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第3章 ダンジョン攻略中編
第59話 関西弁を話すミミック
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(兄さん、ほっといたら楽やったのに)
関西弁アクセントのミミックは、僕の頭に直接話しかける。
内容まではっきり理解できるので、おそらく高レベルの【意思疎通】保持者だ。
僕より一回りも大きい宝箱で、箱には綺麗な宝飾品が埋め込まれている。
赤いボディにシルバーの彫刻が施されており、これぞ宝箱と言うべきフォルムだ。
目を潰されて怒り狂う大ワニ。
関西弁を話すミミックに向かって突進してきた。
しかし次の瞬間、大ワニは大きな炎の柱に包まれたのだ。
おそらく彼(?)が使ったのは魔眼スキル。
しかも、より高位のレベルだろう。
一瞬で黒焦げになった大ワニは、そのまま動かなくなった。
(兄さん、ワニって食ったことある?ごっつうまいで)
関西弁の宝箱は僕の方を振り向いて言った。
大ワニが倒されたことで、ガラッと流れが変わる。
ワニ族、悪魔族は互いに戦うことを止め、全員僕らの方へと向かってきた。
黄金鎧の騎士も、一旦隊列を整えた後、僕らに向かうように号令を出したようだ。
ワニ族・悪魔族・人族の連合軍が僕らに襲いかかる。
ただ、奴らの狙いはあくまで宝箱の中身。
混乱に乗じて宝箱を回収しようというのだろう。
広い部屋が途端に狭く感じる。
激しい地響きを立てて、奴らは一直線に向かってきた。
(兄さん、あんたがいらんことしたから起こったことやろ?ちょっと手伝ってや)
確かに、傍観はしていられないな。
僕は戦闘準備をし始めた。
「んあー遅れてごめんよ」
水路からハルクが顔を出した。
ベストタイミングだ。
僕はハルクに後ろから攻め上がって、僕と合流するように伝えた。
関西弁の宝箱は強かった。
色々なスキルを使うというより、ミミック本来の持つ固有スキルを使いこなしているようだ。
特に凄いのが魔眼スキルの使い方。
迫りくる敵を【石化】で足の自由を奪い、隙が出来たところに強力な【火炎】で一掃するのだ。
デバフで動きを止め、強力な攻撃で一網打尽にする。
MMORPGの基本戦略を完全に身に着けている。
話し方といい、戦い方といい、彼は間違いなく外の世界から来たのだろう。
僕もいつまでも傍観者じゃいられない。
僕は、【落とし穴】+【暴食】に範囲攻撃が可能な【大飯食らい】を追加して発動した。
部屋中に沢山の穴が現れ、種族を問わず次々と穴の中へと落ちていく。
穴は僕の口へと繋がっており、僕は彼らを全て平らげたのだ。
(兄さんのスキル、ごっついなぁ)
目の前のワニを火だるまにしながら、関西弁ミミックはボソリとつぶやいた。
(俺も兄さんに負けてられんわ。よっと)
次の瞬間、関西弁ミミックの前方30m程の敵が全て床へと倒れこんだ。
人族やワニ族だけではない。
空を飛んでいた使い魔たちも同じように、床に押し付けられてしまった。
大きな手で地面に押し付けられるように、範囲内にいたもの達は大気の圧力に潰されてしまった。
その場で動けず苦しむ者、頭蓋ごと破壊される者、腕や足があらぬ方向にひしゃげてしまう者までいる。
おそらくミミック固有スキルの1つの【重力操作】だろう。
かなりのレベルの高さが伺える。
(俺、派手なこと好きやねん)
そう言いながら彼は、生き残った使い魔にとどめを刺していた。
入口付近ではハルクも大暴れ。
人間の部隊に囲まれるも、ハルクを止めることはできない。
ハルクの攻撃を前衛の2人で止めようとするも、ハルクの力の乗ったパンチは盾の上からでも即死級のダメージを与える。
後衛がハルクに攻撃をしかけても、ハルクは防御すらしない。
相手の攻撃を体で受け止め、間髪入れずに反撃を行うのだ。
あっという間に人族の部隊を蹴散らしたハルクは、僕のもとへ急ぐ。
しかしそんなハルクの前に、黄金鎧の騎士が行く手を阻んだ。
殴りかかるハルクをいなし、背後に回って切りつける黄金鎧の戦士。
他の人族とはレベルが違うようだ。
ハルクは黄金鎧の騎士の方に向き直り、彼をしっかりと睨みつける。
他の人族の部隊もハルクの周りに集まりだした。
どうやら人族は、ハルク一人に的を絞ったようだ。
ハルクのことばかり気にしてはいられない。
襲いかかるワニたちをかわしながら、【ブラックランス】を発動。
黒色の槍が宙に現れ、ワニたちを背中から突き刺した。
今度は関西弁のミミックの方に、全悪魔族が向かって行く。
そもそもの目的が彼だったかのように、他の種族には目もくれず関西弁ミミックに襲いかかる。
空中を飛び回りながら、残った悪魔族は全て彼の元に終結した。
関西弁ミミックもこれに応じ、悪魔族の方へ自分から向かっていった。
僕の背後から、先ほど火だるまにされた大ワニが立ち上がった。
僕を目指してゆっくりと歩いてくる。
それに呼応して、生き残ったワニたちが全て僕の方へ向かってきた。
ワニたちはまだ20匹は残っているだろう。
両眼を潰されながらも、他のワニに誘導されながら向かってくるワニもいる。
彼らにとって宝物、特にレアアイテムの死守は重大な任務なんだろう。
強い執念と使命感を感じる。
どうやら、関西弁ミミックvs悪魔族、僕vsワニ族、ハルクvs人族の戦いへと展開したようだ。
関西弁アクセントのミミックは、僕の頭に直接話しかける。
内容まではっきり理解できるので、おそらく高レベルの【意思疎通】保持者だ。
僕より一回りも大きい宝箱で、箱には綺麗な宝飾品が埋め込まれている。
赤いボディにシルバーの彫刻が施されており、これぞ宝箱と言うべきフォルムだ。
目を潰されて怒り狂う大ワニ。
関西弁を話すミミックに向かって突進してきた。
しかし次の瞬間、大ワニは大きな炎の柱に包まれたのだ。
おそらく彼(?)が使ったのは魔眼スキル。
しかも、より高位のレベルだろう。
一瞬で黒焦げになった大ワニは、そのまま動かなくなった。
(兄さん、ワニって食ったことある?ごっつうまいで)
関西弁の宝箱は僕の方を振り向いて言った。
大ワニが倒されたことで、ガラッと流れが変わる。
ワニ族、悪魔族は互いに戦うことを止め、全員僕らの方へと向かってきた。
黄金鎧の騎士も、一旦隊列を整えた後、僕らに向かうように号令を出したようだ。
ワニ族・悪魔族・人族の連合軍が僕らに襲いかかる。
ただ、奴らの狙いはあくまで宝箱の中身。
混乱に乗じて宝箱を回収しようというのだろう。
広い部屋が途端に狭く感じる。
激しい地響きを立てて、奴らは一直線に向かってきた。
(兄さん、あんたがいらんことしたから起こったことやろ?ちょっと手伝ってや)
確かに、傍観はしていられないな。
僕は戦闘準備をし始めた。
「んあー遅れてごめんよ」
水路からハルクが顔を出した。
ベストタイミングだ。
僕はハルクに後ろから攻め上がって、僕と合流するように伝えた。
関西弁の宝箱は強かった。
色々なスキルを使うというより、ミミック本来の持つ固有スキルを使いこなしているようだ。
特に凄いのが魔眼スキルの使い方。
迫りくる敵を【石化】で足の自由を奪い、隙が出来たところに強力な【火炎】で一掃するのだ。
デバフで動きを止め、強力な攻撃で一網打尽にする。
MMORPGの基本戦略を完全に身に着けている。
話し方といい、戦い方といい、彼は間違いなく外の世界から来たのだろう。
僕もいつまでも傍観者じゃいられない。
僕は、【落とし穴】+【暴食】に範囲攻撃が可能な【大飯食らい】を追加して発動した。
部屋中に沢山の穴が現れ、種族を問わず次々と穴の中へと落ちていく。
穴は僕の口へと繋がっており、僕は彼らを全て平らげたのだ。
(兄さんのスキル、ごっついなぁ)
目の前のワニを火だるまにしながら、関西弁ミミックはボソリとつぶやいた。
(俺も兄さんに負けてられんわ。よっと)
次の瞬間、関西弁ミミックの前方30m程の敵が全て床へと倒れこんだ。
人族やワニ族だけではない。
空を飛んでいた使い魔たちも同じように、床に押し付けられてしまった。
大きな手で地面に押し付けられるように、範囲内にいたもの達は大気の圧力に潰されてしまった。
その場で動けず苦しむ者、頭蓋ごと破壊される者、腕や足があらぬ方向にひしゃげてしまう者までいる。
おそらくミミック固有スキルの1つの【重力操作】だろう。
かなりのレベルの高さが伺える。
(俺、派手なこと好きやねん)
そう言いながら彼は、生き残った使い魔にとどめを刺していた。
入口付近ではハルクも大暴れ。
人間の部隊に囲まれるも、ハルクを止めることはできない。
ハルクの攻撃を前衛の2人で止めようとするも、ハルクの力の乗ったパンチは盾の上からでも即死級のダメージを与える。
後衛がハルクに攻撃をしかけても、ハルクは防御すらしない。
相手の攻撃を体で受け止め、間髪入れずに反撃を行うのだ。
あっという間に人族の部隊を蹴散らしたハルクは、僕のもとへ急ぐ。
しかしそんなハルクの前に、黄金鎧の騎士が行く手を阻んだ。
殴りかかるハルクをいなし、背後に回って切りつける黄金鎧の戦士。
他の人族とはレベルが違うようだ。
ハルクは黄金鎧の騎士の方に向き直り、彼をしっかりと睨みつける。
他の人族の部隊もハルクの周りに集まりだした。
どうやら人族は、ハルク一人に的を絞ったようだ。
ハルクのことばかり気にしてはいられない。
襲いかかるワニたちをかわしながら、【ブラックランス】を発動。
黒色の槍が宙に現れ、ワニたちを背中から突き刺した。
今度は関西弁のミミックの方に、全悪魔族が向かって行く。
そもそもの目的が彼だったかのように、他の種族には目もくれず関西弁ミミックに襲いかかる。
空中を飛び回りながら、残った悪魔族は全て彼の元に終結した。
関西弁ミミックもこれに応じ、悪魔族の方へ自分から向かっていった。
僕の背後から、先ほど火だるまにされた大ワニが立ち上がった。
僕を目指してゆっくりと歩いてくる。
それに呼応して、生き残ったワニたちが全て僕の方へ向かってきた。
ワニたちはまだ20匹は残っているだろう。
両眼を潰されながらも、他のワニに誘導されながら向かってくるワニもいる。
彼らにとって宝物、特にレアアイテムの死守は重大な任務なんだろう。
強い執念と使命感を感じる。
どうやら、関西弁ミミックvs悪魔族、僕vsワニ族、ハルクvs人族の戦いへと展開したようだ。
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