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初恋~蒼い目醒め
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ほなみが中学二年生の時両親が事故死し、身寄りが無い彼女を岸の家で引き取る事になるのだが、元より俺の両親は娘のように可愛がっていて、ほなみの両親も生前冗談混じりにこう言っていたのだ。
「俺達にもしも何かあれば、岸に面倒見て貰えばいいぞ!
ついでに智也君に嫁に貰ってもらいなさい!」
この話が飛び出すのは年に二回、親戚が集まる酒の席だった。
お互いの両親同士がこんな話題で盛り上がる中、俺は向かいのテーブルのほなみを密かに盗み見た。
ほなみは両親の話など全く意に介さず、俺の従姉妹達と楽しそうにお喋りしている。
(――俺の気も知らないで――)
未だに、好意を持っている事を言えずにいたが、この気持ちは『好意』と呼ぶにはかなり重い種類の物なのではないだろうか。
思いを告げたら、怖がって避けられるようになるかも知れないと俺は恐れていた。
いつもほなみの姿を密かに目で追い、その声を耳を澄まして聞いていた。
ほなみが誰を見ているのか、誰がほなみを見ているのか常に目を光らせていた。
ほなみを見ている男子が声を掛けようとすれば、俺はわざとほなみに用事で声を掛けたりして、その輩を遠ざけた。
常につかず離れずの距離を保ち、どのタイミングで伝えるのが良いのかいつも考えていた。
吉岡あぐりとの会話で、ほなみが上級生から告白の手紙を貰ったと知った時、俺は表面上は澄ましていたが腹の中は煮えくりかえっていたのだ。
吉岡がご丁寧に手紙を教室で朗読してみせたのだ。
俺は、関心の無い振りを装いながら耳はしっかりと内容を聞いていた。
ほなみが真っ赤になって、
「もうっやめてよ!あぐりったら」
と吉岡から手紙を奪い返したところで目が合ってしまった。
頬を紅く染め、目を潤ませたほなみ。
彼女のそんな表情を見た事がなかった俺は胸を疼かせながら、嫉妬が腹の底で渦巻くのを止められなかった。
思わず、
「……上級生だかなんだか知らないが、好きにすればいいだろう」
と、冷たい声で言い放ってしまった。
ほなみの瞳が一瞬戸惑ったように揺れたが、それはすぐに消え、にっこりと笑った。
「うるさくしてゴメンね。そうだね、どうするかよく考えてみる」
すると吉岡が目を剥いて突っ掛かってきた。
「岸――!
しれっと無関心な振りしながら地獄耳ね!
そんなに、ほなみがラブレター貰った事が気に入らないのっ?」
言い当てられてギクリとしたが、なるべく平然とした調子で言い返した。
「……あれで内緒話していたつもりか。
騒がしすぎるぞ。
……俺は惚れた腫れただの、そんな事に関心はない。
お前と一緒にするな」
「き――っあんた本当に中学生っ?
超然とし過ぎでしょっ!かっわいくないわね!」
吉岡は、憎々しげに俺にアカンベをした。
ほなみ――聞いた?
今の智也の言葉――!
こいつはね、きっと中学生の被り物をした青い血が流れるエイリアンか何かに違いないわよ――っ!」
「あぐりったら……」
ギャンギャン騒ぐ吉岡をほなみは苦笑して見ていた。
俺の頭の中ではほなみの言葉が何度も再生されていた。
――どうするか、よく考えてみるね――
(考える――!?
何を考える必要がある。村上っていう奴と付き合うかどうか検討するっていうのか――
何が、
『音楽室でピアノを弾いている姿を見かけて
好きになってしまいました』だ――
俺はお前なんかより昔から、ほなみを見て来たんだ。
好きだと言えずに、どれだけ焦れて切ない思いでいるのか誰にも分かりはしない――)
俺は村上という上級生に激しく嫉妬した。
散々俺に悪態をついていた吉岡だが、もう飽きたようだ。
「いや――ん!どうなるか楽しみ――っ!どの村上君かな?」
と、はしゃいでいる。
(――サッカー部の村上と、生徒会の村上か。
どっちなんだ?)
俺は参考書を広げ問題を解く振りをして考えを巡らせた。
だがその答えは、すぐに判明する事になる。
次の日頭痛で遅刻してきた俺は、丁度二時間目の体育の授業がグラウンドで行われているのを横目に校舎へ向かっていると、体操服姿で屈伸をするほなみを見つけ一瞬足を止めた。
白い脚は幼い頃に目にした時よりも美しく、腰の周りも円みを帯びていて体操服の上からでも胸の膨らみがはっきりと分かり、身体が思わず熱くなりそうだった。
あ、岸君!」
ほなみは、俺に気付いて手を振ってきたが、邪な目で見ていた事が後ろめたく、ぷいと無視してしまった。
ちらりと振り返ると、吉岡が俺に向かって顔をしかめて舌を出していた。
――随分と嫌われたものだ。
……ほなみは、どうなのだろうか。俺を嫌っているのだろうか――
悶々と考えながら教室に向かうが、途中にある女子更衣室から物音が聞こえ、息を潜め近付いてみると、引き戸が少し空いていた。
(――中に誰かいる)
そっと引き戸に手をかけて中に居る人物を確認すると、一気に開けた。
中に居る人物は弾かれたようにビクリと震え振り向いた。
「――これは村上副会長。こんな場所で何をしているんですか」
そこに居たのは、生徒会副会長の村上だった。
端正な顔を真っ赤にして口元をひきつらせている。
手には女子の下着が握られて居たが、俺の刺すような視線に気づくと、慌ててそれを棚に戻した。
「……なっ……何でもない!捜し物をしていただけだ!」
早口で言うと、出口に立つ俺をのけて部屋から出ようとしたが、俺は思い切り引き戸を閉めた。
村上は指が挟まれ悲痛な叫びを上げた。
手を押さえて座り込む村上は、脅えたように俺を見上げたが、奴の脚を踏み付けてやった。
「うっ」
村上は顔を歪めたが、俺は更に強く踏み付ける。
「……仁科ほなみの下着を探していたのか……?」
「ち……違う」
村上は、痛みに顔をしかめながら、首を振る。
(――白々しい嘘を……)
俺は、蒼白になり唇を震わす村上を見て、反吐が出そうになる。
「――嘘は直ぐに分かる……
お前は、彼女の下着を盗みに入った、そうなんだろうっ?」
俺が、更に踏み付ける力を込めると、村上は情けない悲鳴を上げ、ブンブンと頷いた。
「た……頼む……誰にも言わないでくれ」
俺は、ふっと笑い冷たく奴を見下ろした。
「何を言わなければいいんだ?
盗んで何をしようとした?」
胸に、どす黒い怒りが込み上げてくる。
「ピアノを弾く姿が好きだって?
……笑わせるな……お前がどんな目で彼女を見てるのか、これで証明されたな。
呼び出して、何をするつもりだった?えっ?」
気付くと俺は奴の襟首を掴んでいた。
村上はすっかり脅え唇をわなわな震わせている。
「ふん。
ハンサムが台無しだな。そんなに怖がらなくても、殺しはしないさ……
ただしお前が、ほなみに何かしたら……その時は――」
余程俺は恐ろしい形相をしていたのだろうか。
村上は、もげてしまうのではないかと思う位激しく首を振り許しを乞うてきた。
「すいません!すいません!
もう彼女には近づきませんから許してください!」
俺は、村上に向かって振り上げていた拳を下ろし、呼吸を整えた。
(落ち着くんだ……本当にこのままでは殺してしまいそうだ……)
「黙っていてやる代わりにお前に頼みたい事がある」
「……?」
「仁科ほなみに近づこうとする奴が居たら、俺に逐一教えろ」
「……」
「返事が聞こえないぞ」
「ひっ……
は、はい……わかりましたっ」
声を大きくして威嚇すると、村上は身体中を震わせ、大きく頷いた。
「この事を他人に漏らしたり、ちゃんと調べなかったりしたら――
わかるな?
証拠はこれに今撮ったからな」
俺はポケットから携帯を出し、いかにも写真を撮影したフリをしてみせた。
村上は青い顔のまま、唇を噛み締め何度も頷いた。
「――行っていいぞ」
引き戸を開けると、転びそうな足取りで村上は逃げて行った。
俺は、チッと舌打ちをした。
(邪な思いで彼女を見ているのは俺も同じだ――
けれど……他の男が彼女をそんな風に見つめるのはどうしても許せない――)
自分の勝手さに呆れ、自嘲気味に笑い更衣室の引き戸を閉めたその時、後ろから肩を叩かれギョッとして振り返ると体操服姿のほなみが立っていた。
ほなみは、くすくす笑った。
「岸君ったら、部屋間違えたの?」
俺は曖昧に笑ってみせたが、ほなみは、スッと小さな箱を差し出してきた。
「?」
「具合悪いんだって?
勉強のし過ぎで寝不足なんじゃない?
保健室で貰ってきたの。飲んでみてね」
彼女が俺に渡したのは、風邪薬だった。
「もう着替えなくちゃ。またね」
ほなみはそう言うと、更衣室に入り引き戸をピチンと閉めた。
擦れ違った時、甘い髪の香りがして胸が痛み、俺は薬箱を掌でギュッと握り締めた。
(――誰にも触れさせない……渡すものか――)
「俺達にもしも何かあれば、岸に面倒見て貰えばいいぞ!
ついでに智也君に嫁に貰ってもらいなさい!」
この話が飛び出すのは年に二回、親戚が集まる酒の席だった。
お互いの両親同士がこんな話題で盛り上がる中、俺は向かいのテーブルのほなみを密かに盗み見た。
ほなみは両親の話など全く意に介さず、俺の従姉妹達と楽しそうにお喋りしている。
(――俺の気も知らないで――)
未だに、好意を持っている事を言えずにいたが、この気持ちは『好意』と呼ぶにはかなり重い種類の物なのではないだろうか。
思いを告げたら、怖がって避けられるようになるかも知れないと俺は恐れていた。
いつもほなみの姿を密かに目で追い、その声を耳を澄まして聞いていた。
ほなみが誰を見ているのか、誰がほなみを見ているのか常に目を光らせていた。
ほなみを見ている男子が声を掛けようとすれば、俺はわざとほなみに用事で声を掛けたりして、その輩を遠ざけた。
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吉岡がご丁寧に手紙を教室で朗読してみせたのだ。
俺は、関心の無い振りを装いながら耳はしっかりと内容を聞いていた。
ほなみが真っ赤になって、
「もうっやめてよ!あぐりったら」
と吉岡から手紙を奪い返したところで目が合ってしまった。
頬を紅く染め、目を潤ませたほなみ。
彼女のそんな表情を見た事がなかった俺は胸を疼かせながら、嫉妬が腹の底で渦巻くのを止められなかった。
思わず、
「……上級生だかなんだか知らないが、好きにすればいいだろう」
と、冷たい声で言い放ってしまった。
ほなみの瞳が一瞬戸惑ったように揺れたが、それはすぐに消え、にっこりと笑った。
「うるさくしてゴメンね。そうだね、どうするかよく考えてみる」
すると吉岡が目を剥いて突っ掛かってきた。
「岸――!
しれっと無関心な振りしながら地獄耳ね!
そんなに、ほなみがラブレター貰った事が気に入らないのっ?」
言い当てられてギクリとしたが、なるべく平然とした調子で言い返した。
「……あれで内緒話していたつもりか。
騒がしすぎるぞ。
……俺は惚れた腫れただの、そんな事に関心はない。
お前と一緒にするな」
「き――っあんた本当に中学生っ?
超然とし過ぎでしょっ!かっわいくないわね!」
吉岡は、憎々しげに俺にアカンベをした。
ほなみ――聞いた?
今の智也の言葉――!
こいつはね、きっと中学生の被り物をした青い血が流れるエイリアンか何かに違いないわよ――っ!」
「あぐりったら……」
ギャンギャン騒ぐ吉岡をほなみは苦笑して見ていた。
俺の頭の中ではほなみの言葉が何度も再生されていた。
――どうするか、よく考えてみるね――
(考える――!?
何を考える必要がある。村上っていう奴と付き合うかどうか検討するっていうのか――
何が、
『音楽室でピアノを弾いている姿を見かけて
好きになってしまいました』だ――
俺はお前なんかより昔から、ほなみを見て来たんだ。
好きだと言えずに、どれだけ焦れて切ない思いでいるのか誰にも分かりはしない――)
俺は村上という上級生に激しく嫉妬した。
散々俺に悪態をついていた吉岡だが、もう飽きたようだ。
「いや――ん!どうなるか楽しみ――っ!どの村上君かな?」
と、はしゃいでいる。
(――サッカー部の村上と、生徒会の村上か。
どっちなんだ?)
俺は参考書を広げ問題を解く振りをして考えを巡らせた。
だがその答えは、すぐに判明する事になる。
次の日頭痛で遅刻してきた俺は、丁度二時間目の体育の授業がグラウンドで行われているのを横目に校舎へ向かっていると、体操服姿で屈伸をするほなみを見つけ一瞬足を止めた。
白い脚は幼い頃に目にした時よりも美しく、腰の周りも円みを帯びていて体操服の上からでも胸の膨らみがはっきりと分かり、身体が思わず熱くなりそうだった。
あ、岸君!」
ほなみは、俺に気付いて手を振ってきたが、邪な目で見ていた事が後ろめたく、ぷいと無視してしまった。
ちらりと振り返ると、吉岡が俺に向かって顔をしかめて舌を出していた。
――随分と嫌われたものだ。
……ほなみは、どうなのだろうか。俺を嫌っているのだろうか――
悶々と考えながら教室に向かうが、途中にある女子更衣室から物音が聞こえ、息を潜め近付いてみると、引き戸が少し空いていた。
(――中に誰かいる)
そっと引き戸に手をかけて中に居る人物を確認すると、一気に開けた。
中に居る人物は弾かれたようにビクリと震え振り向いた。
「――これは村上副会長。こんな場所で何をしているんですか」
そこに居たのは、生徒会副会長の村上だった。
端正な顔を真っ赤にして口元をひきつらせている。
手には女子の下着が握られて居たが、俺の刺すような視線に気づくと、慌ててそれを棚に戻した。
「……なっ……何でもない!捜し物をしていただけだ!」
早口で言うと、出口に立つ俺をのけて部屋から出ようとしたが、俺は思い切り引き戸を閉めた。
村上は指が挟まれ悲痛な叫びを上げた。
手を押さえて座り込む村上は、脅えたように俺を見上げたが、奴の脚を踏み付けてやった。
「うっ」
村上は顔を歪めたが、俺は更に強く踏み付ける。
「……仁科ほなみの下着を探していたのか……?」
「ち……違う」
村上は、痛みに顔をしかめながら、首を振る。
(――白々しい嘘を……)
俺は、蒼白になり唇を震わす村上を見て、反吐が出そうになる。
「――嘘は直ぐに分かる……
お前は、彼女の下着を盗みに入った、そうなんだろうっ?」
俺が、更に踏み付ける力を込めると、村上は情けない悲鳴を上げ、ブンブンと頷いた。
「た……頼む……誰にも言わないでくれ」
俺は、ふっと笑い冷たく奴を見下ろした。
「何を言わなければいいんだ?
盗んで何をしようとした?」
胸に、どす黒い怒りが込み上げてくる。
「ピアノを弾く姿が好きだって?
……笑わせるな……お前がどんな目で彼女を見てるのか、これで証明されたな。
呼び出して、何をするつもりだった?えっ?」
気付くと俺は奴の襟首を掴んでいた。
村上はすっかり脅え唇をわなわな震わせている。
「ふん。
ハンサムが台無しだな。そんなに怖がらなくても、殺しはしないさ……
ただしお前が、ほなみに何かしたら……その時は――」
余程俺は恐ろしい形相をしていたのだろうか。
村上は、もげてしまうのではないかと思う位激しく首を振り許しを乞うてきた。
「すいません!すいません!
もう彼女には近づきませんから許してください!」
俺は、村上に向かって振り上げていた拳を下ろし、呼吸を整えた。
(落ち着くんだ……本当にこのままでは殺してしまいそうだ……)
「黙っていてやる代わりにお前に頼みたい事がある」
「……?」
「仁科ほなみに近づこうとする奴が居たら、俺に逐一教えろ」
「……」
「返事が聞こえないぞ」
「ひっ……
は、はい……わかりましたっ」
声を大きくして威嚇すると、村上は身体中を震わせ、大きく頷いた。
「この事を他人に漏らしたり、ちゃんと調べなかったりしたら――
わかるな?
証拠はこれに今撮ったからな」
俺はポケットから携帯を出し、いかにも写真を撮影したフリをしてみせた。
村上は青い顔のまま、唇を噛み締め何度も頷いた。
「――行っていいぞ」
引き戸を開けると、転びそうな足取りで村上は逃げて行った。
俺は、チッと舌打ちをした。
(邪な思いで彼女を見ているのは俺も同じだ――
けれど……他の男が彼女をそんな風に見つめるのはどうしても許せない――)
自分の勝手さに呆れ、自嘲気味に笑い更衣室の引き戸を閉めたその時、後ろから肩を叩かれギョッとして振り返ると体操服姿のほなみが立っていた。
ほなみは、くすくす笑った。
「岸君ったら、部屋間違えたの?」
俺は曖昧に笑ってみせたが、ほなみは、スッと小さな箱を差し出してきた。
「?」
「具合悪いんだって?
勉強のし過ぎで寝不足なんじゃない?
保健室で貰ってきたの。飲んでみてね」
彼女が俺に渡したのは、風邪薬だった。
「もう着替えなくちゃ。またね」
ほなみはそう言うと、更衣室に入り引き戸をピチンと閉めた。
擦れ違った時、甘い髪の香りがして胸が痛み、俺は薬箱を掌でギュッと握り締めた。
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