引き籠りたい魔術師殿はそうもいかないかもしれない

いろり

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1章

幕間2

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一段と空気が冷えて雪が降り始めるこの時期は冒険者ギルドの繁忙期だ。王都の学院から地方の学校まで、冬期休暇に入るとすぐに大勢の生徒達がギルドへとやって来る。新しく登録する者、すでに登録している者、本来ならティウォルト各地で営業するギルドに生徒達の拠点が分散されるはずだったのに 今年は特にケヘランへ集中した。突然出現した迷宮の情報が ティウォルトとその近隣国までその日のうちに駆け巡ったのは、ちょうど冬期休暇に入る直前のことだ。


「あああ~忙しいですよぉ、エークハルクなのに!」

ようやく人の切れ目が出来て一息ついたジェネットは休憩所の机に突っ伏した。この時期に増える生徒達にはより詳しい丁寧な対応が求められるので時間がとられるのだ。しかもその生徒達は大体が貴族の子弟で、例年にない高位貴族の大切な子供達がわんさか押しかけている。

生徒に紹介する依頼は 冒険者登録時に提出される学校での成績を鑑みて慎重に選ばなくてはならない。が、それは普通の冒険者に対しても同様だ。ギルドの依頼受付職員は冒険者個人のランクと経験を考慮し、手に余りそうな依頼であればメンバーを紹介したり別の依頼を頼んだりと、実はかなりの知識と配慮が必要とされる。それはエークハルク支部が準国家機関だからというのが大きな理由だ。民間のギルドは大概の事が基本的に自己責任なので、たとえ学校側からそういう配慮の要請があっても法的拘束力はない。なので生徒達の間には、エークハルクの依頼受付担当は融通が利かないという情報が行き渡り、大混雑でもケヘランに拠点を移す者が徐々に増えているようだった。

「生徒さん達、護衛さんを出し抜いて我先にと転移機で来たでしょ。いやー参っちゃいますね」

「ヘレンゲル鑑定専官……私には手に余りますよぉ生徒さん達、今はまだ比較的安全な依頼を回して時間稼ぎできてますけど 護衛なしで動き回ってすっごーくワガママです。学校の監督の人まだ来ないんでしょうか」

「五日前来た時とはまた状況が違うからな……」

考え込むように言ったヘレンゲルに 突っ伏していたジェネットは顔を上げて尋ねた。

「護衛の名簿ってどうなりました?登録魔力の反応がない人いたじゃないですか、魔道具の不具合だったんですか?そもそも登録し忘れたのか、破棄しちゃったのか。それともあの、私の確認ミスとか」

監督官が派遣する護衛は漏れなく名簿に纏められ魔力の登録が義務付けられている。契約が破棄されたり死亡した場合は登録魔力が消えるようになっているのだ。
五日前、ギルドマスターと監督官が話している間、少し暇を持て余したジェネットは提出された護衛名簿を流し見ていた。それで数名の者の登録魔力が消えていることが判明し、エークハルク拠点の監督官に慌てて報告したばかりだ。ジェネットが何度思い出してみても 一番最初の確認時に不備は無かったように思うのだが。

「ジェネットはよく気が付いてくれた、いや頼もしい!」


身分に関係なく学ぶという学校の理念に基づき 生徒達は個人的な護衛も侍従も連れずに活動しなければならないが、毎年この時期は生徒を狙った悪質な犯罪が後を絶たない。そういうわけで学校は監督官を拠点に配置し、その監督官が生徒の監視兼護衛を選定して派遣するようになっている。信頼できる筋から護衛を選ばなければならない監督官の心労も思われるが、実際とても我儘な生徒達に堪り兼ねて職務放棄する護衛も少なくない。けれどそれはまだマシな方で、生徒からカネを握らされて言いなりになったり悪意ある第三者からカネをもらって犯罪に加担する者も稀にいる。

それなら上級生が下級生の監督をすれば……というわけにもいかないもので、登録したての生徒達は同級生だけでパーティーを組みたがる。下級生が上級生パーティーに入ると必然的に雑用係になるし、上級生にしてみれば下級生の責任なんて負いたくない。休暇中にそんな面倒な事したくないというのが双方の気持ちなのだ。そもそも17歳以上の上級生は学業や進路相談、就職活動に忙しく、冒険者活動なんてする暇がないのが普通だ。


「ギルド側のミスじゃなければいいんですけど」

再び机に突っ伏してこれから起きそうなことを予想する。迷宮需要で物資の買い込みが起き魔法薬が品薄になり、採集依頼の請け手が今以上に少なくなる……そこは生徒達の活躍に期待したいところだ。しかし。

「レイブラッサム……」

ジェネットは盛大な溜息を吐いた。

「昨年度の採取量にも達してないですどうしましょう」

レイブラッサムの花粉採取は冒険者にとって旨味が少ない。採取ポイントがエークハルクからかなり距離があるので時間がかかり、それに加えてEランクの別の採集依頼に比べて難易度が高いのだ。

「近場なら毒壺深部の群生地なんて難易度に差がありすぎですよぉ~。毎年不人気なんだからどっちかを強制任務で片付けてほしいです。できれば毒壺の方のレイブラッサムがいいですね」

「いやー迷宮は予想外だ。これに懲りて来年はミクロッド君の要請通りに動いてくれますように!」

「神頼みですか~……」

ジェネットはため息を吐いて持ち場へ戻った。魔法薬の素材不足は懸念事項だが今年はもう一つ重要な懸念事項がある。それはベルメロワとシグレイスの関係改善の証となるはずだった少年、アスレイヤ・エインダールがおそらくエークハルクでギルドに登録するだろうというヘレンゲルの予想だ。母方の実家がベルメロワにあるので領民は以前から彼をよく知っている。次期シグレイス伯爵であるアスレイヤはその愚かな振る舞いと傲慢さで将来を危ぶまれているが、いち領民であるジェネットとしては、何かと衝突の多い騎士と魔術士の長である両家の板挟みになってしまっているアスレイヤを気の毒に思っているのだ。



その翌日、ヘレンゲルの予想通り 件の問題児は取り巻きを引き連れてエークハルクで騒ぎを起こしていった。対応に当たったミクロッドが申し訳なさそうにしているのを励ましつつ業務をこなし そろそろ退勤という時間に、がっしりとした体格の冒険者らしき男が愛嬌のある笑顔で声を掛けてきた。

「よぉ、嬢ちゃん。責任者の人いる?」

くすんだ銀髪を短く切った大柄の男はAランク冒険者の証明カードと指輪を無造作に置いた。指輪は封蝋印になっていて、彫られたエンブレムは麦の穂を咥えた梟――つまり学院の教授会のシンボルである。学校の監督官よりも優先順位が高い案件だ。

「ギルマスは今、学校の監査の人とお話をされていて、だいぶお待ちいただくことになるんですが。先に取り次ぎますか?」

「いいってことよ監査の方を優先で。出来ればハナシのわかる責任者のヒト、いるといいんだけどな?」

「じゃあヘレンゲル鑑定専官がいいと思います!少々お待ちください」

ジェネットは 教授会から個別依頼でも請けたのだろうと漠然と予想して、ヘレンゲルに後を任せてその日は退勤した。



変化が起きたのはその翌日、ジェネットが出勤してすぐの事だ。ギルドの喧騒が一瞬しんと静まるので誰が来たのか見なくてもわかる。件の我儘少年はいつもの取り巻きではないローブの不審者を連れてやって来た。おそらく護衛と思われる不審者が、尊大に振る舞うアスレイヤをなだめて採取依頼の束を受け取り二人で出かけていくのを ギルド職員全員が呆気にとられて見送った。

「あの人が新しい護衛さんね」

「いやーよかったよかった。どうなることかと思っていたけど上手いこといきそうで安心だ」

同僚のルイーゼが呟くとヘレンゲルもにこにこ顔で頷いている。ジェネットは昨日の退勤前に取り次いだ冒険者を思い出した。

「ひょっとして昨日の教授会の人が連れてきた護衛さんですか?」

「うーん……まあ一応、定期的に監視するとは言ってたな。ローブの彼、うちの魔法薬認定にたまに来るでしょ、いや実は私、一度ざっと鑑定したことがあるんです」

「じゃあ魔法薬を卸してるのね。冒険者ではなさそうだけど護衛できるのかしら」

「名簿に登録しなくていいんですか?」

「どうも何というか護衛は……教授会の誰かから個人的に依頼されて来たみたいで。アスレイヤ様の護衛はあのAランク冒険者さん、グイーズ君ということになるらしい」

「なんだか複雑ですよぉ。貴族社会って難しいですね」

「そうだわ! ねぇねぇジェネット、アスレイヤ様のお連れさん達。ケヘランでCランクになったんですって」

「えっ、Cランクですか?」

「それも、申請してすぐ認定が下りたのよ。成果報告の真偽だって……まぁそうねぇ、確かに学生さんレベルの拙さではあったらしいんだけど。ケヘランの管理体制はどうなってるのかしら」

「生徒さん達は高位貴族様のご子息だから何かしら圧力があったかもですね。そのぉ、討伐達成の証言というか……護衛の人は?」

ジェネットの記憶では、名簿から登録魔力が消えていた護衛はアスレイヤとその取り巻きの担当だ。ヘレンゲルによるとあの少年達は傭兵ギルドで護衛を調達したようで、その護衛達は間違いなく彼ら3人が討伐したと主張している。というわけで、監督官から再派遣された護衛はそれを理由に追い払われたが お目付け役としてひっそりと任務をこなしているらしい。

「あっちはうちと違って準国家機関の縛りがないからな。いくらベルメロワ卿の騎士団のお膝元でも民営のギルドじゃ貴族権力に抗うのは……いや大変だ」

「ケヘランにいたらミクロッドくんの胃が無くなっちゃうわよ」

Cランクの少年達の話で盛り上がる二人を横目にジェネットはしみじみと思った。

「アスレイヤ様の冒険者活動が順調にいくといいですね」

心から漏れ出た言葉に二人はうんうんと頷いた。




結果的にジェネット達の願いは成就したといえる。それからのアスレイヤの活躍は目覚ましいものだった。ローブの不審者はよほど良い先生なのか、毎日たくさん採取された薬草類はどれも正確で、アスレイヤは順調に採集依頼をこなしている。Eランクでも難易度の高い毒採取の依頼も請け、更に毒耐性獲得のために毒壺の深部まで入っているのだ。難航していたレイブラッサム変異種の花粉を採取するまでになった。

「いやー素晴らしい。まさかアスレイヤ様がここまで頑張ってくれるとは思わなかったな」

「今回の依頼主さん達は運が良かったわね。Eランクの依頼料に少し上乗せしただけで一級品が手に入るなんて。それにアスレイヤ様、最近なんだかかわいいわ」

「私は応援してましたよぉ~最初から!鬼教官さんがしっかり監督してくれるから安心して見ていられます!」

「いえ、でもジェネット、毒壺に入ったタイミングでレイブラッサムの依頼を渡すのははい、いえ僕はどうかと思うよはい。今回は大事にならなかったから運が良かったけどはい、あの依頼はEランクの依頼なんだから毒壺のレイブラッサムまで行くのは、はい……」

「うーん、ミクロッド君が正しい。Eランクの採取依頼はEランクなりの難易度じゃなくちゃ」

「いけると思ったんですよぉ……すみませんでした」

ジェネットはしゅんとして反省した。わざわざ毒壺に入っていたのは アスレイヤの毒耐性を得るためというのがシルガの主目的だ。Eランクの毒採取はついでという感じでこなしていたのを知ったうえでEランク依頼のレイブラッサムを渡した。毒壺のレイブラッサムはCランクの案件ではあるが、鬼教官さんならEランク依頼として請けてついでに見てきてくれるだろうと期待したジェネットが始末書覚悟でわざと出したのだ。その結果、思わぬ成果を得て要らないトラブルを抱えることになったのだが。

「でもでも!新素材が増えました。総鑑定所長もあんなに怒らなくていいのに」

「ミクロッドくんが何度も差し戻して結局、凍結にしちゃったから」

「いえはい、まさか誰もその、はい、いえ鑑定出来ないなんて思わなくてはい……」

「鑑定に不備の可能性ありで凍結なんて鑑定部署としては面白くないわよね?」

「その通り、面白くないんですこちらの力不足で凍結なんて。総鑑定所長のお怒り顔はちょっと面白かったけど。いやそれにしてもローブの彼は何者だろうな」

それはエークハルクの職員達の疑問だ。ぱっと見は不審者だがジェネットとミクロッドに見せてくれた鑑定魔法は高度なもので、採集依頼を請けるにしても依頼の選び方が非常に効率よく考えられている。魔法薬を卸しているのに特に資格を持ってないのも謎だ。次に鑑定依頼があればヘレンゲル鑑定専官が是非とも担当したいと意気込んでいる。

「王都の有名な魔術師先生じゃないかしら、絶対そうよ」

「いやーでも彼、なんだか庶民っぽくて接しやすいよ」

「ですよね!鬼教官さんは貴族じゃないと思います」

「いえはいそうかな、僕はちょっとはい、なんとなくですけどいえ……所作が貴族っぽいかなと。はい」

「実は裏の人なんじゃないかって言う人もいるのよね……」

シルガの素性については様々な憶測が飛び交っていたがあまり表立って騒ぐ者はいない。エークハルクで腫物のように扱われていたアスレイヤが今ではすっかり受け入れられているとはいえ、貴族階級にありがちなきな臭さを感じて皆がなんとなく距離を置いているようだった。


その後、地道に依頼をこなして実績を積んで最高評価で昇格したアスレイヤを祝福し、生徒には撤収勧告が出された迷宮へ送り出したジェネット達は 迷宮探索を止めなかったことを酷く後悔することになった。
早朝の悪い報せに職員達は真っ青になりながらケヘランと連携を取って生徒達の目撃情報など集めていたが、程なくして帰還し始めた冒険者達は黄金の階層のお宝を手にほくほく顔の、なんとも呑気なものだった。監督官の協力のもと、迷宮から帰還した生徒達は聞き取り調査の後 すぐにそれぞれの学校寮へ帰された。ギルド職員は迷宮に飲み込まれた生徒達が続々と帰還するのをホッと胸をなでおろしながら未だ戻らないアスレイヤの無事を祈っていた。ほかの生徒によると 逸れた仲間を探すと言って別れたということで、それが一層ジェネット達を心配させたのだ。

アスレイヤの安否がわからないまま迷宮が消滅し、消滅と共に放り出されるはずの迷宮内の冒険者達が消え、二名の生徒が戻ってないことが判ったときはギルドエークハルクの職員全てがひたすら仕事に打ち込むことで気を紛らわしているようだった。そんな折、待望の待ち人がようやく現れた。


「無事だったんですね!良かったですよぉ~!みんなで心配していたんです」


ジェネットは必死に普段通りを装っていたのだが、周りをチラ見してみれば皆も似たような感じだ。安否のわからない生徒がまだ一人いるのだから悟らせてはいけないという配慮のためだ。とはいえ日々成長するアスレイヤを応援していたギルド職員達はようやく確認できた彼の無事を心の中で喜んで、仕事中でなければジェネットは大声で泣きそうなほどだった。


その後、残り一名の生徒の無事を確認して肩の荷が下りたところで、ギルド職員達は生徒以外の冒険者達の事後処理に追われることとなった。請け負う仕事によってはすぐ傍に死があるのが冒険者業だ。ギルドの依頼の受付は最前線で戦うわけではないけれど、人の生死を把握する業務というのも結構過酷なものがある。

冬期休暇が終わり、迷宮が消滅し、事後処理も一段落したギルドエークハルクはようやく平穏を取り戻しつつあった。

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