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042★9本目の柱が謎です
しおりを挟む最初に壁に嵌めた魔晶石は、白い色をしたモノでした。
そこは、指先で感じた通り、絹のような手触りの皮毛だった。
ちなみに、セシリアの手に残っている3個の魔晶石は、青と赤と黒。
4個に8個回収した為、12個もあったので、あまり色を重要視していなかったセシリアだが、そこに法則性を見出す。
「もしかして、大きい方の
魔晶石って東西南北?
方位で属性を現すのかな?
なら、東は青色ね
ここが西の白色の面
なら、隣りは南で赤色
でもって南の対面は北
というコトで黒色ね
とりあえずソレで
嵌めてみましょうか?」
そう呟いたセシリアは、白面の対となる反対側の壁の同じ辺りへと足を進める。
(あぁ‥‥‥やっぱり歩きづらい
でも、替えになるクツなんて
持ってないから我慢だなぁ‥‥‥)
そこで、ドレスを脱いで、指輪に収納するというコトを思いつかないセシリアは、次々と事態が変わるコトでかなりテンパッていた。
あとで、下にワンピース着ていたのにと嘆くのは間違い事実だった。
反対側の壁にたどり着いたセシリアは、白い面の魔晶石を嵌めた辺りを目算し、だいたい同じ辺りを丁寧に撫でる。
指先に感じるのは、硬い感触のままだった。
「あれ? こっちの壁は
硬いままの感触?
いや、でもまって‥‥‥
これだと、土壁でも
石壁でもなく‥‥‥
そう水晶的な滑ら‥‥‥あっ
もしかしてココかな?」
先ほどと同じ場所かな?と見当を付けた場所より、少しズレたところに、セシリアは同じような窪みを感じた。
「んじゃ、黒色の魔晶石」
そう言って、セシリアはその窪みに黒色の魔晶石を嵌め込んだ。
途端に、先ほどと同じように光り輝き、黒曜石のような壁が出現した。
「どうやら、当たりみたいね」
法則性を見付け、確信したセシリアは、東側の壁面に青色の魔晶石はめ込み、南側の壁面に赤色の魔晶石を嵌め込んだ。
ちなみに、東の青い壁は、永久凍土のような氷で出来ていた。
当然、とてつもなく冷たい。
反対側の南の赤い壁は、火炎が揺らめく真っ赤な壁面だった。
もちろん、かなり熱かった‥‥‥が、赤い魔晶石を手にしていたセイか、熱さはあったが、焼けどはしなかった。
四方に4個の魔晶石を嵌め込み終わると、天井を支えている柱が仄かに内側から光り始めた。
その数は何故か9本。
「残る魔晶石は8個
なのに、9本?
あと1つって何?
とりあえず、あっちで
回収して持っている
魔晶石8個‥‥‥
どうしようかなぁ?
柱の窪み探して
ここは当てずっぽうで
魔晶石を嵌めて
みるしかないかな?」
セシリアは、8個の色とりどりな魔晶石をインベントリから出してて、じぃーと観察する。
それから小首を傾げ、4面と魔晶石を交互に見て頷く。
(一応、東西南北に
2柱つづだから‥‥‥
東南・東北に
南東・南西で
西南・西北に
北東・北西って
コトかしらねぇ‥‥‥
部屋の配置通りなら
それで良いはず
中央で輝く柱は
8個埋めたら
考えましょう)
セシリアは、自分で導き出した法則に従って、微かに発光している柱の窪みを探し、次々と嵌め込んで行く。
8個全部を柱に埋め込むと、最後の9本目の柱に近寄り、セシリアは詳細に検分し始める。
見た目だけではなく、指先の感触も駆使して、セシリアは9本目の柱を丁寧に調べた。
その結果、どうやら何か細長い板状のモノを嵌め込む場所を指先に感じて、セシリアは困惑する。
「いったいコレは何かしら?
細長い板状のモノよね
ただ、上下の幅が違う
上が広いわ下は狭いし」
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