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第1章 ミミックとして生きる
第20話 初級ミミック誕生
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初級ミミックにクラスアップ可能!?
おそらく強くはなるんだろうが、一体何がどう変わるんだろうか?
ここはチュートリアルを呼び出してみよう。
「パンパカパーン、おめでとうございます!」
相も変わらず、同じ登場の仕方…。
らしいと言えばらしいけど。
「光君、これでようやくミミックの仲間入りだね」
(それはいいけど、一体何が変わるの?)
「もちろん、ミミック本来の力を受け継ぐことになる。本当の力を持ったミミックは強いよ~。ステータスにも補正が入るしね。」
(本当の力って?)
「それはなってからのお楽しみ。今ここで言うべきことじゃないなぁ。うざい?うざい?」
(うざい?と聞くところがうざい)
「君が予想してたように、モンスターとの戦いはグンと減るよ。もちろん餌として狩ってもいいけどね。」
(確かにそれはありがたい、常に狙われ続けるのは正直しんどかった)
「その代わり君は知能を持った相手に襲われやすくなる。人間とかね。ミミックになってからの食事はそういった者たち。今までみたいなようにはいかないよ。」
(やっぱり、人間を食べるんだ。でも、あまり人間と巡り逢わないんじゃ?)
「それは一階層だからだよ。この辺りの宝箱はほとんど摂取されているから、冒険者たちにとってもあまり魅力のない階層だね。」
(より人間を食べるには、深い階層の方がよいと?)
「まぁ、そういうことだね。2階層以降に人が集まるから。1階層ですることが済んだら早々に下の階に進む方がいいよ。」
(どちらにせよ、僕が元の世界に帰るためにはダンジョンの最下層に行かなきゃならないみたいだし、もう一階層はいいかな)
「ただ、獲物を狙っているのは君だけじゃないってこと。モンスターにも縄張りもあるし、縄張りに無断に入れば襲われてしまうかもね。」
「もちろん、他のミミックもいる。彼らも人間を狙っているから、邪魔はされると思うよ。」
(えっ、他のミミック?)
「当然でしょ?君だけがミミックってことはないんだから。もちろん彼らに仲間意識ってものは無いよ。だって自分の取り分が減ってしまうから。」
ミミック同士で戦うなんて考えたことは無かった。
今までずっとソロ活動。
現実世界と基本同じだ。
他のミミックなんて一度も出会ったことも無い。
「人間だからって弱いと思っちゃだめだよ。君が倒した獣人達は、冒険者になりたてのひよっこばかり。本当の冒険者はもっと強いからね。しっかり強くなっておかないと返り討ちにあってしまうからね。」
あれでひよっこ?強くなったらどうなるんだろう?
「ざっくりとした説明だったけど分かったかい?要は相手を食べたり武器を収納したりして能力を上げ、強くなって最下層を目指すということ。簡単でしょ?」
ざっくり過ぎないか?
「まぁいかに縄張りを作るかも大事だよね。縄張りの中だったら効率よく戦えるし、食料も確保しやすいよね。下の階に行ったらまずは縄張りを作るところから始めてみたら?」
「っと、ここまでで初級ミミックについてと、その後の進め方について説明しけど何かわからないことある?」
(いや、多分大丈夫だと思う、まずは2階層に行って縄張りを作るだったかな。)
「そうそう、それでいいと思うよ。じゃ、どうする?初級ミミックになる?ならない?」
僕はステータス画面を開き、クラスアップを選択する。
僕の体は補修材を使った時のように、青白い光に包まれた。
「システムのバージョンアップの実行。アプリケーションを起動します。」
目まぐるしいスピードで僕の体が再構築されていくのを感じる。
もちろん、僕の体は動かない。
クラスアップが完了するまで、待ち続けるしかないのだ。
「あっそうそう。光君がミミックとなるのでチュートリアルはこれで修了。後は自分で頑張ってね。」
(えっ、確かにチュートリアルは以前ミミックになるまでって言ってたような)
「じゃあ、僕はもう行くね。光君が次のステージに行けることを楽しみにしているよ。バイバーイ。」
彼が去った後、ステータス画面からはチュートリアルの文字は消えていた。
これからは彼に頼らずに自分で解決していかなければならない。
急に不安感が高まっていく。
「システムのバージョンアップ完了。再起動します」
えっ、再起動?
ブツッ
急に視界が真っ暗となり、僕も意識を失った。
……。
……。
…。
ん?ああ。
気づいた時には全て終わっていたようだ。
なんとなく体が軽く感じる。
外見的には特に変わった様子もない。
何が変わったのか自分を鑑定してみよう。
【ステータス】
名前:光
種族:ミミック
クラス:初級ミミック
称号:モンスターイーター、ラッキーマン、マンイーター
Lv:9
HP(体力):1000(+3000)
MP(魔力):1300(+2500)
SP(スキルポイント):1500(+3000)
筋力:400(+3500)
耐久:500→700(+6000)
知力:750→1000(+3500)
器用:300→450(+3000)
俊敏:150→250(+2900)
運:18000→25000(+15000)
【スキル】
攻撃系
食べるLv8、早食いLv4、舌Lv5、溶解Lv4、体当たりLv6、毒針Lv5、狙い打つLv2、飛びかかるLv3、悪食Lv6、不意打ちLv2、振り回すLv1、格闘Lv3、落とし穴Lv1、投石Lv1、鞭Lv3、斬撃Lv2、呪いLv1
耐性
毒耐性Lv6、溶解耐性Lv2、暗闇耐性Lv1
補助
方向転換Lv5、、鑑定Lv5、擬態Lv4 逃げるLv5、異空間収納Lv1、身体強化Lv1、応急処置Lv1
恒常スキル
視覚Lv5、聴覚Lv5、味覚Lv4、這うLv4、意思疎通Lv1、嗅覚Lv1
限定スキル
とらばさみLv4、弓Lv3、マッピングLv1
ミミック固有スキル
魔眼Lv1 重力操作Lv1 おびき寄せるLv1
初級ミミック強えぇ!
僕は思わずステータス画面を凝視してしまった。
各能力の横にある(+~)は補正効果だろう。
最低3000ずつ付与されているようだ。
これだけの能力があれば、もはや一階層は敵はいないだろう。
例え今ゴブリン50匹に襲われても瞬殺できる自信がある。
しかし、特に僕の興味を引いたのがミミック固有スキル。
魔眼Lv1 重力操作Lv1 おびき寄せるLv1
どのスキルも強力そうだ。
鑑定Lv5で確認すると
【魔眼】
8つの魔眼の中から使用毎に1つを選択できる。選んだ魔眼のタイプにより効果が異なる。
Lvが上がるにつれ、魔眼のLV分と眼球数分、同時使用が出来るようになる。
【重力操作】
自分や他者の重力を操作することが出来る。Lvにより程度が異なる。
【おびき寄せる】
相手の意思に干渉し、操作者自身の方へ間接的に相手を引き寄せる。Lvにより効果・範囲が異なる。
どの固有スキルも強力だ。ある意味チート級のスキルかもしれない。
SPの消費がどれも大きいので、使用時には気を付ける必要があるようだ。
一通り確認を済ませた僕は、2階層へ向かう階段を目指して移動を始めた。
以前は移動の度にモンスターに襲われたが、今回の移動ではモンスターは襲いかかってこない。
今の僕は一階層のモンスターと力の差が歴然。
十分お腹も満たされているので、今は相手をするよりも階段を探す方が重要だ。
マッピングLv1を使用し、ダンジョン内を探していく。
「【マッピングLv1】がLv2となりました」
どのくらいの時間が経過しただろうか?
ついに僕は下へと向かう石段を発見した。
一体何段くらいあるのだろう。
石段の先はさらに暗く、石段の上からは下の階の様子を確認することが出来ない。
石段の踏面は狭く、一段一段が低い。
ところどころについた傷跡や亀裂が、石段の年季を感じさせる。
ここからが本当の冒険なのかもしれない。
僕は不安と共に、ある種の期待も感じていた。
僕は再度石段を覗き込む。
普通に降りちゃ、間違いなく宝箱傷つけるよな?
僕は重力操作Lv1を使用し、僕自身の体を軽くした。
過度な衝撃に注意しながら、ゆっくりと階段を降りて行ったのだった。
おそらく強くはなるんだろうが、一体何がどう変わるんだろうか?
ここはチュートリアルを呼び出してみよう。
「パンパカパーン、おめでとうございます!」
相も変わらず、同じ登場の仕方…。
らしいと言えばらしいけど。
「光君、これでようやくミミックの仲間入りだね」
(それはいいけど、一体何が変わるの?)
「もちろん、ミミック本来の力を受け継ぐことになる。本当の力を持ったミミックは強いよ~。ステータスにも補正が入るしね。」
(本当の力って?)
「それはなってからのお楽しみ。今ここで言うべきことじゃないなぁ。うざい?うざい?」
(うざい?と聞くところがうざい)
「君が予想してたように、モンスターとの戦いはグンと減るよ。もちろん餌として狩ってもいいけどね。」
(確かにそれはありがたい、常に狙われ続けるのは正直しんどかった)
「その代わり君は知能を持った相手に襲われやすくなる。人間とかね。ミミックになってからの食事はそういった者たち。今までみたいなようにはいかないよ。」
(やっぱり、人間を食べるんだ。でも、あまり人間と巡り逢わないんじゃ?)
「それは一階層だからだよ。この辺りの宝箱はほとんど摂取されているから、冒険者たちにとってもあまり魅力のない階層だね。」
(より人間を食べるには、深い階層の方がよいと?)
「まぁ、そういうことだね。2階層以降に人が集まるから。1階層ですることが済んだら早々に下の階に進む方がいいよ。」
(どちらにせよ、僕が元の世界に帰るためにはダンジョンの最下層に行かなきゃならないみたいだし、もう一階層はいいかな)
「ただ、獲物を狙っているのは君だけじゃないってこと。モンスターにも縄張りもあるし、縄張りに無断に入れば襲われてしまうかもね。」
「もちろん、他のミミックもいる。彼らも人間を狙っているから、邪魔はされると思うよ。」
(えっ、他のミミック?)
「当然でしょ?君だけがミミックってことはないんだから。もちろん彼らに仲間意識ってものは無いよ。だって自分の取り分が減ってしまうから。」
ミミック同士で戦うなんて考えたことは無かった。
今までずっとソロ活動。
現実世界と基本同じだ。
他のミミックなんて一度も出会ったことも無い。
「人間だからって弱いと思っちゃだめだよ。君が倒した獣人達は、冒険者になりたてのひよっこばかり。本当の冒険者はもっと強いからね。しっかり強くなっておかないと返り討ちにあってしまうからね。」
あれでひよっこ?強くなったらどうなるんだろう?
「ざっくりとした説明だったけど分かったかい?要は相手を食べたり武器を収納したりして能力を上げ、強くなって最下層を目指すということ。簡単でしょ?」
ざっくり過ぎないか?
「まぁいかに縄張りを作るかも大事だよね。縄張りの中だったら効率よく戦えるし、食料も確保しやすいよね。下の階に行ったらまずは縄張りを作るところから始めてみたら?」
「っと、ここまでで初級ミミックについてと、その後の進め方について説明しけど何かわからないことある?」
(いや、多分大丈夫だと思う、まずは2階層に行って縄張りを作るだったかな。)
「そうそう、それでいいと思うよ。じゃ、どうする?初級ミミックになる?ならない?」
僕はステータス画面を開き、クラスアップを選択する。
僕の体は補修材を使った時のように、青白い光に包まれた。
「システムのバージョンアップの実行。アプリケーションを起動します。」
目まぐるしいスピードで僕の体が再構築されていくのを感じる。
もちろん、僕の体は動かない。
クラスアップが完了するまで、待ち続けるしかないのだ。
「あっそうそう。光君がミミックとなるのでチュートリアルはこれで修了。後は自分で頑張ってね。」
(えっ、確かにチュートリアルは以前ミミックになるまでって言ってたような)
「じゃあ、僕はもう行くね。光君が次のステージに行けることを楽しみにしているよ。バイバーイ。」
彼が去った後、ステータス画面からはチュートリアルの文字は消えていた。
これからは彼に頼らずに自分で解決していかなければならない。
急に不安感が高まっていく。
「システムのバージョンアップ完了。再起動します」
えっ、再起動?
ブツッ
急に視界が真っ暗となり、僕も意識を失った。
……。
……。
…。
ん?ああ。
気づいた時には全て終わっていたようだ。
なんとなく体が軽く感じる。
外見的には特に変わった様子もない。
何が変わったのか自分を鑑定してみよう。
【ステータス】
名前:光
種族:ミミック
クラス:初級ミミック
称号:モンスターイーター、ラッキーマン、マンイーター
Lv:9
HP(体力):1000(+3000)
MP(魔力):1300(+2500)
SP(スキルポイント):1500(+3000)
筋力:400(+3500)
耐久:500→700(+6000)
知力:750→1000(+3500)
器用:300→450(+3000)
俊敏:150→250(+2900)
運:18000→25000(+15000)
【スキル】
攻撃系
食べるLv8、早食いLv4、舌Lv5、溶解Lv4、体当たりLv6、毒針Lv5、狙い打つLv2、飛びかかるLv3、悪食Lv6、不意打ちLv2、振り回すLv1、格闘Lv3、落とし穴Lv1、投石Lv1、鞭Lv3、斬撃Lv2、呪いLv1
耐性
毒耐性Lv6、溶解耐性Lv2、暗闇耐性Lv1
補助
方向転換Lv5、、鑑定Lv5、擬態Lv4 逃げるLv5、異空間収納Lv1、身体強化Lv1、応急処置Lv1
恒常スキル
視覚Lv5、聴覚Lv5、味覚Lv4、這うLv4、意思疎通Lv1、嗅覚Lv1
限定スキル
とらばさみLv4、弓Lv3、マッピングLv1
ミミック固有スキル
魔眼Lv1 重力操作Lv1 おびき寄せるLv1
初級ミミック強えぇ!
僕は思わずステータス画面を凝視してしまった。
各能力の横にある(+~)は補正効果だろう。
最低3000ずつ付与されているようだ。
これだけの能力があれば、もはや一階層は敵はいないだろう。
例え今ゴブリン50匹に襲われても瞬殺できる自信がある。
しかし、特に僕の興味を引いたのがミミック固有スキル。
魔眼Lv1 重力操作Lv1 おびき寄せるLv1
どのスキルも強力そうだ。
鑑定Lv5で確認すると
【魔眼】
8つの魔眼の中から使用毎に1つを選択できる。選んだ魔眼のタイプにより効果が異なる。
Lvが上がるにつれ、魔眼のLV分と眼球数分、同時使用が出来るようになる。
【重力操作】
自分や他者の重力を操作することが出来る。Lvにより程度が異なる。
【おびき寄せる】
相手の意思に干渉し、操作者自身の方へ間接的に相手を引き寄せる。Lvにより効果・範囲が異なる。
どの固有スキルも強力だ。ある意味チート級のスキルかもしれない。
SPの消費がどれも大きいので、使用時には気を付ける必要があるようだ。
一通り確認を済ませた僕は、2階層へ向かう階段を目指して移動を始めた。
以前は移動の度にモンスターに襲われたが、今回の移動ではモンスターは襲いかかってこない。
今の僕は一階層のモンスターと力の差が歴然。
十分お腹も満たされているので、今は相手をするよりも階段を探す方が重要だ。
マッピングLv1を使用し、ダンジョン内を探していく。
「【マッピングLv1】がLv2となりました」
どのくらいの時間が経過しただろうか?
ついに僕は下へと向かう石段を発見した。
一体何段くらいあるのだろう。
石段の先はさらに暗く、石段の上からは下の階の様子を確認することが出来ない。
石段の踏面は狭く、一段一段が低い。
ところどころについた傷跡や亀裂が、石段の年季を感じさせる。
ここからが本当の冒険なのかもしれない。
僕は不安と共に、ある種の期待も感じていた。
僕は再度石段を覗き込む。
普通に降りちゃ、間違いなく宝箱傷つけるよな?
僕は重力操作Lv1を使用し、僕自身の体を軽くした。
過度な衝撃に注意しながら、ゆっくりと階段を降りて行ったのだった。
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