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チャンス
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だからあの時チャンスだと思ったんだ。
ある日の放課後、楓が一人教室に座っていた。楓が一人で教室にいるなんて珍しかった。楓は放課後、基本ダンス部に行ってるか相馬と一緒に帰ってるかだから一人でいることはない。だから不思議に思って声を掛けた。
「楓。どーした?一人で、珍しーじゃん。」
「優斗…相馬と喧嘩しちまって…」
けんか?楓と相馬がか?何でまた…
「何があったのか聞いてもいいか?」
「…別に大したことじゃないんだ。俺が勝手に相馬に怒っただけなんだ。」
そう悲しそうに言う楓を見ていられなかった。気がついたら口が動いていたんだ。
「それは楓が相馬を好きだから傷ついてるんじゃないか?自分と相手との気持ちの温度差を突きつけられて、相馬からしてみたら大したことない一言に相馬が好きだから、すげー傷ついてんじゃないか?」
「っ!?なんで、俺が相馬を好きなんて…そんなわけ、俺は男であいつも男だぞ!!な、なにわけわかんねーこと言ってんだよ!!!」
必死で否定する姿が妙に痛々しく俺の胸を抉った。
「なぁ、お前を愛してくれるひとなら他にもいると思うぞ。そんな傷ついてまで…限界なんじゃないか?」
「…お…を。俺を愛してくれる奴なんているわけねーよ。こんな俺を…
じゃあさ、優斗。お前俺のこと愛してみろよ。」
そう自傷的な笑みを浮かべる楓に悲しそうな笑を作って言った。
「あぁ。楓がそう望むならおれがお前を愛してやるよ。」
ある日の放課後、楓が一人教室に座っていた。楓が一人で教室にいるなんて珍しかった。楓は放課後、基本ダンス部に行ってるか相馬と一緒に帰ってるかだから一人でいることはない。だから不思議に思って声を掛けた。
「楓。どーした?一人で、珍しーじゃん。」
「優斗…相馬と喧嘩しちまって…」
けんか?楓と相馬がか?何でまた…
「何があったのか聞いてもいいか?」
「…別に大したことじゃないんだ。俺が勝手に相馬に怒っただけなんだ。」
そう悲しそうに言う楓を見ていられなかった。気がついたら口が動いていたんだ。
「それは楓が相馬を好きだから傷ついてるんじゃないか?自分と相手との気持ちの温度差を突きつけられて、相馬からしてみたら大したことない一言に相馬が好きだから、すげー傷ついてんじゃないか?」
「っ!?なんで、俺が相馬を好きなんて…そんなわけ、俺は男であいつも男だぞ!!な、なにわけわかんねーこと言ってんだよ!!!」
必死で否定する姿が妙に痛々しく俺の胸を抉った。
「なぁ、お前を愛してくれるひとなら他にもいると思うぞ。そんな傷ついてまで…限界なんじゃないか?」
「…お…を。俺を愛してくれる奴なんているわけねーよ。こんな俺を…
じゃあさ、優斗。お前俺のこと愛してみろよ。」
そう自傷的な笑みを浮かべる楓に悲しそうな笑を作って言った。
「あぁ。楓がそう望むならおれがお前を愛してやるよ。」
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