99 / 120
第4章 7階層攻略編
第99話 ミミックキング
しおりを挟む
最北端でミミックたちを待つ僕とタケル。
投稿してから1時間が経ち、最初のミミックが現れた。
通常の宝箱よりも一回りも小さい宝箱。
その箱には無数の傷がついている。
そのミミックはまっすぐ僕の方に近づき、自分のハンドルネームを「ジークフリート」と名乗った。
彼は僕のスレッドに最初に皇帝的なレスをしてくれたミミックだ。
彼は今までの自分の経験と、7階層で孤軍奮闘してきたことを話してくれた。
その上で今の彼に足りないものをしっかりと分析し、仲間を作ることの重要性を認識しているようだった。
次に現れたのは、可愛らしい花柄の宝箱だ。
宝箱としては怪しすぎないかと思いはしたが、敢えて伝えずにいた。
花柄のミミックは、「うさぴょん」と名乗った。
宝箱同様本人もお花畑系らしい。
うさぴょんは、仲間になるかどうかは別として自分以外のプレイヤーを見たかったそうだ。
続々とミミックが集まってくる。
僕らに挨拶をしにくる者もいれば、敵意むき出しで睨んでくるミミックもいる。
投稿から2時間後には20体以上のミミックが集まったのだ。
(ひゃっはー!一杯餌があつまっているぜ!)
(ああ、全部食っちまおうぜ)
もちろん、全員が善意で集まったミミックではない。
中にはこれを好機ととらえ、集まったミミックを捕食しようとする馬鹿も現れる。
実はこれも僕の狙いの一つだ。
こんな馬鹿からミミックを守るという名目で、違和感なくプレイヤーミミックを食べられる。
スキルUPのために馬鹿を利用できるのだ。
また、僕の力を他のミミックに見せつけるということもできる。
主催者たるもの相手を惹きつける強さも必要だ。
弱い奴には誰もついて行かないのだ。
2匹のミミックは他のプレイヤーミミックに襲いかかった。
僕は一匹のミミックに魔眼【威圧】を行う。
このスキルは自分の力が相手を上回っている場合に効果を発する。
馬鹿は僕の【威圧】で動けなくなった。
僕は動けなくなった馬鹿に近寄り一口で平らげた。
もう一匹の馬鹿ミミックはタケルが相手をする。
攻撃しようとするミミックに、タケルは伸ばした舌に巻きつけた剣を蓋の上から勢いをつけて突き刺す。
地面に剣で縫い付けられて動けなくなった馬鹿ミミックを、タケルは一口で平らげた。
タケルの食べるスキルもかなり高いようだ。
あっさりとミミックを倒してしまった僕たちに、ミミックから歓声が沸き起こる。
掴みは上々だ。
おそらく同じような馬鹿はまだ現れるだろう。
僕はむしろそれを待っているのかもしれない。
馬鹿を平らげたおかげで僕は新たな称号【蛮勇】と、新たなスキル【食わず嫌い】【騙す】【武器耐性】を獲得した。
「【蛮勇】獲得により、【不意打ちLv8】がLv10となり【暗殺Lv1】に深海しました」
「【蛮勇】獲得により、【岩石投げLv1】がLv3 となりました」
「【蛮勇】獲得により、新スキル【防御無視】を獲得しました。
「プレイヤースキルを3つ取得しましたので、スキルの合成が可能です。合成しますか?」
チュートリアルが言っていた合成が可能になったようだ。
さまざま候補はあったものの、僕が選んだのは【ミミックキング】だ、
この称号はどうやらプレイヤーを3体食べるだけではなれないようだ。
【暴食】【真理】等最強クラスのレアスキルの獲得が必要らしい。
あくまでプレイヤー3体捕食というのは条件の1つにすぎなかった。
確認すると、僕が現在所持しているスキル、レベル、能力等、獲得する条件に達している。
僕は迷わず【ミミックキング】を選択する。
選んだ瞬間、僕の体は金色の光に包まれる。
まるで僕の体は宝箱というより、宝石の一部になったような感覚だ。
光が落ち着き始めると、さきほどまでざわざわしていたミミックが急に静かになる。
どのミミックも僕をじっと見つめ、目を逸らそうとするものはいない。
まるで僕の命令を待っている忠臣のようだ。
僕のステータスを調べてみると、【チャームLv5】が恒常スキルに追加されている。
つまり常に相手を魅了し続けると言うわけだ。
さらに【ミミック使役Lv5】も追加されている。
このスキルは、その名の通りミミックを使役出来るスキルだが魔眼【千里眼】の組み合わせで遠くにいるミミックも使役できるようだ。
さらにレアスキル【相互理解】を使用すれば、広範囲のミミックにも効果が現れるだろう。
チャームが有効な相手は自分よりも格下の者のみ。
しかも必ず成功するわけではないので、注意が必要だろう。
ただ、今ここにいるプレイヤーミミックたちの多くはチャームにかかっているようだ。
僕に対する彼らの態度は明らかに変わっていた。
約束の時間まではまだ3時間ほどある。
まだまだこれから続々とプレイヤーミミックがやってくるだろう。
今のうちに新しく獲得したスキルの使用方法について練習しておこう。
幸いこの部屋にも使役できそうなミミックは沢山いる。
まずはミミックたちを使役して、使い勝手を試しておこう。
僕は一旦その場を離れ、近くにいるミミックの方へ向かって行った。
投稿してから1時間が経ち、最初のミミックが現れた。
通常の宝箱よりも一回りも小さい宝箱。
その箱には無数の傷がついている。
そのミミックはまっすぐ僕の方に近づき、自分のハンドルネームを「ジークフリート」と名乗った。
彼は僕のスレッドに最初に皇帝的なレスをしてくれたミミックだ。
彼は今までの自分の経験と、7階層で孤軍奮闘してきたことを話してくれた。
その上で今の彼に足りないものをしっかりと分析し、仲間を作ることの重要性を認識しているようだった。
次に現れたのは、可愛らしい花柄の宝箱だ。
宝箱としては怪しすぎないかと思いはしたが、敢えて伝えずにいた。
花柄のミミックは、「うさぴょん」と名乗った。
宝箱同様本人もお花畑系らしい。
うさぴょんは、仲間になるかどうかは別として自分以外のプレイヤーを見たかったそうだ。
続々とミミックが集まってくる。
僕らに挨拶をしにくる者もいれば、敵意むき出しで睨んでくるミミックもいる。
投稿から2時間後には20体以上のミミックが集まったのだ。
(ひゃっはー!一杯餌があつまっているぜ!)
(ああ、全部食っちまおうぜ)
もちろん、全員が善意で集まったミミックではない。
中にはこれを好機ととらえ、集まったミミックを捕食しようとする馬鹿も現れる。
実はこれも僕の狙いの一つだ。
こんな馬鹿からミミックを守るという名目で、違和感なくプレイヤーミミックを食べられる。
スキルUPのために馬鹿を利用できるのだ。
また、僕の力を他のミミックに見せつけるということもできる。
主催者たるもの相手を惹きつける強さも必要だ。
弱い奴には誰もついて行かないのだ。
2匹のミミックは他のプレイヤーミミックに襲いかかった。
僕は一匹のミミックに魔眼【威圧】を行う。
このスキルは自分の力が相手を上回っている場合に効果を発する。
馬鹿は僕の【威圧】で動けなくなった。
僕は動けなくなった馬鹿に近寄り一口で平らげた。
もう一匹の馬鹿ミミックはタケルが相手をする。
攻撃しようとするミミックに、タケルは伸ばした舌に巻きつけた剣を蓋の上から勢いをつけて突き刺す。
地面に剣で縫い付けられて動けなくなった馬鹿ミミックを、タケルは一口で平らげた。
タケルの食べるスキルもかなり高いようだ。
あっさりとミミックを倒してしまった僕たちに、ミミックから歓声が沸き起こる。
掴みは上々だ。
おそらく同じような馬鹿はまだ現れるだろう。
僕はむしろそれを待っているのかもしれない。
馬鹿を平らげたおかげで僕は新たな称号【蛮勇】と、新たなスキル【食わず嫌い】【騙す】【武器耐性】を獲得した。
「【蛮勇】獲得により、【不意打ちLv8】がLv10となり【暗殺Lv1】に深海しました」
「【蛮勇】獲得により、【岩石投げLv1】がLv3 となりました」
「【蛮勇】獲得により、新スキル【防御無視】を獲得しました。
「プレイヤースキルを3つ取得しましたので、スキルの合成が可能です。合成しますか?」
チュートリアルが言っていた合成が可能になったようだ。
さまざま候補はあったものの、僕が選んだのは【ミミックキング】だ、
この称号はどうやらプレイヤーを3体食べるだけではなれないようだ。
【暴食】【真理】等最強クラスのレアスキルの獲得が必要らしい。
あくまでプレイヤー3体捕食というのは条件の1つにすぎなかった。
確認すると、僕が現在所持しているスキル、レベル、能力等、獲得する条件に達している。
僕は迷わず【ミミックキング】を選択する。
選んだ瞬間、僕の体は金色の光に包まれる。
まるで僕の体は宝箱というより、宝石の一部になったような感覚だ。
光が落ち着き始めると、さきほどまでざわざわしていたミミックが急に静かになる。
どのミミックも僕をじっと見つめ、目を逸らそうとするものはいない。
まるで僕の命令を待っている忠臣のようだ。
僕のステータスを調べてみると、【チャームLv5】が恒常スキルに追加されている。
つまり常に相手を魅了し続けると言うわけだ。
さらに【ミミック使役Lv5】も追加されている。
このスキルは、その名の通りミミックを使役出来るスキルだが魔眼【千里眼】の組み合わせで遠くにいるミミックも使役できるようだ。
さらにレアスキル【相互理解】を使用すれば、広範囲のミミックにも効果が現れるだろう。
チャームが有効な相手は自分よりも格下の者のみ。
しかも必ず成功するわけではないので、注意が必要だろう。
ただ、今ここにいるプレイヤーミミックたちの多くはチャームにかかっているようだ。
僕に対する彼らの態度は明らかに変わっていた。
約束の時間まではまだ3時間ほどある。
まだまだこれから続々とプレイヤーミミックがやってくるだろう。
今のうちに新しく獲得したスキルの使用方法について練習しておこう。
幸いこの部屋にも使役できそうなミミックは沢山いる。
まずはミミックたちを使役して、使い勝手を試しておこう。
僕は一旦その場を離れ、近くにいるミミックの方へ向かって行った。
0
お気に入りに追加
52
あなたにおすすめの小説
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
【改訂版】 戦艦ミカサを奪還せよ! 【『軍神マルスの娘と呼ばれた女』 2】 - ネイビーの裏切り者 -
take
SF
ノベルアッププラスへの投稿に併せて改訂版に改編中です。
どうぞよろしくお付き合いください!
数百年後の未来。人類は天変地異により滅亡寸前にまで追い込まれ、それまでに彼らが営々と築いてきたものは全て失われた。
わずかに生き残った人々は力を合わせ必死に生き延び、種を繋ぎ、殖やし、いくつかの部族に別れ、栄えていった。その中の一つがやがて巨大な帝国となり、その周囲の、まつろわぬ(服従しない)いくつかの未開な部族や頑なな国との間で争いを繰り返していた。
就役したばかりの帝国の最新鋭戦艦「ミカサ」に関する不穏な情報を得た皇帝直属の特務機関を統べるウリル少将は、一人のエージェントを潜入させる。
その名は、ヤヨイ。
果たして彼女は「ミカサ」の強奪を防ぐことが出来るのか。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・

俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる