1 / 1
君を想う。
しおりを挟む
僕の彼女は、1年前に亡くなった。
私は1年前に死んだ。
彼女とは長い付き合いだった。
今までこれ程愛してしまった人はいない。
私も彼のことが大好きだった。
その日も彼の誕生日にデートの約束をして、彼の楽しそうな顔を想像しながら計画を立てていた。
彼女は僕の誕生日に亡くなった。交通事故だった。
その日は早起きをしておめかしした。
彼に可愛いって言われたかった。
彼女が亡くなった日は僕の誕生日だった。僕の誕生日を祝うためにデートを計画してくれたらしい。
とても楽しみだった。
早起きしたけど、彼との約束の時間に間に合いそうになかったから、朝はバタバタだった。朝ごはんを食べるのは諦めた。
彼女との約束の場所。少し早くついてしまった。
朝ごはんを食べていなかったので、コンビニで買うことにした。
やっと支度が終わって家を出る。駅まで走った。
今日一日のこと、彼の喜ぶ顔を想像して、ニヤついてしまった。あの時の私は少し不気味だったかもしれない。
約束の時間だ。彼女はまだ来ない。いつも通りだ。
女の子の朝は何かと時間がかかるって誰かが言ってたもんな。気長に待とう。
駅までもうすぐ。家からこんなに遠く感じたことは無い。もうすぐ彼に会える。楽しみで仕方がない。
15分経った。何か変な気がする。いつもなら連絡が来るのだが今日は来ない。誕生日のサプライズなのだろうか?
さらに30分経った。未だに来る様子がない。連絡もない。もしかして忘れているのか?もしくは日にちを間違えたか?まあ、もう少し待ってみよう。あの子に会えるならいくらでも待ててしまう。楽しみだ。
約束の時間から1時間。
未だに連絡もない。心配になってきて電話をかけたが出ない。何かあったのだろうか?
あれから3時間。
何も考えられなくなっていた。
事故から3日が経った。
彼女は駅前でバイクに跳ねられ、頭を強く打ち、即死だったらしい。
運転手はなんと15歳の子供だった。
こんな子供の犯罪者に彼女は殺された。
僕はもう、考えることをやめた。
私は事故で死んだ。
気づいたら地面に倒れていた。頭から流れる血が暖かく感じた。
中学生くらいの子供が近寄ってきた。
痛い、助けて。こんなことしか言えなかった。
けど、すぐにどこかに行っちゃった。
あーあ。もう助からないや。
もう少しで彼に会えたのに。もう会えないのかな。
ごめんなさい。誕生日祝えなくて。ごめんね。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ただいま。
おかえり。
今日は何してたの?
ずっとあなたを待ってたよ。
今日は疲れたよ。
いつもお疲れ様。
明日はお休みなんだ。
たまには遊びに行きたいな。
いいじゃん。行こうよ。
君はどこに行きたい?
あなたとならどこでも行きたいな。
今、どこにいるの?
あなたの隣にいるよ。
ここにおいでよ。
ずっとそばにいるよ。
君がいないと寂しいよ。
大丈夫。ずっといるってば。
寂しい。寂しいよ。
私も寂しいよ。
会いたい。
私も。
┈┈┈┈┈┈┈┈ずっと大好きだよ。
私は1年前に死んだ。
彼女とは長い付き合いだった。
今までこれ程愛してしまった人はいない。
私も彼のことが大好きだった。
その日も彼の誕生日にデートの約束をして、彼の楽しそうな顔を想像しながら計画を立てていた。
彼女は僕の誕生日に亡くなった。交通事故だった。
その日は早起きをしておめかしした。
彼に可愛いって言われたかった。
彼女が亡くなった日は僕の誕生日だった。僕の誕生日を祝うためにデートを計画してくれたらしい。
とても楽しみだった。
早起きしたけど、彼との約束の時間に間に合いそうになかったから、朝はバタバタだった。朝ごはんを食べるのは諦めた。
彼女との約束の場所。少し早くついてしまった。
朝ごはんを食べていなかったので、コンビニで買うことにした。
やっと支度が終わって家を出る。駅まで走った。
今日一日のこと、彼の喜ぶ顔を想像して、ニヤついてしまった。あの時の私は少し不気味だったかもしれない。
約束の時間だ。彼女はまだ来ない。いつも通りだ。
女の子の朝は何かと時間がかかるって誰かが言ってたもんな。気長に待とう。
駅までもうすぐ。家からこんなに遠く感じたことは無い。もうすぐ彼に会える。楽しみで仕方がない。
15分経った。何か変な気がする。いつもなら連絡が来るのだが今日は来ない。誕生日のサプライズなのだろうか?
さらに30分経った。未だに来る様子がない。連絡もない。もしかして忘れているのか?もしくは日にちを間違えたか?まあ、もう少し待ってみよう。あの子に会えるならいくらでも待ててしまう。楽しみだ。
約束の時間から1時間。
未だに連絡もない。心配になってきて電話をかけたが出ない。何かあったのだろうか?
あれから3時間。
何も考えられなくなっていた。
事故から3日が経った。
彼女は駅前でバイクに跳ねられ、頭を強く打ち、即死だったらしい。
運転手はなんと15歳の子供だった。
こんな子供の犯罪者に彼女は殺された。
僕はもう、考えることをやめた。
私は事故で死んだ。
気づいたら地面に倒れていた。頭から流れる血が暖かく感じた。
中学生くらいの子供が近寄ってきた。
痛い、助けて。こんなことしか言えなかった。
けど、すぐにどこかに行っちゃった。
あーあ。もう助からないや。
もう少しで彼に会えたのに。もう会えないのかな。
ごめんなさい。誕生日祝えなくて。ごめんね。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ただいま。
おかえり。
今日は何してたの?
ずっとあなたを待ってたよ。
今日は疲れたよ。
いつもお疲れ様。
明日はお休みなんだ。
たまには遊びに行きたいな。
いいじゃん。行こうよ。
君はどこに行きたい?
あなたとならどこでも行きたいな。
今、どこにいるの?
あなたの隣にいるよ。
ここにおいでよ。
ずっとそばにいるよ。
君がいないと寂しいよ。
大丈夫。ずっといるってば。
寂しい。寂しいよ。
私も寂しいよ。
会いたい。
私も。
┈┈┈┈┈┈┈┈ずっと大好きだよ。
0
お気に入りに追加
3
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。


だいたい全部、聖女のせい。
荒瀬ヤヒロ
恋愛
「どうして、こんなことに……」
異世界よりやってきた聖女と出会い、王太子は変わってしまった。
いや、王太子の側近の令息達まで、変わってしまったのだ。
すでに彼らには、婚約者である令嬢達の声も届かない。
これはとある王国に降り立った聖女との出会いで見る影もなく変わってしまった男達に苦しめられる少女達の、嘆きの物語。


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
最後まで読ませていただきました。
少し内容とはずれますが、「親孝行したいときには親はなし」という言葉を思い出しました。
自分の大切な人を何もできずに失ってしまう悲しみは計り知れないものだと思います。
これを読んで、今ある大切なものを自分なりに精一杯大切にしようと改めて思いました。
読ませていただきありがとうございました。