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082★第9の水晶柱には………
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ライムのしんみりとした口調での言葉に、シアは自分がいかに不遇な生活を送っていたかを実感するが、それは既に終わったコトという感覚の為に、ケロッと言う。
「うん、まぁそうなんだけどね
でももう、ぜぇ~んぶ終わったコトよ
これからは、毒入りの心配がない
温かいご飯を三食きちんと食べられるし
食べたいだけ食べるコト出来るもの
今は、呪縛から解放されたコトで
とても頼りになるジオンが傍にいるし
こんな頼りない私を、ままと呼んで
慕(した)ってくれる
可愛いフリードもいるわ
それに、このハイオシス帝国領に
転移で跳ばされたコトで
私を年の離れた妹か姪っ子のように
心配してくれるグランツ団長に
その恋人になったメラルク副団長の
イリスさんがいるもん
それに魔の森側の門を守る
他の団員さん達も優しいし………
確かに先行きは不安もあるけど
ジオンとフリードがいるし
ワクワクしかないわ
だって、私は自由になったんだもん
もう、義務も責任も私には無いわ
それがあるとしたら、その対象は
ジオンとフリードに対してだけだもん
だから、そんな顔しないで、ライム
これからは、長年食事抜きや
毒を盛られ続けて弱り切った
この身体をしっかりと癒して
鶏ガラみたいなガリガリの身体に
しっかりとした肉を付けて
色々なところに冒険に行くの
その為に、しっかりした食事と
適度な運動と休養を摂るわよ
だって、最大の懸念っていうか
目標だったジオンの行動と声を縛る
呪縛は無くなったから………
というコトで、一応着替えも終わったし
神殿探検の続きをしようよ、ライム
ジオン、フリード着替え終わったから
もうこっちに来て平気だよぉ………」
楽しそうに言うシアに、ライムはちょっとやるせない風に首を振ってコウちゃんとガッちゃんに声を掛ける。
「コウちゃん、ガッちゃん
もう監視は良いわよ
戻って来て」
ライムの呼び掛けに、コウちゃんガッちゃんはタタッと走り戻り、その肩の左右にトンットンッと乗り、スタッと定位置に陣取る。
それを見て、シアはついつい思ってしまう。
(あぁ~あ…もふもふ良いなぁ~………
はぁ~………前世で飼っていた
あの子達ってどうなったのかなぁ?
見送れた子達は良いとして………
じゃなくて、私ってば
何が原因で死んだのかなぁ?
この衰弱しきっている身体が
もう少し健康体になったら
もふもふゲットも良いわねぇ………
その為には、この《牢縛の神殿》の
イベントをクリアしないとね)
シアは内心を綺麗に隠して、自分の傍に来たジオンとフリードに笑いかけて言う。
「取り敢えず、ジオンの影?と
フリードが入っていた繭を
封印していた水晶柱に行く為に
転移の魔法陣から出現した
あの水晶柱に入りましょう」
シアの言葉に、ジオンは少しだけ苦い顔をしてから頷く。
「ああ、そうだな
まだ、この神殿りの中には
何か残っている可能性はあるな
それは、俺に関係するモノか?
魂のカケラから誕生した
第8の神獣が作った
繭に関係するモノかはわからないが
調べてみよう
そこの2頭の神獣、それと
ライム、あんたは大丈夫か?」
ジオンからの問いかけに、ライムはシレッと返す。
「コウちゃんもガッちゃんも………
勿論、私も大丈夫よ」
その返事に頷いて、ジオンはフリードが抱き付くシアの腰を、反対側から抱き込むようにして、出現した水晶柱へと進む。
当然、シアの腰に抱きついたまま、フリードも一緒に動く。
シアを真ん中に、3人並んで水晶柱へと足を踏み出す。
当然、その直後にコウちゃんガッちゃんを左右の肩に乗せたライムも続く。
水晶柱とは言っても、移動の為の魔法陣を顕現化する為のモノなので、物質的な衝突は何も無い。
4人と神獣の2頭が完全に水晶柱の内側に入った途端に、シュオンッと言う音が微かに響き、別の階?へと移動していた。
(うん、間違いない
ジオンと繭が入っていた
第9の水晶柱があった空間だ)
「シア?」
ここで良いの?というニュアンスで聞いて来るライムに、シアはコクコクしながら言う。
「この部屋で正解だと思う
んでもって、この水晶柱から出る
そうすると、ジオンの影?と
繭が封印されていた
第9の水晶柱になるんだ」
そう言いながら、シアはジオンとフリードに伴(ともな)われながら水晶柱から出る。
勿論、両肩にコウちゃんガッちゃんを乗せたままのライムも、それに続いて水晶柱から出た。
全員が移動用の魔法陣によって出来た水晶柱から出て、改めてシアの言う第9の水晶柱をこちら側から確認する為、出現したままの水晶柱へと向き直った。
それとほぼ同時に、きぃぃぃぃぃぃーんという、音が何処からともなくその空間全てに響く。
その直後に、聞きなれない青年の声が響いた。
[久しぶりだね、ジオン・ヘザー]
「うん、まぁそうなんだけどね
でももう、ぜぇ~んぶ終わったコトよ
これからは、毒入りの心配がない
温かいご飯を三食きちんと食べられるし
食べたいだけ食べるコト出来るもの
今は、呪縛から解放されたコトで
とても頼りになるジオンが傍にいるし
こんな頼りない私を、ままと呼んで
慕(した)ってくれる
可愛いフリードもいるわ
それに、このハイオシス帝国領に
転移で跳ばされたコトで
私を年の離れた妹か姪っ子のように
心配してくれるグランツ団長に
その恋人になったメラルク副団長の
イリスさんがいるもん
それに魔の森側の門を守る
他の団員さん達も優しいし………
確かに先行きは不安もあるけど
ジオンとフリードがいるし
ワクワクしかないわ
だって、私は自由になったんだもん
もう、義務も責任も私には無いわ
それがあるとしたら、その対象は
ジオンとフリードに対してだけだもん
だから、そんな顔しないで、ライム
これからは、長年食事抜きや
毒を盛られ続けて弱り切った
この身体をしっかりと癒して
鶏ガラみたいなガリガリの身体に
しっかりとした肉を付けて
色々なところに冒険に行くの
その為に、しっかりした食事と
適度な運動と休養を摂るわよ
だって、最大の懸念っていうか
目標だったジオンの行動と声を縛る
呪縛は無くなったから………
というコトで、一応着替えも終わったし
神殿探検の続きをしようよ、ライム
ジオン、フリード着替え終わったから
もうこっちに来て平気だよぉ………」
楽しそうに言うシアに、ライムはちょっとやるせない風に首を振ってコウちゃんとガッちゃんに声を掛ける。
「コウちゃん、ガッちゃん
もう監視は良いわよ
戻って来て」
ライムの呼び掛けに、コウちゃんガッちゃんはタタッと走り戻り、その肩の左右にトンットンッと乗り、スタッと定位置に陣取る。
それを見て、シアはついつい思ってしまう。
(あぁ~あ…もふもふ良いなぁ~………
はぁ~………前世で飼っていた
あの子達ってどうなったのかなぁ?
見送れた子達は良いとして………
じゃなくて、私ってば
何が原因で死んだのかなぁ?
この衰弱しきっている身体が
もう少し健康体になったら
もふもふゲットも良いわねぇ………
その為には、この《牢縛の神殿》の
イベントをクリアしないとね)
シアは内心を綺麗に隠して、自分の傍に来たジオンとフリードに笑いかけて言う。
「取り敢えず、ジオンの影?と
フリードが入っていた繭を
封印していた水晶柱に行く為に
転移の魔法陣から出現した
あの水晶柱に入りましょう」
シアの言葉に、ジオンは少しだけ苦い顔をしてから頷く。
「ああ、そうだな
まだ、この神殿りの中には
何か残っている可能性はあるな
それは、俺に関係するモノか?
魂のカケラから誕生した
第8の神獣が作った
繭に関係するモノかはわからないが
調べてみよう
そこの2頭の神獣、それと
ライム、あんたは大丈夫か?」
ジオンからの問いかけに、ライムはシレッと返す。
「コウちゃんもガッちゃんも………
勿論、私も大丈夫よ」
その返事に頷いて、ジオンはフリードが抱き付くシアの腰を、反対側から抱き込むようにして、出現した水晶柱へと進む。
当然、シアの腰に抱きついたまま、フリードも一緒に動く。
シアを真ん中に、3人並んで水晶柱へと足を踏み出す。
当然、その直後にコウちゃんガッちゃんを左右の肩に乗せたライムも続く。
水晶柱とは言っても、移動の為の魔法陣を顕現化する為のモノなので、物質的な衝突は何も無い。
4人と神獣の2頭が完全に水晶柱の内側に入った途端に、シュオンッと言う音が微かに響き、別の階?へと移動していた。
(うん、間違いない
ジオンと繭が入っていた
第9の水晶柱があった空間だ)
「シア?」
ここで良いの?というニュアンスで聞いて来るライムに、シアはコクコクしながら言う。
「この部屋で正解だと思う
んでもって、この水晶柱から出る
そうすると、ジオンの影?と
繭が封印されていた
第9の水晶柱になるんだ」
そう言いながら、シアはジオンとフリードに伴(ともな)われながら水晶柱から出る。
勿論、両肩にコウちゃんガッちゃんを乗せたままのライムも、それに続いて水晶柱から出た。
全員が移動用の魔法陣によって出来た水晶柱から出て、改めてシアの言う第9の水晶柱をこちら側から確認する為、出現したままの水晶柱へと向き直った。
それとほぼ同時に、きぃぃぃぃぃぃーんという、音が何処からともなくその空間全てに響く。
その直後に、聞きなれない青年の声が響いた。
[久しぶりだね、ジオン・ヘザー]
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