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ジャグジーの誓い 短編
答え合わせ
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VIPルームにあるシャワー室に入ると、シャワーの温度を調節する。
「はぁ、さすがに打たれ過ぎたかな。ボクシングのルール上、トランクスより上しか叩けないからボディと顔を打たれてるし、顔が腫れなきゃいいけど」
「そういうときは冷やした方がいいんだけど、まだ冷水には早い時期だからぬるま湯にしたら」
独り言のつもりだったのに返事が来て驚き振り向くと、そこにはトレーナー姿の千秋がいた。
「ボ、ボス!! なんでここに⁉ ていうか、出てってくださいよ、こっちは裸なんですよ」
「いや~、頑張ったから労おうと思って。一色くんでも恥ずかしがるんだ、隠さなくてもいいじゃない」
「隠しますよ、ボクにだって羞恥心はあります、見ないでくださいよ、あっち向いてください、じゃなくて出ていってくださいよ」
「はいはい。ゆっくりしてきなさい、奥にジャグジーもあるからね」
ニヤニヤしながらその場を去ろうとする千秋に、一色は慌てて声をかける。
「ボス、ちょっと待って下さい」
「なぁに、やっぱり見てほしいの?」
「違います! ……ボク、合格でいいんですよね……」
先程の蛍相手とは違って少し自信なさげに言う一色に、千秋はもちろんよと答える。
「やったあぁぁぁ──っくしゅん!!」
「ほらほらせっかく合格しても風邪ひいたら何にもならないわよ。シャワーはやめてジャグジーにしなさい。じゃあまた後でね」
シャワー室の扉が閉まる音を聴いて、居ないことを確認してから一色はジャグジーへと移る。
五人くらい入れる円形の腰掛けタイプで、ブクブクと泡立っている湯の温度を測るとちょうどいい温さだったので半身浴とばかりに腰をかける。
「ふぅー、しかし驚いたなぁ」
「なにが」
またもや千秋の声がしたので、だから出てくださいよと言おうとして振り向いたが絶句した。
なぜなら千秋は全裸であり、タオルで隠すことなく立っていたからである。
「ボス!! なんのつもりですか」
「裸のつきあいってやつよ。私も風邪ひきたくないから入るわよ」
そういうが早いか、さっさとジャグジーに入ると一色の隣に座った。
「マジで何のつもりなんです」
「そう警戒しなくていいわよ、襲ったりしないから」
「当たり前です」
「私なりの誠意のつもりよ。一色くんを信頼しているという表現」
「──ボクがゲイで女性に興味が無いからですか」
「そうよ。性癖なんて自己申告じゃない、嘘かもしれないしバイセクシャルかもしれない。けど信頼しているから平気なのよ」
そう言ったあと千秋も、ふぅーっとひと息ついた。
「はぁ、さすがに打たれ過ぎたかな。ボクシングのルール上、トランクスより上しか叩けないからボディと顔を打たれてるし、顔が腫れなきゃいいけど」
「そういうときは冷やした方がいいんだけど、まだ冷水には早い時期だからぬるま湯にしたら」
独り言のつもりだったのに返事が来て驚き振り向くと、そこにはトレーナー姿の千秋がいた。
「ボ、ボス!! なんでここに⁉ ていうか、出てってくださいよ、こっちは裸なんですよ」
「いや~、頑張ったから労おうと思って。一色くんでも恥ずかしがるんだ、隠さなくてもいいじゃない」
「隠しますよ、ボクにだって羞恥心はあります、見ないでくださいよ、あっち向いてください、じゃなくて出ていってくださいよ」
「はいはい。ゆっくりしてきなさい、奥にジャグジーもあるからね」
ニヤニヤしながらその場を去ろうとする千秋に、一色は慌てて声をかける。
「ボス、ちょっと待って下さい」
「なぁに、やっぱり見てほしいの?」
「違います! ……ボク、合格でいいんですよね……」
先程の蛍相手とは違って少し自信なさげに言う一色に、千秋はもちろんよと答える。
「やったあぁぁぁ──っくしゅん!!」
「ほらほらせっかく合格しても風邪ひいたら何にもならないわよ。シャワーはやめてジャグジーにしなさい。じゃあまた後でね」
シャワー室の扉が閉まる音を聴いて、居ないことを確認してから一色はジャグジーへと移る。
五人くらい入れる円形の腰掛けタイプで、ブクブクと泡立っている湯の温度を測るとちょうどいい温さだったので半身浴とばかりに腰をかける。
「ふぅー、しかし驚いたなぁ」
「なにが」
またもや千秋の声がしたので、だから出てくださいよと言おうとして振り向いたが絶句した。
なぜなら千秋は全裸であり、タオルで隠すことなく立っていたからである。
「ボス!! なんのつもりですか」
「裸のつきあいってやつよ。私も風邪ひきたくないから入るわよ」
そういうが早いか、さっさとジャグジーに入ると一色の隣に座った。
「マジで何のつもりなんです」
「そう警戒しなくていいわよ、襲ったりしないから」
「当たり前です」
「私なりの誠意のつもりよ。一色くんを信頼しているという表現」
「──ボクがゲイで女性に興味が無いからですか」
「そうよ。性癖なんて自己申告じゃない、嘘かもしれないしバイセクシャルかもしれない。けど信頼しているから平気なのよ」
そう言ったあと千秋も、ふぅーっとひと息ついた。
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