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鎌鼬
イッチーとの思い出
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「ああ、そうだ。一つだけ、歌で引き寄せたものがあったよ」
「引き寄せたもの?」
「うん。フェレット」
「フェレット? ああ、ペットの。オコジョみたいな」
「そうそう。うちの庭に弱ったフェレットが迷い込んできて、しばらく飼ってた。その子が私の歌のファン第一号」
美琴が小学生の頃のこと。庭木の下でうずくまっているその生き物を見つけ、母と一緒に保護したのだという。
「フェレットなんて名前、そのときは知らなかったからさぁ。お母さんがイタチだっていうから、名前はイッチーにしたんだ」
イッチーは数日もすると元気を取り戻した。もともとペットが欲しかった美琴は、両親に懇願。そうしてイッチーは家族になったのだと語った。
「私の部屋でほとんど放し飼い状態でね。学校から帰ると真っ先にイッチーにただいまを言うのが日課で。私が歌うとイッチーは、ずーっとおとなしく聴いてくれてんの」
美琴は上機嫌で、今までになく饒舌に語り続けた。
「ただいまって部屋に入ると、おかえりって返してくれてるような気がしてた。両親が死んでまもない頃は、寂しくてずっとイッチーと一緒にいたよ」
両親が亡くなり、伯父夫婦が美琴を引き取ることになった。といっても、美琴の家に伯父夫婦とその娘が転がり込んできた形だ。
「伯父さんたちとはうまくいかなくて。伯母さんは動物嫌いだったし。家の雰囲気は最悪だったよ。動物ってさ、そういう空気に敏感だよね。結局、イッチーは弱って死んじゃった。助けてあげられなかった」
後悔してる、と小さく呟いて、美琴の話は途切れた。
「それは……美琴は悪くないよ」
「だってさ、私がもっと伯父さんたちとうまくやれてたら、イッチーも死なずにすんだかもしれないのに」
小学生時分の娘が気に病むことじゃない。むしろ、大人の方が気をつかうべきことじゃないか。悠弥はそう思ったが、言葉には出さなかった。
そんな気休めの言葉なんて、今さら口にしたところで美琴の想いをどうにかできるわけではない。
空になったジョッキと、残り少ない料理。美琴はどれに手をつけるでもなく、頬杖をついている。
「ぐったりしたイッチーを動物病院に連れて行って。でも、お金なくて。貯金箱にあった数百円握りしめて、大泣きして先生に頼んだよ。お願いだから、イッチーを助けてって」
美琴はふっと苦笑いして続ける。
「先生も困っちゃってね、お金はいらないから、先生にこの子を譲ってくれって言われた。体良く入院させてくれたんだ。でも、助からなかった」
「そうか……」
「イッチーに会いたいって病院を訪ねたら、先生が神妙な顔して『ごめんね』って言うから……そこでまた大泣きしたの、よく覚えてる」
今にも泣き出すのではないかと思い、悠弥は慎重に言葉を選んだ。
「でもイッチーは幸せだったんじゃないかな。美琴に助けられて、一緒に暮らせたことは……きっと」
結局、選んだのは嘘にも真にもならない言葉だ。
けれど、美琴の口端には笑みが戻っていた。
「うん。そうだといいな」
美琴が大きく伸びをして、
「悠弥もお酒が空っぽじゃない! 次、つぎっ!」
ドリンクメニューを取り出すと同時に、店員の呼び出しボタンを押す。
と、同時に甲高い電子音が鳴り響いて、美琴が後ろに置いていた鞄からスマホを取り出した。
「電話、出ていい?」
「どうぞ」
「私ね、ワインがいい。赤の」
ちゃっかり注文を悠弥に託して、美琴は電話に出る。
「はいはーい、どうしたの?」
ほとんど同時くらいに、店員の女の子が引き戸を開けて顔を出す。
赤ワインの一番手頃なボトルを一つ頼み、チーズの盛り合わせを一緒に。
「え、なに、事故った? うそでしょ!? ほんと? え、大丈夫? ケガない?」
不穏な電話口の言葉に、店員の子と同時に美琴のほうを振り向いてしまう。
「いや、こっちはなんとかするからいいよ。車は……ああ、そう……。でも、みんな大したことなくてよかったじゃん。……落ち着いたらまた連絡ちょうだい。うん、お大事にね。はーい」
電話が終わると同時に、店員は何事もなかったかのように、悠弥に注文の確認をして立ち去った。
なんとはなしに、なにかあったのかと伺う目線を送る。
携帯を鞄に放り込みつつ、苦笑いを浮かべる美琴。
「……後輩がね、車で事故ったみたい。引越し手伝ってもらう予定だったんだけど、無理になっちゃったって連絡」
「事故って……大丈夫なの?」
「うーん、単独事故で車は全損らしいけど。みんな大きなケガはないって。これから一応検査とかするみたいだけど」
「不幸中のなんとかってやつか……」
「まったく。肝だめしなんかするからだよ」
「肝だめし?」
「子どもみたいにはしゃいじゃってさ。山奥の方に、廃村があるから行ってみようって。なんか心霊スポットとかで噂になってたみたい。私も誘われたけど、遠慮しといたんだ」
悠弥にも経験がある。
夏が近くなると、誰かが言い出すのだ。心霊スポットに行ってみよう、と。
結局、行ってみたらただの廃墟があるだけで心霊現象など起こりもせず、落胆と安堵が入り混じった微妙な空気で解散したのだが。
「バチが当たったのかもね。無事だからよかったものの……」
「ああ、まあ。そういうのはするもんじゃないな。うん」
「もしかして悠弥、怖いの?」
「怖いわけないだろ。呆れてんの」
「ふーん」
半眼でこちらを見る美琴に、悠弥は続けて反論を繰り出した。
「心霊現象が怖くてあやかし相手の不動産屋は務まらないよ」
ぷっと吹き出して、美琴は「そりゃそうだ」と笑った。
「ねぇ悠弥、もしも、あのアパートで私に何かあったときは……助けてくれる?」
そりゃ俺は管理人も兼ねて住んでいるわけだし、と事務的なことを言いかけたが、まっすぐこちらを見る美琴の目を見てそれを飲み込んだ。
少しだけ背筋を伸ばし、美琴の視線を正面から受け止める。
「もちろん。困ったことがあったらなんでも相談してくれ」
美琴の表情が緩み、嬉しそうに微笑んだかと思うと、すぐにそれはニヤリ、とした笑みに変化した。
「よぉし、言ったね! じゃあさ、明後日のことなんだけど」
「へ?」
「後輩たちが引越し手伝えなくなっちゃったって言ったでしょ? 来てもらうつもりでいたから、引越し業者も頼んでなくて。悠弥、手伝ってくれない?」
「……引越しを?」
「困ってる、美琴さん困ってるよぉ! お願い、助けて! もちろんお礼はちゃんとする!」
明後日は火曜日だが、ちょうどシフトで休みになっている。これといって予定もない。
「だめ?」
「わかった、わかったよ」
「やったぁ! ありがと!」
ちょうどいいタイミングで赤ワインが運ばれてくる。
グラスに注いだそれを目線に掲げて。
「悠弥とはいい友達になれそうな気がする」
「そりゃどうも」
言われた悠弥も、照れ隠しにそっけない返事になってはいるが、まんざらでもない。
「じゃ、新しい友達にかんぱーいっ!」
ワイングラスで本日二回目の乾杯をした。
「引き寄せたもの?」
「うん。フェレット」
「フェレット? ああ、ペットの。オコジョみたいな」
「そうそう。うちの庭に弱ったフェレットが迷い込んできて、しばらく飼ってた。その子が私の歌のファン第一号」
美琴が小学生の頃のこと。庭木の下でうずくまっているその生き物を見つけ、母と一緒に保護したのだという。
「フェレットなんて名前、そのときは知らなかったからさぁ。お母さんがイタチだっていうから、名前はイッチーにしたんだ」
イッチーは数日もすると元気を取り戻した。もともとペットが欲しかった美琴は、両親に懇願。そうしてイッチーは家族になったのだと語った。
「私の部屋でほとんど放し飼い状態でね。学校から帰ると真っ先にイッチーにただいまを言うのが日課で。私が歌うとイッチーは、ずーっとおとなしく聴いてくれてんの」
美琴は上機嫌で、今までになく饒舌に語り続けた。
「ただいまって部屋に入ると、おかえりって返してくれてるような気がしてた。両親が死んでまもない頃は、寂しくてずっとイッチーと一緒にいたよ」
両親が亡くなり、伯父夫婦が美琴を引き取ることになった。といっても、美琴の家に伯父夫婦とその娘が転がり込んできた形だ。
「伯父さんたちとはうまくいかなくて。伯母さんは動物嫌いだったし。家の雰囲気は最悪だったよ。動物ってさ、そういう空気に敏感だよね。結局、イッチーは弱って死んじゃった。助けてあげられなかった」
後悔してる、と小さく呟いて、美琴の話は途切れた。
「それは……美琴は悪くないよ」
「だってさ、私がもっと伯父さんたちとうまくやれてたら、イッチーも死なずにすんだかもしれないのに」
小学生時分の娘が気に病むことじゃない。むしろ、大人の方が気をつかうべきことじゃないか。悠弥はそう思ったが、言葉には出さなかった。
そんな気休めの言葉なんて、今さら口にしたところで美琴の想いをどうにかできるわけではない。
空になったジョッキと、残り少ない料理。美琴はどれに手をつけるでもなく、頬杖をついている。
「ぐったりしたイッチーを動物病院に連れて行って。でも、お金なくて。貯金箱にあった数百円握りしめて、大泣きして先生に頼んだよ。お願いだから、イッチーを助けてって」
美琴はふっと苦笑いして続ける。
「先生も困っちゃってね、お金はいらないから、先生にこの子を譲ってくれって言われた。体良く入院させてくれたんだ。でも、助からなかった」
「そうか……」
「イッチーに会いたいって病院を訪ねたら、先生が神妙な顔して『ごめんね』って言うから……そこでまた大泣きしたの、よく覚えてる」
今にも泣き出すのではないかと思い、悠弥は慎重に言葉を選んだ。
「でもイッチーは幸せだったんじゃないかな。美琴に助けられて、一緒に暮らせたことは……きっと」
結局、選んだのは嘘にも真にもならない言葉だ。
けれど、美琴の口端には笑みが戻っていた。
「うん。そうだといいな」
美琴が大きく伸びをして、
「悠弥もお酒が空っぽじゃない! 次、つぎっ!」
ドリンクメニューを取り出すと同時に、店員の呼び出しボタンを押す。
と、同時に甲高い電子音が鳴り響いて、美琴が後ろに置いていた鞄からスマホを取り出した。
「電話、出ていい?」
「どうぞ」
「私ね、ワインがいい。赤の」
ちゃっかり注文を悠弥に託して、美琴は電話に出る。
「はいはーい、どうしたの?」
ほとんど同時くらいに、店員の女の子が引き戸を開けて顔を出す。
赤ワインの一番手頃なボトルを一つ頼み、チーズの盛り合わせを一緒に。
「え、なに、事故った? うそでしょ!? ほんと? え、大丈夫? ケガない?」
不穏な電話口の言葉に、店員の子と同時に美琴のほうを振り向いてしまう。
「いや、こっちはなんとかするからいいよ。車は……ああ、そう……。でも、みんな大したことなくてよかったじゃん。……落ち着いたらまた連絡ちょうだい。うん、お大事にね。はーい」
電話が終わると同時に、店員は何事もなかったかのように、悠弥に注文の確認をして立ち去った。
なんとはなしに、なにかあったのかと伺う目線を送る。
携帯を鞄に放り込みつつ、苦笑いを浮かべる美琴。
「……後輩がね、車で事故ったみたい。引越し手伝ってもらう予定だったんだけど、無理になっちゃったって連絡」
「事故って……大丈夫なの?」
「うーん、単独事故で車は全損らしいけど。みんな大きなケガはないって。これから一応検査とかするみたいだけど」
「不幸中のなんとかってやつか……」
「まったく。肝だめしなんかするからだよ」
「肝だめし?」
「子どもみたいにはしゃいじゃってさ。山奥の方に、廃村があるから行ってみようって。なんか心霊スポットとかで噂になってたみたい。私も誘われたけど、遠慮しといたんだ」
悠弥にも経験がある。
夏が近くなると、誰かが言い出すのだ。心霊スポットに行ってみよう、と。
結局、行ってみたらただの廃墟があるだけで心霊現象など起こりもせず、落胆と安堵が入り混じった微妙な空気で解散したのだが。
「バチが当たったのかもね。無事だからよかったものの……」
「ああ、まあ。そういうのはするもんじゃないな。うん」
「もしかして悠弥、怖いの?」
「怖いわけないだろ。呆れてんの」
「ふーん」
半眼でこちらを見る美琴に、悠弥は続けて反論を繰り出した。
「心霊現象が怖くてあやかし相手の不動産屋は務まらないよ」
ぷっと吹き出して、美琴は「そりゃそうだ」と笑った。
「ねぇ悠弥、もしも、あのアパートで私に何かあったときは……助けてくれる?」
そりゃ俺は管理人も兼ねて住んでいるわけだし、と事務的なことを言いかけたが、まっすぐこちらを見る美琴の目を見てそれを飲み込んだ。
少しだけ背筋を伸ばし、美琴の視線を正面から受け止める。
「もちろん。困ったことがあったらなんでも相談してくれ」
美琴の表情が緩み、嬉しそうに微笑んだかと思うと、すぐにそれはニヤリ、とした笑みに変化した。
「よぉし、言ったね! じゃあさ、明後日のことなんだけど」
「へ?」
「後輩たちが引越し手伝えなくなっちゃったって言ったでしょ? 来てもらうつもりでいたから、引越し業者も頼んでなくて。悠弥、手伝ってくれない?」
「……引越しを?」
「困ってる、美琴さん困ってるよぉ! お願い、助けて! もちろんお礼はちゃんとする!」
明後日は火曜日だが、ちょうどシフトで休みになっている。これといって予定もない。
「だめ?」
「わかった、わかったよ」
「やったぁ! ありがと!」
ちょうどいいタイミングで赤ワインが運ばれてくる。
グラスに注いだそれを目線に掲げて。
「悠弥とはいい友達になれそうな気がする」
「そりゃどうも」
言われた悠弥も、照れ隠しにそっけない返事になってはいるが、まんざらでもない。
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