32 / 42
2つの貴賤婚
フランツとゾフィー大公妃の……?
しおりを挟む
皇帝が、居住まいを正した。
「ヨーハン。お前は、怒っているだろうか。つまりその……」
「いいえ、兄上。感謝しております」
兄に、みなまで言わせず、ヨーハンは答えた。
「あの子との秘密の結婚を、ナイペルクが告白してくれたおかげで、私とアンナは、晴れて結婚することができた。また……」
ヨーハンは、玉座の兄を見た。兄は縮まり、干からびて見えた
……玉座というものは、木に布を貼り付けただけの玩具に過ぎない。
不意に、ナポレオンの言葉が脳裏に浮かぶ。死んでしまったフランツの父、ナポレオンの言葉が。
……その玩具に、我々は、どれだけ踊らされてきたか。
今、眼の前で、その玉座に座っている兄は、少しも幸福そうに見えなかった。
感情を排し、ヨーハンは続けた。
「また今回も、マリー・ルイーゼの娘の結婚を契機に、我々の結婚を公表するお許しが出た。違いますか?」
皇帝は、答えなかった。
遠い目をした。
「17年前、ナイペルクに、マリー・ルイーゼに近づく許可を与えたのは、私だと……、やつの上官だったシュワルツェンベルクが言っていた」
その時、ナポレオンはまだ、イタリアのすぐ近く、エルバ島にいた。
皇帝は、マリー・ルイーゼの護衛官に、片目の将軍、ナイペルクを任命した。
……わが娘マリー・ルイーゼを監視し、細かな言動に至るまで報告せよ。ナポレオンと接触させてはならない。その為なら、いかなる手段を講じてもかまわない。
……いかなる手段。
それを、ナイペルクとシュワルツェンベルクは(さらにその上役のメッテルニヒも)、皇女に手を出す許可と、認識したのだ。
皇帝は、苦笑を漏らした。
「ボンベルは、マリー・ルイーゼと結婚するだろう。そんな気がしてならない」
「……また、貴賤婚ですね?」
もちろん、亡命貴族のボンベルに、所領などあろうはずがない。
「お前がそれを言うか」
ふっと、皇帝の口元に笑みが浮かんだ。
苦い笑みだった。
「フランツ・カールは、即位などまっぴらだと言うし。若い者にとって、皇族であることは、重荷でしかないのかもしれないな」
皇帝の長男、フェルディナンドは、宮廷の誰からも愛されていたが、自立して生きられる人ではなかった。
そして、次男には、全く覇気がないと、皇帝は言う。
「いっそ、お前かカールが、皇位を継いでくれたらいいのに」
「お言葉ですが、兄上。私には、全くその気がありません」
「カールも同じことを言っていた」
極めて官僚的で融通のきかない兄の皇帝は、つぶやくように付け加えた。
「それに、長男即位の原則を曲げるわけにはいかない」
二人とも、口にしなかった。
カールとヨーハン両大公の即位には、宰相メッテルニヒが反対しているのだ。
皇帝は、二人の弟が、新しい皇帝の補佐になることを望んでいる。しかし、それさえも、メッテルニヒは賛成していない。
細く囁くような声で、皇帝はつぶやいた。
「フランツ・カールには、ゾフィー大公妃がついている。次の世代に期待するしかないな」
フランツ・カールの妃、ゾフィー大公妃には、この年までに、3人の男の子がいた。
「兄上。ゾフィーは……」
ヨーハンは言い澱んだ。
皇帝は、弟の意図するところを、素早く読み取った。
「大丈夫だ。フランツ・カールはまだ、彼女に捨てられていないから」
「そうですか」
活発で美しい大公妃と、野心というより、やる気そのものがまるでないフランツ・カール。二人はまるで、不釣り合いだった。
その上フランツ・カールは、とにかく品がなかった。やることなすこと、ひどく露悪的なのだ。
(フランツ・カール)
皇帝は、ため息をついた。
「不甲斐ない息子だが、ゾフィーには、ぜひフランツ・カールについていてやってほしい」
「……」
「だがな、ヨーハン。儂はいっそ、マクシミリアンが、フランツの子であったらよかった、と思うのだよ」
「兄上……」
夫への不満からだろうか。
結婚当初から、ゾフィー大公妃は、6つ年下の甥、フランツを、劇場や音楽会などに、公然と連れ出していた。
初めは13歳だったフランツも、大人びた貴公子に成長していった。彼が大公妃をエスコートする姿は、いやでも、人々の目についた。
二人の間には、噂があった。
ゾフィーとフランツ・カールの間の次男、マクシミリアンは、ライヒシュタット公の子だというのだ。
マクシミリアンは、フランツが亡くなる2週間前に生まれた。
「いずれにせよ、マクシミリアンは、ナポレオンとは、無関係だ」
きっぱりと、皇帝が言い放った。
すぐに、気弱な表情になった。
「それでも、あの子が、フランツの子だったら、と思わずにはいられないのだ」
皇帝は疲れ果て、もはや、立ち上がることさえ、覚束なげだった。まるで、玉座に埋もれてしまったかのように、ヨーハンには見えた。
皇帝フランツ
*
2年後。皇帝フランツは、没した。
新しい皇帝には、しきたり通り、フランツ帝の長男、フェルディナントが即位した。
政治能力のない皇帝の補佐役には、皇帝の弟、フランツ・カール大公と、同じく皇帝の叔父でヨーハンの弟、ルードヴィヒが、名を連ねた。フランツ・カールは無気力だし、ルートヴィヒは、おとなしい。
軍で活躍し、ともに実力、人望を兼ね備えた、先帝の上の二人の弟、カール、ヨーハン両大公には、声がかからなかった。
これら人事は、メッテルニヒから出たものだった。宰相は、傀儡としての皇帝を求めていた。宰相は、傀儡としての皇帝を求めていた。人形に、有能な補佐役など必要ない。自分以外は。
宰相メッテルニヒは、ウィーン体制を守ることに汲々とし、未来を見据えることができなかった。
しかし、周囲の批判の声が、全く宰相の耳に届かなかったわけではなかったようだ。
フェルディナンド帝即位の翌年。
長らく昇進のなかった叔父ヨーハンに、フェルディナンド帝は、軍の最高位、元帥を授けた。
もちろん、フェルディナンド帝の意思ではない。というか、彼に意思はない。
国民に人気のアルプス王、ヨーハン大公におもねる、メッテルニヒの差配だったのだろう。
*~*~*~*~*~*~*~
【蛇足】
「もう一人の売られた花嫁」に登場した、レオポルディーネ(マリー・ルイーゼの妹)の、夫・ブラジルのドン・ペドロは、先妻の死後、再婚相手を探しました。
しかし、先妻を死なせたと悪評高いドン・ペドロには、なかなか、再婚相手が見つかりませんでした。
ようやく、受諾してくれたのが、アメリー・ド・ボアルネ。ナポレオンの養子、ウジェーヌ・ボアルネ(先妻ジョゼフィーヌの連れ子)の娘です。
ペドロとアメリーの間には、女の子が一人、生まれました。マリア・アメリアです。
さて、皇帝が名前を出したマクシミリアンですが。
彼は、何かにつけ、覇気のないフランツ・カール大公(皇帝の次男)と、ゾフィー大公妃の間に生まれた次男です。
(マクシミリアン21歳)
ですが、マクシミリアンには、実は、ライヒシュタット公(フランツ)の子だという噂があります。フランツとゾフィー大公妃は、叔父の妻と甥の関係であり、とても仲が良かったといいます。年齢は、ゾフィーの方が、6つ、年上です。
(このあたりは、「『ドン・カルロス』異聞」の「2」で、触れています。なお、ゾフィー大公妃の肖像画も載せてあります)
マクシミリアンは、長じてこの、マリア・アメリアと恋に落ちます。
しかし彼女は、21歳で、結核でなくなってしまいました。
ライヒシュタット公(フランツ)は、ナポレオンとマリー・ルイーゼの息子、そして、レオポルディーネがかわいがっていた甥です(「もう一人の売られた花嫁」)。そのライヒシュタット公の子と噂されるマクシミリアン。
彼が惹かれたのが、マリア・アメリア。レオポルディーネを死なせたと噂される夫が、彼女の死後、再婚で得た娘です。
しかも、マリア・アメリアの祖父は、ナポレオンの養子です。(ついでながら、彼女が亡くなった年齢も、病も、ライヒシュタット公と同じでした)
マクシミリアンがライヒシュタット公の子、
というのも、
レオポルディーネが夫に殺された、
というのも、噂に過ぎません。ですから、どうという話でもないのですが……。
その後、マクシミリアンは、ナポレオン3世の口車に乗せられる形で、メキシコに渡り、皇帝に即位しました。しかしわずか3年で、メキシコ自由主義者による蜂起が起こり、銃殺刑に処されてしまいます。
この辺りの因縁が、マクシミリアンが、ライヒシュタット公の子である、という根強い噂の、根拠らしいです。
「ヨーハン。お前は、怒っているだろうか。つまりその……」
「いいえ、兄上。感謝しております」
兄に、みなまで言わせず、ヨーハンは答えた。
「あの子との秘密の結婚を、ナイペルクが告白してくれたおかげで、私とアンナは、晴れて結婚することができた。また……」
ヨーハンは、玉座の兄を見た。兄は縮まり、干からびて見えた
……玉座というものは、木に布を貼り付けただけの玩具に過ぎない。
不意に、ナポレオンの言葉が脳裏に浮かぶ。死んでしまったフランツの父、ナポレオンの言葉が。
……その玩具に、我々は、どれだけ踊らされてきたか。
今、眼の前で、その玉座に座っている兄は、少しも幸福そうに見えなかった。
感情を排し、ヨーハンは続けた。
「また今回も、マリー・ルイーゼの娘の結婚を契機に、我々の結婚を公表するお許しが出た。違いますか?」
皇帝は、答えなかった。
遠い目をした。
「17年前、ナイペルクに、マリー・ルイーゼに近づく許可を与えたのは、私だと……、やつの上官だったシュワルツェンベルクが言っていた」
その時、ナポレオンはまだ、イタリアのすぐ近く、エルバ島にいた。
皇帝は、マリー・ルイーゼの護衛官に、片目の将軍、ナイペルクを任命した。
……わが娘マリー・ルイーゼを監視し、細かな言動に至るまで報告せよ。ナポレオンと接触させてはならない。その為なら、いかなる手段を講じてもかまわない。
……いかなる手段。
それを、ナイペルクとシュワルツェンベルクは(さらにその上役のメッテルニヒも)、皇女に手を出す許可と、認識したのだ。
皇帝は、苦笑を漏らした。
「ボンベルは、マリー・ルイーゼと結婚するだろう。そんな気がしてならない」
「……また、貴賤婚ですね?」
もちろん、亡命貴族のボンベルに、所領などあろうはずがない。
「お前がそれを言うか」
ふっと、皇帝の口元に笑みが浮かんだ。
苦い笑みだった。
「フランツ・カールは、即位などまっぴらだと言うし。若い者にとって、皇族であることは、重荷でしかないのかもしれないな」
皇帝の長男、フェルディナンドは、宮廷の誰からも愛されていたが、自立して生きられる人ではなかった。
そして、次男には、全く覇気がないと、皇帝は言う。
「いっそ、お前かカールが、皇位を継いでくれたらいいのに」
「お言葉ですが、兄上。私には、全くその気がありません」
「カールも同じことを言っていた」
極めて官僚的で融通のきかない兄の皇帝は、つぶやくように付け加えた。
「それに、長男即位の原則を曲げるわけにはいかない」
二人とも、口にしなかった。
カールとヨーハン両大公の即位には、宰相メッテルニヒが反対しているのだ。
皇帝は、二人の弟が、新しい皇帝の補佐になることを望んでいる。しかし、それさえも、メッテルニヒは賛成していない。
細く囁くような声で、皇帝はつぶやいた。
「フランツ・カールには、ゾフィー大公妃がついている。次の世代に期待するしかないな」
フランツ・カールの妃、ゾフィー大公妃には、この年までに、3人の男の子がいた。
「兄上。ゾフィーは……」
ヨーハンは言い澱んだ。
皇帝は、弟の意図するところを、素早く読み取った。
「大丈夫だ。フランツ・カールはまだ、彼女に捨てられていないから」
「そうですか」
活発で美しい大公妃と、野心というより、やる気そのものがまるでないフランツ・カール。二人はまるで、不釣り合いだった。
その上フランツ・カールは、とにかく品がなかった。やることなすこと、ひどく露悪的なのだ。
(フランツ・カール)
皇帝は、ため息をついた。
「不甲斐ない息子だが、ゾフィーには、ぜひフランツ・カールについていてやってほしい」
「……」
「だがな、ヨーハン。儂はいっそ、マクシミリアンが、フランツの子であったらよかった、と思うのだよ」
「兄上……」
夫への不満からだろうか。
結婚当初から、ゾフィー大公妃は、6つ年下の甥、フランツを、劇場や音楽会などに、公然と連れ出していた。
初めは13歳だったフランツも、大人びた貴公子に成長していった。彼が大公妃をエスコートする姿は、いやでも、人々の目についた。
二人の間には、噂があった。
ゾフィーとフランツ・カールの間の次男、マクシミリアンは、ライヒシュタット公の子だというのだ。
マクシミリアンは、フランツが亡くなる2週間前に生まれた。
「いずれにせよ、マクシミリアンは、ナポレオンとは、無関係だ」
きっぱりと、皇帝が言い放った。
すぐに、気弱な表情になった。
「それでも、あの子が、フランツの子だったら、と思わずにはいられないのだ」
皇帝は疲れ果て、もはや、立ち上がることさえ、覚束なげだった。まるで、玉座に埋もれてしまったかのように、ヨーハンには見えた。
皇帝フランツ
*
2年後。皇帝フランツは、没した。
新しい皇帝には、しきたり通り、フランツ帝の長男、フェルディナントが即位した。
政治能力のない皇帝の補佐役には、皇帝の弟、フランツ・カール大公と、同じく皇帝の叔父でヨーハンの弟、ルードヴィヒが、名を連ねた。フランツ・カールは無気力だし、ルートヴィヒは、おとなしい。
軍で活躍し、ともに実力、人望を兼ね備えた、先帝の上の二人の弟、カール、ヨーハン両大公には、声がかからなかった。
これら人事は、メッテルニヒから出たものだった。宰相は、傀儡としての皇帝を求めていた。宰相は、傀儡としての皇帝を求めていた。人形に、有能な補佐役など必要ない。自分以外は。
宰相メッテルニヒは、ウィーン体制を守ることに汲々とし、未来を見据えることができなかった。
しかし、周囲の批判の声が、全く宰相の耳に届かなかったわけではなかったようだ。
フェルディナンド帝即位の翌年。
長らく昇進のなかった叔父ヨーハンに、フェルディナンド帝は、軍の最高位、元帥を授けた。
もちろん、フェルディナンド帝の意思ではない。というか、彼に意思はない。
国民に人気のアルプス王、ヨーハン大公におもねる、メッテルニヒの差配だったのだろう。
*~*~*~*~*~*~*~
【蛇足】
「もう一人の売られた花嫁」に登場した、レオポルディーネ(マリー・ルイーゼの妹)の、夫・ブラジルのドン・ペドロは、先妻の死後、再婚相手を探しました。
しかし、先妻を死なせたと悪評高いドン・ペドロには、なかなか、再婚相手が見つかりませんでした。
ようやく、受諾してくれたのが、アメリー・ド・ボアルネ。ナポレオンの養子、ウジェーヌ・ボアルネ(先妻ジョゼフィーヌの連れ子)の娘です。
ペドロとアメリーの間には、女の子が一人、生まれました。マリア・アメリアです。
さて、皇帝が名前を出したマクシミリアンですが。
彼は、何かにつけ、覇気のないフランツ・カール大公(皇帝の次男)と、ゾフィー大公妃の間に生まれた次男です。
(マクシミリアン21歳)
ですが、マクシミリアンには、実は、ライヒシュタット公(フランツ)の子だという噂があります。フランツとゾフィー大公妃は、叔父の妻と甥の関係であり、とても仲が良かったといいます。年齢は、ゾフィーの方が、6つ、年上です。
(このあたりは、「『ドン・カルロス』異聞」の「2」で、触れています。なお、ゾフィー大公妃の肖像画も載せてあります)
マクシミリアンは、長じてこの、マリア・アメリアと恋に落ちます。
しかし彼女は、21歳で、結核でなくなってしまいました。
ライヒシュタット公(フランツ)は、ナポレオンとマリー・ルイーゼの息子、そして、レオポルディーネがかわいがっていた甥です(「もう一人の売られた花嫁」)。そのライヒシュタット公の子と噂されるマクシミリアン。
彼が惹かれたのが、マリア・アメリア。レオポルディーネを死なせたと噂される夫が、彼女の死後、再婚で得た娘です。
しかも、マリア・アメリアの祖父は、ナポレオンの養子です。(ついでながら、彼女が亡くなった年齢も、病も、ライヒシュタット公と同じでした)
マクシミリアンがライヒシュタット公の子、
というのも、
レオポルディーネが夫に殺された、
というのも、噂に過ぎません。ですから、どうという話でもないのですが……。
その後、マクシミリアンは、ナポレオン3世の口車に乗せられる形で、メキシコに渡り、皇帝に即位しました。しかしわずか3年で、メキシコ自由主義者による蜂起が起こり、銃殺刑に処されてしまいます。
この辺りの因縁が、マクシミリアンが、ライヒシュタット公の子である、という根強い噂の、根拠らしいです。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説

【完結】風天の虎 ――車丹波、北の関ヶ原
糸冬
歴史・時代
車丹波守斯忠。「猛虎」の諱で知られる戦国武将である。
慶長五年(一六〇〇年)二月、徳川家康が上杉征伐に向けて策動する中、斯忠は反徳川派の急先鋒として、主君・佐竹義宣から追放の憂き目に遭う。
しかし一念発起した斯忠は、異母弟にして養子の車善七郎と共に数百の手勢を集めて会津に乗り込み、上杉家の筆頭家老・直江兼続が指揮する「組外衆」に加わり働くことになる。
目指すは徳川家康の首級ただ一つ。
しかし、その思いとは裏腹に、最初に与えられた役目は神指城の普請場での土運びであった……。
その名と生き様から、「国民的映画の主人公のモデル」とも噂される男が身を投じた、「もう一つの関ヶ原」の物語。
悲恋脱却ストーリー 源義高の恋路
和紗かをる
歴史・時代
時は平安時代末期。父木曽義仲の命にて鎌倉に下った清水冠者義高十一歳は、そこで運命の人に出会う。その人は齢六歳の幼女であり、鎌倉殿と呼ばれ始めた源頼朝の長女、大姫だった。義高は人質と言う立場でありながらこの大姫を愛し、大姫もまた義高を愛する。幼いながらも睦まじく暮らしていた二人だったが、都で父木曽義仲が敗死、息子である義高も命を狙われてしまう。大姫とその母である北条政子の協力の元鎌倉を脱出する義高。史実ではここで追手に討ち取られる義高であったが・・・。義高と大姫が源平争乱時代に何をもたらすのか?歴史改変戦記です
四代目 豊臣秀勝
克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。
読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。
史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。
秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。
小牧長久手で秀吉は勝てるのか?
朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか?
朝鮮征伐は行われるのか?
秀頼は生まれるのか。
秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?
猿の内政官 ~天下統一のお助けのお助け~
橋本洋一
歴史・時代
この世が乱れ、国同士が戦う、戦国乱世。
記憶を失くした優しいだけの少年、雲之介(くものすけ)と元今川家の陪々臣(ばいばいしん)で浪人の木下藤吉郎が出会い、二人は尾張の大うつけ、織田信長の元へと足を運ぶ。織田家に仕官した雲之介はやがて内政の才を発揮し、二人の主君にとって無くてはならぬ存在へとなる。
これは、優しさを武器に二人の主君を天下人へと導いた少年の物語
※架空戦記です。史実で死ぬはずの人物が生存したり、歴史が早く進む可能性があります
鎌倉最後の日
もず りょう
歴史・時代
かつて源頼朝や北条政子・義時らが多くの血を流して築き上げた武家政権・鎌倉幕府。承久の乱や元寇など幾多の困難を乗り越えてきた幕府も、悪名高き執権北条高時の治政下で頽廃を極めていた。京では後醍醐天皇による倒幕計画が持ち上がり、世に動乱の兆しが見え始める中にあって、北条一門の武将金澤貞将は危機感を募らせていく。ふとしたきっかけで交流を深めることとなった御家人新田義貞らは、貞将にならば鎌倉の未来を託すことができると彼に「決断」を迫るが――。鎌倉幕府の最後を華々しく彩った若き名将の清冽な生きざまを活写する歴史小説、ここに開幕!
ナポレオンの妊活・立会い出産・子育て
せりもも
歴史・時代
帝国の皇子に必要なのは、高貴なる青き血。40歳を過ぎた皇帝ナポレオンは、早急に子宮と結婚する必要があった。だがその前に、彼は、既婚者だった……。ローマ王(ナポレオン2世 ライヒシュタット公)の両親の結婚から、彼がウィーンへ幽閉されるまでを、史実に忠実に描きます。
カクヨムから、一部転載
織田信長IF… 天下統一再び!!
華瑠羅
歴史・時代
日本の歴史上最も有名な『本能寺の変』の当日から物語は足早に流れて行く展開です。
この作品は「もし」という概念で物語が進行していきます。
主人公【織田信長】が死んで、若返って蘇り再び活躍するという作品です。
※この物語はフィクションです。
甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ
朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】
戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。
永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。
信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。
この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。
*ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる