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第5話

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「我が王よ、僕たちの1000年分の愛、受け止めていただきます」

 アスモデウスは恍惚な笑みを浮かべて言うと、怯える眞央に深い口づけをする。

「あふっ…ンン~~!!!」

 アスモデウスの唾液が眞央の口内に侵入する。
 それは、最初にキスをされた時と同じ、ドロリとした蜂蜜のような甘い味。
 眞央は抵抗する術もなく、ソレを飲み下した。

「あれれ~まおー様、顔真っ赤~」

「おいおい体も熱いぜ」

 ベルゼバブとレヴィアタンが、わざとらしくはやし立てる。
 唇を解放され、肩で息をする眞央。酸素不足でドクドクと脈打つ心臓は、一向に止まることなく、むしろ熱を帯びていっそう激しさを増す。

「ふむ、これが色欲の能力。何とも破廉恥じゃな」

 真面目なルシファーの呟きに思わず吹いてしまうマモン。

「ぶはっ破廉恥! 正に言い得て妙やな。言われてるで~アスモデウス!」

「どうとでも言えばいいさ。……ほら、見たまえ、魔王様の姿を」

 アスモデウスの細く長い指が、眞央の乳首を摘まむ。
 「んっ…」と甘い声を発し、ピクリと体が反応した。

「僕の媚薬は即効性でね。例え処女・童貞であろうとあっという間に淫乱に変えてしまうのさ」

 アスモデウスは得意気に言いながら、やわやわと眞央の胸を揉みしだく。

「いやっ……やめ…」

 キュッと目を瞑り、首を横に振る眞央だが、胸の刺激は耐え難い快感へと変換され、体に力が入らない。

「イイ声出すじゃねえか。そそるぜ、そーのゆうの」

 獲物を前に舌なめずりをする獣――もとい、レヴィアタンはプルプルと震える眞央のぺニスを掴む。

「ひあっ!!!」

 上擦った声が室内に響く。
 レヴィアタンは気にせず、ぺニスの皮を剥き、亀頭の周りをペロペロと犬のように舐め始めた。

「あああっ……だめ! やだやだやだ!!!」

 直接亀頭に電マを当てられているのと同等の刺激が、眞央を襲う。
 そしてカリッ、と亀頭の先を軽く噛んだだけで、眞央は呆気なく達してしまった。

「ん…濃いな、魔王様の」

 顔射されたにも関わらず、他人事のように感想を言うレヴィアタン。
 マモンは「はやっ! 媚薬の効果テキメンやんか。効きすぎて逆に恐怖を感じるわ」と身震いする。


「どれ、わしも混ぜてもらおうか」

 すると突然、レヴィアタンを押しのけ、傍観していたルシファーが参戦してきた。

「ハッ! てめぇみたいな能面が魔王様を満足させられるのかよ! 」

「たわけが。よいか、嫉妬の。物事には順序というものがある」

 ルシファーはそう言うと、グッタリする眞央の唇と自身の唇を重ねた。
 触れるだけの軽いキスは、段々舌の絡まり合う深いディープキスに変わっていく。

「ん…んんぅ…はう…」

 ザラザラと舌の感触。
 相手の息に合わせるかのような、ネットリ濃厚な絡みは、眞央を純粋に気持ち良くさせた。
 そのとろけきった表情に、「何かまおー様、レヴィちゃんの時より感じてない??」とニヤニヤして挑発するベルゼブブ。
 レヴィアタンは心底つまらなそうに、舌打ちした。


 だいぶ眞央がリラックスすると、キスはチュッチュッと淫らな音を出しながら、唇から首筋、乳首、ヘソ、ぺニスへと落とされていった。

「もうっ……いやぁ、変に、なっちゃう、からあっ…!」

 今まで経験したことのない快楽の波に、眞央は溺れてしまいそうだった。
 もう自分がここに拉致監禁されているという事実よりも、ルシファーにイかせてもらう方がずっと大事だった。

「大丈夫じゃ。わしに身を委ねておれ」

 ルシファーは囁くと、勃起した眞央のぺニスの裏筋にレロリと舌を這わした。

「~~っ!!!」

 気持ちよさにゾクゾクと背筋を弓なりにする眞央。
 ルシファーはそのままぺニスを口に含み、巧みに舌を使って、フェラをする。

「ーーぅあっ!」

 眞央は短く喘ぐと、再び呆気なく射精してしまった。

「ホンマはあんたが一番盛ってたんやな」

 ジュッジュッと精液を余すことなく飲み干すルシファーに、マモンは呆れ顔で言った。
 ルシファーはコクリと精液を飲み干すと、晴々した顔で「わしを誰だと思っとる。傲慢のルシファーだぞ」と堂々と言い放った。


 本当はこの後、ベルゼブブ、アスモデウス、マモンも楽しむ予定だったが、眞央が2回の射精で気絶してしまったことで、それは頓挫してしまう。
 無理矢理起こしてヤッちまおうという意見も出たが、それは紳士的ではないという多数派の意見で、とりあえず他室で寝かせとくこととなった。
 そして眞央が眠っている間、5人は第2ラウンドで誰が魔王の処女ヴァージンを奪うかで白熱した議論をしていた。

――そして事件は起きた。

 眞央の様子を見に行ったアスモデウスが、血相を変えて戻ってきた。
 普段余裕な態度でいる彼の焦りきった表情に、5人は何があったか聞くと、彼は力なく答えた。

「魔王様が……どこにもいない」

 その一言で、5人を取り巻く空気は一瞬で凍りついたのだった。
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