65 / 68
至近距離の最大幸福
幕間
しおりを挟む
どれくらい前だったろうか。
少なくとも数ヶ月、いや一年くらいは前かもしれない。
あの頃、自分は人生の絶頂期にいたと思う。
結婚を考える恋人の存在、フリーライターとしての仕事も順調で、その延長でやっていたSNSは下手な芸能人よりフォロワーがいて、みんなが日々好意的なコメントをくれていた。
もちろん中には僻み嫉み妬みのような恨み言の羅列もあったけれど、そんなことはそれこそ不幸な人間の戯言だと思っていた。
それが、どうしてこんなことに──。
出身であるY県と同じ県内でありながら、一度も足を踏み入れたことのなかった地域で、自分は一体何をしているんだろう。
思わず立ち止まったものの、もう後には退けないことも同時に感じていた。
人生の絶頂期──。
それはすぐに人生の絶望期に変わった。
フリーライターとしての仕事の多くは、WEB上にて企業の製品を紹介し、売り込むというもの。その縁で担当企業のホームページに載せるコラムや、CMに出演する芸能人たちとの対談など、仕事にあぶれない程度には毎日そこそこ忙しくしていた。
ギャラという面で言えば、驚くほど一本の収入が高いわけではなかったが、生活していく分には困らないし、自分自身それほど欲がなかったので出費は少ないほうだった。
恋人とは結婚の話が進んでいて、両親に挨拶に行く予定の期日がもうすぐそこに迫っていた。
それなのに──。
ほんの3ヶ月ほど前にそれは起きた。
自分が過去に投稿したSNSでの発言が、物議を醸したのだ。
その時はちょうど新進気鋭の音楽配信サービスを売り込む仕事が軌道に乗り始めていた。
自分の力だけでないことは重々承知しているが、それでも自分が携わった頃から徐々に順当に利用者が増え、今では世間の多くの人が耳にしたことのある名前になっている。
この仕事のうちに粗相をした覚えは全くないのに、ある日、サービスを運営する企業の担当者から「どういうことか」と問い合わせがあったのだ。
まさに青天の霹靂というやつだった。
とあるアカウントで拡散されていたのは、自分が過去──それもまだこの音楽配信サービスが名もなき頃のことである──にSNSで発信した内容が、そのサービスを批判するものだというのだ。
まさか、そんなはずはない。
自分は文章を扱う仕事柄、人一倍、SNSの投稿には気を遣っている。
不倫の証拠だの匂わせだの、重大な失言だので自爆していく奴らとは違う。
投稿の内容というよりも、文章の力をなめているからそうなるのだ。
奇しくもこれから彼らが、世間一般的に晒される環境と同じではないか。
不倫だの失言だのという内容以前に、そういうことをしたらこのご時世どうなるかという想像力が圧倒的に欠如している。
たった一つでもミスを犯したら、『炎上一択』という判断がその場でできれば、そもそも不倫だの失言だのは最初からしないのである。
ただ当然ながらミスといっても色々ある。人間なのだから失敗など日常茶飯事だが、それでもやっていいことと悪いことがあって、被害者や傷つく人が多いと途端に関係のない人間まで批判側に回る。
謝れば済むものもあるし、謝り方で左右されることもたくさんある。謝って済むことでないなら、それはもはや最初から身の振り方を考えるべきかもしれない。
ただ、SNSという匿名性の高い世界では、その基準を多くの名もなきアカウントに依存しているといっても過言ではない。
自分がどう思うかより、同調や賛同を重視する。
だから、内容如何よりも『周りがこう言ってるから』という理由だけで批判に回る人間も数多く存在するということだ。
『不正解』より『はみ出ること』を嫌う風潮は、思えば学生時代から身に染みて感じてきたことではないか。
いつも自分は違和感を感じていた。
思い通りにすることの何がいけないのか、周りの目を気にして好きなことに没頭することがなぜダメなのか。
関係のない人間に媚を売る必要はなく、自分らしく生きるのが『大正解』だとずっと思ってきた。
それでもSNSとなればそうはいかない。
ここでは、『関係のない人間に媚を売ること』こそ、『大正解』なのだ。
芸能人がいい例だ。
自分のファンはきっと盲目だから、何をしても好意的に受け取ってくれる。
けれど、ファン以外のその他大勢に嫌われてはいけない。好かれないまでも、絶対に嫌われてはいけないのだ。
その仕組みを自分は理解している(つもりだった)から、そもそもミスを犯さないように気をつけていたのだ。
ところが、とあるアカウントの自分を告発する当該投稿を確認してみると、なんと確かに担当者の言うように受け取れるから自分でも驚いた。
とはいえ、自分の投稿を振り返ってみると、いいように切り抜かれていることも事実で、このアカウントの言い分が必ずしも全てではないことがわかるのだが、暇つぶしに流し見しているだけの人間たちがそこまで手や時間をかけてくれるはずもなく、あっという間に窮地に立たされた。
要約すると、自分の過去の投稿は『ライブや音楽にかまけてる暇があったら、もっと自分の好きなことをする』というものである。
確かにここだけ見ると、後に手がけることになる『音楽配信』のサービス自体を批判しているように聞こえる。
しかし、実はこの前に大前提として、自分の趣味が音楽でないこと、ひいてはライブに行く必然性もないことを挙げている。
この一連の投稿の趣旨は、音楽やライブに限らず、自分の趣味嗜好に合わないことを無理にする必要はなく、その無味乾燥な時間を自分の好きなことに費やすほうが人生充実するだろう、というものである。
つまり、先の投稿についても自分にとって趣味ではないものの一つの例として『音楽』を挙げたに過ぎず、音楽自体を貶そうとか、音楽を人生にしている人や音楽が好きな多くの人々を批判しようとか、そういう意図は一切ない。
それでも後の仕事のことを考えれば不注意だったのかもしれないが、この時点でそんなことわかるはずもないのだ。
未来のいかなる可能性にも配慮することは困難で、そう思うと急に不倫だの失言だのが身近に感じてしまうから不思議なものだ。
彼らも自分と同じで、予測できない未来に今まさに到達してしまったのかもしれなかった。
愛していると思っていた人より、もっともっと愛したいと思う人と出会ってしまった。そのタイミングがちょっと遅すぎただけで。
あの頃の自分は自分の意見をただ言いたくて、誰がどう思うかなんて関係なかった。いや、どちらかというと賛成してもらえる、褒めてもらえる、好意的に受け取ってもらえる、もしかしたらバズるかもしれない、くらいの気持ちだった。
だってむしろ、多くの人に「無理しなくていい」と伝えることは誰に対しても配慮できているということではないか。
それなのに──。
いや確かに、相手は悪かった。
音楽なんて世界中で最もポピュラーな趣味である。だからこそ、「相手に合わせることなんてない」という意見にはぴったりの例だと思ったのだ。
自分はそんなにいけないことをしただろうか。
音楽配信サービスの契約は打ち切られ、悪い意味で話題になってしまったSNSが拡散され続け、自分の意見どころか反論も日常の挨拶ですらもネガティブなコメントが所狭しと並ぶ始末だった。
フリーライターとしても、ただの一人間としても無名の自分の、どこにこんなに批判される箇所があるのだろうと疑いたくなるレベルで、それは毎日のように続いた。
やがて、さも当然のように恋人から別れを切り出された。
「別にあなたのことを悪いと思ってるんじゃない。ただ、こんなに本名も顔も曝け出されてしまった今、あなたといたら私まで悪者扱いされてしまう」
そう言って、彼女は無情にも自分のもとを離れた。
部屋に、キンモクセイのいい香りを残して──。
彼女が使っていた香水だった。
ある日、半同棲のような生活をしていた彼女の持ち物がごっそり自分の部屋からなくなっていた。
その半分以上未使用の香水瓶一つを残して。
思えば、彼女の隣はいつもキンモクセイの香りがした。
ふんわりほんのり、彼女らしい優しい香りだった。
「あなたといたら私まで悪者扱いされてしまう」
けれど、その香りは同時に最後の台詞をまざまざと思い出させるものでもあって。
いっそ捨ててしまおうと何度思ったことか。
実際、彼女からは「捨てて」とたった一言連絡が来ただけだった。
彼女にとっては、『悪いことに賛同する』のではなく、『悪いと世間一般に思われている人に賛同する』のが、悪いことらしかった。
いやもちろんそれは一理あるし、むしろ後者のほうがしっくりくる気もする。
善悪の判断はそれぞれの基準がひどく曖昧でも、世間一般にという時点でそれは『より多くの人』『過半数』『マジョリティ』という目には見えない強力な数の暴力になるからだ。
それが悪意を持って振るわれた時、もうこちらになす術はない。逃げようと思うのは至って自然なことかもしれない。
本当に悪い奴らならそれだって仕方がない。報いは受けるべきだ。
けれど、どうして何も悪いことをしていない自分がそうなるのか──。
仕事はとうになくなり、ぼんやり部屋で過ごして、金もとうとう底をつきそうな頃、もう更新も閲覧もしていないSNSに一通のDMが送られてきた。
それは『過去占い師・千美』とかいう、胡散臭くてたまらないアカウントからのものだった。
少なくとも数ヶ月、いや一年くらいは前かもしれない。
あの頃、自分は人生の絶頂期にいたと思う。
結婚を考える恋人の存在、フリーライターとしての仕事も順調で、その延長でやっていたSNSは下手な芸能人よりフォロワーがいて、みんなが日々好意的なコメントをくれていた。
もちろん中には僻み嫉み妬みのような恨み言の羅列もあったけれど、そんなことはそれこそ不幸な人間の戯言だと思っていた。
それが、どうしてこんなことに──。
出身であるY県と同じ県内でありながら、一度も足を踏み入れたことのなかった地域で、自分は一体何をしているんだろう。
思わず立ち止まったものの、もう後には退けないことも同時に感じていた。
人生の絶頂期──。
それはすぐに人生の絶望期に変わった。
フリーライターとしての仕事の多くは、WEB上にて企業の製品を紹介し、売り込むというもの。その縁で担当企業のホームページに載せるコラムや、CMに出演する芸能人たちとの対談など、仕事にあぶれない程度には毎日そこそこ忙しくしていた。
ギャラという面で言えば、驚くほど一本の収入が高いわけではなかったが、生活していく分には困らないし、自分自身それほど欲がなかったので出費は少ないほうだった。
恋人とは結婚の話が進んでいて、両親に挨拶に行く予定の期日がもうすぐそこに迫っていた。
それなのに──。
ほんの3ヶ月ほど前にそれは起きた。
自分が過去に投稿したSNSでの発言が、物議を醸したのだ。
その時はちょうど新進気鋭の音楽配信サービスを売り込む仕事が軌道に乗り始めていた。
自分の力だけでないことは重々承知しているが、それでも自分が携わった頃から徐々に順当に利用者が増え、今では世間の多くの人が耳にしたことのある名前になっている。
この仕事のうちに粗相をした覚えは全くないのに、ある日、サービスを運営する企業の担当者から「どういうことか」と問い合わせがあったのだ。
まさに青天の霹靂というやつだった。
とあるアカウントで拡散されていたのは、自分が過去──それもまだこの音楽配信サービスが名もなき頃のことである──にSNSで発信した内容が、そのサービスを批判するものだというのだ。
まさか、そんなはずはない。
自分は文章を扱う仕事柄、人一倍、SNSの投稿には気を遣っている。
不倫の証拠だの匂わせだの、重大な失言だので自爆していく奴らとは違う。
投稿の内容というよりも、文章の力をなめているからそうなるのだ。
奇しくもこれから彼らが、世間一般的に晒される環境と同じではないか。
不倫だの失言だのという内容以前に、そういうことをしたらこのご時世どうなるかという想像力が圧倒的に欠如している。
たった一つでもミスを犯したら、『炎上一択』という判断がその場でできれば、そもそも不倫だの失言だのは最初からしないのである。
ただ当然ながらミスといっても色々ある。人間なのだから失敗など日常茶飯事だが、それでもやっていいことと悪いことがあって、被害者や傷つく人が多いと途端に関係のない人間まで批判側に回る。
謝れば済むものもあるし、謝り方で左右されることもたくさんある。謝って済むことでないなら、それはもはや最初から身の振り方を考えるべきかもしれない。
ただ、SNSという匿名性の高い世界では、その基準を多くの名もなきアカウントに依存しているといっても過言ではない。
自分がどう思うかより、同調や賛同を重視する。
だから、内容如何よりも『周りがこう言ってるから』という理由だけで批判に回る人間も数多く存在するということだ。
『不正解』より『はみ出ること』を嫌う風潮は、思えば学生時代から身に染みて感じてきたことではないか。
いつも自分は違和感を感じていた。
思い通りにすることの何がいけないのか、周りの目を気にして好きなことに没頭することがなぜダメなのか。
関係のない人間に媚を売る必要はなく、自分らしく生きるのが『大正解』だとずっと思ってきた。
それでもSNSとなればそうはいかない。
ここでは、『関係のない人間に媚を売ること』こそ、『大正解』なのだ。
芸能人がいい例だ。
自分のファンはきっと盲目だから、何をしても好意的に受け取ってくれる。
けれど、ファン以外のその他大勢に嫌われてはいけない。好かれないまでも、絶対に嫌われてはいけないのだ。
その仕組みを自分は理解している(つもりだった)から、そもそもミスを犯さないように気をつけていたのだ。
ところが、とあるアカウントの自分を告発する当該投稿を確認してみると、なんと確かに担当者の言うように受け取れるから自分でも驚いた。
とはいえ、自分の投稿を振り返ってみると、いいように切り抜かれていることも事実で、このアカウントの言い分が必ずしも全てではないことがわかるのだが、暇つぶしに流し見しているだけの人間たちがそこまで手や時間をかけてくれるはずもなく、あっという間に窮地に立たされた。
要約すると、自分の過去の投稿は『ライブや音楽にかまけてる暇があったら、もっと自分の好きなことをする』というものである。
確かにここだけ見ると、後に手がけることになる『音楽配信』のサービス自体を批判しているように聞こえる。
しかし、実はこの前に大前提として、自分の趣味が音楽でないこと、ひいてはライブに行く必然性もないことを挙げている。
この一連の投稿の趣旨は、音楽やライブに限らず、自分の趣味嗜好に合わないことを無理にする必要はなく、その無味乾燥な時間を自分の好きなことに費やすほうが人生充実するだろう、というものである。
つまり、先の投稿についても自分にとって趣味ではないものの一つの例として『音楽』を挙げたに過ぎず、音楽自体を貶そうとか、音楽を人生にしている人や音楽が好きな多くの人々を批判しようとか、そういう意図は一切ない。
それでも後の仕事のことを考えれば不注意だったのかもしれないが、この時点でそんなことわかるはずもないのだ。
未来のいかなる可能性にも配慮することは困難で、そう思うと急に不倫だの失言だのが身近に感じてしまうから不思議なものだ。
彼らも自分と同じで、予測できない未来に今まさに到達してしまったのかもしれなかった。
愛していると思っていた人より、もっともっと愛したいと思う人と出会ってしまった。そのタイミングがちょっと遅すぎただけで。
あの頃の自分は自分の意見をただ言いたくて、誰がどう思うかなんて関係なかった。いや、どちらかというと賛成してもらえる、褒めてもらえる、好意的に受け取ってもらえる、もしかしたらバズるかもしれない、くらいの気持ちだった。
だってむしろ、多くの人に「無理しなくていい」と伝えることは誰に対しても配慮できているということではないか。
それなのに──。
いや確かに、相手は悪かった。
音楽なんて世界中で最もポピュラーな趣味である。だからこそ、「相手に合わせることなんてない」という意見にはぴったりの例だと思ったのだ。
自分はそんなにいけないことをしただろうか。
音楽配信サービスの契約は打ち切られ、悪い意味で話題になってしまったSNSが拡散され続け、自分の意見どころか反論も日常の挨拶ですらもネガティブなコメントが所狭しと並ぶ始末だった。
フリーライターとしても、ただの一人間としても無名の自分の、どこにこんなに批判される箇所があるのだろうと疑いたくなるレベルで、それは毎日のように続いた。
やがて、さも当然のように恋人から別れを切り出された。
「別にあなたのことを悪いと思ってるんじゃない。ただ、こんなに本名も顔も曝け出されてしまった今、あなたといたら私まで悪者扱いされてしまう」
そう言って、彼女は無情にも自分のもとを離れた。
部屋に、キンモクセイのいい香りを残して──。
彼女が使っていた香水だった。
ある日、半同棲のような生活をしていた彼女の持ち物がごっそり自分の部屋からなくなっていた。
その半分以上未使用の香水瓶一つを残して。
思えば、彼女の隣はいつもキンモクセイの香りがした。
ふんわりほんのり、彼女らしい優しい香りだった。
「あなたといたら私まで悪者扱いされてしまう」
けれど、その香りは同時に最後の台詞をまざまざと思い出させるものでもあって。
いっそ捨ててしまおうと何度思ったことか。
実際、彼女からは「捨てて」とたった一言連絡が来ただけだった。
彼女にとっては、『悪いことに賛同する』のではなく、『悪いと世間一般に思われている人に賛同する』のが、悪いことらしかった。
いやもちろんそれは一理あるし、むしろ後者のほうがしっくりくる気もする。
善悪の判断はそれぞれの基準がひどく曖昧でも、世間一般にという時点でそれは『より多くの人』『過半数』『マジョリティ』という目には見えない強力な数の暴力になるからだ。
それが悪意を持って振るわれた時、もうこちらになす術はない。逃げようと思うのは至って自然なことかもしれない。
本当に悪い奴らならそれだって仕方がない。報いは受けるべきだ。
けれど、どうして何も悪いことをしていない自分がそうなるのか──。
仕事はとうになくなり、ぼんやり部屋で過ごして、金もとうとう底をつきそうな頃、もう更新も閲覧もしていないSNSに一通のDMが送られてきた。
それは『過去占い師・千美』とかいう、胡散臭くてたまらないアカウントからのものだった。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる