84 / 120
第4章 7階層攻略編
第84話 ハルクの過去
しおりを挟む
「エラーコード#771【死者使役】はプレイヤーには使用できません」
一体どういうことなんだ?
ハルクがプレイヤー!?
だとしてもハルクを復活させることは出来ないのか?
いやだ!
僕はハルクともに獣人の戦士を倒すって決めたんだ!
それもまだ果たしていないのに、このままじゃ僕はどうしていいか分からないよ。
そうだ。
チュートリアルだ。
彼なら何か答えを持っているかもしれない。
ハルクがプレイヤーなんてバグも修正してくれるかも…。
僕はハルクを仲間にしてから連絡を取ってなかった、チュートリアルに助けを求めた。
しばらくすると、
「やっほー光君!久しぶりだね。
ずっと見てたよ~。
どうやらこっぴどくやられたみたいだね。」
相変わらずのハイテンション。
普段はイラっとする所だが、今はその声が頼もしくすら感じる。
「今日は何か用?ってハルク君のことだよね?
生き返らせたいの?」
さすが、ずっと傍観してただけあって話が早い。
(ハルクがプレイヤーって何かのバグだ!
エラーコードを解除する方法を教えて欲しい!)
僕は必死でチュートリアルに嘆願した。
ちゃんと調べれば、バグってちゃんと分かるはずだ。
しかし、チュートリアルの返答は意外だった。
「ハルク君がバグってどうしてそう思うの?」
ハルクがバグと思う理由…!?
そんなの決まってる!
まずはハルクの言動だ。
このゲームのことをしっかりと理解していないようで、プレイヤーとしてのチュートリアルを受けていないのだろう。
以前に記憶を覗いた時も、この世界の記憶だけだった。
プレイヤーなら、ゲーム以外の記憶もあるはずだ。
「でも、それがプレイヤーになった後に、記憶が改変されていたら?」
チュートリアルは何を言っているんだ?
記憶の改変?
そんなこと出来るはずがない。
「まず、光君の質問に答えよう。
答えはNoだ。
ハルク君は、僕らが呼び寄せたプレイヤーだ。」
えっ、そんなことって!?
「本名は、西園寺春樹。
彼は非常に優秀なプレイヤーでね。
すぐにこのゲームの仕組みを理解し、攻略を始めたんだ。
彼に与えた【バーサーカー】という種族も彼に合ってたらしい。
ゲームを初めて2日後には、1階層どころか2階層まで簡単に攻略したんだよ。
彼はとても頭が良くてね。特に相手を陥れる作戦を構築するのが大得意だったよ。」
凄い。僕の時とは大違いだ。
「僕らは、有望な新人が現れたと喜んださ。
彼の急速な成長に僕ら管理者みんなが注目していたんだ。」
なんか今のハルクからは想像もつかないな。
「しかし、彼は優秀過ぎた。システムの裏を上手く利用して、独自の方法で強くなり始めたんだ。
奴は次々と階層をクリアし、プレイヤーを仲間に引き入れていった。
現ダンジョンマスターも元は、ハルクの仲間だったんだ。」
ハルクにそんな過去が…。でもそれがどうして!
「ある日春樹は、スキルを利用してシステムを内側から書き換えていったんだ。
より自分たちが有利になるようにね。
ああ見えて彼は、プログラマー顔負けのスキルを持っていたんだよ。
さすがに、それを見逃す訳にはいかない。
かと言って僕らが直接手を出すことはできない。
そこで僕らは、私たちの代表者を彼にぶつけたんだ。」
代表者?
「そう、君が獣人の戦士と呼んでいる男だよ。
ZX‐002。それが彼の名前さ。
名目上、アレックスって呼んでいるけどね。
彼は僕たちがプログラミングした最強の戦士なんだ。」
獣人の戦士が意図的に作られたもの!?
それに実は2度ハルクと戦っていたなんて…。
強い因縁を感じてしまう。
「彼とハルクの死闘は何日も続いた。
お互いもうボロボロだ。
でも、最後はアレックスが押し切ったんだ。
意識を失くした春樹をアレックスは僕らの元に連れてきた。
そうして、僕たちはハルクと魔神を掛け合わせ、彼の記憶と危険思想を取り除いたんだ。」
チュートリアルの話を聞いてると段々と腹が立ってきた。
ハルクの記憶を奪うため、魔神と掛け合わせる!?
そんな人道を無視したことが行われていいのか!
「光君が怒るのはよく分かるよ。
でも、そうでもしないとダンジョン自体が崩壊の危機にあったからね。
それだけ春樹が優秀だったってことなんだ。」
・・・・。
確かに僕もシステムを改変できたり、ダンジョンを壊してしまえそうなスキルをいくつも所持している。
僕も処分対象に入っているのかもしれない。
「光君は大丈夫だと思うよ。そこまでスキルに依存しないだろうからね。
僕らも誰彼構わず処分するわけじゃない。
この世界のバランスを怖そうとする奴がいる時だけ活動するんだ。」
やはり、管理者たちはどこか信用できない。
今の話もどこまで本当か分からないのだ。
「話を戻すけど、君が呼ぶハルク君を生き返らせることは出来ない。ゾンビ化もね。
ただ、ハルクの力を活かすことはできる。」
えっ?それって一体。
「食べるんだよ。君がハルク君を食べるんだ。」
一体どういうことなんだ?
ハルクがプレイヤー!?
だとしてもハルクを復活させることは出来ないのか?
いやだ!
僕はハルクともに獣人の戦士を倒すって決めたんだ!
それもまだ果たしていないのに、このままじゃ僕はどうしていいか分からないよ。
そうだ。
チュートリアルだ。
彼なら何か答えを持っているかもしれない。
ハルクがプレイヤーなんてバグも修正してくれるかも…。
僕はハルクを仲間にしてから連絡を取ってなかった、チュートリアルに助けを求めた。
しばらくすると、
「やっほー光君!久しぶりだね。
ずっと見てたよ~。
どうやらこっぴどくやられたみたいだね。」
相変わらずのハイテンション。
普段はイラっとする所だが、今はその声が頼もしくすら感じる。
「今日は何か用?ってハルク君のことだよね?
生き返らせたいの?」
さすが、ずっと傍観してただけあって話が早い。
(ハルクがプレイヤーって何かのバグだ!
エラーコードを解除する方法を教えて欲しい!)
僕は必死でチュートリアルに嘆願した。
ちゃんと調べれば、バグってちゃんと分かるはずだ。
しかし、チュートリアルの返答は意外だった。
「ハルク君がバグってどうしてそう思うの?」
ハルクがバグと思う理由…!?
そんなの決まってる!
まずはハルクの言動だ。
このゲームのことをしっかりと理解していないようで、プレイヤーとしてのチュートリアルを受けていないのだろう。
以前に記憶を覗いた時も、この世界の記憶だけだった。
プレイヤーなら、ゲーム以外の記憶もあるはずだ。
「でも、それがプレイヤーになった後に、記憶が改変されていたら?」
チュートリアルは何を言っているんだ?
記憶の改変?
そんなこと出来るはずがない。
「まず、光君の質問に答えよう。
答えはNoだ。
ハルク君は、僕らが呼び寄せたプレイヤーだ。」
えっ、そんなことって!?
「本名は、西園寺春樹。
彼は非常に優秀なプレイヤーでね。
すぐにこのゲームの仕組みを理解し、攻略を始めたんだ。
彼に与えた【バーサーカー】という種族も彼に合ってたらしい。
ゲームを初めて2日後には、1階層どころか2階層まで簡単に攻略したんだよ。
彼はとても頭が良くてね。特に相手を陥れる作戦を構築するのが大得意だったよ。」
凄い。僕の時とは大違いだ。
「僕らは、有望な新人が現れたと喜んださ。
彼の急速な成長に僕ら管理者みんなが注目していたんだ。」
なんか今のハルクからは想像もつかないな。
「しかし、彼は優秀過ぎた。システムの裏を上手く利用して、独自の方法で強くなり始めたんだ。
奴は次々と階層をクリアし、プレイヤーを仲間に引き入れていった。
現ダンジョンマスターも元は、ハルクの仲間だったんだ。」
ハルクにそんな過去が…。でもそれがどうして!
「ある日春樹は、スキルを利用してシステムを内側から書き換えていったんだ。
より自分たちが有利になるようにね。
ああ見えて彼は、プログラマー顔負けのスキルを持っていたんだよ。
さすがに、それを見逃す訳にはいかない。
かと言って僕らが直接手を出すことはできない。
そこで僕らは、私たちの代表者を彼にぶつけたんだ。」
代表者?
「そう、君が獣人の戦士と呼んでいる男だよ。
ZX‐002。それが彼の名前さ。
名目上、アレックスって呼んでいるけどね。
彼は僕たちがプログラミングした最強の戦士なんだ。」
獣人の戦士が意図的に作られたもの!?
それに実は2度ハルクと戦っていたなんて…。
強い因縁を感じてしまう。
「彼とハルクの死闘は何日も続いた。
お互いもうボロボロだ。
でも、最後はアレックスが押し切ったんだ。
意識を失くした春樹をアレックスは僕らの元に連れてきた。
そうして、僕たちはハルクと魔神を掛け合わせ、彼の記憶と危険思想を取り除いたんだ。」
チュートリアルの話を聞いてると段々と腹が立ってきた。
ハルクの記憶を奪うため、魔神と掛け合わせる!?
そんな人道を無視したことが行われていいのか!
「光君が怒るのはよく分かるよ。
でも、そうでもしないとダンジョン自体が崩壊の危機にあったからね。
それだけ春樹が優秀だったってことなんだ。」
・・・・。
確かに僕もシステムを改変できたり、ダンジョンを壊してしまえそうなスキルをいくつも所持している。
僕も処分対象に入っているのかもしれない。
「光君は大丈夫だと思うよ。そこまでスキルに依存しないだろうからね。
僕らも誰彼構わず処分するわけじゃない。
この世界のバランスを怖そうとする奴がいる時だけ活動するんだ。」
やはり、管理者たちはどこか信用できない。
今の話もどこまで本当か分からないのだ。
「話を戻すけど、君が呼ぶハルク君を生き返らせることは出来ない。ゾンビ化もね。
ただ、ハルクの力を活かすことはできる。」
えっ?それって一体。
「食べるんだよ。君がハルク君を食べるんだ。」
0
お気に入りに追加
52
あなたにおすすめの小説
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
【改訂版】 戦艦ミカサを奪還せよ! 【『軍神マルスの娘と呼ばれた女』 2】 - ネイビーの裏切り者 -
take
SF
ノベルアッププラスへの投稿に併せて改訂版に改編中です。
どうぞよろしくお付き合いください!
数百年後の未来。人類は天変地異により滅亡寸前にまで追い込まれ、それまでに彼らが営々と築いてきたものは全て失われた。
わずかに生き残った人々は力を合わせ必死に生き延び、種を繋ぎ、殖やし、いくつかの部族に別れ、栄えていった。その中の一つがやがて巨大な帝国となり、その周囲の、まつろわぬ(服従しない)いくつかの未開な部族や頑なな国との間で争いを繰り返していた。
就役したばかりの帝国の最新鋭戦艦「ミカサ」に関する不穏な情報を得た皇帝直属の特務機関を統べるウリル少将は、一人のエージェントを潜入させる。
その名は、ヤヨイ。
果たして彼女は「ミカサ」の強奪を防ぐことが出来るのか。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・

俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる