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番外編
三年分の半日*
しおりを挟む最終話の後のいちゃらぶ話です。
教授の正式にフラれる話が上手くまとまらくて……現実逃避です。すみません。
◇◆◇◆
「とりあえず、三年分の半日分位は取り戻させてもらおうかな?」
そう言うといたずらっぽく笑うコードはリスベスを抱き寄せると再び顔中にキスを浴びせる。
もう一度ぎゅっとリスベスを抱き締めると顎に指をかけ唇が触れそうな位近くでコードがささやく。
「知ってる? 顔にキスする場所にも意味があるんだよ?」
頬にキス。
「これは親愛。家族や挨拶のキス」
額にキス。
「同じく親愛。だけど、可愛いって意味もある」
鼻にキス。
「愛玩とか大切にしたいって意味」
瞼にキス。
「憧憬、夢に見るくらい好き」
こめかみにキス。
「欲望」
耳にキス。
「これも欲望と独占欲。俺だけのものにしたい」
顎にキス。
「食べちゃいたいくらい好き」
唇にキス。
「愛してる」
「私も」
二人の視線が絡まり合ったその時、リスベスの顔が耳まで真っ赤になった。
コードは、そのまま下を向いてしまうリスベスの首筋にキスした後、動脈沿いに舌を這わす。
「これも欲望。スゥが欲しい。いいよね?」
リスベスが小さく頷くとコードの首に両腕をまわして抱きついた。
「では遠慮なく、半日分を」コードの達成感を含んだ笑みを顔を伏せていたリスベスには見えなかった。
コードはリスベスを軽々と抱き上げると、隣にある寝室のベッドにまっすぐ向かい、リスベスをそっと下ろす。
お互いベットの上で膝立ちして軽くキスしながら、お互いの肌に手を添わせながら、服を脱がせ合うと改めてコードの体に切創痕や射創痕(矢傷)があちこちに見えた。
でも、今は……。
コードがリスベスの膝裏を持ち上げそっと横たえる。そのまま上から覆いかぶさるように深いキスが始まる。舌を絡ませ口腔ひだを舐め合い唾液を交歓し合う。
「甘い……」
「不思議だよねぇ?」
「コードも?」
「そうだよ? 止められなくなる……」
「ん……」
キスをしながら、コードの右手がリスベスの脇腹をゆっくり円を描くようになぞって下りていく。そのたびにリスベスの体が小さくはねてビクビクと体を震わせる。
とうとうコードの指先がリスベスの一番イイ所に辿り着いてリズミカルな愛撫が始まると同時にコードは左胸の蕾を口に含め舌で転がし柔らかく歯で扱く。
その強烈な快感にはシーツを握りしめ甘えた声で啼く事しかできない。そしてまたあの大きな快感の波に翻弄されていく。
緊張と弛緩を繰り返し、意識が朦朧としだした頃、コードに呼ばれたような気がして目を開けると目の前にあるコードの蕩けるような笑みに思わず笑みを返してしまう。
「大丈夫?」
「ん……」リスベスが応えるか答えないうちに、秘部に指が差し入れられ愛撫が始まると小さな快感の波がまた押し寄せ始める。
「スゥ、今度は奥まで入れさせてもらうよ。きっと前より痛いと思う。ごめんね」
「え……?」
コードがリスベスの両膝を立てて腰を抱えるようにして深く楔を打ち込むと、その質量のせいでリスベスの会陰が少し裂けその痛みで快感の余韻が一気に吹き飛ぶ。
「いっ! たぁ! やぁっ」
無意識に体をよじって逃げ出そうとするリスベスの肩を鬼畜にも押さえてコードはつながったまま枕をリスベスの腰の下に入れると、再び一番イイ所を愛撫し始める。しばらく痛みに身を強張らせていたリスベスだが、角度が変わったのか次第に強張りが取れていく。
リスベスが再びの波に身をゆだねているとそのまま動かなかったコードが熱い息を吐く。
「凄い……スゥがイクと中が……うねって俺を引き込もうとするよ……」
「……気持ちイイの?」
「うん……でもこれでホントに一つになれたよ」
どちらからともなく指を絡ませて両手を握って見つめ合う。
それを合図にコードが緩急をつけて原始的なリズムを刻み動き始める。
リスベスの一番深いところにコードが当たるリズムは次第にリスベスの思考と感覚を奪って行き頭の中がさらに真っ白になった時、また一緒に絶頂を迎えることができた。
コードが力尽きたように荒い息を吐きながらリスベスの上にのしかかる。汗ばんだ肌もお互いの心臓の音もコードの重ささえも愛しくて、胸の上にあるコードの頭を撫でながら小さくつぶやく。
「コード、大好き。愛してる」
コードが大きく息を吐くと起き上がり軽いキスを唇に落とす。
「スゥ、俺もだ。……ところで、三年分の半日分まだ終わってないんだけど、続けても?」
そう言うと離れていなかったコードの楔がどくんと硬さを戻した。
「明日仕事なのよ! 勘弁して!」
「奇遇だな。俺もだよ。でも約束だしね」
「あqwせdrftgyふじk……」
結局リスベスが解放されたのは深夜を廻ってからだった。
◇◆◇◆
ネットスラング苦手な方がいたらすみません。
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