15 / 64
1
お姫様の、キス
しおりを挟む
アンデッド。
死なない体。生ける屍。
ヴァーツァの弟は不死の魔物なのか?
「違うよ。僕は魔物なんかじゃない。単に死なないだけだ」
生意気そうな顔に笑みを浮かべて、ギルバートが言う。まるで心の中を読まれたようだ。
「ところで、今は、何日だ?」
改めてヴァーツァが問う。
「8日です」
バタイユがそっぽを向いているので、俺が答えた。
「何月の?」
「霜下りる月の」
「なんだって! 今年はいったい何年だ?」
「アンリ歴元年です」
「アンリ歴?」
「アルトワール歴でいうと、23年です」
アルトワ―ルというのは、先王の名だ。
今まで落ち着き払っていたヴァーツァの顔に、初めて焦りが浮かんだ。
「なんてこった。俺は一年間も療養箱の中にいたのか? あの箱の中で眠って……ちょっと待て。アンリ歴って、アンリ殿下が即位されたのか?」
この一年の出来事を、俺はざっと話して聞かせた。
他ならぬヴァーツァの活躍で、アンリ殿下の命が救われたこと。ペシスゥス国は蛮族に勝利し、国に再び平和が訪れたこと。しかし気象異常が続き、また、国王陛下や政府要人に不審死が横行したこと。
「それら不吉な出来事は全て、戦死したカルダンヌ公、つまり貴方の霊障だと、王宮付きの祈祷師が喝破したんです」
有能な祈祷師だ。彼の見通しに間違いはなかった。今までは。
ヴァーツァが苛立ちの表情を浮かべた。
「だから、俺は死んでなんかいない」
「でも、世間的にはそういうことになっています」
健康そうなヴァーツァは、朝日を浴びて輝いて見える。確かに、死霊なら、太陽の光を忌避するはずだ。
「アンリ殿下……今では陛下だけど……の広報には、ヴァーツァ・カルダンヌ公は戦死したと書かれていました。みんなそれを信じています。疑う理由なんてないし。今現在、霊峰ベルナ山の頂上に、貴方の霊廟が建設中です」
肝心の遺体は行方不明になっていたけど、と口の中でつぶやいた。
まあ、彼は生きていたわけだし。
「なんてこった。アンリの奴、また、税金の無駄遣いをして。俺の墓なんて、棒きれ1本立てておけば充分だと、あれほど言っておいたのに」
ヴァーツァが変なところで憤っている。
「そこ?」
「うん。浪費は一国の王にふさわしくないからね。それはそうと、バタイユ。俺は死んでない、療養中だって、アンリに伝えなかったのか?」
「だって聞かれなかったもん」
すましてバタイユが答える。ヴァーツァは頭を抱えた。
「すぐに王都へ行って、生存報告をしなくちゃ。シグ、支度をしろ。王都の館へ向かうぞ」
「え、僕?」
なんで俺まで?
「ここでじっくり君を可愛がってやるつもりだったんだが、仕方がない、王都の館に着くまで我慢しろ」
「いえ、我慢することなんて何もないです」
脊髄で答えた。言い終わった途端、再び頬が赤らんだ。
「何を言う。俺を起こしたくせに」
「ダメだよ、兄さん」
酸欠の金魚みたいにぱくぱく口を開け閉めしていた俺を救ってくれたのは、バタイユだった。
「兄さんの傷はまだ治っていない。規定より早く箱から出ちゃったからね。だからもう少し、ここでおとなしくしてもらわないと」
「ええっ!?」
不満そうなヴァーツァに、バタイユはため息をついた。
「自業自得。なんでもう少しの間、ガラスの中でおとなしくしていられなかったの?」
「仕方ないだろ。目が覚めちゃったんだから」
「なんでよ。俺の催眠魔法は強力だったはずだよ?」
「だから言ったろ。お姫様にキスされたせいだ」
ヴァーツァが言い、俺は死にそうになった。恥ずかしいのレベルを超えてる。
バタイユの頭上に巨大なはてなマークが見えた気がする。
「お姫さま? だって、キスされるのはお姫様の方でしょ? なんで兄さんが目覚めるの? つか、誰にキスされたの?」
ヴァーツァがにっこり笑った。呆れるほど魅力的な笑みだった。芸術的ともいえる微笑を浮かべたまま、俺をじっと見つめる。
「この人だよ。俺を目覚めさせたのはシグモントだ」
「違っ、ちが、ちが、違っ!」
真っ赤になり、息も絶え絶えに俺は否定した。
「違わないだろ?」
「違います! 第一、俺が口をつけたのは貴方じゃない、ガラスの蓋だ!」
「へえ。ガラスにキスしたの。やるなあ」
バタイユが、俺の弁解を一気に踏み倒した。なんだかいやな言い方だ。
「精密な魔法装置である僕のガラス箱に? 君、勇気があるね」
「シグはただ、俺にキスしたかっただけだ」
ヴァーツァが何の助けにもならない助け舟を出す。
状況は悪くなる一方だ。俺は、じっとりと脂汗がにじみ出るのを感じた。
「それでスイッチが切れちゃったわけだ」
腑に落ちたようにバタイユが言い放った。
「スイッチが? 切れた?」
思わず繰り返すと、バタイユの目つきがますます悪くなった。
「自然界には青い薔薇は存在しないだろ? あの子たちは、奇跡の花だ。加えて、僕の治癒魔法をどっぷりしみこませておいた。そして、兄さんを漬けこんだんだ。ただしこの治療法には、ひとつだけ弱点がある」
「弱点だって? 俺はそんなの聞いてないぞ」
血相を変えてヴァーツァが質す。当たり前か。医療器具に瑕疵があったら怖いものね。
兄を睨み、バタイユはむくれた。
「仕方なかったんだ。これは試作品だから。研究が完成する前に大怪我をした兄さんが悪い」
「それはすまなかった」
素直に謝るヴァーツァ。微笑ましく見えないことも……あるわけない!
「で、弱点って何なの?」
俺は尋ねた。だって、キスで開く扉ってさ。しかも棺桶もどきの。
「空気穴さ。ガラスの中が真空状態では困る。常に新鮮な空気を取り込み、また排気する必要がある。空気穴は必須だ。だからもし、空気穴が塞がれるような事態になった場合、箱は自動的に開く仕組みになっている。かつ、睡眠作用は消滅する。これは、近くに敵がいた場合に備えてだ」
「なるほど。よくできてる」
「感心している場合か! その大切な空気穴を塞いだのは君だぞ、シグモント・ボルティネ。君が兄さんにかけた治癒魔法を解いちゃったんだ!」
「まあ、結果としてよかったんじゃないか」
この修羅場で、なぜか満足そうにヴァーツァが頷いた。
結果って?
「とにかく、だ。兄さんにはもう少しの間、ここで療養してもらうよ。無理は禁物。ベッドでおとなしく寝てること。療養なんだからね!」
「ベッドにいればいいんだな?」
「運動禁止!」
バタイユが金切り声を上げた。
「わかったな、シグモント!」
「な、なぜ俺に振る!」
「君が諸悪の根源だからだ! ああっ!」
不意にバタイユは頭を掻き毟った。
「この大事な時に、僕は、しばらく留守をしなくちゃならない。兄さんには看病する人が必要だ。一人でこの城に放置しておいたら、絶対、抜け出して遊びに行っちゃうからな。仕方ない。いいか、シグモント、兄さんをしっかり見張ってろよ。もちろん、君が兄さんのベッドに入るのは厳禁だ!」
なんてことを言いやがるんだ。
「そんなことはしない!」
「兄さんにキスしたのは誰だ?」
「僕がキスしたのはカルダンヌ公爵じゃない! 棺桶の蓋だ!」
「それがいけなかったの!」
ガラスに付けられた空気穴を塞いだのは俺のキスで、だから……。
「そうだよ。俺を目覚めさせたのはシグだ。彼には責任を取ってもらわないと」
ヴァーツァがとどめを刺した。
死なない体。生ける屍。
ヴァーツァの弟は不死の魔物なのか?
「違うよ。僕は魔物なんかじゃない。単に死なないだけだ」
生意気そうな顔に笑みを浮かべて、ギルバートが言う。まるで心の中を読まれたようだ。
「ところで、今は、何日だ?」
改めてヴァーツァが問う。
「8日です」
バタイユがそっぽを向いているので、俺が答えた。
「何月の?」
「霜下りる月の」
「なんだって! 今年はいったい何年だ?」
「アンリ歴元年です」
「アンリ歴?」
「アルトワール歴でいうと、23年です」
アルトワ―ルというのは、先王の名だ。
今まで落ち着き払っていたヴァーツァの顔に、初めて焦りが浮かんだ。
「なんてこった。俺は一年間も療養箱の中にいたのか? あの箱の中で眠って……ちょっと待て。アンリ歴って、アンリ殿下が即位されたのか?」
この一年の出来事を、俺はざっと話して聞かせた。
他ならぬヴァーツァの活躍で、アンリ殿下の命が救われたこと。ペシスゥス国は蛮族に勝利し、国に再び平和が訪れたこと。しかし気象異常が続き、また、国王陛下や政府要人に不審死が横行したこと。
「それら不吉な出来事は全て、戦死したカルダンヌ公、つまり貴方の霊障だと、王宮付きの祈祷師が喝破したんです」
有能な祈祷師だ。彼の見通しに間違いはなかった。今までは。
ヴァーツァが苛立ちの表情を浮かべた。
「だから、俺は死んでなんかいない」
「でも、世間的にはそういうことになっています」
健康そうなヴァーツァは、朝日を浴びて輝いて見える。確かに、死霊なら、太陽の光を忌避するはずだ。
「アンリ殿下……今では陛下だけど……の広報には、ヴァーツァ・カルダンヌ公は戦死したと書かれていました。みんなそれを信じています。疑う理由なんてないし。今現在、霊峰ベルナ山の頂上に、貴方の霊廟が建設中です」
肝心の遺体は行方不明になっていたけど、と口の中でつぶやいた。
まあ、彼は生きていたわけだし。
「なんてこった。アンリの奴、また、税金の無駄遣いをして。俺の墓なんて、棒きれ1本立てておけば充分だと、あれほど言っておいたのに」
ヴァーツァが変なところで憤っている。
「そこ?」
「うん。浪費は一国の王にふさわしくないからね。それはそうと、バタイユ。俺は死んでない、療養中だって、アンリに伝えなかったのか?」
「だって聞かれなかったもん」
すましてバタイユが答える。ヴァーツァは頭を抱えた。
「すぐに王都へ行って、生存報告をしなくちゃ。シグ、支度をしろ。王都の館へ向かうぞ」
「え、僕?」
なんで俺まで?
「ここでじっくり君を可愛がってやるつもりだったんだが、仕方がない、王都の館に着くまで我慢しろ」
「いえ、我慢することなんて何もないです」
脊髄で答えた。言い終わった途端、再び頬が赤らんだ。
「何を言う。俺を起こしたくせに」
「ダメだよ、兄さん」
酸欠の金魚みたいにぱくぱく口を開け閉めしていた俺を救ってくれたのは、バタイユだった。
「兄さんの傷はまだ治っていない。規定より早く箱から出ちゃったからね。だからもう少し、ここでおとなしくしてもらわないと」
「ええっ!?」
不満そうなヴァーツァに、バタイユはため息をついた。
「自業自得。なんでもう少しの間、ガラスの中でおとなしくしていられなかったの?」
「仕方ないだろ。目が覚めちゃったんだから」
「なんでよ。俺の催眠魔法は強力だったはずだよ?」
「だから言ったろ。お姫様にキスされたせいだ」
ヴァーツァが言い、俺は死にそうになった。恥ずかしいのレベルを超えてる。
バタイユの頭上に巨大なはてなマークが見えた気がする。
「お姫さま? だって、キスされるのはお姫様の方でしょ? なんで兄さんが目覚めるの? つか、誰にキスされたの?」
ヴァーツァがにっこり笑った。呆れるほど魅力的な笑みだった。芸術的ともいえる微笑を浮かべたまま、俺をじっと見つめる。
「この人だよ。俺を目覚めさせたのはシグモントだ」
「違っ、ちが、ちが、違っ!」
真っ赤になり、息も絶え絶えに俺は否定した。
「違わないだろ?」
「違います! 第一、俺が口をつけたのは貴方じゃない、ガラスの蓋だ!」
「へえ。ガラスにキスしたの。やるなあ」
バタイユが、俺の弁解を一気に踏み倒した。なんだかいやな言い方だ。
「精密な魔法装置である僕のガラス箱に? 君、勇気があるね」
「シグはただ、俺にキスしたかっただけだ」
ヴァーツァが何の助けにもならない助け舟を出す。
状況は悪くなる一方だ。俺は、じっとりと脂汗がにじみ出るのを感じた。
「それでスイッチが切れちゃったわけだ」
腑に落ちたようにバタイユが言い放った。
「スイッチが? 切れた?」
思わず繰り返すと、バタイユの目つきがますます悪くなった。
「自然界には青い薔薇は存在しないだろ? あの子たちは、奇跡の花だ。加えて、僕の治癒魔法をどっぷりしみこませておいた。そして、兄さんを漬けこんだんだ。ただしこの治療法には、ひとつだけ弱点がある」
「弱点だって? 俺はそんなの聞いてないぞ」
血相を変えてヴァーツァが質す。当たり前か。医療器具に瑕疵があったら怖いものね。
兄を睨み、バタイユはむくれた。
「仕方なかったんだ。これは試作品だから。研究が完成する前に大怪我をした兄さんが悪い」
「それはすまなかった」
素直に謝るヴァーツァ。微笑ましく見えないことも……あるわけない!
「で、弱点って何なの?」
俺は尋ねた。だって、キスで開く扉ってさ。しかも棺桶もどきの。
「空気穴さ。ガラスの中が真空状態では困る。常に新鮮な空気を取り込み、また排気する必要がある。空気穴は必須だ。だからもし、空気穴が塞がれるような事態になった場合、箱は自動的に開く仕組みになっている。かつ、睡眠作用は消滅する。これは、近くに敵がいた場合に備えてだ」
「なるほど。よくできてる」
「感心している場合か! その大切な空気穴を塞いだのは君だぞ、シグモント・ボルティネ。君が兄さんにかけた治癒魔法を解いちゃったんだ!」
「まあ、結果としてよかったんじゃないか」
この修羅場で、なぜか満足そうにヴァーツァが頷いた。
結果って?
「とにかく、だ。兄さんにはもう少しの間、ここで療養してもらうよ。無理は禁物。ベッドでおとなしく寝てること。療養なんだからね!」
「ベッドにいればいいんだな?」
「運動禁止!」
バタイユが金切り声を上げた。
「わかったな、シグモント!」
「な、なぜ俺に振る!」
「君が諸悪の根源だからだ! ああっ!」
不意にバタイユは頭を掻き毟った。
「この大事な時に、僕は、しばらく留守をしなくちゃならない。兄さんには看病する人が必要だ。一人でこの城に放置しておいたら、絶対、抜け出して遊びに行っちゃうからな。仕方ない。いいか、シグモント、兄さんをしっかり見張ってろよ。もちろん、君が兄さんのベッドに入るのは厳禁だ!」
なんてことを言いやがるんだ。
「そんなことはしない!」
「兄さんにキスしたのは誰だ?」
「僕がキスしたのはカルダンヌ公爵じゃない! 棺桶の蓋だ!」
「それがいけなかったの!」
ガラスに付けられた空気穴を塞いだのは俺のキスで、だから……。
「そうだよ。俺を目覚めさせたのはシグだ。彼には責任を取ってもらわないと」
ヴァーツァがとどめを刺した。
1
お気に入りに追加
75
あなたにおすすめの小説

推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。



僕のユニークスキルはお菓子を出すことです
野鳥
BL
魔法のある世界で、異世界転生した主人公の唯一使えるユニークスキルがお菓子を出すことだった。
あれ?これって材料費なしでお菓子屋さん出来るのでは??
お菓子無双を夢見る主人公です。
********
小説は読み専なので、思い立った時にしか書けないです。
基本全ての小説は不定期に書いておりますので、ご了承くださいませー。
ショートショートじゃ終わらないので短編に切り替えます……こんなはずじゃ…( `ᾥ´ )クッ
本編完結しました〜

男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
【完結】冷血孤高と噂に聞く竜人は、俺の前じゃどうも言動が伴わない様子。
N2O
BL
愛想皆無の竜人 × 竜の言葉がわかる人間
ファンタジーしてます。
攻めが出てくるのは中盤から。
結局執着を抑えられなくなっちゃう竜人の話です。
表紙絵
⇨ろくずやこ 様 X(@Us4kBPHU0m63101)
挿絵『0 琥』
⇨からさね 様 X (@karasane03)
挿絵『34 森』
⇨くすなし 様 X(@cuth_masi)
◎独自設定、ご都合主義、素人作品です。
【完結】愛執 ~愛されたい子供を拾って溺愛したのは邪神でした~
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
BL
「なんだ、お前。鎖で繋がれてるのかよ! ひでぇな」
洞窟の神殿に鎖で繋がれた子供は、愛情も温もりも知らずに育った。
子供が欲しかったのは、自分を抱き締めてくれる腕――誰も与えてくれない温もりをくれたのは、人間ではなくて邪神。人間に害をなすとされた破壊神は、純粋な子供に絆され、子供に名をつけて溺愛し始める。
人のフリを長く続けたが愛情を理解できなかった破壊神と、初めての愛情を貪欲に欲しがる物知らぬ子供。愛を知らぬ者同士が徐々に惹かれ合う、ひたすら甘くて切ない恋物語。
「僕ね、セティのこと大好きだよ」
【注意事項】BL、R15、性的描写あり(※印)
【重複投稿】アルファポリス、カクヨム、小説家になろう、エブリスタ
【完結】2021/9/13
※2020/11/01 エブリスタ BLカテゴリー6位
※2021/09/09 エブリスタ、BLカテゴリー2位

ある日、人気俳優の弟になりました。
雪 いつき
BL
母の再婚を期に、立花優斗は人気若手俳優、橘直柾の弟になった。顔良し性格良し真面目で穏やかで王子様のような人。そんな評判だったはずが……。
「俺の命は、君のものだよ」
初顔合わせの日、兄になる人はそう言って綺麗に笑った。とんでもない人が兄になってしまった……と思ったら、何故か大学の先輩も優斗を可愛いと言い出して……?
平凡に生きたい19歳大学生と、24歳人気若手俳優、21歳文武両道大学生の三角関係のお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる