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チュートリアル

4話 初戦闘!

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 「・・・異世界版のどこでも◯ア??」

 ユウは、シュノンに、「これがダンジョンの入り口っす!」と教えられた扉を観察し、そう結論を出した。

 石なのか、金属なのか、良く分からない質感で、地図は日本語表記なのに、この扉には、読み方の分からない謎文字が刻まれている。

 森のなかの開けた場所に、ポツンと在り、高さは2メートル位だ。

 コカトリウスは、近くで休ませている。

 「ここに手を触れると、中に入れますっす!」

 シュノンが、扉の取っ手部分に触れると、体が青白い光に覆われ、姿が消える。

 「おおっ!消えたっ!!」

 すると、シュノンの立っていた場所に、魔方陣が浮かび、パッとシュノンが表れる。

 「・・・とまあ、こんな感じっすね!」

 ここに来る道中に聞いていたのだが、ダンジョン内の物は、ダンジョンをクリアしなければ外に持ち出せない。

 これは、一度クリアしたことのある人も同じで、例えば、クリア経験のあるシュノンが、途中で薬草を手にし、死ぬか入り口の取っ手に触れ、外に出たとしても、ダンジョン内で入手した薬草は、無くなって居るそうだ。

 ついでに、薬草は、アロエの様に水分を多く含み、皮を剥いで葉肉を食べるか、絞り、水分を傷口に垂らすかして扱うそうだ。

 無味無臭の寒天ゼリーみたいな味わいであった。

 食べると全身を回復させ、水分を垂らすとピンポイントでの回復になり、疲れたな~とか、体が重たいな~って時に食べ、傷口を塞ぎたい時に水分を垂らすらしい。

 「・・・さて、なら早速ッ!!」

 わくわくとしながらも、扉の取っ手を掴み青白い光に覆われるユウ。

 「・・・お、おぉ~!おぉ~!」

 ユウは、ダンジョンに入ってすぐ、周囲を見渡して、感嘆の声を漏らす。

 ゴツゴツとした石造りの壁や床。

 イメージとしては、ピラミッドの内部を彷彿とさせる。

 そして、一定感覚で設置された、炎の独特の赤みある灯り。

 人間が、5人程横並びで歩ける位の、幅のある通路。

 「イメージ通りの、ザッ・ダンジョン!って感じだなッ!!」

 「・・・うわ~!中ってこんな感じなんだ!凄いねぇ!凄いよぉ!凄いと思うなぁ!」

 「ララ様も、ダンジョンは初めてっすよね!ここでは、ハウンドドック、ホーンラビット、ゴブリン。

 この3種のモンスターしか現れませんっす。

 また最後のボスの間に、トロールが1体居ますっすね!

 3階層まであって、下にいく程、モンスターの出現頻度が増えるっす。」

 ユウ的には、右の壁伝いに、1からダンジョンの攻略をしたい所だが、いくら死なないといっても、モンスターとの初戦闘も控えて居るため、そこはグッと堪えて、シュノンの案内に従う。

 「おっ!現れますよ!!」

 床に魔方陣が現れ、ゴブリンが1体出現する。

 (これってやっぱ、エンカウント制だよな!?)

 「ユウくん!龍神剣を構えて、術式解放って言ってみて?言って欲しいなぁ!言って欲しいかも!」

 ユウは、言われた通りに、腰へ携えた龍神剣を手に取り構えた。

 「術式解放ッ!!」

 すると、頭の中に、情報と熱い何かが流れ込んで来る。

 (これってーーーッ!?)

 良く分からないのに、良く分かる。

 そんな不思議な感覚。

 知らないのに知っている。

 「・・・モード、ブレイバーッ!!」

 龍神剣にはめ込まれた赤色の宝玉が、緑色に変わり、ユウの体を、淡い翡翠の空気が包む。

 (これが・・・魔力!!・・・力がッ!!漲るッ!!)

 頭の中に、選択肢が浮かぶみたいな変な感覚だが、コマンド制のゲーム的で、ユウとは相性が良かった。

 「疾風斬しっぷうざんッ!!」

 そのうちの1つを口にすれば、勝手に身体が動き出す。

 何故か、動く!という確信があった。

 「ギャァァァァアッ!!」

 一瞬にして、ゴブリンを真っ二つにし、高速での移動を終える。

 「おぉッ!!」

 自分で動いた距離を振り返り、確かに残る、ゴブリンを斬った感触を噛み締める。

 「ハハハッ!すげぇッ!!」
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