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貴也参上!

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ZECOM警備隊は、噂とは違い普段は普通に業務をこなしている。

ただ、朝番、遅番というのがあって、早朝と夕方五時以降の警備を交代でやっている。

あの時は、たまたま黒崎は遅番で警備していたらしい。

変質者扱いで捕まった貴也は、一応警備隊による取り調べを受けたのだが、その担当も黒崎だった。

警備隊は皆色違いのボデイースーツを着ているが、顔に関しては、マスクを被る等の工夫はされていない。

ただ黒崎はブラックになると人格がイタリア人風になる(あくまでも『風』)

彼はバリトンの渋い魅力的な声なのだが、ブラックになっている時は通常の五割増しでイケメンボイスに磨きがかかる。

ゆうみは彼に助けられた時の事を未だに話題に出しては


「ZECOMブラック……超イケメンだった…………………………

声が」


と言うのだ。

どうやら、声以外はちょっと違うらしい。







ゆうみはあの事件の後、第一営業に何度も来ては部長にも会っている。

が、黒崎がブラックその人だと未だに気が付かないのだ。

ゆうみは自分の身内や、好みのイケメンでないと男の顔をおよそ覚えられない。

つまり黒崎はアウトオブ眼中なのだろう。



――よしっ!ライバルが一人減った!


と貴也は密かに思ったものだ。

女子はドラマテイックな出逢いに弱い。あんな異常なシチュで出逢った黒崎に惚れても不思議ではないのでは?――と、モヤモヤしていたのだ。


「何故そんなに鈴田ゆうみが好きなのさ?」――と、

開発課の大池鉄平に、飲み会の時に聞かれた事があるが――昌美や紗由理にも聞かれたが……

……何故、そんなにゆうみの事が好きか?

自分でも不思議に思う位だから、他人に説明できる訳がない。




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