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カーキ=ツバタ王国編

その2

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森の中心にある本体の周りには、茨と毒草を生やしてある。

ここに入れるのは、オレとアディとユーリだけだ。ペッターはずっといるから勘定には入れない。

本体の根の隙間にある地下に続く階段を降り、ペッターの地下工房に着くと、そこにはアディとユーリもいた。

オレが声をかけ、戻ってきた事を説明すると、2人は喜んでくれた。

「で、どうしたんだい? 2人ともここに居るなんて珍しいじゃないか」

ペッターあいつがあたしに用があるって喚んだのよ。信じられる? ハーフドワーフのくせに精霊を呼びつけるのよ、しかも高位樹木精霊ハイドライアドのあたしをよ」

ユーリは興味本位でついてきたそうだ。

「ペッター、ただいま。戻ってきたよ」

「クッキー、良いところに来た。お前のチカラを借りたい」

こっちも珍しいな。この自信家オレすげぇぇがチカラを借りたいなんて。

工房のペッター専用の作業台の上には、エルザ女王からもらったビキニアーマーがある。

「このビキニアーマーってやつなんだが、なかなかの出来でな。ここんとこ解るか」

胸鎧ブレストアーマー腰鎧チェストアーマーのある部分を指差すが何がどうなのか解らない。
オレがあれこれ見ていると、アディとユーリが、

「なんかイヤだね」

「うん」

いや、別にイヤらしい気持ちで見ていないが、まあそんな風に見えるかな。ペッターは2人の言葉は耳に入ってないようだ。
オレは降参すると、ペッターは工具を器用に使って解体した。

「継ぎ目があったのか」

「こいつを造ったのはなかなかの腕前だな。俺らの次くらい巧い奴だ。そんなことより、中身を見てくれ」

カバーを外したアーマーには、全体的に文様が刻まれていた。
意味は解らないが、何か意味があると思われる文様だった。

「あー、これたぶん神族の祝詞ね。あたしも読めないけど、精霊の祝福に似ているわ」

「ほう、やっぱりそうか。俺らもそうじゃないかと思ったんだ」

アディとペッターの意見が一致したとなると、ほぼ正解と思っていいか。

「それで、これとオレのチカラを借りたいと、どうつながるんだ」

「クッキーの前世って、こういうのをやっていたんだろ?」

ああ、なるほど。祝詞をプログラムととらえれば、それを解析して、オレやアディみたいな精霊系の文様に変更できると思ったわけだ。それが出来れば、かなりメリットがあるな。

「バカ精霊が、アタシも戦いたいと煩くてな。躯体は女らしく、なおかつ戦闘力も上げろなんて言うから、そのビキニアーマーってやつを持ってこいって言ったんだ。でなきゃ両立なんて難しいからな」

「ビキニアーマーがあれば何とかなるのか」
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