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海誓山盟明和暗(不変の誓い)
118:干将莫耶(一)
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睡龍北方、冽州の星霓峰には恒凰宮と翳冥宮という二つの門派が存在する。
古来より恒凰宮は陽であり、翳冥宮は陰である。
混沌から陰と陽は生まれ、更にそこから四象、ひいては五行へと繋がってゆく。
歴史ある双宮は『原始の谷』を守るという共通の使命をいにしえより持っており、他の門派とは基本的に交流をすることはなく、そして冽州から出ることはなかった。
星霓峰のなかでも聖域と呼ばれる場所に居を構える彼らの存在は、麓に住む人々からは聖人か何かのように扱われることが多い。特に恒凰宮は神の血を引く一族、翳冥宮は魔族の血を引く一族として、少し特別な存在であると認識されていたのだ。
それゆえ、翳冥宮の宮主の元に双子が生まれたという報せは、恒凰宮だけではなく麓の村に届くほどに大層みなを喜ばせたという。
双子の兄は翳黒明といい、黒い髪と目を持っていた。
一方の弟は翳白暗といって、白い髪に淡く薄い翠の瞳を湛えていた。
髪と目の色を除けば、二人は瓜二つで見わけもつかないほど。
けれど性格はやはり正反対。
翳黒明は長子として幼いながらも武術に長けており、堂々とした振る舞いで大人を驚かせたものだったが、翳白暗は武術よりも術に長けており、争いは好まぬ控えめで穏やかな性格だった。
兄は弟を大切に扱い、弟は兄を心から慕う。傍目から見ても仲睦まじい兄弟の姿は微笑ましく、どちらが上か下か関係なく、みなに愛されていただろう。
幼い子供たちは二人で手に手を取りあい、少しずつ育っていった。
翳白暗は穏やかな性格で争いを好まない。
大人から見れば心優しく非の打ちどころのない弟だったが、子供同士ではそう思うようにはいかなかった。
「お前たち! 何をやってるんだ!」
その日、翳黒明は子供たちが翳白暗を取り囲んでいるところを見つけ、すぐさま輪の中に割って入った。彼らは門弟の中でもとりわけ性格が悪いと評判の連中だ。
「黒明!」
泣きべそをかいていた翳白暗は、翳黒明を見るなりひしと彼に抱き着く。泣きはらした瞳が赤く潤み、その頬には叩かれた跡が残っている。
(よってたかって白暗のことを……!)
すぐさま何が起こっていたのかを察し、翳黒明は翳白暗を取り囲んでいた子供たちを睨みつける。翳白暗が手を出さないことを知っていて、周りの子供達はちょっかいを出したのだが、兄である翳黒明は翳白暗とは違う。木剣による練習試合において、彼に勝ったものは誰一人いない。
束になって翳黒明に戦いを挑めば勝てるかもしれないが、そこまでやったら翳白暗をいじめていた話が宮主にまで話が届いてしまうだろう。そうなれば自分達の両親にもこのことを知られてしまい、こっぴどく怒られてしまうに決まっている。
「じょ、冗談じゃない! お、俺は無関係だ!」
「ま、待ってくれ!」
流石にそれはまずいとばかりに、先程まで翳白暗を取り囲んでいた子供たちは蜘蛛の子を散らすようにその場から逃げ出し、散り散りになっていった。
逃げ行く彼らには目もくれず、翳黒明は翳白暗の手を掴む。
「早く傷の手当てをしなきゃ!」
「いたい、いたいよ、黒明! もっとゆっくり歩いて」
「駄目だ。だって、もしも父上に見つかったらまたお説教されるだろ?」
「あ……」
翳冥宮の宮主である父は、厳しくはないが大人しすぎる翳白暗のことを殊更気にかけていた。
心優しいのは良いことだ。しかし、虐められっぱなしであることだけはどうにかならないか。殴られたら殴り返すくらいのことができぬようでは、この先翳冥宮で生きて行くことすらできないだろう、と。
同じ日に生まれた翳黒明と翳白暗は既に五歳。歳を重ねるごとに二人の性格は真逆のものとなってゆき、優しすぎる、大人しすぎる翳白暗の性格だけは宮主も悩みの種であった。
「坊ちゃま、宮主様に見つかったら怒られるのは、あたしなんですよ? 分かってますか?」
「分かってる。父上には絶対にバレないように気を付ける。それに万が一見つかったら俺がお前に無理に頼んだって言うから」
翳黒明はそう言うと母の侍女――愚京に瑪瑙の指輪を放り投げる。これは以前誰かから貰ったものだが、翳黒明は指輪などつけないし子供には過ぎたものだ。「わぁ、有り難うございますっ」と歓喜の声を愚京は上げて袖の中に指輪を仕舞う。
この愚京という侍女は翳黒明たちが願えば無理なことでも多少は聞き入れてくれるのだが、いささか口が悪い。しかしそれでも無理を聞いてくれるだけ有り難いと翳黒明は常々思い、普段から大概の無理は彼女に頼んでいた。
翳白暗を自室に連れ込んだ翳黒明は、内密に持ってきて貰った『傷に効く膏薬』を翳白暗に塗って布で巻いてやる。本来こういった細かいことは翳白暗のほうが得意なのだが、たいがい怪我をするのは彼自身なので傷の手当ては翳黒明がやるしかない。
いつものように傷の数を数えながら手早く手当てを終えると、翳黒明は溜め息をつく。
「この前より傷が多かった。お前、このままじゃ次はもっと沢山殴られて、そのうち本当に父上にバレちゃうぞ」
「ど、どうしよう……また父上に怒られちゃう……」
翳白暗がべそべそと鳴き始めると「ああもう」と言って翳黒明は弟を優しく掻き抱く。背中をぽんぽんと叩いてしゃくりあげる弟を宥めてやると、弟は翳黒明の胸に顔を埋め、身を震わせて泣く。
「怒られたくなかったら、やりかえさなきゃ」
「駄目だよ、だって、殴ったら痛いもの」
「白暗だって殴られて痛かっただろ?」
翳黒明の言葉に翳白暗は頷いた。
「なら、やられたぶんくらい同じことしても良いだろ?」
今度はぶるぶると翳白暗は首を振る。
「なんでだ?」
その理由が分からずに翳黒明は弟に尋ねた。翳白暗は「おこらない?」と兄に訊く。
「怒らない、言ってみて」
「痛いのは嫌い。その痛いのを誰かにあげるのも、嫌なの」
「だから父上が怒るんだぞ」
「分かってる、分かってるけど……」
翳白暗は本当に争いを好まない。子供ゆえの優しさであるのかもしれない。彼は武器を持つのを嫌いう代わりに術の才能は群を抜いて他の同年代の子供よりも優れていたが、それでもやはり、術で争うのも好まなかった。
翳黒明は翳白暗のそんな優しさが嫌いではない。
怪我をした鳥を手当てして不眠不休で見守った優しい弟。
翳黒明が寝込んだとき、自分の部屋にも戻らずに一晩中傍にいてくれた弟。
比武で怪我をしたときは、真っ先に駆け寄って心配してくれた。
一人でひっそり本を読むのが好きな弟だったが、翳黒明を見つけるとその本を脇に投げ捨てて笑顔を向けてくれた弟。
「ねえ、黒明」
手当てを終えたばかりの、布を巻いた腕を見つめながら翳白暗は問う。どうした、と翳黒明が聞くと翳白暗は微笑んだ。
「あのね、もしまた僕が虐められたら……。また黒明は助けてくれる?」
「当たり前だろ。お前を虐める奴がいたら、全員ぶっ飛ばしてやる!」
「へへへ……」
はにかむ翳白暗の笑顔が眩しくて、翳黒明は「まったく」と言って顔を逸らす。
それでも――翳黒明の心にはいつだって翳白暗の笑顔があった。
* * *
それから少しばかり月日が流れ、その頃には翳白暗が虐められる回数はかなり減っていた。年齢が上がるにつれて、彼らも自分の立場を理解したのだ。
翳黒明も翳白暗も三つ歳をとり八歳になった。
しかし翳白暗が優しいのは変わりなく、修行もそこそこに立ち止まっては鳥の声に耳を傾け、空いた時間は静かに本を読む。またあるときは山に出かけて絵を描いたりと、およそ宮主の息子とは思えぬような生活を送っていた。
中にはそんな翳白暗のことを「術の才能はあるらしいが、とても役に立つとは思えない」などと陰口をたたくような者もいたらしい。しかし宮主はそれも翳白暗の個性だろうと耳を傾けることはなかった。
翳黒明はといえば、持ち前の社交的な性格も相まって翳冥宮の跡継ぎとしてはまずまずの評判。翳黒明自身も父の期待に応えるべく、修行も決して手を抜くことはない。
しかし、何より翳黒明を奮い立たせていたのは翳白暗のことだ。
もしも翳黒明が期待に応えなければ、代わりに期待を受けなければいけなくなるのは翳白暗になる。いまでも彼への風当たりは優しいものではなかったが、それでも跡継ぎに対する期待に比べればまだ小さなものだ。
その日は宮主が弟子たちを引き連れて恒凰宮に挨拶に向かったため、修業は休みになった。いつも稽古をつけてくれる兄弟子たちが揃って宮主に付いて行ってしまったからだ。
久方ぶりの何もない一日に、翳冥宮を抜け出して麓の村に向かうもの、友達と一緒に山で狩りをする者、思い思いの一日をみな過ごしていた。
古来より恒凰宮は陽であり、翳冥宮は陰である。
混沌から陰と陽は生まれ、更にそこから四象、ひいては五行へと繋がってゆく。
歴史ある双宮は『原始の谷』を守るという共通の使命をいにしえより持っており、他の門派とは基本的に交流をすることはなく、そして冽州から出ることはなかった。
星霓峰のなかでも聖域と呼ばれる場所に居を構える彼らの存在は、麓に住む人々からは聖人か何かのように扱われることが多い。特に恒凰宮は神の血を引く一族、翳冥宮は魔族の血を引く一族として、少し特別な存在であると認識されていたのだ。
それゆえ、翳冥宮の宮主の元に双子が生まれたという報せは、恒凰宮だけではなく麓の村に届くほどに大層みなを喜ばせたという。
双子の兄は翳黒明といい、黒い髪と目を持っていた。
一方の弟は翳白暗といって、白い髪に淡く薄い翠の瞳を湛えていた。
髪と目の色を除けば、二人は瓜二つで見わけもつかないほど。
けれど性格はやはり正反対。
翳黒明は長子として幼いながらも武術に長けており、堂々とした振る舞いで大人を驚かせたものだったが、翳白暗は武術よりも術に長けており、争いは好まぬ控えめで穏やかな性格だった。
兄は弟を大切に扱い、弟は兄を心から慕う。傍目から見ても仲睦まじい兄弟の姿は微笑ましく、どちらが上か下か関係なく、みなに愛されていただろう。
幼い子供たちは二人で手に手を取りあい、少しずつ育っていった。
翳白暗は穏やかな性格で争いを好まない。
大人から見れば心優しく非の打ちどころのない弟だったが、子供同士ではそう思うようにはいかなかった。
「お前たち! 何をやってるんだ!」
その日、翳黒明は子供たちが翳白暗を取り囲んでいるところを見つけ、すぐさま輪の中に割って入った。彼らは門弟の中でもとりわけ性格が悪いと評判の連中だ。
「黒明!」
泣きべそをかいていた翳白暗は、翳黒明を見るなりひしと彼に抱き着く。泣きはらした瞳が赤く潤み、その頬には叩かれた跡が残っている。
(よってたかって白暗のことを……!)
すぐさま何が起こっていたのかを察し、翳黒明は翳白暗を取り囲んでいた子供たちを睨みつける。翳白暗が手を出さないことを知っていて、周りの子供達はちょっかいを出したのだが、兄である翳黒明は翳白暗とは違う。木剣による練習試合において、彼に勝ったものは誰一人いない。
束になって翳黒明に戦いを挑めば勝てるかもしれないが、そこまでやったら翳白暗をいじめていた話が宮主にまで話が届いてしまうだろう。そうなれば自分達の両親にもこのことを知られてしまい、こっぴどく怒られてしまうに決まっている。
「じょ、冗談じゃない! お、俺は無関係だ!」
「ま、待ってくれ!」
流石にそれはまずいとばかりに、先程まで翳白暗を取り囲んでいた子供たちは蜘蛛の子を散らすようにその場から逃げ出し、散り散りになっていった。
逃げ行く彼らには目もくれず、翳黒明は翳白暗の手を掴む。
「早く傷の手当てをしなきゃ!」
「いたい、いたいよ、黒明! もっとゆっくり歩いて」
「駄目だ。だって、もしも父上に見つかったらまたお説教されるだろ?」
「あ……」
翳冥宮の宮主である父は、厳しくはないが大人しすぎる翳白暗のことを殊更気にかけていた。
心優しいのは良いことだ。しかし、虐められっぱなしであることだけはどうにかならないか。殴られたら殴り返すくらいのことができぬようでは、この先翳冥宮で生きて行くことすらできないだろう、と。
同じ日に生まれた翳黒明と翳白暗は既に五歳。歳を重ねるごとに二人の性格は真逆のものとなってゆき、優しすぎる、大人しすぎる翳白暗の性格だけは宮主も悩みの種であった。
「坊ちゃま、宮主様に見つかったら怒られるのは、あたしなんですよ? 分かってますか?」
「分かってる。父上には絶対にバレないように気を付ける。それに万が一見つかったら俺がお前に無理に頼んだって言うから」
翳黒明はそう言うと母の侍女――愚京に瑪瑙の指輪を放り投げる。これは以前誰かから貰ったものだが、翳黒明は指輪などつけないし子供には過ぎたものだ。「わぁ、有り難うございますっ」と歓喜の声を愚京は上げて袖の中に指輪を仕舞う。
この愚京という侍女は翳黒明たちが願えば無理なことでも多少は聞き入れてくれるのだが、いささか口が悪い。しかしそれでも無理を聞いてくれるだけ有り難いと翳黒明は常々思い、普段から大概の無理は彼女に頼んでいた。
翳白暗を自室に連れ込んだ翳黒明は、内密に持ってきて貰った『傷に効く膏薬』を翳白暗に塗って布で巻いてやる。本来こういった細かいことは翳白暗のほうが得意なのだが、たいがい怪我をするのは彼自身なので傷の手当ては翳黒明がやるしかない。
いつものように傷の数を数えながら手早く手当てを終えると、翳黒明は溜め息をつく。
「この前より傷が多かった。お前、このままじゃ次はもっと沢山殴られて、そのうち本当に父上にバレちゃうぞ」
「ど、どうしよう……また父上に怒られちゃう……」
翳白暗がべそべそと鳴き始めると「ああもう」と言って翳黒明は弟を優しく掻き抱く。背中をぽんぽんと叩いてしゃくりあげる弟を宥めてやると、弟は翳黒明の胸に顔を埋め、身を震わせて泣く。
「怒られたくなかったら、やりかえさなきゃ」
「駄目だよ、だって、殴ったら痛いもの」
「白暗だって殴られて痛かっただろ?」
翳黒明の言葉に翳白暗は頷いた。
「なら、やられたぶんくらい同じことしても良いだろ?」
今度はぶるぶると翳白暗は首を振る。
「なんでだ?」
その理由が分からずに翳黒明は弟に尋ねた。翳白暗は「おこらない?」と兄に訊く。
「怒らない、言ってみて」
「痛いのは嫌い。その痛いのを誰かにあげるのも、嫌なの」
「だから父上が怒るんだぞ」
「分かってる、分かってるけど……」
翳白暗は本当に争いを好まない。子供ゆえの優しさであるのかもしれない。彼は武器を持つのを嫌いう代わりに術の才能は群を抜いて他の同年代の子供よりも優れていたが、それでもやはり、術で争うのも好まなかった。
翳黒明は翳白暗のそんな優しさが嫌いではない。
怪我をした鳥を手当てして不眠不休で見守った優しい弟。
翳黒明が寝込んだとき、自分の部屋にも戻らずに一晩中傍にいてくれた弟。
比武で怪我をしたときは、真っ先に駆け寄って心配してくれた。
一人でひっそり本を読むのが好きな弟だったが、翳黒明を見つけるとその本を脇に投げ捨てて笑顔を向けてくれた弟。
「ねえ、黒明」
手当てを終えたばかりの、布を巻いた腕を見つめながら翳白暗は問う。どうした、と翳黒明が聞くと翳白暗は微笑んだ。
「あのね、もしまた僕が虐められたら……。また黒明は助けてくれる?」
「当たり前だろ。お前を虐める奴がいたら、全員ぶっ飛ばしてやる!」
「へへへ……」
はにかむ翳白暗の笑顔が眩しくて、翳黒明は「まったく」と言って顔を逸らす。
それでも――翳黒明の心にはいつだって翳白暗の笑顔があった。
* * *
それから少しばかり月日が流れ、その頃には翳白暗が虐められる回数はかなり減っていた。年齢が上がるにつれて、彼らも自分の立場を理解したのだ。
翳黒明も翳白暗も三つ歳をとり八歳になった。
しかし翳白暗が優しいのは変わりなく、修行もそこそこに立ち止まっては鳥の声に耳を傾け、空いた時間は静かに本を読む。またあるときは山に出かけて絵を描いたりと、およそ宮主の息子とは思えぬような生活を送っていた。
中にはそんな翳白暗のことを「術の才能はあるらしいが、とても役に立つとは思えない」などと陰口をたたくような者もいたらしい。しかし宮主はそれも翳白暗の個性だろうと耳を傾けることはなかった。
翳黒明はといえば、持ち前の社交的な性格も相まって翳冥宮の跡継ぎとしてはまずまずの評判。翳黒明自身も父の期待に応えるべく、修行も決して手を抜くことはない。
しかし、何より翳黒明を奮い立たせていたのは翳白暗のことだ。
もしも翳黒明が期待に応えなければ、代わりに期待を受けなければいけなくなるのは翳白暗になる。いまでも彼への風当たりは優しいものではなかったが、それでも跡継ぎに対する期待に比べればまだ小さなものだ。
その日は宮主が弟子たちを引き連れて恒凰宮に挨拶に向かったため、修業は休みになった。いつも稽古をつけてくれる兄弟子たちが揃って宮主に付いて行ってしまったからだ。
久方ぶりの何もない一日に、翳冥宮を抜け出して麓の村に向かうもの、友達と一緒に山で狩りをする者、思い思いの一日をみな過ごしていた。
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