかったが、日々力をつけてきた勇者ユフィーアの成長力を恐れた魔王の命令により、王都ごと勇者ユフィーアを打ち倒す計画が実行されたのである。
魔王軍の構成はゴブリン3万匹、オーガ2万匹の総勢5万だ。
魔王軍を指揮しているのは四天王のひとり、竜人間のクロコワイバンだ。
原作では王国軍はこの戦いで多くの死傷者を出しながらも魔王軍を撃退し、返す刀で東の砦を奪い返す事に成功する。
昨日の訓練で兵士達は原作と違って大幅に強化されている。
本来ならば兵士達がクロコワイバンに惨殺されるだけの負けイベントのシーンであっても、今の彼らなら充分に渡り合えるはずだ。
丁度いい機会だから、この戦いを利用して兵士達のレベルを上げておこう。
原作ではどれだけ弱い敵と戦ってもあまり経験値は獲得できないが、自分より強い敵と戦うと大量の経験値を得る事ができる。
クロコワイバンはうってつけの相手だ。
俺は陛下に直訴をして、従軍を願い出る。
「陛下、王国の危機と聞いて私もじっとしていられません。私も出撃する事をお許し下さい」
よし、今日は一度も噛まずに言えたぞ。
「あいわかった。そなたが従軍するのであれば安心だ」
俺はバランドル将軍の部隊の参謀として軍に同行する事を許された。
まずは出撃前に作戦会議室へ向かう。
作戦会議室の扉を開くと、中ではバランドル将軍を筆頭に、隊長クラスの騎士達が激論を繰り広げていた。
「魔王軍は街道を進んでいます。ならば街道沿いのアレス山の上に陣を設け、高所から弓矢で攻撃を仕掛けるというのはどうでしょう?」
「馬鹿者! もし魔王軍に麓の川を押さえられたらどうする。水源が断たれては我らは干からびてしまうわ!」
「機動力に勝る騎兵部隊を編成し、奴らがここに来る前に東の砦を落とすのはどうでしょうか。そうすれば魔王軍はおのずと撤退しましょう」
「魔王軍はもうそこまで迫ってきているのだぞ。砦を落とす前に王都を落とされてしまうわ!」
騎士達は智恵を振りしぼり意見を出し合うものの、どれも決定打に欠けるものばかりで一向に議論がまとまる気配がない。
「お前達、ちょっと静かにしろ」
バランドル将軍は俺の姿を確認すると議論を中断させて俺を注目させる。
「マール殿、見ての通り、一向に話がまとまらぬ。何かいい作戦があればご教授願いたい」
「そうですね……」
このイベントの勝利条件は東の砦を奪い返すか、クロコワイバンを撃破する事。
敗北条件はプレイヤーの死亡か、魔物が王都に侵入する事だ。
普通にプレイしているとクロコワイバンを倒す事はほぼ不可能なので、大抵のプレイヤーは東の砦を奪い返す事を目指す。
正攻法としては地形効果が高い王都の前の砦に立て篭もって魔物の侵攻を食い止め、敵の数が減ってきたところで反攻に転じ、一気に東の砦を落とす。
勝利するだけならこの方法が一番簡単だ。
しかし道中の村々は魔物の襲撃を受け、多くの民が犠牲になるだろう
また、クロコワイバンを抑える為に、多くの兵士を捨て駒にしなければならない。
原作では絶望的な状況を跳ね返して反撃に出るこのイベントはカタルシスもあってプレイヤーからも概ね好評だが、今の俺にとってはこれはゲームではない。現実だ。
無駄な犠牲は極力出したくない。
ならば打って出るしかない。
「急ぎ東へ軍を進め、ワノッペ盆地で魔物達を食い止めましょう」
「しかしそれでは正面から魔王軍とぶつかる事になります。奴らの数は我々よりも多いのですぞ」
兵士達は昨日の訓練で多少の兵力差はひっくり返せる程度には強くなっている。
しかしバランドル将軍はまだ弱い兵士のイメージを引きずっているようだ。
ならばそのイメージを払拭してあげよう。
「大丈夫、あの狭い盆地ならば一度に戦闘に参加できる数は限られます。多少の兵力差なんて大した問題ではありません。ひとりの犠牲も出さずに完勝して見せますよ」
「ふむ、お主がそこまで言うのなら……よかろう、その策に乗ってやる。皆の者も異論はないな!?」
「ははっ」
バランドル将軍の一言で、俺の作戦に異を唱える者はいなくなった。
作戦会議が終わる頃、遅れて魔王軍の襲撃の情報を耳にしたユフィーアがやってきた。
「マール様、出陣なさるそうですね。私も出撃します!」
しかし俺は首を横に振る。
「いや、今回ユフィーアは王宮で待機していて欲しい」
「え、どうしてですか!? 私は足手まといだとでも仰いますか!?」
もちろんそんな事はない。
ユフィーア一人でゴブリン一万匹程度は片づけられるだろう。
まさに万婦不当だ。
しかしこの戦いにユフィーアを参加させたくない理由がある。
「ユフィーアは騎士団を抜けて俺と旅に出るんだろ? ユフィーアの力を借りなくても魔王軍に勝てるという事を証明するチャンスじゃないか」
「しかし、皆が戦っている中で私だけがこんな所で休んでいる訳には……」
「大丈夫、俺には必勝の策がある。それに留守を守るのも大切な事だよ」
「……はい、分かりました。私はマール様を信じてお帰りをお待ちしています」
「信じてくれてありがとう。じゃあ行ってくるよ」
外へ出ると、三万の兵士達が既に出撃の準備を終えて出撃命令を待っていた。
「マール様、俺達は何時でも出撃できますよ!」
「魔物どもに訓練の成果を見せてやります!」
士気も充分だ。
昨日の訓練の賜物だろう。
「よし、これより我が軍は東のワノッペ盆地へ向かい、その地で魔王軍を迎え撃つ。者ども出発だ!」
「おおー!」
バランドル将軍の号令が響き渡り、三万の王国軍が東へ向けて進軍を開始する。
今日も兵士を引き連れて訓練に向かおうとする俺に、宰相のモヘーテ卿が血相を変えて呼び止める。
「マール殿お待ち下さい! 先程東の砦より、王都へ向けて魔王軍が出撃したとの知らせが届いたのです!」
うろたえる宰相とは対照的に、俺は冷静そのものだ。
「ああそうか、もうそんな頃か」
俺は宰相に聞こえない程度の大きさでそう呟いた。
原作では割と序盤に起きる魔王軍の侵攻イベントだ。
「くそっ、まだ兵士達の訓練の途中だというのに。マール殿、私はこれで失礼する」
バランドル将軍は謁見の間に向かい、陛下より直ちに兵士達を率いて出撃をするよう命じられた。
俺は原作のこのイベントシーンを思い出す。
東の砦はゲーム開始よりも前に魔王軍に陥落させられ、今ではゴブリンやオーガどもの住処となっている。
その後暫くは魔王軍に動きはなかったが、日々力をつけてきた勇者ユフィーアの成長力を恐れた魔王の命令により、王都ごと勇者ユフィーアを打ち倒す計画が実行されたのである。
魔王軍の構成はゴブリン3万匹、オーガ2万匹の総勢5万だ。
魔王軍を指揮しているのは四天王のひとり、竜人間のクロコワイバンだ。
原作では王国軍はこの戦いで多くの死傷者を出しながらも魔王軍を撃退し、返す刀で東の砦を奪い返す事に成功する。
昨日の訓練で兵士達は原作と違って大幅に強化されている。
本来ならば兵士達がクロコワイバンに惨殺されるだけの負けイベントのシーンであっても、今の彼らなら充分に渡り合えるはずだ。
丁度いい機会だから、この戦いを利用して兵士達のレベルを上げておこう。
原作ではどれだけ弱い敵と戦ってもあまり経験値は獲得できないが、自分より強い敵と戦うと大量の経験値を得る事ができる。
クロコワイバンはうってつけの相手だ。
俺は陛下に直訴をして、従軍を願い出る。
「陛下、王国の危機と聞いて私もじっとしていられません。私も出撃する事をお許し下さい」
よし、今日は一度も噛まずに言えたぞ。
「あいわかった。そなたが従軍するのであれば安心だ」
俺はバランドル将軍の部隊の参謀として軍に同行する事を許された。
まずは出撃前に作戦会議室へ向かう。
作戦会議室の扉を開くと、中ではバランドル将軍を筆頭に、隊長クラスの騎士達が激論を繰り広げていた。
「魔王軍は街道を進んでいます。ならば街道沿いのアレス山の上に陣を設け、高所から弓矢で攻撃を仕掛けるというのはどうでしょう?」
「馬鹿者! もし魔王軍に麓の川を押さえられたらどうする。水源が断たれては我らは干からびてしまうわ!」
「機動力に勝る騎兵部隊を編成し、奴らがここに来る前に東の砦を落とすのはどうでしょうか。そうすれば魔王軍はおのずと撤退しましょう」
「魔王軍はもうそこまで迫ってきているのだぞ。砦を落とす前に王都を落とされてしまうわ!」
騎士達は智恵を振りしぼり意見を出し合うものの、どれも決定打に欠けるものばかりで一向に議論がまとまる気配がない。
「お前達、ちょっと静かにしろ」
バランドル将軍は俺の姿を確認すると議論を中断させて俺を注目させる。
「マール殿、見ての通り、一向に話がまとまらぬ。何かいい作戦があればご教授願いたい」
「そうですね……」
このイベントの勝利条件は東の砦を奪い返すか、クロコワイバンを撃破する事。
敗北条件はプレイヤーの死亡か、魔物が王都に侵入する事だ。
普通にプレイしているとクロコワイバンを倒す事はほぼ不可能なので、大抵のプレイヤーは東の砦を奪い返す事を目指す。
正攻法としては地形効果が高い王都の前の砦に立て篭もって魔物の侵攻を食い止め、敵の数が減ってきたところで反攻に転じ、一気に東の砦を落とす。
勝利するだけならこの方法が一番簡単だ。
しかし道中の村々は魔物の襲撃を受け、多くの民が犠牲になるだろう
また、クロコワイバンを抑える為に、多くの兵士を捨て駒にしなければならない。
原作では絶望的な状況を跳ね返して反撃に出るこのイベントはカタルシスもあってプレイヤーからも概ね好評だが、今の俺にとってはこれはゲームではない。現実だ。
無駄な犠牲は極力出したくない。
ならば打って出るしかない。
「急ぎ東へ軍を進め、ワノッペ盆地で魔物達を食い止めましょう」
「しかしそれでは正面から魔王軍とぶつかる事になります。奴らの数は我々よりも多いのですぞ」
兵士達は昨日の訓練で多少の兵力差はひっくり返せる程度には強くなっている。
しかしバランドル将軍はまだ弱い兵士のイメージを引きずっているようだ。
ならばそのイメージを払拭してあげよう。
「大丈夫、あの狭い盆地ならば一度に戦闘に参加できる数は限られます。多少の兵力差なんて大した問題ではありません。ひとりの犠牲も出さずに完勝して見せますよ」
「ふむ、お主がそこまで言うのなら……よかろう、その策に乗ってやる。皆の者も異論はないな!?」
「ははっ」
バランドル将軍の一言で、俺の作戦に異を唱える者はいなくなった。
作戦会議が終わる頃、遅れて魔王軍の襲撃の情報を耳にしたユフィーアがやってきた。
「マール様、出陣なさるそうですね。私も出撃します!」
しかし俺は首を横に振る。
「いや、今回ユフィーアは王宮で待機していて欲しい」
「え、どうしてですか!? 私は足手まといだとでも仰いますか!?」
もちろんそんな事はない。
ユフィーア一人でゴブリン一万匹程度は片づけられるだろう。
まさに万婦不当だ。
しかしこの戦いにユフィーアを参加させたくない理由がある。
「ユフィーアは騎士団を抜けて俺と旅に出るんだろ? ユフィーアの力を借りなくても魔王軍に勝てるという事を証明するチャンスじゃないか」
「しかし、皆が戦っている中で私だけがこんな所で休んでいる訳には……」
「大丈夫、俺には必勝の策がある。それに留守を守るのも大切な事だよ」
「……はい、分かりました。私はマール様を信じてお帰りをお待ちしています」
「信じてくれてありがとう。じゃあ行ってくるよ」
外へ出ると、三万の兵士達が既に出撃の準備を終えて出撃命令を待っていた。
「マール様、俺達は何時でも出撃できますよ!」
「魔物どもに訓練の成果を見せてやります!」
士気も充分だ。
昨日の訓練の賜物だろう。
「よし、これより我が軍は東のワノッペ盆地へ向かい、その地で魔王軍を迎え撃つ。者ども出発だ!」
「おおー!」
バランドル将軍の号令が響き渡り、三万の王国軍が東へ向けて進軍を開始する。
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