74 / 177
藕断糸連哥和弟(切っても切れぬ兄弟の絆)
072:草行露宿(一)
しおりを挟む
荷物を置いたあと、少し早い夕餉をとるために集まった煬鳳たちは、これからのことについて話し合うことにした。給仕の女性たちが持ってきてくれた沢山の酒や料理を前にしても、その場にる全員がどこか上の空だ。酒盃に注がれた酒を前にして誰ひとり手をつけようとはしなかった。
せっかく恒凰宮から借り受けた万晶鉱の宝剣――『露双』のこともなんとかしなければならない。
それから翳冥宮の件を魔界の皇太子に頼みに行かねばならなくなったわけだが、どう行くのか、どこにあるのかも煬鳳は知らないのだ。何より、魔界の皇太子といえば魔界の中でも相当高い地位のはず。そんな人物がおいそれと自分達に会ってくれるのだろうか、という不安もついて回る。
「我々には二つのやらなければならないことがあります」
真っ先に口を開いたのは、やはり凰黎だった。
「一つ目は兄上の――恒凰宮の宮主から託された翳冥宮の件です。翳冥宮を復興させるために魔界に行って、魔族の皇太子に交渉を持ちかけること」
かなり希望的な提案ではあったが、凰神偉は納得したうえで煬鳳たちにその役目を託した。恒凰宮の宝剣である露双を借り受けたからには、この交渉は必ず成功させなければならない。
「もうひとつは『露双』を使い、どのようにして煬鳳の霊力についての問題を解決するか、だな」
一同は沈黙する。
伝説の万晶鉱で作られた剣ならなんとかなるのではないか、その気持ちだけで恒凰宮を訪れ、そして宝剣を借り受けることはできた。しかし、改めてその剣を目の前にしたとき『本当になんとかなるのか?』という不安に駆られたのかもしれない。
「私の個人的な見解を述べるが――」
鸞快子が手をあげた。
「黒曜。出てきてくれくれるか」
声に応えるように煬鳳の体から黒曜が姿を現す。彼自身もどうしたら良いのか分からないようで、あっちこっちと落ち着かない動きで煬鳳の腕と肩を行ったり来たりしている。その黒い体から伸びる黒い尾は、煬鳳の袖の中へと繋がっていた。その先は当然、煬鳳の頸根にある痣へと繋がっているのだ。
鸞快子は煬鳳に向かって手を伸ばし、額に触れる。
「少しそのまま」
ひんやりとした感覚が鸞快子の手のひらから額に伝わってくる。ここに来る前にあらかじめ凰黎に体温を下げて貰ってはいたものの、僅かに残っていた痣の痛みと熱も、暫く経つとすっかり落ち着いてしまった。
「思うのは、仮に黒曜の――黒冥翳魔の力が煬鳳の体に宿っていたからといって体に負担がかかるほど霊力が爆発的に増えることはそうないものだ。それこそ、もっと膨大な力を受け継いだならともかく、あくまで黒曜は一部であって全ての力を有していたわけではない。少なからず原因の一端を握っているのは間違いないだろうが、全てではないように思う。そしてそれは、黒曜が実体を持つ霊力であることとは別問題。となると……」
鸞快子は煬鳳から離した手のひらをまじまじと見つめる。
「となると?」
聞き返す凰黎にちらりと視線を向けながら、鸞快子は黒曜を両手で捕まえる。驚いてジタバタと黒曜は暴れたが、構わずに黒曜の頭を撫で始めた。
「……なにか別の要因が絡んでいるのかもしれない。……が、いま重要なのはそこではなく、どうやって増える霊力に対処するか。借り受けた露双をどう使うか。そこで考えたのが、それぞれの持つ器の大きさだ」
「器?」
鸞快子は「そうだ」と言って手の中の黒曜を見せる。なにが言いたいのか分からない黒曜はキョトキョトと首を動かして鸞快子と煬鳳たちを交互に見た。
「黒曜は霊力で作られた翳炎の体を持ってはいるが、それは我々の持つ肉体とは違う。黒曜は煬鳳が注ぐ霊力の強さや量によってさまざまな大きさや形をとることができる。ここまで間違っていることはあるか?」
黒曜は恐る恐る首を振り「間違っていない」ということを主張する。鸞快子は頷くと、今度は酒盃になみなみと酒を注ぐ。限界まで注がれた酒は盃からあふれ出し、卓子の上に零れ落ちてしまった。
「対して煬鳳の体は黒曜のように量によって変わることはない。この酒ように限界がくれば器から零れ落ちてしまう。……この零れた部分がいまの黒曜というわけだ。一番の問題は煬鳳の霊力である黒曜が質量を持っていること。そして煬鳳の霊力が増すにつれ、二人が繋がる痣――という名の通り道がだんだんと広がっているという事実。これは煬鳳の体を壊す行為に他ならない」
体を壊す。その言葉に思わず煬鳳は息を飲む。
深く考えるのを避けていたが、やはり無茶をすればあの痣は広がって、やがて煬鳳の体を引き裂いてしまうかもしれない。そんな不安がよぎった。
「では鸞快子。貴方はどうすれば良いとお考えですか? 今のところ露双の出番はないようですが」
「落ち着きなさい、凰黎。以前話したが、煬鳳と黒曜の霊力は既に元から一つであったと思うほど溶けあっている。恐らくどんな手段を用いても、二人の縁を断ち切ることは難しいだろう。しかし、痣のことはどうにかしなければならない。そこで……露双の力を以て二人の縁を繋いだまま、霊力を二つに分ける。つまりこれは、清林峰の清大秧が出した見解と概ね同じこと」
「……できるのですか? そのような突拍子もないことが?」
「もともと万晶鉱の話を出したのは凰黎、君だろう? いまさら信じられないという顔をしてどうする」
「……そうですけれども」
煬鳳は当事者であるにもかかわらず二人の会話を傍観するしかない。同様に鸞快子の手の中にいる黒曜も二人のやり取りをぽかんと口を開けて見ているしかなかった。
確かに以前万晶鉱は『膨大な情報を貯め込むことができる鉱石』だということは彩鉱門の彩藍方が話していたことがあった。しかしだからといって縁を繋いだまま霊力を二つに分けるなどということが可能なのだろうか?
甚だ信じ難い話ではある。
「万晶鉱から作られた宝器は、別に武器ばかりではないし防具だけでもない。馬が空を翔けるための轡であったり、偽りを暴く鏡、果ては摂理を曲げる宝器すらあるのだから。ようは誰がどのように作ったのか、そして使う者の力量。それがあればいかようにも扱うことができるだろう」
「そういえば……彩藍方が見せてくれたあの巻物も『万物を吸収することができる宝器』だって言ってたな」
煬鳳も凰黎も、恒凰宮から借り受けたのが短剣だったため、すっかりそのことを失念していたのだ。だとすると鸞快子の言っている『誰がどのように作ったのか、そして使う者の力量があればいかようにも』という言葉は正しい。
「問題があるとするならば、想定される手順はとんでもなく難解な作業になる。よほど修為の高い者でなければ、支障が出ぬように互いの縁を繋いだまま、霊力を二つにするなどという芸当は不可能だからな」
「そんなに大変なのか?」
鸞快子は頷く。
「そんなに、だ。伊達に閑白がしたり顔で現れたのも無理はないということだな。恐らく凰黎を迎えるための手土産として、待ってましたとばかりに名乗りをあげたのだろう」
「クェェ……」
閑白に叩き落とされたことを思い出したのか、ぶるりと黒曜が体を振った。しかし、そうなると『仙人ほどの修練を積んだ者』というとんでもない条件がつけくことになる。
「鸞快子は蓬莱と同じくらい強いんだろ? あんたにならできるんじゃないか?」
「できぬとは言っていないが?」
ならさっさと言え!
と、喉まで出かけたが煬鳳はぐっと堪えた。
「しかし、それだけでは不安が残る。有事の際に備え、分けた霊力が安定するまで煬鳳の霊力の流れを補助できるような……。できれば霊力の質が近い者――血縁者がいた方がより良いが……それは難しいだろうな」
煬鳳と凰黎は顔を見合わせる。生まれたときから一人であったのに、血縁者などいようはずもない。
「……煬鳳」
凰黎がおもむろに呼びかける。なぜか躊躇ったような言い方が煬鳳には気にかかったが、次になにを言うのか気になってそのまま凰黎の言葉を待つ。
「――先に、魔界に行って恒凰宮との約束を果たしましょう」
「う、うん。もちろんいいけど……急にどうしたんだ?」
凰黎の性格ならば、間違いなく恒凰宮の件より先に煬鳳のことを優先させる。なのに急に魔界の話を出してきたことに、煬鳳は違和感を拭えない。
せっかく恒凰宮から借り受けた万晶鉱の宝剣――『露双』のこともなんとかしなければならない。
それから翳冥宮の件を魔界の皇太子に頼みに行かねばならなくなったわけだが、どう行くのか、どこにあるのかも煬鳳は知らないのだ。何より、魔界の皇太子といえば魔界の中でも相当高い地位のはず。そんな人物がおいそれと自分達に会ってくれるのだろうか、という不安もついて回る。
「我々には二つのやらなければならないことがあります」
真っ先に口を開いたのは、やはり凰黎だった。
「一つ目は兄上の――恒凰宮の宮主から託された翳冥宮の件です。翳冥宮を復興させるために魔界に行って、魔族の皇太子に交渉を持ちかけること」
かなり希望的な提案ではあったが、凰神偉は納得したうえで煬鳳たちにその役目を託した。恒凰宮の宝剣である露双を借り受けたからには、この交渉は必ず成功させなければならない。
「もうひとつは『露双』を使い、どのようにして煬鳳の霊力についての問題を解決するか、だな」
一同は沈黙する。
伝説の万晶鉱で作られた剣ならなんとかなるのではないか、その気持ちだけで恒凰宮を訪れ、そして宝剣を借り受けることはできた。しかし、改めてその剣を目の前にしたとき『本当になんとかなるのか?』という不安に駆られたのかもしれない。
「私の個人的な見解を述べるが――」
鸞快子が手をあげた。
「黒曜。出てきてくれくれるか」
声に応えるように煬鳳の体から黒曜が姿を現す。彼自身もどうしたら良いのか分からないようで、あっちこっちと落ち着かない動きで煬鳳の腕と肩を行ったり来たりしている。その黒い体から伸びる黒い尾は、煬鳳の袖の中へと繋がっていた。その先は当然、煬鳳の頸根にある痣へと繋がっているのだ。
鸞快子は煬鳳に向かって手を伸ばし、額に触れる。
「少しそのまま」
ひんやりとした感覚が鸞快子の手のひらから額に伝わってくる。ここに来る前にあらかじめ凰黎に体温を下げて貰ってはいたものの、僅かに残っていた痣の痛みと熱も、暫く経つとすっかり落ち着いてしまった。
「思うのは、仮に黒曜の――黒冥翳魔の力が煬鳳の体に宿っていたからといって体に負担がかかるほど霊力が爆発的に増えることはそうないものだ。それこそ、もっと膨大な力を受け継いだならともかく、あくまで黒曜は一部であって全ての力を有していたわけではない。少なからず原因の一端を握っているのは間違いないだろうが、全てではないように思う。そしてそれは、黒曜が実体を持つ霊力であることとは別問題。となると……」
鸞快子は煬鳳から離した手のひらをまじまじと見つめる。
「となると?」
聞き返す凰黎にちらりと視線を向けながら、鸞快子は黒曜を両手で捕まえる。驚いてジタバタと黒曜は暴れたが、構わずに黒曜の頭を撫で始めた。
「……なにか別の要因が絡んでいるのかもしれない。……が、いま重要なのはそこではなく、どうやって増える霊力に対処するか。借り受けた露双をどう使うか。そこで考えたのが、それぞれの持つ器の大きさだ」
「器?」
鸞快子は「そうだ」と言って手の中の黒曜を見せる。なにが言いたいのか分からない黒曜はキョトキョトと首を動かして鸞快子と煬鳳たちを交互に見た。
「黒曜は霊力で作られた翳炎の体を持ってはいるが、それは我々の持つ肉体とは違う。黒曜は煬鳳が注ぐ霊力の強さや量によってさまざまな大きさや形をとることができる。ここまで間違っていることはあるか?」
黒曜は恐る恐る首を振り「間違っていない」ということを主張する。鸞快子は頷くと、今度は酒盃になみなみと酒を注ぐ。限界まで注がれた酒は盃からあふれ出し、卓子の上に零れ落ちてしまった。
「対して煬鳳の体は黒曜のように量によって変わることはない。この酒ように限界がくれば器から零れ落ちてしまう。……この零れた部分がいまの黒曜というわけだ。一番の問題は煬鳳の霊力である黒曜が質量を持っていること。そして煬鳳の霊力が増すにつれ、二人が繋がる痣――という名の通り道がだんだんと広がっているという事実。これは煬鳳の体を壊す行為に他ならない」
体を壊す。その言葉に思わず煬鳳は息を飲む。
深く考えるのを避けていたが、やはり無茶をすればあの痣は広がって、やがて煬鳳の体を引き裂いてしまうかもしれない。そんな不安がよぎった。
「では鸞快子。貴方はどうすれば良いとお考えですか? 今のところ露双の出番はないようですが」
「落ち着きなさい、凰黎。以前話したが、煬鳳と黒曜の霊力は既に元から一つであったと思うほど溶けあっている。恐らくどんな手段を用いても、二人の縁を断ち切ることは難しいだろう。しかし、痣のことはどうにかしなければならない。そこで……露双の力を以て二人の縁を繋いだまま、霊力を二つに分ける。つまりこれは、清林峰の清大秧が出した見解と概ね同じこと」
「……できるのですか? そのような突拍子もないことが?」
「もともと万晶鉱の話を出したのは凰黎、君だろう? いまさら信じられないという顔をしてどうする」
「……そうですけれども」
煬鳳は当事者であるにもかかわらず二人の会話を傍観するしかない。同様に鸞快子の手の中にいる黒曜も二人のやり取りをぽかんと口を開けて見ているしかなかった。
確かに以前万晶鉱は『膨大な情報を貯め込むことができる鉱石』だということは彩鉱門の彩藍方が話していたことがあった。しかしだからといって縁を繋いだまま霊力を二つに分けるなどということが可能なのだろうか?
甚だ信じ難い話ではある。
「万晶鉱から作られた宝器は、別に武器ばかりではないし防具だけでもない。馬が空を翔けるための轡であったり、偽りを暴く鏡、果ては摂理を曲げる宝器すらあるのだから。ようは誰がどのように作ったのか、そして使う者の力量。それがあればいかようにも扱うことができるだろう」
「そういえば……彩藍方が見せてくれたあの巻物も『万物を吸収することができる宝器』だって言ってたな」
煬鳳も凰黎も、恒凰宮から借り受けたのが短剣だったため、すっかりそのことを失念していたのだ。だとすると鸞快子の言っている『誰がどのように作ったのか、そして使う者の力量があればいかようにも』という言葉は正しい。
「問題があるとするならば、想定される手順はとんでもなく難解な作業になる。よほど修為の高い者でなければ、支障が出ぬように互いの縁を繋いだまま、霊力を二つにするなどという芸当は不可能だからな」
「そんなに大変なのか?」
鸞快子は頷く。
「そんなに、だ。伊達に閑白がしたり顔で現れたのも無理はないということだな。恐らく凰黎を迎えるための手土産として、待ってましたとばかりに名乗りをあげたのだろう」
「クェェ……」
閑白に叩き落とされたことを思い出したのか、ぶるりと黒曜が体を振った。しかし、そうなると『仙人ほどの修練を積んだ者』というとんでもない条件がつけくことになる。
「鸞快子は蓬莱と同じくらい強いんだろ? あんたにならできるんじゃないか?」
「できぬとは言っていないが?」
ならさっさと言え!
と、喉まで出かけたが煬鳳はぐっと堪えた。
「しかし、それだけでは不安が残る。有事の際に備え、分けた霊力が安定するまで煬鳳の霊力の流れを補助できるような……。できれば霊力の質が近い者――血縁者がいた方がより良いが……それは難しいだろうな」
煬鳳と凰黎は顔を見合わせる。生まれたときから一人であったのに、血縁者などいようはずもない。
「……煬鳳」
凰黎がおもむろに呼びかける。なぜか躊躇ったような言い方が煬鳳には気にかかったが、次になにを言うのか気になってそのまま凰黎の言葉を待つ。
「――先に、魔界に行って恒凰宮との約束を果たしましょう」
「う、うん。もちろんいいけど……急にどうしたんだ?」
凰黎の性格ならば、間違いなく恒凰宮の件より先に煬鳳のことを優先させる。なのに急に魔界の話を出してきたことに、煬鳳は違和感を拭えない。
0
お気に入りに追加
115
あなたにおすすめの小説
【完結】別れ……ますよね?
325号室の住人
BL
☆全3話、完結済
僕の恋人は、テレビドラマに数多く出演する俳優を生業としている。
ある朝、テレビから流れてきたニュースに、僕は恋人との別れを決意した。
目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。
新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
繋がれた絆はどこまでも
mahiro
BL
生存率の低いベイリー家。
そんな家に生まれたライトは、次期当主はお前であるのだと父親である国王は言った。
ただし、それは公表せず表では双子の弟であるメイソンが次期当主であるのだと公表するのだという。
当主交代となるそのとき、正式にライトが当主であるのだと公表するのだとか。
それまでは国を離れ、当主となるべく教育を受けてくるようにと指示をされ、国を出ることになったライト。
次期当主が発表される数週間前、ライトはお忍びで国を訪れ、屋敷を訪れた。
そこは昔と大きく異なり、明るく温かな空気が流れていた。
その事に疑問を抱きつつも中へ中へと突き進めば、メイソンと従者であるイザヤが突然抱き合ったのだ。
それを見たライトは、ある決意をし……?
初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
Ωの不幸は蜜の味
grotta
BL
俺はΩだけどαとつがいになることが出来ない。うなじに火傷を負ってフェロモン受容機能が損なわれたから噛まれてもつがいになれないのだ――。
Ωの川西望はこれまで不幸な恋ばかりしてきた。
そんな自分でも良いと言ってくれた相手と結婚することになるも、直前で婚約は破棄される。
何もかも諦めかけた時、望に同居を持ちかけてきたのはマンションのオーナーである北条雪哉だった。
6千文字程度のショートショート。
思いついてダダっと書いたので設定ゆるいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる