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護衛対象はキケンな男の娘 短編
襲撃
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制服警察官の運転で目立たぬように通常パトロールのように走る中、ハジメと夏生はようやく落ち着いたので口を開く。
「ごめんね夏生くん、お父さんをその……」
「ううん、気にしないで。やっぱりハジメちゃんは強いなぁ、パパを倒すなんて」
「たまたまだから、つい勢いでだから、だからあんまり言わないでね、というか黙っててお願い」
運転中の巡査に聴こえやしないかとヒヤヒヤしながら小声で話していると、その巡査から話しかけられる。
「あの、小山巡査部長」
ドキリとしながらハジメは返事をする。
「な、なに」
「出発してからずっとついてくる自転車がいますが、どうしましょう」
「え」
ハジメが夏生を外から見えないように頭を下げさせ、用心しながら後ろを見る。たしかに必死で自転車をこぎながらついてくる者がいる。それも三人くらい。
──なんなのあれ? 賞金目当ての刺客? にしては見たところそんな感じじゃなさそうだし──
もう一度よく観察して気がついた。追いかけてくる者全員が、こちらをスマホなどで撮影している。
──撮影? ……そうか動画投稿者か。となると逆に利用できるわね。このまま所轄に入れば夏生くんは警察で保護したことが知られる、それで諦めてくれるかもしれない──
ハジメはその考えを巡査に伝えると、そのまま放っておくように言った。
「了解です。着かず離れずくらいでいきます」
無線でその旨を中村署に報告して了解を得る。到着後の受け入れ態勢も準備できていると返事があり、ハジメはホッとする。
「あとはサイバー犯罪対策課に任せるしかないか……」
──それでも明日の渡米までに間に合わなければ、パトカーで空港まで護送していくしかないだろうな──
ぼんやりとそんなことを考えながら前を見ていると、交差点にさしかかった。投稿者達がチャンスとばかり寄ってくると判断したハジメは警戒したが、意外にも連中はその場に止まり、それでも撮影は続けている。
ヤバイ!!
ハジメの格闘カンというか警戒センサーが最大級で鳴り響いた。
「気をつけて!! なにか来る!!」
そう叫んだあと夏生を庇って丸くなり身体にチカラを込める。巡査も警戒していると、交差点に入ったところで横から大型ダンプカーがパトカーに突っ込んできた。
「うわぁ」
巡査は叫びながら避けようとしたが間に合わず、横っ腹にぶつかり大破した。
走行不能となったパトカーはもうダメだと判断したハジメは後部座席のドアを蹴開けて夏生を護りながら外に出る。
そこに申し合わせたように黒のワンボックスカーがやってきて、止まると中なら複数の屈強な男たちが出てきた。
「ごめんね夏生くん、お父さんをその……」
「ううん、気にしないで。やっぱりハジメちゃんは強いなぁ、パパを倒すなんて」
「たまたまだから、つい勢いでだから、だからあんまり言わないでね、というか黙っててお願い」
運転中の巡査に聴こえやしないかとヒヤヒヤしながら小声で話していると、その巡査から話しかけられる。
「あの、小山巡査部長」
ドキリとしながらハジメは返事をする。
「な、なに」
「出発してからずっとついてくる自転車がいますが、どうしましょう」
「え」
ハジメが夏生を外から見えないように頭を下げさせ、用心しながら後ろを見る。たしかに必死で自転車をこぎながらついてくる者がいる。それも三人くらい。
──なんなのあれ? 賞金目当ての刺客? にしては見たところそんな感じじゃなさそうだし──
もう一度よく観察して気がついた。追いかけてくる者全員が、こちらをスマホなどで撮影している。
──撮影? ……そうか動画投稿者か。となると逆に利用できるわね。このまま所轄に入れば夏生くんは警察で保護したことが知られる、それで諦めてくれるかもしれない──
ハジメはその考えを巡査に伝えると、そのまま放っておくように言った。
「了解です。着かず離れずくらいでいきます」
無線でその旨を中村署に報告して了解を得る。到着後の受け入れ態勢も準備できていると返事があり、ハジメはホッとする。
「あとはサイバー犯罪対策課に任せるしかないか……」
──それでも明日の渡米までに間に合わなければ、パトカーで空港まで護送していくしかないだろうな──
ぼんやりとそんなことを考えながら前を見ていると、交差点にさしかかった。投稿者達がチャンスとばかり寄ってくると判断したハジメは警戒したが、意外にも連中はその場に止まり、それでも撮影は続けている。
ヤバイ!!
ハジメの格闘カンというか警戒センサーが最大級で鳴り響いた。
「気をつけて!! なにか来る!!」
そう叫んだあと夏生を庇って丸くなり身体にチカラを込める。巡査も警戒していると、交差点に入ったところで横から大型ダンプカーがパトカーに突っ込んできた。
「うわぁ」
巡査は叫びながら避けようとしたが間に合わず、横っ腹にぶつかり大破した。
走行不能となったパトカーはもうダメだと判断したハジメは後部座席のドアを蹴開けて夏生を護りながら外に出る。
そこに申し合わせたように黒のワンボックスカーがやってきて、止まると中なら複数の屈強な男たちが出てきた。
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