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第一章 運命の歯車は動き出す
第3話「救世主」
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そう。逃げたらそうなるって知ってるから逃げない。
そして、後に来た人達は、自分よりも前に来てるのにみんな逃げていない。
じゃあ自分もそうしよう。という、ちょっとした連鎖が巻き起こり、この状態は存在する。
人間は、大勢いる方に安心するのだ。
とまぁ、これらは春叶の簡単な推理だが…当たっている確証もないし、自信も無い。
が、もしこの推理があっているとするならば、本当にが今できる事はさっき言ったように…、4人もここにいるのか確認することだけ。
春叶と同じ時間、同じ場所、同じ人物から襲われた昴と初音、咲斗。そして唯華。
この4人がこの場所にいる可能性は極めて高い。
そうした方が効率的だ。
でも、彼の推理が間違っていた場合は、今出来る選択肢は増える。
まあ、まずはさっきから言っている昴、咲斗、初音、唯華を探す。
それと、増えるのが…
・逃げる
・助けを呼ぶ
の2つ。
「(まぁ、『助けを呼ぶ』はどちみち逃げることになるんだから、同じなのか…?)」
だが、簡単に逃してはくれないはずだ。よく考えてみると現実的じゃなさすぎるのだ。
もし、今逃げれる状態ならば俺達を連れ去った理由は?動機は?
例え、愉快犯だったとしてもこの人数を普通連れ去る事に対するリスクに対して同様のメリットがあるとは思えない。
「(俺がもし犯人だったらそんな事しない。)」
多くても10人~20人が妥当だ。この社会技術の中でこの人数を防犯カメラ、そして通行人から欺くだなんて不可能。
80人…いや、殺された人も入れたら100人。
こんな人数を集められるんだ。犯人の数は少なくとも30人は超えているはず。
そして20人もの人を殺した無慈悲さ。
そんな奴らがただ誘拐したかっただけでこんな事やるとは到底思えない。
何回も言うが、逃げるのは絶望的。自殺行為同然。
だから彼はリスクを避け、少しでも安全に出来ることをしたい。
という訳で、4人を探そうと思った彼だが…、探そうにも人数が多すぎる。簡単には見つからないだろう。
おまけに緊迫したこの状態。しかもほとんどの人が今、精神的に不安定。どんな行動が刺激になるか分からない。
動き回って目立つのは避けたい。
「はぁ……」
どうしたものか…。と彼は考える。
本当に状況が悪すぎるのだ。
突然全く知らない場所へ連れて来られ、目の前には大量の死体。どこにいるかも分からない犯人達。
しかも、持っていたはずのスマホはいま手元に無い為、助けも呼べない。
知っている人も多数いる。だが、今この状態で声をかける勇気はない。
そして…、頼みの友人達はどこにいるか分からない。
じゃあ彼一人で出来る事は…、この状況を打破できる方法は本当にあるのだろうか。
「(考えろ。思考を巡らせて考えろ。俺が今できる最善を考えるんだ。)」
春叶は思いつく限り思考を巡らせる。
「(焦るな…。考え…)」
だが、その思考ある声によって中断される。
「あ!春叶…!」
「(え…?この声は…、)」
「昴…?」
春叶が後ろを振り向くと、そこに居たのは昴と初音と咲斗と唯華。
全員が揃っていた。
「もう…!なんでアンタ全然見つからないのよっ…!無駄に顔は良いんだから有効に使いなさいよ!」
「初音…、それはさすがに理不尽だと思うぞ…?」
「うん…。全くもって咲斗に同感だよ。今ぐらいそのツンデレ押さたらどうなの」
「ちょっ!昴…アンタねぇ…!!」
「は、初音ちゃん…落ち着いて…!はぁ…。見つかって良かったぁ。し、心配したんだよ?春叶くん」
「(よかった…。皆が来てくれて。さすがに一人で考えるのは無理だ…。)」
「まえら遅すぎ。ホント…頭壊れるかと思ったわ」
親友達の思わぬ登場に安堵し、春叶は冗談交じりでそう言った。
そして、後に来た人達は、自分よりも前に来てるのにみんな逃げていない。
じゃあ自分もそうしよう。という、ちょっとした連鎖が巻き起こり、この状態は存在する。
人間は、大勢いる方に安心するのだ。
とまぁ、これらは春叶の簡単な推理だが…当たっている確証もないし、自信も無い。
が、もしこの推理があっているとするならば、本当にが今できる事はさっき言ったように…、4人もここにいるのか確認することだけ。
春叶と同じ時間、同じ場所、同じ人物から襲われた昴と初音、咲斗。そして唯華。
この4人がこの場所にいる可能性は極めて高い。
そうした方が効率的だ。
でも、彼の推理が間違っていた場合は、今出来る選択肢は増える。
まあ、まずはさっきから言っている昴、咲斗、初音、唯華を探す。
それと、増えるのが…
・逃げる
・助けを呼ぶ
の2つ。
「(まぁ、『助けを呼ぶ』はどちみち逃げることになるんだから、同じなのか…?)」
だが、簡単に逃してはくれないはずだ。よく考えてみると現実的じゃなさすぎるのだ。
もし、今逃げれる状態ならば俺達を連れ去った理由は?動機は?
例え、愉快犯だったとしてもこの人数を普通連れ去る事に対するリスクに対して同様のメリットがあるとは思えない。
「(俺がもし犯人だったらそんな事しない。)」
多くても10人~20人が妥当だ。この社会技術の中でこの人数を防犯カメラ、そして通行人から欺くだなんて不可能。
80人…いや、殺された人も入れたら100人。
こんな人数を集められるんだ。犯人の数は少なくとも30人は超えているはず。
そして20人もの人を殺した無慈悲さ。
そんな奴らがただ誘拐したかっただけでこんな事やるとは到底思えない。
何回も言うが、逃げるのは絶望的。自殺行為同然。
だから彼はリスクを避け、少しでも安全に出来ることをしたい。
という訳で、4人を探そうと思った彼だが…、探そうにも人数が多すぎる。簡単には見つからないだろう。
おまけに緊迫したこの状態。しかもほとんどの人が今、精神的に不安定。どんな行動が刺激になるか分からない。
動き回って目立つのは避けたい。
「はぁ……」
どうしたものか…。と彼は考える。
本当に状況が悪すぎるのだ。
突然全く知らない場所へ連れて来られ、目の前には大量の死体。どこにいるかも分からない犯人達。
しかも、持っていたはずのスマホはいま手元に無い為、助けも呼べない。
知っている人も多数いる。だが、今この状態で声をかける勇気はない。
そして…、頼みの友人達はどこにいるか分からない。
じゃあ彼一人で出来る事は…、この状況を打破できる方法は本当にあるのだろうか。
「(考えろ。思考を巡らせて考えろ。俺が今できる最善を考えるんだ。)」
春叶は思いつく限り思考を巡らせる。
「(焦るな…。考え…)」
だが、その思考ある声によって中断される。
「あ!春叶…!」
「(え…?この声は…、)」
「昴…?」
春叶が後ろを振り向くと、そこに居たのは昴と初音と咲斗と唯華。
全員が揃っていた。
「もう…!なんでアンタ全然見つからないのよっ…!無駄に顔は良いんだから有効に使いなさいよ!」
「初音…、それはさすがに理不尽だと思うぞ…?」
「うん…。全くもって咲斗に同感だよ。今ぐらいそのツンデレ押さたらどうなの」
「ちょっ!昴…アンタねぇ…!!」
「は、初音ちゃん…落ち着いて…!はぁ…。見つかって良かったぁ。し、心配したんだよ?春叶くん」
「(よかった…。皆が来てくれて。さすがに一人で考えるのは無理だ…。)」
「まえら遅すぎ。ホント…頭壊れるかと思ったわ」
親友達の思わぬ登場に安堵し、春叶は冗談交じりでそう言った。
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