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111★さぁ~冒険者ギルドに行こう
しおりを挟むシアはサファイアをシュリングに入れ、胸元に抱きかかえるようにして冒険者ギルドへと来て居た。
勿論、お供には隷属呪術を施されているコトになっているジオンとフリードに、まだまだお子様な神獣っ子の3人組?である。
実は、冒険者ギルドにさぁー出発だという時に、実はひと悶着あった。
昨日は気付かなかったが、ジオンに掛けられた隷属の呪術まで一緒に、物質化してガッちゃんが食べてしまっていたのだ。
ジオンが妙な違和感を感じると言うので、フリードとシアはジオンをマジマジと見て………。
気付いたのはフリードだった。
「………あっ……ジオンの…隷属呪術が無い」
違和感の正体を知って、ジオンはなるほどと頷いた。
長く《封印》を受けていた後、開放された直後に、シアへの隷属の呪術を受けたコトで、ある種の精神連結が起こっていた為、ジオンは不安定になるコトもなく、元仲間に《封印》されるまでと変わらない通常運転でいられたのだ。
昨夜は、ライムや消えた女神の元神子から誕生したコウちゃんガッちゃんの存在に振り回されて気付かなかったが、その異分子とも言うべき存在が居なくなって、ジオンは自分の精神が不安定になっているコトに気付いたのである。
ともあれ、もう1度掛けてもらうわけにもいかないので、シアの錬金術で、ソレらしいモノを偽造したのは確かな事実だった。
いや、冒険者ギルドには、隷属の《呪具》や術を感知する魔道具と呼ばれるモノがあるのだ。
あまり知られていないが、たいがいは冒険者ギルドの扉に設置されているモノだったりする。
従属の枷を着けられたモノの《呪具》や術がきちんと発動しているかどうかを感知するモノとして設置されているので、従魔などの従属の枷が緩んでいる時は、控え室にいる呪術者などにそれを知らせるのだ。
シアはジオンに隷属の呪術を掛ける時に見ていたので、それを綺麗に指輪をコピーしたのだ。
ジオンはコピーされた指輪を、意味が無くなった薬指の指輪を抜いて嵌めなおす。
薬指に嵌めたと同時に、複製された指輪に込められている隷属の誓約と言う名の呪術が発動する。
同時に、心地良い精神の安定感を感じて、ジオンは無意識に安堵の溜め息を吐いていた。
「ん~……隷属の誓約がジオンの精神安定になっているのかな?
なんか、顔色が良くなったし…穏やかな感じになったね
もしかして、ながぁ~く《封印》されていた影響かな?
いずれは、隷属の外す予定だけど、しばらくは無理かな?」
シアの言葉に、ジオンは自分が元仲間に裏切られて《封印》された影響で、精神不安定を引き起こしたコトを自覚する。
ある種の隷属という名の鎖で、シアと繋がっているという安心感が、精神に安寧をもたらしているコトを理解する。
「隷属など……と思ったコトはあったが、案外悪くないのかもな」
と、小さく呟いたジオンの言葉を聞いていたのは、同じような隷属を誓約する呪術を受けているフリードだけだった。
そして、フリードもその言葉に同感と思っていたのは確かな事実だった。
そんな一幕の後、シアはサファイアをシュリングに入れて抱きながら、ジオンとフリードを連れて冒険者ギルドの扉を潜ったところだった。
ちなみに、神獣っ子の3人組?は透過の術をかけて、周囲の人間に見えないようにして、シアの両肩とジオンの肩にいる。
ちなみに、シアの両肩には、一角天馬《ユニコーンペガサス》っ子のミスティーに、朱雀《すざく》っ子のリムが乗っていた。
氷神狼《フェンリル》っ子のフジは、フリードの嫉妬?もあって、ジオンの肩に乗ることになったのは確かな事実だった。
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