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第五章 『渋谷』ダンジョン 中層編
第81話 斜め上を行く選択肢
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「その後、企業のスカウトマンなどに揉まれに揉まれて自分の居場所は何処にもないと再確認させられた私は、気づいたらビルの上にいて…竜胆さんに抱きしめられていました…。…以上が四年前、私の身に起きたことの全てです」
桜子さんは四年前に自分の身に起きた負の出来事を語り終えた。その顔にあるのは苦の感情ではなく、恥じらい。
俺はこういった顔を見たことがある。そう、あれだ。自分の黒歴史を語った、若しくは暴露された後の人の表情だ。だから桜子さんの中では四年前のことは所詮過去のこと、と一区切りつけて乗り越えることが出来ているのだろう。
そのことが分かって少し安心した。
……関係者は罪悪感でいっぱいのようだけど。
「ごめんね…桜子ちゃん……」
「何一つしてやれることが出来なかった。本当にすまない…」
俺の正面と隣に座る残念美女二人。
冒険者センターの重役が裏で大企業と繋がっていたり、そもそもの話桜子さんを手に入れようとする企業が多過ぎたりと幹部になりたてほやほやだった当時の竜胆さんが出来ることなどなかった。それなのに飛び降り間際の桜子さんを見つけて踏み止まらせたのだから大したものだ。ナイスプレイ。しかし、竜胆さんはそうなる前に助けてやりたかったと頭を下げる。
問題はもう一人の残念美女の方。
研究のことになったら周りのことが一斉見えなくなるという研究者らしい悪癖を最悪のタイミングで発動させてしまったマッド、朝陽さん。顔が真っ白だ。
無理もない。親友に自死の選択を取らせてしまった人間の中に自分がいるのだから、それはもう責任感じていることだろう。
ただ、完全な部外者である俺は思う。朝陽さんは悪くない。朝陽さんの行動が桜子さんに悪影響を及ぼしたことは間違いないがそれは結果論でしかない。
悪いのは桜子さんの身に起きた負の出来事の連鎖の発端となった人物、氷室東郷だ。
もともとあった家庭内の問題を表面化させ爆発させたのも、ダンジョンに居場所を求めてしまったのも、普段なら『あぁいつもの朝陽ですか、まったく…しょうがない子ですね』となるところ『朝陽、あなたもですか』と桜子さんが変にとらえてしまったのも、全ては身勝手な振る舞いをした奴のせいだ。
頭を下げるべきは竜胆さんでも朝陽さんでもない、氷室東郷だ。
それなのに、奴は四年前を忘れている。
陣営に引き込みたい冒険者を囲うために冒険者が大勢いるところで日常会話に見せかけて他企業への牽制、もとい唾つけをするその行動自体は分からないわけでもない。
しかし、その行動が四年前と同じような事件を引き起こす可能性があることに何故気づかない。世界的大企業のトップなのであれば分からないはずがない。
つまりは忘れているのだろう。そのことに当事者でもなければ氷室東郷と接したことすらない俺でさえ腹立たしく思う。当事者である竜胆さんが怒りに怒ってやらかしちゃうのも無理はない。
「ごめん、取り乱した。本題に入ろう」
そうこうしているうちに桜子さんにハグしてもらっていつも通りとまではいかないけど、顔色が良くなった朝陽さんが口を開く。
そうだった、そうだった。忘れてた。この場は桜子さんの四年前を聞こうの会じゃなかった。悪辣非道な狸への対抗策を考えようの会だった。衝撃的すぎる告白のせいで自分の身に近寄る危険など頭の隅くらいにしかいなかったよ。
朝陽さんの言葉を受けて「そうですね…」「そうだな」と呟く桜子さんと竜胆さんに倣って俺も存在を忘れ去られていたサンゴを頭に乗せて、一応「ん~」と考え込むふりをする。
(でもさぁ、結果は話し合う前に出てるでしょ)
ただふりはあくまでもふりだ。頭なんか回しちゃいない。何故なら俺の中で既に答えは出ているのだから。
「あの、冒険者センター専属の冒険者になることって出来ます?」
俺は提案する。争奪戦に巻き込まれる前に何処かしらの組織に入ってしまえばいいのではないか、と。そしてこの提案こそが氷室東郷の魔の手から逃れる唯一の手段であると俺は思う。
「あ~…ね。それが一番楽な対策案なんだけどねぇ」
しかしそんなことは分かっているという様子で朝陽さんは苦笑いしながら遠回しにそれではダメだと言った。
「何か問題点が?…まぁ、確かに冒険者センターの専属冒険者になるためにはそれなりの実績が必要になって来るってのは分かってるんですけど…ただ企業と手を組んだ場合、狸に企業ごと飲み込まれてしまうと思うんですよ」
「まぁね~。マコちゃんの言ったことが本当なら、大勢の前で美作海はうちが取るって宣言したようなもんだ。取れませんでしたじゃぁ笑い者になること必至。中小企業だけじゃなくて『ヒノモト鍛冶屋』みたいな大企業にだって手を出してくるかもしれない。
いや、してくる。何せ監視を付けてくるくらいの力の入れようだ。うん、間違いないね~」
「え、監視いたんですか。なら…」
なら、なおのこと俺の行先は冒険者センターにしかないじゃないか――。
そう言おうとしたところで「まぁまぁ」と朝陽さんに止められた。俺の口が閉じたのを見て朝陽さん…ではなく、今度は竜胆さんが口を開く。
「その冒険者センターの中でさえ狸の魔の手は届くのだよ」
「……は?」
竜胆さんの言葉に俺は開いた口が塞がらなかった。
それはそうだ。冒険者センターとは謂わば日本における冒険者の守護者。国内外問わず民間企業の介入を許さない絶対不可侵領域なのではないか。
「あぁ…」
そう一瞬考えた俺だが、すぐに否定する。冒険者センターというものはそんな崇高な存在ではないと。四年前のあの事件を聞いた今では間違えてもそのように考えてはいけないと思いなおす。
「裏切り者…ですか」
「そうだ」
静かに、しかしはっきりと竜胆さんは肯定する。
裏切り者――思い出すのは駿河一徹《するがいってつ》という名前。桜子さんの話の中に出てきた重要人物であり、敵役でもある冒険者センターの人間だ。
確か肩書は冒険者センター企業交渉担当だったか。間違いなく冒険者センター内での地位が高く、何より『Seeker’s Friend』側。
「駿河一徹……でしたっけ。そいつは今冒険者センターにいるんですか?」
「あぁ。いるも何も、私と同じく幹部の席に着く重役の一人だ。腹立たしいことにな…」
拳を強く握る竜胆さんを見て嫌な予感がした俺は立て続けに「他の幹部は?」と聞くと「ほとんどがそうだ」と捻りだすように答えを口にした。
(あぁ、なんてこった。腐ってやがる)
今からひと月ほど前の日曜日。スキル検証が始まったあの朝にリビングで父さんに言われたことがフラッシュバックする。
『海…。社会は人々の欲望が渦巻いている場所だ。お前が想像している以上に醜く汚い。それだけは忘れるな』
あぁ、忘れないよ父さん。これは忘れたくても忘れられそうにない。
ダンジョンが人類に多大な利益をもたらす金の生る木だってことは理解しているけど、そうだとしても腐り過ぎてはいやしないだろうか。
企業の利益を第一にと平気で若者の将来を奪い忘れる狸然り、そんな権力者に媚びを売ったり協力したりで自分の席を守る幹部然り。
「どう、カイ君。そんな奴らのもとで、隣で、一緒に戦いたいと思える?」
「思えませんね」
完全にいつもの調子――悪戯な笑みを浮かべた朝陽さんに対して俺は否と告げる。
当然だ。所属するからにはもちろん上司とかは狸なんかの化け物ではなく美人なお姉さん……じゃなくて………清廉潔白とまではいかないけど、自分が尊敬できるような人がいいし、何よりも誇れる所属先であってほしい。
甘いな、若いなといわれるかもしれない。でもさ、夢見たっていいじゃないか、理想を謳っていいじゃないか。それが若者の特権なのだから。
この時の俺は冷静じゃなかったと思う。桜子さんの話を聞いて怒りを覚え、熱くなっていた。だから乗せられてしまう——。
「カイ君。もしもそういった腐った連中に尻尾振ることなく、思い思いに、自由にスキルボードと君自身を成長させることのできる選択肢があるのだとすれば君はどうする?」
「もちろん選びます」
「その選択肢の先の道がちょっとだけハードだとしても?」
「もちろんです。筋トレに比べれば屁でもない」
「そうか~そうか~。ん~感心感心。………ならさ―――」
―――会社《自分の居場所》、作ってみない?―――
茨道確定の選択肢にワクワクしてしまったんだ。
桜子さんは四年前に自分の身に起きた負の出来事を語り終えた。その顔にあるのは苦の感情ではなく、恥じらい。
俺はこういった顔を見たことがある。そう、あれだ。自分の黒歴史を語った、若しくは暴露された後の人の表情だ。だから桜子さんの中では四年前のことは所詮過去のこと、と一区切りつけて乗り越えることが出来ているのだろう。
そのことが分かって少し安心した。
……関係者は罪悪感でいっぱいのようだけど。
「ごめんね…桜子ちゃん……」
「何一つしてやれることが出来なかった。本当にすまない…」
俺の正面と隣に座る残念美女二人。
冒険者センターの重役が裏で大企業と繋がっていたり、そもそもの話桜子さんを手に入れようとする企業が多過ぎたりと幹部になりたてほやほやだった当時の竜胆さんが出来ることなどなかった。それなのに飛び降り間際の桜子さんを見つけて踏み止まらせたのだから大したものだ。ナイスプレイ。しかし、竜胆さんはそうなる前に助けてやりたかったと頭を下げる。
問題はもう一人の残念美女の方。
研究のことになったら周りのことが一斉見えなくなるという研究者らしい悪癖を最悪のタイミングで発動させてしまったマッド、朝陽さん。顔が真っ白だ。
無理もない。親友に自死の選択を取らせてしまった人間の中に自分がいるのだから、それはもう責任感じていることだろう。
ただ、完全な部外者である俺は思う。朝陽さんは悪くない。朝陽さんの行動が桜子さんに悪影響を及ぼしたことは間違いないがそれは結果論でしかない。
悪いのは桜子さんの身に起きた負の出来事の連鎖の発端となった人物、氷室東郷だ。
もともとあった家庭内の問題を表面化させ爆発させたのも、ダンジョンに居場所を求めてしまったのも、普段なら『あぁいつもの朝陽ですか、まったく…しょうがない子ですね』となるところ『朝陽、あなたもですか』と桜子さんが変にとらえてしまったのも、全ては身勝手な振る舞いをした奴のせいだ。
頭を下げるべきは竜胆さんでも朝陽さんでもない、氷室東郷だ。
それなのに、奴は四年前を忘れている。
陣営に引き込みたい冒険者を囲うために冒険者が大勢いるところで日常会話に見せかけて他企業への牽制、もとい唾つけをするその行動自体は分からないわけでもない。
しかし、その行動が四年前と同じような事件を引き起こす可能性があることに何故気づかない。世界的大企業のトップなのであれば分からないはずがない。
つまりは忘れているのだろう。そのことに当事者でもなければ氷室東郷と接したことすらない俺でさえ腹立たしく思う。当事者である竜胆さんが怒りに怒ってやらかしちゃうのも無理はない。
「ごめん、取り乱した。本題に入ろう」
そうこうしているうちに桜子さんにハグしてもらっていつも通りとまではいかないけど、顔色が良くなった朝陽さんが口を開く。
そうだった、そうだった。忘れてた。この場は桜子さんの四年前を聞こうの会じゃなかった。悪辣非道な狸への対抗策を考えようの会だった。衝撃的すぎる告白のせいで自分の身に近寄る危険など頭の隅くらいにしかいなかったよ。
朝陽さんの言葉を受けて「そうですね…」「そうだな」と呟く桜子さんと竜胆さんに倣って俺も存在を忘れ去られていたサンゴを頭に乗せて、一応「ん~」と考え込むふりをする。
(でもさぁ、結果は話し合う前に出てるでしょ)
ただふりはあくまでもふりだ。頭なんか回しちゃいない。何故なら俺の中で既に答えは出ているのだから。
「あの、冒険者センター専属の冒険者になることって出来ます?」
俺は提案する。争奪戦に巻き込まれる前に何処かしらの組織に入ってしまえばいいのではないか、と。そしてこの提案こそが氷室東郷の魔の手から逃れる唯一の手段であると俺は思う。
「あ~…ね。それが一番楽な対策案なんだけどねぇ」
しかしそんなことは分かっているという様子で朝陽さんは苦笑いしながら遠回しにそれではダメだと言った。
「何か問題点が?…まぁ、確かに冒険者センターの専属冒険者になるためにはそれなりの実績が必要になって来るってのは分かってるんですけど…ただ企業と手を組んだ場合、狸に企業ごと飲み込まれてしまうと思うんですよ」
「まぁね~。マコちゃんの言ったことが本当なら、大勢の前で美作海はうちが取るって宣言したようなもんだ。取れませんでしたじゃぁ笑い者になること必至。中小企業だけじゃなくて『ヒノモト鍛冶屋』みたいな大企業にだって手を出してくるかもしれない。
いや、してくる。何せ監視を付けてくるくらいの力の入れようだ。うん、間違いないね~」
「え、監視いたんですか。なら…」
なら、なおのこと俺の行先は冒険者センターにしかないじゃないか――。
そう言おうとしたところで「まぁまぁ」と朝陽さんに止められた。俺の口が閉じたのを見て朝陽さん…ではなく、今度は竜胆さんが口を開く。
「その冒険者センターの中でさえ狸の魔の手は届くのだよ」
「……は?」
竜胆さんの言葉に俺は開いた口が塞がらなかった。
それはそうだ。冒険者センターとは謂わば日本における冒険者の守護者。国内外問わず民間企業の介入を許さない絶対不可侵領域なのではないか。
「あぁ…」
そう一瞬考えた俺だが、すぐに否定する。冒険者センターというものはそんな崇高な存在ではないと。四年前のあの事件を聞いた今では間違えてもそのように考えてはいけないと思いなおす。
「裏切り者…ですか」
「そうだ」
静かに、しかしはっきりと竜胆さんは肯定する。
裏切り者――思い出すのは駿河一徹《するがいってつ》という名前。桜子さんの話の中に出てきた重要人物であり、敵役でもある冒険者センターの人間だ。
確か肩書は冒険者センター企業交渉担当だったか。間違いなく冒険者センター内での地位が高く、何より『Seeker’s Friend』側。
「駿河一徹……でしたっけ。そいつは今冒険者センターにいるんですか?」
「あぁ。いるも何も、私と同じく幹部の席に着く重役の一人だ。腹立たしいことにな…」
拳を強く握る竜胆さんを見て嫌な予感がした俺は立て続けに「他の幹部は?」と聞くと「ほとんどがそうだ」と捻りだすように答えを口にした。
(あぁ、なんてこった。腐ってやがる)
今からひと月ほど前の日曜日。スキル検証が始まったあの朝にリビングで父さんに言われたことがフラッシュバックする。
『海…。社会は人々の欲望が渦巻いている場所だ。お前が想像している以上に醜く汚い。それだけは忘れるな』
あぁ、忘れないよ父さん。これは忘れたくても忘れられそうにない。
ダンジョンが人類に多大な利益をもたらす金の生る木だってことは理解しているけど、そうだとしても腐り過ぎてはいやしないだろうか。
企業の利益を第一にと平気で若者の将来を奪い忘れる狸然り、そんな権力者に媚びを売ったり協力したりで自分の席を守る幹部然り。
「どう、カイ君。そんな奴らのもとで、隣で、一緒に戦いたいと思える?」
「思えませんね」
完全にいつもの調子――悪戯な笑みを浮かべた朝陽さんに対して俺は否と告げる。
当然だ。所属するからにはもちろん上司とかは狸なんかの化け物ではなく美人なお姉さん……じゃなくて………清廉潔白とまではいかないけど、自分が尊敬できるような人がいいし、何よりも誇れる所属先であってほしい。
甘いな、若いなといわれるかもしれない。でもさ、夢見たっていいじゃないか、理想を謳っていいじゃないか。それが若者の特権なのだから。
この時の俺は冷静じゃなかったと思う。桜子さんの話を聞いて怒りを覚え、熱くなっていた。だから乗せられてしまう——。
「カイ君。もしもそういった腐った連中に尻尾振ることなく、思い思いに、自由にスキルボードと君自身を成長させることのできる選択肢があるのだとすれば君はどうする?」
「もちろん選びます」
「その選択肢の先の道がちょっとだけハードだとしても?」
「もちろんです。筋トレに比べれば屁でもない」
「そうか~そうか~。ん~感心感心。………ならさ―――」
―――会社《自分の居場所》、作ってみない?―――
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