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1848年ウィーン革命
亡命
しおりを挟む1830年。フランスに7月革命が起きた。
ブルボン王朝のシャルル10世は、孫のアンリに譲位する為に退位すると宣した。だが、この旨記した書状を託した相手が悪かった。
親戚のオルレアン公ルイ・フィリップに預けたのである。彼の兄、ルイ16世のギロチンに賛成票を投じたエガリテの、息子に。
立法府議会でその手紙を読み上げたルイ・フィリップは、故意に、国王が、孫を王位継承者に指名した部分を省いた。
3日間の混乱を制し、フランスに王制が戻った。王位に就いたのは、ルイ・フィリップだった。
(オルレアン公を称えるラ・ファイエット)
ブルボン一家は、アメリカの定期船に乗せられ、行く先もわからぬまま、出港した。
辿り着いたのは、イギリスだった。
2年後。
ブルボン家の亡命「王朝」は、王太子妃マリー・テレーズの母マリー・アントワネットの実家、オーストリアの保護を求めた。
マリー・テレーズの従兄であるオーストリア皇帝は、フランスの亡命王朝を迎え入れた。
一行は、プラハのフラドシン宮殿に居住を許された。
(オーストリア皇帝フランツ)
1835年、オーストリア皇帝フランツが崩御した。新皇帝の戴冠式にフラドシン宮廷が用いられることになり、暫時、明け渡すことになった。
これを機に、ブルボン家は、ゴリツィア(イタリア半島の東の付け根の町。この時代はオーストリア領)に居を移した。
翌年、シャルル10世が亡くなった。
ゴリツィアの、正統ブルボン家の家族は、マリー・テレーズとその夫、二人の姪ルイーズと甥アンリの4人だけになった。
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