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千山万水五行盟(旅の始まり)
019:慧可断臂(一)
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楽しかった時間のあとには地獄がやってくる。
昨晩の出来事はあれで終わったものだと思っていた煬鳳に降りかかってきたのは、凰黎の尋問だった。
「昨日は煬鳳の体を優先して詳細を聞くのは控えましたけれど……今日はちゃんと説明して貰いますよ?」
にこやかに微笑む凰黎の目は、恐ろしいほど笑っていない。
(あのまま有耶無耶にするはずだったのに……)
しかし、考えても見れば凰黎ほどの聡明な人間が、仮にも恋人の身に関わることを忘れたりなどできるだろうか。絶対に忘れるわけがないだろう。
……まあ、我が身のことではあるのだが。
「ええと、その……大したことじゃないんだよ。ほんと、ちょっと熱くなる程度」
「ちょっと熱くなる程度で毎回池一つ無くなるんですか?」
「うっ……」
反論の余地もない。
「ちゃんと答えるまで、朝餉はお預けです」
「ず、ずるいぞ! 寝てないのに!」
「私も寝てないんですから、いっしょです。……ね?」
相変わらず綺麗な笑顔だが、目が笑ってない。正直に話さなかったら絶対に朝餉はやってこないだろうし、下手すると許されるまでこの針の筵のような状態に耐えなければならないだろう。
煬鳳はすぐさま折れることにした。
「さて。気になるのは体温が上昇する頻度です。私が知る限り、湖や池が消失する話はつい最近から始まったように感じるのですが……それは昔からのことだったのですか?」
「……昔は熱くなっても水に漬かれば治まる程度の熱だったよ。勿論、湖くらい広かったらお湯にはならなかったし、ましてや干上がったりもしなかった。大きくなるにつれて、俺の体の霊力もどんどん増えていったから、炎の勢いもその後の体温が上昇することも増えていった。お陰で誰にも負けることはなくなったけどな」
玄烏門の掌門である煬鳳は『黒鳳君』と呼ばれている。その名の由来が、黒く燃える鳳凰のような炎を操る力を持っているからだ。正直に言って玄烏門は歴史ある門派でもなければ目立った功績を立てたこともない。しかしとにかく強さを追い求め、強い者がのし上がるという方針を持っていたため、名の知れぬ有象無象の中では頭一つ抜きんでいるといえなくもない。
「ではやはり噂が立つようになった、ここ一月二月の間に急激に勢いが増したというわけですね」
煬鳳は渋々頷いた。
何故彼がここまでこのことを秘密にしていたかといえば……凰黎に心配をかけたくなかったからだ。
「やはりあのときの一件が影響しているのでしょうか……」
あの一件、というのは凰黎も関係しているあの一件のこと。
凰黎と暮らすようになる少し前に、煬鳳は玄烏門の門弟たちのちょっとした『やらせ』によって一時的に力を全て奪われてしまった。奪われた力はすぐ戻ってきたのだが、紆余曲折あって凰黎とこうして共に暮らすようになったのだ。
それが丁度二月と少し前。
「力を奪われて戻して貰ったら力が増す、なんてわけないだろ? 凰黎は関係ないって」
気にさせぬようにと明るい調子で言ったのだが、凰黎の表情は険しい。
「えーと、凰黎……?」
恐る恐る煬鳳が声をかけると凰黎は急に煬鳳の両襟を掴む。
「ほわ……!?」
勢いよく煬鳳の服は引きずり降ろされて、上半身が露わになる。普段の穏やかな凰黎らしからぬ強引な動きに、煬鳳は抗議することすら忘れて呆気にとられてしまった。煬鳳が慌てて次の言葉を言おうとすると、凰黎は煬鳳の頸根にある痣にそっと触れる。手のひらより一回りほど小さいその痣は、黒くて鳥の形にも似ていた。
「あ……」
いつから気づいていたのだろう、煬鳳は気まずさで思わず顔を背ける。およそ日中に見せることのない部分であるし、見えたとしても煬鳳には元からいくつも傷があった。見えたところでさほど気にするようなことはないだろうと高を括っていたのだ。
「この痣はただの傷や怪我の痣とは異なっていますね。そして出会った頃よりも大きくなっている。……貴方が力を使うたび、この痣も広がっていく。……違いますか?」
「……参った。その通りだ」
全く迷う様子もなく言い切った凰黎の言葉に、煬鳳は負けを認めた。
「……この痣は、俺が物心ついたときからあるんだ。……でもその時はもっとずっと小さかった」
昔は幼くて戦う知識も術も知らなかったから、この痣が大きくなることはなかった。煬鳳が彷徨っているときに当時の玄烏門掌門が煬鳳を見つけ、そこで様々な力を使えるようになったのだ。
いつの頃からだろうか。
元より煬鳳は人並外れた霊力を持っていた。それこそ、自分の年齢に見合わないほどの力を使うことができたのだ。
やがて体に納まりきらない霊力の炎は体から溢れ出し、外にまで現れるようになった。
――それが、黒曜だ。
不思議なことに黒曜は煬鳳の一部であるにもかかわらず、自我に似たものを持っていた。黒曜は煬鳳の命令に従うし、彼の使役する霊獣かのように自由に操ることもできる、不思議な存在だ。
しかし同時にその頃から煬鳳は、自分の体に鳥の形の痣が出来ていることに気づいた。そして黒曜はこの痣から出現していて、煬鳳が黒曜の力を使うたび痣は少しずつ大きくなっているのだといつごろか気づくようになった。
だからといって、力を使わぬわけにはいかないし、今でも黒曜は煬鳳の大切な相棒でもあり、彼が『黒鳳君』たるには必要な存在でもある。
そして強大な力を操るには、やはりどうしても黒曜の存在は必要不可欠だった。
「恐らくこの痣は煬鳳の膨大な霊力が、体を突き破ったことによるものでしょう。そこから霊力の一部である黒曜が飛び出してきた、ということですね。確かに、貴方の霊力と黒曜が同一の存在であるのなら、力を使う限りこの痣は広がっていくのは避けて通れないでしょうね」
凰黎の推測は当たっている。
「そして、力を使わなければ解決するが、そう簡単にいくものではない。ということですね」
「うん」
煬鳳自身はいま現在、力に対してさほどの執着はない。しかし、ちょっと前までやんちゃが過ぎて、近隣の門派には喧嘩を売りまくってしまったこともある。しかも、なまじ力が強かったものだから、戦いを挑みにやって来るものもちらほらいたりするのだ。
更にいうなら、最近煬鳳は心を入れ替えて少しでも玄烏門の評判を上げるために困っている人の頼みがあれば無償で妖邪退治を請け負ったりすることも少なくはない。
一度に全部それを辞められるのか、といえば、自分の身から出た錆だけにそう簡単には止められないというわけなのだ。
「隠し通してどうにかなると思ったんですか? もしも万が一――この痣が取り返しのつかないほどなってしまったら、私がどんな気持ちになるか考えましたか?」
「……」
正直に言えば何も考えていなかった。
いや、多少考えてはいたが『どうしたら凰黎に心配をかけずにすむか』ということだけだった。
しかし今改めて考えるなら、知られたら心配するだろうが、知らないままで後の祭りになったときにようやく凰黎が知ってしまったら。
それこそ目も当てられなかったかもしれない。
現に痣は生活に支障が出るほどには大きくなってきつつある。これがもっと広がったときどうなるか煬鳳にも分からないし、そのときがいつ来るかも分からない。
ただ一つ感じているのは、それはそう遠くはない日であるかもしれないという不安。
「ごめん……」
俯いた煬鳳を、凰黎が抱きしめた。すぐに離すのかと思えばその気配もなく、抱きしめたままずっと動かない。
「私は貴方に謝って欲しいわけではないんです。ただ……心配なんです。大切な存在が、ようやく一緒になれたのに消えてしまうのではないかと……」
「だ、大丈夫だよ。大げさだな」
「……」
根拠のない「大丈夫」を言ってみたが、凰黎からの返事はない。
(まずい、かなり心配してる……)
必死で頭を巡らせたのだが、やはり気の利いた言葉は一つも出てこなかった。
こうなってはなるようにしかならない。
結局凰黎の気持ちが落ち着くまで煬鳳はそのまま抱きしめられることになってしまった。
だいぶ長い間抱きしめたのち。
煬鳳の腹の虫が、何度目かの救援を呼び掛けたあと。
ようやく口を開いた凰黎が発した言葉、それがこれだった。
「決めました」
何がなんだか分からない。
「決めたって、何を?」
恐る恐る煬鳳は尋ねる。
「貴方のその体を何とかするために、朝餉を食べたらある場所へ向かいます」
「ある場所?」
幼い頃からどうにもならなかったこの痣が、果たしてどうにかなるのだろうか?
昨晩の出来事はあれで終わったものだと思っていた煬鳳に降りかかってきたのは、凰黎の尋問だった。
「昨日は煬鳳の体を優先して詳細を聞くのは控えましたけれど……今日はちゃんと説明して貰いますよ?」
にこやかに微笑む凰黎の目は、恐ろしいほど笑っていない。
(あのまま有耶無耶にするはずだったのに……)
しかし、考えても見れば凰黎ほどの聡明な人間が、仮にも恋人の身に関わることを忘れたりなどできるだろうか。絶対に忘れるわけがないだろう。
……まあ、我が身のことではあるのだが。
「ええと、その……大したことじゃないんだよ。ほんと、ちょっと熱くなる程度」
「ちょっと熱くなる程度で毎回池一つ無くなるんですか?」
「うっ……」
反論の余地もない。
「ちゃんと答えるまで、朝餉はお預けです」
「ず、ずるいぞ! 寝てないのに!」
「私も寝てないんですから、いっしょです。……ね?」
相変わらず綺麗な笑顔だが、目が笑ってない。正直に話さなかったら絶対に朝餉はやってこないだろうし、下手すると許されるまでこの針の筵のような状態に耐えなければならないだろう。
煬鳳はすぐさま折れることにした。
「さて。気になるのは体温が上昇する頻度です。私が知る限り、湖や池が消失する話はつい最近から始まったように感じるのですが……それは昔からのことだったのですか?」
「……昔は熱くなっても水に漬かれば治まる程度の熱だったよ。勿論、湖くらい広かったらお湯にはならなかったし、ましてや干上がったりもしなかった。大きくなるにつれて、俺の体の霊力もどんどん増えていったから、炎の勢いもその後の体温が上昇することも増えていった。お陰で誰にも負けることはなくなったけどな」
玄烏門の掌門である煬鳳は『黒鳳君』と呼ばれている。その名の由来が、黒く燃える鳳凰のような炎を操る力を持っているからだ。正直に言って玄烏門は歴史ある門派でもなければ目立った功績を立てたこともない。しかしとにかく強さを追い求め、強い者がのし上がるという方針を持っていたため、名の知れぬ有象無象の中では頭一つ抜きんでいるといえなくもない。
「ではやはり噂が立つようになった、ここ一月二月の間に急激に勢いが増したというわけですね」
煬鳳は渋々頷いた。
何故彼がここまでこのことを秘密にしていたかといえば……凰黎に心配をかけたくなかったからだ。
「やはりあのときの一件が影響しているのでしょうか……」
あの一件、というのは凰黎も関係しているあの一件のこと。
凰黎と暮らすようになる少し前に、煬鳳は玄烏門の門弟たちのちょっとした『やらせ』によって一時的に力を全て奪われてしまった。奪われた力はすぐ戻ってきたのだが、紆余曲折あって凰黎とこうして共に暮らすようになったのだ。
それが丁度二月と少し前。
「力を奪われて戻して貰ったら力が増す、なんてわけないだろ? 凰黎は関係ないって」
気にさせぬようにと明るい調子で言ったのだが、凰黎の表情は険しい。
「えーと、凰黎……?」
恐る恐る煬鳳が声をかけると凰黎は急に煬鳳の両襟を掴む。
「ほわ……!?」
勢いよく煬鳳の服は引きずり降ろされて、上半身が露わになる。普段の穏やかな凰黎らしからぬ強引な動きに、煬鳳は抗議することすら忘れて呆気にとられてしまった。煬鳳が慌てて次の言葉を言おうとすると、凰黎は煬鳳の頸根にある痣にそっと触れる。手のひらより一回りほど小さいその痣は、黒くて鳥の形にも似ていた。
「あ……」
いつから気づいていたのだろう、煬鳳は気まずさで思わず顔を背ける。およそ日中に見せることのない部分であるし、見えたとしても煬鳳には元からいくつも傷があった。見えたところでさほど気にするようなことはないだろうと高を括っていたのだ。
「この痣はただの傷や怪我の痣とは異なっていますね。そして出会った頃よりも大きくなっている。……貴方が力を使うたび、この痣も広がっていく。……違いますか?」
「……参った。その通りだ」
全く迷う様子もなく言い切った凰黎の言葉に、煬鳳は負けを認めた。
「……この痣は、俺が物心ついたときからあるんだ。……でもその時はもっとずっと小さかった」
昔は幼くて戦う知識も術も知らなかったから、この痣が大きくなることはなかった。煬鳳が彷徨っているときに当時の玄烏門掌門が煬鳳を見つけ、そこで様々な力を使えるようになったのだ。
いつの頃からだろうか。
元より煬鳳は人並外れた霊力を持っていた。それこそ、自分の年齢に見合わないほどの力を使うことができたのだ。
やがて体に納まりきらない霊力の炎は体から溢れ出し、外にまで現れるようになった。
――それが、黒曜だ。
不思議なことに黒曜は煬鳳の一部であるにもかかわらず、自我に似たものを持っていた。黒曜は煬鳳の命令に従うし、彼の使役する霊獣かのように自由に操ることもできる、不思議な存在だ。
しかし同時にその頃から煬鳳は、自分の体に鳥の形の痣が出来ていることに気づいた。そして黒曜はこの痣から出現していて、煬鳳が黒曜の力を使うたび痣は少しずつ大きくなっているのだといつごろか気づくようになった。
だからといって、力を使わぬわけにはいかないし、今でも黒曜は煬鳳の大切な相棒でもあり、彼が『黒鳳君』たるには必要な存在でもある。
そして強大な力を操るには、やはりどうしても黒曜の存在は必要不可欠だった。
「恐らくこの痣は煬鳳の膨大な霊力が、体を突き破ったことによるものでしょう。そこから霊力の一部である黒曜が飛び出してきた、ということですね。確かに、貴方の霊力と黒曜が同一の存在であるのなら、力を使う限りこの痣は広がっていくのは避けて通れないでしょうね」
凰黎の推測は当たっている。
「そして、力を使わなければ解決するが、そう簡単にいくものではない。ということですね」
「うん」
煬鳳自身はいま現在、力に対してさほどの執着はない。しかし、ちょっと前までやんちゃが過ぎて、近隣の門派には喧嘩を売りまくってしまったこともある。しかも、なまじ力が強かったものだから、戦いを挑みにやって来るものもちらほらいたりするのだ。
更にいうなら、最近煬鳳は心を入れ替えて少しでも玄烏門の評判を上げるために困っている人の頼みがあれば無償で妖邪退治を請け負ったりすることも少なくはない。
一度に全部それを辞められるのか、といえば、自分の身から出た錆だけにそう簡単には止められないというわけなのだ。
「隠し通してどうにかなると思ったんですか? もしも万が一――この痣が取り返しのつかないほどなってしまったら、私がどんな気持ちになるか考えましたか?」
「……」
正直に言えば何も考えていなかった。
いや、多少考えてはいたが『どうしたら凰黎に心配をかけずにすむか』ということだけだった。
しかし今改めて考えるなら、知られたら心配するだろうが、知らないままで後の祭りになったときにようやく凰黎が知ってしまったら。
それこそ目も当てられなかったかもしれない。
現に痣は生活に支障が出るほどには大きくなってきつつある。これがもっと広がったときどうなるか煬鳳にも分からないし、そのときがいつ来るかも分からない。
ただ一つ感じているのは、それはそう遠くはない日であるかもしれないという不安。
「ごめん……」
俯いた煬鳳を、凰黎が抱きしめた。すぐに離すのかと思えばその気配もなく、抱きしめたままずっと動かない。
「私は貴方に謝って欲しいわけではないんです。ただ……心配なんです。大切な存在が、ようやく一緒になれたのに消えてしまうのではないかと……」
「だ、大丈夫だよ。大げさだな」
「……」
根拠のない「大丈夫」を言ってみたが、凰黎からの返事はない。
(まずい、かなり心配してる……)
必死で頭を巡らせたのだが、やはり気の利いた言葉は一つも出てこなかった。
こうなってはなるようにしかならない。
結局凰黎の気持ちが落ち着くまで煬鳳はそのまま抱きしめられることになってしまった。
だいぶ長い間抱きしめたのち。
煬鳳の腹の虫が、何度目かの救援を呼び掛けたあと。
ようやく口を開いた凰黎が発した言葉、それがこれだった。
「決めました」
何がなんだか分からない。
「決めたって、何を?」
恐る恐る煬鳳は尋ねる。
「貴方のその体を何とかするために、朝餉を食べたらある場所へ向かいます」
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