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死相編
繰返性のシュレディンガー『狼煙』
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「ようやく思い出してくれたんだな、高見」
「ああ、全ての事象。なんなら前世の事までも、今となってははっきりと覚えているぜ。まぁ、いい思い出ではないんだけどな」
「ふふ、ようやくパズルのピースを揃える事が出来たわね。これでようやく運命を変える事が出来るかもしれない。」
遂にこの瞬間がやってきた。これで全てのパズルを取り返したのだ。俺たちは真の仲間となったのである。だが、忘れていた事がある。
「あの....」
「ん?どうした?ささみや」
「私だけ、事情を把握していない気がするのですけども。」
そう、冷静に考えてみれば、ささみやはこの中で唯一記憶を維持していないのか。まぁ、無理もない。
どのループの時も最初の方に死んでるからあまり脳に刻まれなかったのであろう。
ただ、その方がある意味では幸せなのかもしれないけどな。
「まあ、隠すことも無いから単刀直入に言おう。俺たちはこの世界、いや、この日を永遠に繰り返していたんだよ。それも何万回以上も。」
「ぎょ、ぎょへぇ!?」
ささみやは豆鉄砲を100発くらい浴びせられたかな様な顔をしている。確かに驚く事だ。だが、俺は果てしない時間の感覚により、麻痺しているのかもしれない。
「ななななんで、ずっと黙ってたんですか?」
俺が黙ってたら高見が理由を代わりに説明してくれた。
「いや、まぁ。なんていうか、ループの最初の方でいつも死んでるから、あんまり役に立たないのかなぁーって。」
「いや、いや。言ってくださいよ。役に立たないってなんですか!?私をそんじゃそこらのアホだと思ってるのですか?」
「.....コホン、では、作戦会議を行う。」
このままでは埒が開かないと判断したのか、玲はささみやの発言を遮る様にして言った。
「いや、私の事は無視ですかー?」
「......取り敢えず、私の戦略を練りましょう。」
「え、戦略って,...」
「ええ、正面から抗うわよ。」
「正面って、アイツに直接闘いを挑むって事か?」
「ええ、色々策を立てて見ても、この一見暴力的で知能性には欠けるこの方法が一番合理的なのよ」
この作戦。俺が一人であの時、実行しようとしていた事だ。
「それにしても武器が無いわね。」
「だろうな、こう言う事なんて想定していないからな。」
武器か、それならあの体育倉庫のバッドを使えば解決だ。
「武器の場所なら知ってるぞ。バッドだが。」
「そうね、確かに武器は必須。でも、それぞれ違う武器を使った方がいいと思うの。例えば、一人はナイフかハサミで、一人はバッドとか。さらに他の人はエアガンや、おもちゃの剣とかを使えば、不足は無いと思うんだけど。」
バッドは体育倉庫にあり、エアガンは俺の家にある。ただ、おもちゃの剣は、流石に持ってない。
「ああ、鉄の剣っぽいやつなら俺の家にあるぜ。」
「流石高見だ。普段からそれで遊んでいる甲斐があったな。」
「バカ、弟のだよ。」
高見は恥ずかしそうに訂正している。別にそこは良いだろ。
「なら、不足は無いわね。それじゃあ、10分後にココに再集合よ。それじゃあ、10分後に会いましょう。」
時間も経ち、皆が各々の武器を持って来た。
俺はバッド、高見はナイフ、玲はハサミ、そしてささみやは近接武器が使えないと見込んで、エアガンを譲った。ガス銃なので、威力は弱く無いだろう。
鉄の剣は持ち出し厳禁だった。
ちなみに、近接武器の配当は公平なジャンケンで決めた。
「くそっ、バッドが良かったぜ。」
「贅沢言ってんじゃ無いわよ。私なんてハサミよ、これじゃあまるで戦◯ヶ原ひ◯ぎしゃない。」
「あんまりそう言う事言うのやめてもらって良いか、怒られるぞ。」
「つか、ささみや。使い方分かるか?」
「まぁ、なんと無くは知ってる気もしなくも無いですし、そんな感じです。」
「兎に角重要なのは相手にダメージを与える事。最悪の場合は銃で相手を殴打しろ。結構効くと思うから。」
「えぇ、考えが恐ろしいです」
まるで、サイコパスを見るかのような目でささみやはこちらを見ている。
そして、玲は息を呑んで暫くしたのちに大きな声を上げる。
「さぁ、覚悟はできた?」
「あぁ、大丈夫だぜ。」
「やるしか無い。」
「頑張ります!!」
「よーし、じゃあ行くわよ!!明日を、未来を、希望を、全て取り返しに行くわよ!!」
各々は武器を手にして、反逆の狼煙が上がる。ようやくだ。ようやくこの時が来た。途方も無く長い時間をかけてようやく掴んだチャンス。これを逃す手はないだろう。
さぁ、行こうじゃ無いか、シュレディンガーの最果てまで。
「ああ、全ての事象。なんなら前世の事までも、今となってははっきりと覚えているぜ。まぁ、いい思い出ではないんだけどな」
「ふふ、ようやくパズルのピースを揃える事が出来たわね。これでようやく運命を変える事が出来るかもしれない。」
遂にこの瞬間がやってきた。これで全てのパズルを取り返したのだ。俺たちは真の仲間となったのである。だが、忘れていた事がある。
「あの....」
「ん?どうした?ささみや」
「私だけ、事情を把握していない気がするのですけども。」
そう、冷静に考えてみれば、ささみやはこの中で唯一記憶を維持していないのか。まぁ、無理もない。
どのループの時も最初の方に死んでるからあまり脳に刻まれなかったのであろう。
ただ、その方がある意味では幸せなのかもしれないけどな。
「まあ、隠すことも無いから単刀直入に言おう。俺たちはこの世界、いや、この日を永遠に繰り返していたんだよ。それも何万回以上も。」
「ぎょ、ぎょへぇ!?」
ささみやは豆鉄砲を100発くらい浴びせられたかな様な顔をしている。確かに驚く事だ。だが、俺は果てしない時間の感覚により、麻痺しているのかもしれない。
「ななななんで、ずっと黙ってたんですか?」
俺が黙ってたら高見が理由を代わりに説明してくれた。
「いや、まぁ。なんていうか、ループの最初の方でいつも死んでるから、あんまり役に立たないのかなぁーって。」
「いや、いや。言ってくださいよ。役に立たないってなんですか!?私をそんじゃそこらのアホだと思ってるのですか?」
「.....コホン、では、作戦会議を行う。」
このままでは埒が開かないと判断したのか、玲はささみやの発言を遮る様にして言った。
「いや、私の事は無視ですかー?」
「......取り敢えず、私の戦略を練りましょう。」
「え、戦略って,...」
「ええ、正面から抗うわよ。」
「正面って、アイツに直接闘いを挑むって事か?」
「ええ、色々策を立てて見ても、この一見暴力的で知能性には欠けるこの方法が一番合理的なのよ」
この作戦。俺が一人であの時、実行しようとしていた事だ。
「それにしても武器が無いわね。」
「だろうな、こう言う事なんて想定していないからな。」
武器か、それならあの体育倉庫のバッドを使えば解決だ。
「武器の場所なら知ってるぞ。バッドだが。」
「そうね、確かに武器は必須。でも、それぞれ違う武器を使った方がいいと思うの。例えば、一人はナイフかハサミで、一人はバッドとか。さらに他の人はエアガンや、おもちゃの剣とかを使えば、不足は無いと思うんだけど。」
バッドは体育倉庫にあり、エアガンは俺の家にある。ただ、おもちゃの剣は、流石に持ってない。
「ああ、鉄の剣っぽいやつなら俺の家にあるぜ。」
「流石高見だ。普段からそれで遊んでいる甲斐があったな。」
「バカ、弟のだよ。」
高見は恥ずかしそうに訂正している。別にそこは良いだろ。
「なら、不足は無いわね。それじゃあ、10分後にココに再集合よ。それじゃあ、10分後に会いましょう。」
時間も経ち、皆が各々の武器を持って来た。
俺はバッド、高見はナイフ、玲はハサミ、そしてささみやは近接武器が使えないと見込んで、エアガンを譲った。ガス銃なので、威力は弱く無いだろう。
鉄の剣は持ち出し厳禁だった。
ちなみに、近接武器の配当は公平なジャンケンで決めた。
「くそっ、バッドが良かったぜ。」
「贅沢言ってんじゃ無いわよ。私なんてハサミよ、これじゃあまるで戦◯ヶ原ひ◯ぎしゃない。」
「あんまりそう言う事言うのやめてもらって良いか、怒られるぞ。」
「つか、ささみや。使い方分かるか?」
「まぁ、なんと無くは知ってる気もしなくも無いですし、そんな感じです。」
「兎に角重要なのは相手にダメージを与える事。最悪の場合は銃で相手を殴打しろ。結構効くと思うから。」
「えぇ、考えが恐ろしいです」
まるで、サイコパスを見るかのような目でささみやはこちらを見ている。
そして、玲は息を呑んで暫くしたのちに大きな声を上げる。
「さぁ、覚悟はできた?」
「あぁ、大丈夫だぜ。」
「やるしか無い。」
「頑張ります!!」
「よーし、じゃあ行くわよ!!明日を、未来を、希望を、全て取り返しに行くわよ!!」
各々は武器を手にして、反逆の狼煙が上がる。ようやくだ。ようやくこの時が来た。途方も無く長い時間をかけてようやく掴んだチャンス。これを逃す手はないだろう。
さぁ、行こうじゃ無いか、シュレディンガーの最果てまで。
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