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39.ヴィンの決断

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ダンジョンから抜け出してからヴィンの拘束を解いた。

「あの……すまない...ません。」

拘束を解いてから土下座し続けるヴィン。
正直殺してもいいくらいの事をしたわけで、トラウマの残ってるレイナも俺から離れようとしていないが、土下座しているヴィンに最初に声を掛けたのは意外にもレイナだった。

「ヴィン...幼なじみだから、あたしはヴィンに頼る事が多かった。ヴィンの好意にも気付いてた。でも、いつからか無茶をするようになって、あたしもヴィンもいつか危険な目に会うと思ってたの。そして、あたしは死にそうになった。それを助けてくれたのはレオさんだったよね?あたしは格好付ける人より安心出来る相手を求めるようになっちゃったの」

「...すまない」

「ううん、謝るのはあたしの方。危険なことは辞めようって言えなかったから...そんな時に出会えたレオさんの事を好きになっちゃって。命も救ってもらったし、身を捧げたの。」

「そっか...その時すでに」

「あたしが死にそうになったのに、ダンジョンに潜ってかっこいい所を見せようとしてくれた。あたしの事を考えてくれてなかったんだよね?あたしはそう思ってしまったの。」

「たしかにレイナにいい所を見せたかった。本当にすきだったから。それで副作用も知らずに薬を飲んで強くなって...」

「あたしは嫌な女の子なのかもね。モヤモヤしてる時にレオさんに出会って、その魅力に惹かれたの。ごめんなさい」


「いや、レオ...様に惹かれてるのは気付いてたし、集団訓練が終わったら街を出ようと思ってたんだ。踏ん切りを付けたかったしな。だから俺はもう街を出ようと思う。これ以上迷惑もかけれないからな。」


その日のうちにヴィンは街を出ていった。
だが、ヴィンが出ていった事をしらかいし、トラウマの残るレイナを家に帰らせる事は出来なかった。

馬鹿なことはしないと思っていても、わからない。
今回の事を他言しない事でレイナの親が今まで通りヴィンを招き入れる事もあるだろう。

銀のキツネ亭の部屋も狭い。
それにエレナも俺に付き添う気マンマンだし...
そこで考えた事。


「お帰りなさいませ、レオンハルト様」


冒険者ギルドに立ち寄るとククルが1人で受付に座っていた。

「ククル。悪いがしばらくレイナを泊めてやってくれないか?」

「何か事情がありそうですね。ヴィンさんも居ないようですし。」

「あぁ、ちょっとな。」

「それでは、お部屋を借りるのは如何でしょうか?ギルドを通して物件を探すことも出来ます」


「部屋か……」

「レオ様……いいと思います」

レイナ同様に俺から離れないエレナも賛成のようだ。


「じゃあ、ククルに任せた」

「かしこまりました。では、レイナさん。もう少しで仕事が終わるので待っててね」

「ククルさん。ありがとうございます」

俺とエレナは先に冒険者ギルドをでることにした。

転移で魔力を取られた事もそうだが、なんだか疲れる1日だったな。

そして宿に戻った。




「レオ様...大丈夫ですか?」

「ん?何がだ?」

「お疲れのご様子なので。」

「あぁ、大丈夫だ。ちょっと精神的にも疲れただけだぞ。」


こんなにグッたりしてるレオ様は珍しい。

「エレナおいで」
「はい」

手招きをされると、レオ様の上に跨って座らされた。

頭を撫でられてレオ様からキスをしてくれた。
嬉しい……

でも、私にはわかる。
レオ様疲れてる。

私は抱いてもらう準備は出来てる……
でも……


《スリープ》

レオ様は私の魔法で後ろに倒れて眠った。
そう、あのレオ様が私の魔法にも掛かるくらい疲れていた。


眠りながら抱きしめられて、嬉しかった。
でも、私はそれから逃れてレオ様をきちんとベッドに寝かせた。

着替えさせる為に外套を外して服を脱がせた。


元気の無いレオ様のチンチン。
それも珍しいけど、女の私たちには生えない股の毛も珍しく見てしまった。

気がつくと、眠ってるレオ様のチンチンを咥えていた。

寝てるのに、口の中で大きくなってる……

「入れちゃっても...いいかな?」

それは衝動……

だけど、私は我慢した。

「これ...ヴィンって人と変わらない」

そう思って、私はレオ様の隣で眠らせてもらった。


朝になり……


「やべっ!!こんな時間だ!!」
「んっ……レオ様?」
「今日は新人冒険者合同訓練なんだよ!遅刻する!!」
「お着替えをお手伝いします」


レオ様が出ていった後。

結局いつものようにレオ様を想いながら1人でする事になった。

でも、今日はレオ様の匂いが残ってるから幸せだった。
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