チート無し男の異世界生活

Members

文字の大きさ
上 下
23 / 31
第1章

1-22 魔族

しおりを挟む
「なぁ、なんだ?」

俺が指さしたのは、向こうから飛んでくる謎の飛行物体。

「あぁ…多分私の部下…」

ドンと派手な着地音がしたと思ったら3人程魔族がいた。

「やはり!魔王様ではありませんか!私はてっきり亡くなったものとばかり…」

「勝手に殺しちゃダメでしょ!」

二人の仲はすこぶる良さそうだ。 

「積もる話もあるだろうから話してきたら?」

「そうですよ!そしたら私はアキト様(公の場なので)と2人で…」

マーヤがすかさず、入ってくる。

「いえ、大丈夫です!貴方達がこうして来たってことは次期魔王は決まっているのかしら?」

「えぇ、今はテレティオ様が代理としてトップ6人を纏めて貰っていますが…正直魔王様が帰還なさらないとあの人は仕事をしないと駄々をこねていまして…」

新たにテレティオという人物が会話の中で流れてくる。にしても、子どもか!

「えぇ…、そこまで行くとさすがの私もドン引きだよ…、って事はさ!アレから結構経つし、みんな相当強くなったんじゃないの?」

「流石は魔王様よくお分かりで、ですが魔王様…我々も強くなりましたが彼等もまた強くなっていると思われます。人族の王たちの情報は入ってきませんがほかの王たち、勇者たちは恐らく前の3倍は強いでしょうね…大戦で生き延びていたのでいればですが…」

「んー、確かにそうだねぇ。現に隣にいるアーシャもその1人だしね…」

「えぇ!?」

困った顔をして、受け答えをするクロコ。

「で、そちらの方々はどちら様でしょうか?」

「あー、そっちが本命だった!ごめんごめん」

話が長くなるためできるだけ省略して話した。

「まぁ、ざっくり話すと私が復活した後旅の道中で知り合った者達だよ?色々とテレティオ達に会って至急話をしなければいけない事が起きているから後で、伝えておいてくれるかい?昼頃伺うと…」

「はい、お伝えしておきます!」

そう答えると、魔族の部下達は去っていった。

「さて、んじゃ行きますかー、ってどうしたの?皆そんな驚いた顔して…」

「いや、分かってはいたつもりなんだけど、やっぱりクロコもちゃんとした王様だったんだなって…」

「私は一体みんなにどんな印象を持たれていたの…」

一同苦笑。

「さて、今度こそ行きますか!」

クロコが俺たちを魔族領の王都へと瞬間移動させる。

「よっ…と!着いたついた!ん?」

「「ご帰還お待ちしておりました魔王様!」」

「魔王様ー!!愛してまふっ!!ごふっ!!」

白髪の男がクロコに容赦なく蹴られ吹き飛ばされる。

「相変わらずね、テレティオ…」

「ははっ…魔王様も相変わらずのご様子で!」

この男俺の本能が言っている、ドMだと!

「それで報告してもらってもいいかしら?私が不在していた時の世界情勢やら他国の技術進歩やら」

「はい、まず…」

説明した事を要約すると、まず100年前の戦争以後どの国も革新的に技術力を高め合っているという事。

前の戦争では数が多かった種族が強いと、されていたが魔族の確信的とも言える連携能力の高さや技術力の高さを見せつけたことによって起きたことらしい。

ここ最近は、どこの国も緊迫状態で(と言っても戦争以後ずっとだが)、国境付近に見張りも付けているのだとか。但し人族は例外で、見張りは付けておらず何もしていないため逆に怪しいのだとか。

「こんな所ですかね、あの戦争以後我々も色々考えまして…政策として考えたのが国民一人一人が自分の身を守れる術を知ってもらう事から始めまして教育課程の方でも実戦形式の魔法行使等も組み入れました」

「ん、いいも思うよ…所で後で久しぶりに6対1しない?皆がどれくらい強くなったのか気になるし」

「分かりました、では後ほど第一演習室のほうでやりましょうか」

どうやら、この感じは恒例行事みたいなものらしいな。まぁ、クロコ的にはどれくらい自分の国の幹部が強くなったか単純に知りたいだけだと思うけど。

「じゃあ、演習室行こうかお兄ちゃん」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

彼はもう終わりです。

豆狸
恋愛
悪夢は、終わらせなくてはいけません。

発展科学の異端者

ユウ
ファンタジー
 世界は、科学の発展した新科学時代。ある時科学者たちは、見つけてはいけない神秘の産物を発見する。それは、この世界と他の世界をつなぐものだった。研究者はこれを応用すれば、様々なことができると考え、研究に取り組む。だがそれが世界に悲劇を齎すこととなる。  この世界の生物ではない、化け物(モンスター)がこの世界に現れるようになる。その結果、何か国かは滅びる道を進んだ。だが人類は、驚くべきスピードで対抗手段を見つける。それは『科学武装』と呼ばれるものだった。それは、科学魔法と呼ばれるものと科学武装と呼ばれるものだった。  まず科学魔法は、科学に基づき、火・水・雷・土・風を発動できるものだ。そのためには、かなりの練習と適性が必要である。逆に科学武装は、適正よりも、鍛錬の方が大事である。人にあった武器を練習する必要があり、それを習得できたものは、魔物狩りが許される。その姿を皆は『科学武装師』と呼ぶ。  これは新科学時代の、ルーア国に生まれた天災科学武装師、城ケ崎(じょうがさき)零(れい)の物語 更新予定は、基本的に土曜日、日曜日の18時頃を予定してます。 たまに、平日も投稿するかもです

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました

東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。 攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる! そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

魔法なきこの世界で……。

怠惰な雪
ファンタジー
*注意 この小説は私の小説である「壁がある世界で……。」と同じ世界線の話です。この小説の続きはそちらに続いておりますのでぜひ読んでみてください。 文化祭の朝、部員がたった三人の科学部の部室に来たはずの高校生、緑栄太郎。文化祭の出し物の準備をしていると、突然声が出せなくなり、倒れ込んでしまう。そして意識が戻ると自分はまだ若い夫婦に抱かれていた。その子供、ルイスとして暮らしていくうちにここは異世界だと気付くが……。 「あれ、俺まだ神様にもあっていないし、何だったらこの世界、魔法もなければ、モンスターもドラゴンもいないですけど……。」 これは転生したのに転生先の世界に魔法が存在せず、ましてや神様の加護もチートも手に入らなかった一人の男の物語。 そして、この男が大罪を犯し、この世界に何かをもたらすまでの物語。 幼少期編 あらすじ ルイス・ミラデナスとして生まれ変わった男、緑栄太郎。 同じく転生者で、前の世界でも知り合いだったエラ・グットマンと出会い、楽しい時間を過ごしていく。 そんな日々の中領主が視察に二人が住んでいる街、フォックス・ワイルドにやってきて……。 これは栄太郎が起こした最初の罪についての物語。 そして、大罪の始まりの物語。 青年期編 あらすじ ルイスが15歳になった。 クリスやエラとの穏やかな日々を過ごしていく中、両親が急に倒れて……。 そして、その頃何やら不穏な動きもあって……。 これは栄太郎の後悔の物語。 そして、怒りの物語。 特別剣兵隊編・革命編 悪魔がこの世を去った。 特別剣兵隊のメアリーは部下のイオと穏やかな日々を過ごしていく。 そして、二年が経ったある日、事態が急変する。 「魔法なきこの世界で……。」最終章。

処理中です...