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至近距離の最大幸福
サイレント悩み相談
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綿貫千春と妹の慈美、そしてひと足先にゴールに辿り着いていた風月七緒と山城優一は、喫茶店で思い思いに過ごしていた。
小さな喫茶店に似つかわしく、ここにはテーブル席がない。マスターのいるカウンターを囲むような形で席が配置され、その短辺に七緒と山城が、角を挟んで長辺の端に千春と慈美が腰掛けている。千春の位置からは、斜め前に山城が、その奥に七緒が見える。
千春は冷たいレモネードを味わいながら、ちらりとふたりのほうに視線を動かす。
この暑い中、いくら最短距離で着いたとはいえ、汗ひとつ浮かべたこともなさそうな涼しい顔でアイスコーヒーを飲む七緒と、しゃくしゃくと小気味いい音を立てながらかき氷を爽やかに咀嚼する山城が、なんだか別の世界にいるようで千春は腑に落ちないでいるのだ。
一方、カウンター席の逆隣に座る妹の慈美は、マスターに「これサービスね!」ともらった苺味のかき氷をゆっくり食べていた。
もはやシロップと氷は一体化して──つまり溶け切って──いるのだが、妹はこういう状態のほうが好きだったとふと思い出す。
「このほうが味が染みて美味しいじゃん」
千春の視線を敏感に感じ取ったのか、こちらを見もせずに妹が答える。
「それは氷じゃなくて、ジュースだろ……」
「ほどよく氷の食感が残ってるのがいいの」
「シャーベット状なのがいいってこと?」
「シャーベットは完全に凍ってるじゃん!」
話が通じないとでも言うように、妹は眦を釣り上げる。そんなに怒ることでもないだろうに、と千春も唇を尖らせかけたところに、意外なところから援護射撃があった。
千春にではなく、慈美にである。
「慈美ちゃんは、冷めたご飯も美味しく食べられるんだってね。前にお母さんから聞いたよ」
「んーまぁ、それはそうですけど……お母さんの作るご飯が冷めても美味しいからかも」
「そっか。じゃあ、お母さんがあえてそうしているからなのかな」
顔を見合わせて首を傾げる千春と慈美に、七緒がそっと微笑んで続けた。
「冷めたご飯も溶けたアイスや氷も、形が変わっただけで、元は同じものだよね」
「……味は変わっちゃうんじゃないですか?」
「そうだね。でも、それって人も同じじゃないかな。時が経てば、外見や中身が変わる。考え方も人からの見え方だって違うかもしれない。ただ、その中には慈美ちゃんが好きな程よく残る氷の食感みたいに、過去の、僕たちが持つ生来の性格とか長年の癖とかそういうものも含まれてる。僕が僕として生まれてきたからには、全く新しいものや別人に生まれ変わることはできないし、時間が経ってアイスが外からの熱で溶けちゃうように、ご飯がいつまでも温かさを保っていられないように、周りからのいろんなものに押し潰されながら、感動や感情を少しずつどこかに落として忘れていってしまうんだと思う。それでも、きっとみんながちょっとずつ踏ん張って、かろうじてその形や温度を完全に置いてきてしまわないように、必死に生きている。だから──」
七緒は言葉を切って、真正面から慈美を見つめた。
「そういうところも好き、と言える慈美ちゃんは、とっても素敵な感性を持っていると僕は思うよ」
「そうですねぇ。私も彼ら少年のような無邪気な心は、いつしかどこかに置いてきてしまいました。でも、誰かや何かを愛する気持ちは残っているし、無邪気な心でなくともそれは叶えられますよね」
山城がしんみりと同意する。
千春としては『無邪気な心を置いてきた』という文言には異を唱えたい気持ちでいっぱいだったが、自分より20年も長く生きる彼には──まだ20歳にもならない──千春の、想像もつかない経験がたくさんあるはずだった。
きっと彼にとっての誰かは亡くした奥さんで、彼にとっての何かは今いる故郷なのだろう。
うんうんと頷きながら、ちょっと綿貫兄妹に目配せする形で、七緒が口を開いた。
「お母さんは温かかった頃のご飯のことも忘れないように、でもそれとは別に冷めたご飯そのものも愛して欲しくて、冷めても美味しいご飯を作ってくれているのかもしれないね」
悪戯っぽく笑う七緒に、再び千春と慈美は顔を見合わせ、今度はくすくすと笑い合った。
七緒の主張がどれほど母親の意思に沿っているのかはわからないが、いかにも母親の考えそうなことだと思ったのは事実だ。
「そういえば、お母さんたち遅くない?」
確かに、千春と慈美の到着が一番遅いだろうとこの店に戻ってきたのだが、蓋を──もとい扉を開けてみると、最後は自分たちではなかったのだ。
「あぁ、スタンプラリーそっちのけで楽しんでるみたいだよ」
そう言って七緒が見せたのは、父の千慈と母の春美が、若者たちとギャルピースをして写っている写真だった。
思わず口に含んだ水を吹き出しそうになる。
隣の妹も目をぱちくりさせているが、やがて楽しそうに笑い出した。
「こ、この人たちは一体──」
「たぶん町おこしプロジェクトの人たちじゃないかな?」
そう言って代表の女性にその写真を見せると、彼女は「そうです」と手で口元を隠しながら答えた。おそらく笑っているに違いない。口元は隠せても目は誤魔化せない。
──恥ずかしい。
と思っているのはおそらく千春だけで、写真では無表情に近い父親までもが恥ずかしげもなく、若者たちに囲まれた上で、誰よりも綺麗なギャルピースを見せている。
しかも、時代遅れのピースではなく、教えられたのかそれとも知っていたのか、腕を伸ばして裏返す、今時のギャルピースなのだ。
「…………何やってんだよ…………」
頭を抱える兄の顔を覗き込むようにして、妹がにやにやと提案する。
「お兄ちゃんもやれば?」
「やらないよ」
食い気味に断ると、妹が可笑しそうに千春の肩をバンバンと叩く。
「ちょ、痛いから」
「お兄ちゃん、おもしろーい!」
「面白くない」
ぎゃあぎゃあと言い合う兄妹を微笑ましげに(?)眺めながら、七緒がスマートフォンを操作する。
「あぁ、なんだ」
「どうしたんです?」
「おふたり、ただ楽しんでるだけでも、写真の上でだけ仲良くなっただけでもなさそうですよ」
そう言って兄妹の隣で首を傾げる山城に、スマートフォンの画面を見せた。
「へえ。おふたりともSNSでこんなことをされてるんですね」
「ええ。僕も千慈さんに救われた一人ですよ」
「そうですか。私もぜひあやかりたいものですね」
「山城さんはもう十分でしょう」
「いやいや、私は特定のたったひとりも幸せにはできませんでしたからね。まだまだです」
そこまでの話はほとんど聞こえなかったが、山城のその言葉だけが耳に届いて、千春は口を噤んだ。
急に黙り込んだ兄に、妹も不思議そうに口を閉じる。
「──そんなこと、ないです」
「えっ?」
「そんなことないです。これ、見てください──って山城さんには全部見せたことがありますけど」
カメラを手渡し、千春は拙いながらも、力説した。
そう。あの頃の、写真と出会ったまさにあの頃の、写真屋の初老の店主に熱く語ったあの時のように。
自分の世界を見つけたくて足掻いていた、そしてそれを何より楽しんでいた頃の自分にも届くように。
──山城にも必ず伝わるはずだと信じて。
こんなに自然体で、こんなに美しくて、こんなに感情溢れる世界を、自分はここで初めて知った。今までも写真に収めておきたい景色や風景はたくさんあったけど、それはあくまで表面──というか、こうして出来上がったとか、こういう理由があったとか、考えたことはなかった。だから、その世界の核心を本当の意味では見て来なかった、理解して来なかった。正直に言えば、このY県のこれまで見てきた全てがどうやって今ここに在るのかも、わかっていないだろう。けれど、自分には『山城さんが愛している故郷』だという先入観があって、ただそれだけなのに、こんなにたくさん良い写真が撮れたのだと。
「──俺には、山城さんが誰も幸せにはできなかったとは思いません」
「……千春くん」
彼にしては珍しく、小さな小さな「ありがとう」という声が聞こえた。
「お兄ちゃん、良いこと言うじゃん」
「──僕も、千春くんと同じ意見ですよ。山城さん。『千の選択編集部』SNSプロジェクト、初めての地がここで、Y県で、そして初めて一緒に仕事をするのがあなたで、本当に幸運だと、幸福だと、僕もそう思います」
「風月さん……ありがとうございます」
微笑み合う4人の間で、唐突に慈美が大きな声をあげた。
「あっ、わかった!」
「なに」
「お父さんとお母さん、また誰かの悩み相談してるんでしょ! もう、他人の事情に首突っ込みすぎ!」
「…………それ、お前が言うなって」
ぼそりと呟いた千春の声は幸か不幸か、慈美には届いていないらしかった。
小さな喫茶店に似つかわしく、ここにはテーブル席がない。マスターのいるカウンターを囲むような形で席が配置され、その短辺に七緒と山城が、角を挟んで長辺の端に千春と慈美が腰掛けている。千春の位置からは、斜め前に山城が、その奥に七緒が見える。
千春は冷たいレモネードを味わいながら、ちらりとふたりのほうに視線を動かす。
この暑い中、いくら最短距離で着いたとはいえ、汗ひとつ浮かべたこともなさそうな涼しい顔でアイスコーヒーを飲む七緒と、しゃくしゃくと小気味いい音を立てながらかき氷を爽やかに咀嚼する山城が、なんだか別の世界にいるようで千春は腑に落ちないでいるのだ。
一方、カウンター席の逆隣に座る妹の慈美は、マスターに「これサービスね!」ともらった苺味のかき氷をゆっくり食べていた。
もはやシロップと氷は一体化して──つまり溶け切って──いるのだが、妹はこういう状態のほうが好きだったとふと思い出す。
「このほうが味が染みて美味しいじゃん」
千春の視線を敏感に感じ取ったのか、こちらを見もせずに妹が答える。
「それは氷じゃなくて、ジュースだろ……」
「ほどよく氷の食感が残ってるのがいいの」
「シャーベット状なのがいいってこと?」
「シャーベットは完全に凍ってるじゃん!」
話が通じないとでも言うように、妹は眦を釣り上げる。そんなに怒ることでもないだろうに、と千春も唇を尖らせかけたところに、意外なところから援護射撃があった。
千春にではなく、慈美にである。
「慈美ちゃんは、冷めたご飯も美味しく食べられるんだってね。前にお母さんから聞いたよ」
「んーまぁ、それはそうですけど……お母さんの作るご飯が冷めても美味しいからかも」
「そっか。じゃあ、お母さんがあえてそうしているからなのかな」
顔を見合わせて首を傾げる千春と慈美に、七緒がそっと微笑んで続けた。
「冷めたご飯も溶けたアイスや氷も、形が変わっただけで、元は同じものだよね」
「……味は変わっちゃうんじゃないですか?」
「そうだね。でも、それって人も同じじゃないかな。時が経てば、外見や中身が変わる。考え方も人からの見え方だって違うかもしれない。ただ、その中には慈美ちゃんが好きな程よく残る氷の食感みたいに、過去の、僕たちが持つ生来の性格とか長年の癖とかそういうものも含まれてる。僕が僕として生まれてきたからには、全く新しいものや別人に生まれ変わることはできないし、時間が経ってアイスが外からの熱で溶けちゃうように、ご飯がいつまでも温かさを保っていられないように、周りからのいろんなものに押し潰されながら、感動や感情を少しずつどこかに落として忘れていってしまうんだと思う。それでも、きっとみんながちょっとずつ踏ん張って、かろうじてその形や温度を完全に置いてきてしまわないように、必死に生きている。だから──」
七緒は言葉を切って、真正面から慈美を見つめた。
「そういうところも好き、と言える慈美ちゃんは、とっても素敵な感性を持っていると僕は思うよ」
「そうですねぇ。私も彼ら少年のような無邪気な心は、いつしかどこかに置いてきてしまいました。でも、誰かや何かを愛する気持ちは残っているし、無邪気な心でなくともそれは叶えられますよね」
山城がしんみりと同意する。
千春としては『無邪気な心を置いてきた』という文言には異を唱えたい気持ちでいっぱいだったが、自分より20年も長く生きる彼には──まだ20歳にもならない──千春の、想像もつかない経験がたくさんあるはずだった。
きっと彼にとっての誰かは亡くした奥さんで、彼にとっての何かは今いる故郷なのだろう。
うんうんと頷きながら、ちょっと綿貫兄妹に目配せする形で、七緒が口を開いた。
「お母さんは温かかった頃のご飯のことも忘れないように、でもそれとは別に冷めたご飯そのものも愛して欲しくて、冷めても美味しいご飯を作ってくれているのかもしれないね」
悪戯っぽく笑う七緒に、再び千春と慈美は顔を見合わせ、今度はくすくすと笑い合った。
七緒の主張がどれほど母親の意思に沿っているのかはわからないが、いかにも母親の考えそうなことだと思ったのは事実だ。
「そういえば、お母さんたち遅くない?」
確かに、千春と慈美の到着が一番遅いだろうとこの店に戻ってきたのだが、蓋を──もとい扉を開けてみると、最後は自分たちではなかったのだ。
「あぁ、スタンプラリーそっちのけで楽しんでるみたいだよ」
そう言って七緒が見せたのは、父の千慈と母の春美が、若者たちとギャルピースをして写っている写真だった。
思わず口に含んだ水を吹き出しそうになる。
隣の妹も目をぱちくりさせているが、やがて楽しそうに笑い出した。
「こ、この人たちは一体──」
「たぶん町おこしプロジェクトの人たちじゃないかな?」
そう言って代表の女性にその写真を見せると、彼女は「そうです」と手で口元を隠しながら答えた。おそらく笑っているに違いない。口元は隠せても目は誤魔化せない。
──恥ずかしい。
と思っているのはおそらく千春だけで、写真では無表情に近い父親までもが恥ずかしげもなく、若者たちに囲まれた上で、誰よりも綺麗なギャルピースを見せている。
しかも、時代遅れのピースではなく、教えられたのかそれとも知っていたのか、腕を伸ばして裏返す、今時のギャルピースなのだ。
「…………何やってんだよ…………」
頭を抱える兄の顔を覗き込むようにして、妹がにやにやと提案する。
「お兄ちゃんもやれば?」
「やらないよ」
食い気味に断ると、妹が可笑しそうに千春の肩をバンバンと叩く。
「ちょ、痛いから」
「お兄ちゃん、おもしろーい!」
「面白くない」
ぎゃあぎゃあと言い合う兄妹を微笑ましげに(?)眺めながら、七緒がスマートフォンを操作する。
「あぁ、なんだ」
「どうしたんです?」
「おふたり、ただ楽しんでるだけでも、写真の上でだけ仲良くなっただけでもなさそうですよ」
そう言って兄妹の隣で首を傾げる山城に、スマートフォンの画面を見せた。
「へえ。おふたりともSNSでこんなことをされてるんですね」
「ええ。僕も千慈さんに救われた一人ですよ」
「そうですか。私もぜひあやかりたいものですね」
「山城さんはもう十分でしょう」
「いやいや、私は特定のたったひとりも幸せにはできませんでしたからね。まだまだです」
そこまでの話はほとんど聞こえなかったが、山城のその言葉だけが耳に届いて、千春は口を噤んだ。
急に黙り込んだ兄に、妹も不思議そうに口を閉じる。
「──そんなこと、ないです」
「えっ?」
「そんなことないです。これ、見てください──って山城さんには全部見せたことがありますけど」
カメラを手渡し、千春は拙いながらも、力説した。
そう。あの頃の、写真と出会ったまさにあの頃の、写真屋の初老の店主に熱く語ったあの時のように。
自分の世界を見つけたくて足掻いていた、そしてそれを何より楽しんでいた頃の自分にも届くように。
──山城にも必ず伝わるはずだと信じて。
こんなに自然体で、こんなに美しくて、こんなに感情溢れる世界を、自分はここで初めて知った。今までも写真に収めておきたい景色や風景はたくさんあったけど、それはあくまで表面──というか、こうして出来上がったとか、こういう理由があったとか、考えたことはなかった。だから、その世界の核心を本当の意味では見て来なかった、理解して来なかった。正直に言えば、このY県のこれまで見てきた全てがどうやって今ここに在るのかも、わかっていないだろう。けれど、自分には『山城さんが愛している故郷』だという先入観があって、ただそれだけなのに、こんなにたくさん良い写真が撮れたのだと。
「──俺には、山城さんが誰も幸せにはできなかったとは思いません」
「……千春くん」
彼にしては珍しく、小さな小さな「ありがとう」という声が聞こえた。
「お兄ちゃん、良いこと言うじゃん」
「──僕も、千春くんと同じ意見ですよ。山城さん。『千の選択編集部』SNSプロジェクト、初めての地がここで、Y県で、そして初めて一緒に仕事をするのがあなたで、本当に幸運だと、幸福だと、僕もそう思います」
「風月さん……ありがとうございます」
微笑み合う4人の間で、唐突に慈美が大きな声をあげた。
「あっ、わかった!」
「なに」
「お父さんとお母さん、また誰かの悩み相談してるんでしょ! もう、他人の事情に首突っ込みすぎ!」
「…………それ、お前が言うなって」
ぼそりと呟いた千春の声は幸か不幸か、慈美には届いていないらしかった。
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